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2016年農業総合試験場の10大成果

ページID:0148868 掲載日:2016年12月27日更新 印刷ページ表示

愛知県農業総合試験場の2016年の十大成果

  農業総合試験場では、新品種や技術の開発などの試験研究について、広く県民の皆様に理解を深めていただくため、研究成果の中から、特に優れたものや社会的関心の高いものを各界からの選定委員に選んでいただき、10大成果として公表しております。

 2016年の10大成果は以下のとおりです。 過去の10大成果はこちら

2016年愛知県農業総合試験場の10大成果一覧
順 位 課  題  名
第1位 米デンプンの新しい特性(短鎖アミロペクチン)により加工品の柔らかさの持続性を向上
第2位 土壌に蓄積したリン酸を有効に利用するトマト省力施肥技術を開発
第3位 畜産汚水中の簡便なリン回収技術を開発
第4位 有機質肥料の窒素の効き方を予測
第5位 秋芽を利用したてん茶栽培技術を開発
第6位 大規模水田作法人にキャベツ等を導入した複合経営モデルを策定
第7位 繁殖性が高く、子豚の発育が優れた新しい系統豚「アイリスW3」を開発
第8位 コチョウラン栽培の冷房コストを25%低減
第9位 バラ栽培における樹形管理方法の改良で収穫増
第10位 水稲品種「愛知125号」の多収栽培法
選定委員名簿
氏 名 職  名
菊永 博 中日新聞事業局社会事業部 部長
柴田 智子 公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会 消費生活アドバイザー
山内 章 名古屋大学大学院生命農学研究科 教授
吉澤 一幸 東海漬物株式会社漬物機能研究所 所長
濱田 千裕 愛知県農業総合試験場長
各成果の概要と詳しい内容は以下をご覧ください。
2016年愛知県農業総合試験場の10大成果の概要
順 位 課 題 名 概     要
第1位 米デンプンの新しい特性(短鎖アミロペクチン)により加工品の柔らかさの持続性を向上
(農水省農食研究推進事業)
 米デンプンの新しい特性である短鎖アミロペクチンに着目し、アミロペクチンを短鎖化する遺伝子を持つ水稲育成系統と従来の品種の加工品(米粉配合パン、ういろう、のし餅等)を比べたところ、より柔らかく、その柔らかさが長く持続することを明らかにしました。今後は業務需要向けに、短鎖アミロペクチンをもつうるち米、もち米の品種の開発を進めていきます。
 詳しい内容はこちらから [PDFファイル/329KB]
第2位 土壌に蓄積したリン酸を有効に利用するトマト省力施肥技術を開発
(共同研究)
 県内の施設栽培ほ場は、その8割でリン酸が過剰に蓄積しています。トマトの半促成栽培において、過剰に蓄積したリン酸を有効に利用するため、リン酸成分を含まず、生育時期に合わせて窒素が溶出する被覆尿素を組み合わせて、肥効調節型肥料による全量基肥栽培技術を開発しました。この技術を用いると、慣行施肥体系と同等の収量が得られ、追肥する労力を削減することができます。
 詳しい内容はこちらから [PDFファイル/316KB]
第3位 畜産汚水中の簡便なリン回収技術を開発  畜産汚水に含まれる水溶性リンをリン酸マグネシウムアンモニウム(MAP)として結晶化して回収するために、従来は取扱いに注意を要する水酸化ナトリウムをpH調節剤として添加する必要がありました。今回、水酸化マグネシウムを添加することで、生産現場で簡便・安全に、効率よくリンを回収する技術を開発しました。本技術を用いることで、排水中のリンを減らし、河川や海の環境負荷を低減することが可能になります。
 詳しい内容はこちらから [PDFファイル/323KB]
第4位 有機質肥料の窒素の効き方を予測  県内で利用されている主な有機質肥料における窒素の効き方(窒素無機化率)を、地温で予測するモデルを作成しました。このモデルを利用することで、農家のニーズに合った無駄のない施肥設計が可能となるとともに、複数の有機質肥料を組合せた配合肥料の製造に役立ちます。
 詳しい内容はこちらから [PDFファイル/272KB]
第5位 秋芽を利用したてん茶栽培技術を開発
(共同研究)
 近年、せん茶の消費低迷により、県内せん茶産地の経営は不安定になっています。そこで、従来のせん茶栽培では未利用であった秋芽を、てん茶として利用するための生産技術を開発しました。整枝を8月上中旬に行い、被覆を3週間程度とすることで、十分な収量が得られ、翌年の一番茶(せん茶)にも影響はありませんでした。秋芽てん茶は緑色が濃く、食品加工用として期待されます。
 詳しい内容はこちらから [PDFファイル/298KB]
第6位 大規模水田作法人にキャベツ等を導入した複合経営モデルを策定
(農水省委託プロジェクト研究)
 米価変動等により経営環境が不安定となっている水田作の経営安定を図るため、新作型としてキャベツ等の栽培を導入した複合経営モデルを策定しました。雇用型法人モデルでは、野菜栽培や省力技術である水稲不耕起V溝直播栽培の導入、各作物の作付け面積の適正化による労働力の有効活用、多収品種の導入などにより、収益構造を改善し農業所得が30%向上します。
 詳しい内容はこちらから [PDFファイル/246KB]
第7位 繁殖性が高く、子豚の発育が優れた新しい系統豚「アイリスW3」を開発  平成15年に開発した大ヨークシャー種系統豚「アイリスW2」に代わり、新たに能力がより向上した「アイリスW3」を開発しました。新系統は、「アイリスW2」に比べ、1回に産まれる子豚の平均産子数が増加します。また、子豚の発育も良好で、1日あたりの増体重も向上します。
(平成28年10月13日記者発表済)
 詳しい内容はこちらから [PDFファイル/269KB]
第8位 コチョウラン栽培の冷房コストを25%低減
(農水省委託プロジェクト研究)
 コチョウランは25℃以下で栽培するため、連続的な冷房が必要で、生産には多大なコストがかかっています。そこで、1週間のうち5日間を冷房し、2日間は換気する間欠冷房と、光環境(日長条件)や細霧冷房を加えた統合環境制御を組み合わせ、従来の連続冷房法と比べ、冷房コストを25%低減できる栽培法を開発しました。
 詳しい内容はこちらから [PDFファイル/306KB]
第9位 バラ栽培における樹形管理方法の改良で収穫増
(農水省委託プロジェクト研究)
 県内のバラ生産農家は、現在「アーチング方式」で樹形管理を行っています。この方式は収穫方法が簡単で長い切り花が収穫できる一方、収量が少ないため、かつて高生産技術として利用されていた「切り上げ方式」の改良に取り組みました。開発した「改良切り上げ方式」は、収穫作業が「切り上げ方式」より簡単で、収穫量が大幅に向上します。
 詳しい内容はこちらから [PDFファイル/302KB]
第10位 水稲品種「愛知125号」の多収栽培法  平成27年に開発した水稲品種「愛知125号」について、660kg/10aの収量を確保する多収栽培法を開発しました。移植栽培では最適な移植時期や施肥量を確定し、不耕起V溝直播栽培では簡易な種子休眠打破法の導入が出芽の安定に有効なことを明らかにしました。これらの技術をマニュアルとしてまとめ、県内栽培地域で活用します。
 詳しい内容はこちらから [PDFファイル/294KB]

問合せ先

愛知県農業総合試験場
企画普及部企画調整室
電話: 0561-62-0085 内線322
E-mail: nososi@pref.aichi.lg.jp

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