

県、市町村、鉄道事業者、企業等、隣接県や周辺市町村との連携
※ 帰宅困難者等の定義
警戒宣言の発令や大地震の発生直後、鉄道やバス等の公共交通機関が運行停止あるいは不通区間の発生が予測された場合、オフィス街、駅ターミナル、繁華街や電車内等にいた大量の人々が足止めされることとなる。これらの人々のうち自宅がある市町村以外で足止めされた人々を「滞留者」として定義し、またそのうち徒歩によってある一定時間内に帰宅することが困難な人々を「帰宅困難者」として定義した(以下、「滞留者」と「帰宅困難者」を併せて「帰宅困難者等」という。)。なお、前提として、突発地震時には全域的に交通機関は停止するものとし、警戒宣言発令時には、強化地域内の鉄道・バス等の公共交通機関は停止し、強化地域内では自動車・二輪・徒歩、強化地域外では全交通手段が使えるものとする。・東海地震の警戒宣言発令時及び突発地震時等において、大都市特有の問題として、多くの帰宅困難者等が発生することが予想されるとから、このような事態を想定し、地震による人々の混乱防止のため、帰宅困難者等に対する支援対策を策定することが喫緊の課題となっています。
・愛知県の平成14年度「東海地震・東南海地震等被害予測調査」では、警戒宣言発令時(平日昼12時の場合)に、事前の帰宅行動がない場合には最大約36万人、突発的に地震が発生した場合(平日昼12時の場合)には最大約98万人が帰宅困難者となることを想定した。
・平成16年1月5日、東海地震に関する国の情報内容の改正にともない、住民は東海地震注意情報が発表された段階、つまり、これまでよりも早い段階で帰宅準備に取りかかることが可能になった。
・こうした背景のもと、愛知県の平成15年度被害予測調査報告書では、東海地震注意情報が発表された段階から多くの住民が帰宅行動を開始した場合、東海地震注意情報が発表されてから約5時間後には県全体で約1,000人にまで帰宅困難者が減ることを想定し、また、東海地震の震度分布から、東海地震が突発で発生した場合でも、発災後数時間の間点検を実施した上で安全が確認された場合には、東三河地区以外では帰宅行動がとれる可能性がある。したがって、突発的に地震が発生した後、東三河地区以外で安全が確認され鉄道等が運行され始めた場合には、数時間後以降において、県全体で約11万人にまで帰宅困難者が減ることを想定した。
・これらのことから、東海地震注意情報発表時から積極的に帰宅開始を徹底させるとともに、警戒宣言発令時及び突発地震時において、徒歩帰宅者等の分散を図るための適正な情報提供方法、徒歩帰宅ルートの設定、徒歩帰宅者への水や食料、トイレ及び休憩場所等の提供が可能な体制づくりが急務となっている。
・この実施要領は、県、市町村、鉄道事業者、企業等のそれぞれの役割及び隣接県や周辺市町村との連携について整理し、各機関が早急に実施すべき内容を明記したものであり、主に各市町村が中心となって、地域住民の安全な帰宅を支援するとともに、駅等での混乱を回避するための帰宅困難者等支援対策を実施するための指針である。
・キーワードは、「帰宅困難者をいかに減少させるか」である。
| 愛知県 | ・隣接県、県内各市町村、その他防災関係機関との情報連絡体制を確立するとともに、必要に応じて協定を締結する。 ・愛知県防災情報システムを運用する。 |
|---|---|
| 市町村 | ・地元企業や学校、自主防災組織、災害ボランティア団体、ローカルメディア(地元CATV、FM放送等)、その他防災関係機関との情報連絡体制を確立し、定期的な情報交換に努めるとともに、必要に応じて協定を締結する。 ・地元住民に対しては、既存の同報無線や行政無線、インターネット等を活用して、日頃から防災情報の提供を行う。 ・愛知県防災情報システムからの防災情報等を、以下の媒体に対して提供し、徒歩帰宅者や住民が情報を得やすいよう、施設等においては見やすい場所に掲示する。 (1)徒歩帰宅支援ステーション(水・食料の購入、トイレの使用、一時休憩所としての利用、災害情報の入手等が可能で、誰もが分かりやすく、利用しやすい場所とする):コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、宿泊施設、郵便局や公的施設等と調整し指定する施設(以下、「支援ステーション」という。):FAX情報を掲示 (2)各報道機関(特にラジオの活用) (3)ローカルメディア(CATV、FM局等) (4)インターネット(ホームページの作成、道路情報等へのリンク) (5)携帯情報端末(特にiモード、EZweb、Vodafone live!、カーナビ機能の活用) (6)駅前や繁華街での大型ビジョンの活用 等 |
| 愛知県 | ・隣接県との接続を含めた基幹的徒歩帰宅支援ルートの設定を行う他、ルート設定に係り隣接県や周辺市町村との協力体制の確立を図る。 ・各市町村が行う「支援ステーション」設置に関して当該施設の本部等と調整を図るとともに、必要に応じて協定を締結する。 |
|---|---|
| 市町村 | ・県が設定した基幹的徒歩帰宅支援ルートに接続する市町村内の徒歩帰宅支援ルートの設定を行う他、徒歩帰宅支援ルート(県及び市町村が設定する)上に「支援ステーション」を設置するとともに、帰宅困難者等、徒歩帰宅者や災害時要援護者の避難誘導や介護支援等について、防災関係機関等との調整を図り、その運用規定に関する協力・連携体制を確立する。 |
| 企業 | ・県や市町村と協力し帰宅困難者等への支援(情報提供等)を行うよう努める。 ・特に、小売店や百貨店等については、警戒宣言発令後の営業継続等の対応についても、地域の実情に応じ明確化する。なお、必要に応じて県や各市町村と必要な協定の締結を行う。 |
| 愛知県 | ・隣接県との接続を含めた基幹的徒歩帰宅支援ルートに関する帰宅支援マップの作成、並びに、基幹的徒歩帰宅支援ルートを示す表示板等を設置するとともに、帰宅困難者等の抑制に向けた啓発パンフレットの作成を行い、これらの情報についてホームページで公開する。 |
|---|---|
| 市町村 | ・県が設定した基幹的徒歩帰宅支援ルートとそれに接続する徒歩帰宅支援ルート及び「支援ステーション」等を記載した各市町村版帰宅支援マップを作成する。 ・地元住民や企業等に対して帰宅支援マップを配布し、説明会やワークショップ、研修会等を通じて、帰宅困難者等抑制・支援対策等に関する正しい知識の積極的な普及・啓発に努める。 ・災害時要援護者に対しては、避難誘導、介護支援、その他の対策を推進する。 ・特に、東海地震注意情報が発表された段階で、外出者は早期に帰宅することを徹底するとともに、帰宅できない場合の保護等の方法、また、自らも自覚を持って行動すること等について普及・啓発する。 |
| 鉄道事業者 | ・乗客に対して、東海地震注意情報が発表あるいは警戒宣言が発令された場合の対処策や代替交通手段について日頃から周知に努めるとともに、東海地震注意情報が発表された場合は、早い段階からの帰宅を促すよう努める。 ・さらに、できうる限り、他の鉄道事業者と連携して、列車等の運行状況を把握し、その状況を乗客に伝達する等の方法により、滞留者の解消に努める。 ・従業員に対しても帰宅困難者等支援対策に関する正しい知識の積極的な普及・啓発に努める。 |
| 企業 | ・従業員に対して帰宅困難者等支援対策に関する正しい知識の積極的な普及・啓発に努める。具体的には、従業員向けパンフレットやガイドブック等を作成し、自主的に講習会や説明会等を開催するとともに、地震防災情報の収集について積極的に行う。 |
| 愛知県 | ・愛知県防災情報システムを活用し、市町村・防災関係機関と情報を共有する。 ・県民に対し、東海地震注意情報が発表された旨及び警戒宣言が発せられた場合には強化地域内の交通機関が運行停止等の措置をとる旨、並びにその段階で防災関係機関が実施する防災行動について、マスコミやホームページ及び今後はデジタルテレビ放送の活用等を通じて的確かつ迅速に伝達するとともに、早い段階から落ち着いて帰宅行動に移るよう積極的に呼びかける。 |
|---|---|
| 市町村 | ・東海地震注意情報が発表された旨及び警戒宣言が発せられた場合には強化地域内の交通機関が運行停止等の措置をとる旨を、マスコミやホームページ、携帯情報端末、広報車、同報無線の活用等を通じて的確かつ迅速に伝達するとともに、早い段階から帰宅行動に移るよう促す。 |
| 学校 | ・児童・生徒等に対して、東海地震注意情報が発表された旨及び警戒宣言が発令された場合には強化地域内の交通機関を運行停止する旨を的確かつ簡潔に伝達した上で、児童・生徒等が在校中の時は、授業、部活動等を中止し、あらかじめ定められた方法に基づき速やかに下校させ、登下校中の時は、速やかに帰宅するよう指導する。また、児童・生徒等が在宅中の時には、休校として、児童・生徒等は登校させない。 |
| 鉄道事業者 | ・乗客に対して、東海地震注意情報が発表された旨及び警戒宣言が発令された場合には強化地域内の交通機関を運行停止する旨を的確かつ簡潔に伝達し、帰宅を促すよう努めるとともに、利用者の状況により、輸送力の増強に努める。 |
| 企業 | ・来客者や従業員に対して東海地震注意情報に関する正確な情報提供を行い、来客者に対しては、できる限り早く帰宅するよう促し、従業員に対しては、少なくとも徒歩で帰宅可能な者以外を帰宅行動に移し、帰宅困難者等の抑制に努める。 ・特に、百貨店等の不特定多数の集客施設については、来客者に対して、できる限り早く帰宅するよう促し、帰宅困難者等の抑制に努める。 |
| 愛知県 | ・愛知県防災情報システムを活用し、市町村・防災関係機関と情報を共有するとともに、愛知県防災ヘリコプターによる上空からの情報収集・伝達を行う。 ・道路交通規制区間、主要交通機関の運行状況に関する情報、沿道の「支援ステーション」や避難場所に関する情報等をマスコミやホームページ及び今後はデジタルテレビ放送の活用等を通じて迅速に提供する。 |
|---|---|
| 市町村 | ・前述の県の情報提供に全面的に協力するとともに、各市町村内の同様の情報をマスコミやホームページ、携帯情報端末、広報車、同報無線の活用等を通じて迅速に提供する。 |
| 鉄道事業者 | ・乗客に対して警戒宣言発令に関する正確な情報提供を行い、乗客を最寄り駅で降ろした場合には、基本的に、市町村が作成した帰宅支援マップを乗客に配布し、運行駅や徒歩帰宅支援ルートを紹介することによって、可能な限り帰宅するよう促す。帰宅が困難な乗客に対しては、各市町村とあらかじめ取り決めた避難場所へ案内等を行う。 |
| 企業 | ・来客者や従業員に対して警戒宣言発令に関する正確な情報提供を行い、徒歩で帰れる従業員についても帰宅行動に移し、被害の軽減に努める。 ・特に、百貨店等の不特定多数の集客施設については、原則として営業を中止するものとするが、耐震性が高い等、安全性が確保されている場合は、営業を継続し、帰宅困難者等への水や食料の販売、トイレの提供等に努める。 |
| 愛知県 | ・愛知県防災情報システムを活用し、市町村・防災関係機関と情報を共有するとともに、愛知県防災ヘリコプターによる上空からの情報収集・伝達を行う。 ・道路交通規制区間、沿道の「支援ステーション」や避難所に関する情報(混雑状況も含む)、主要交通機関(鉄道、バス等)の運行や復旧状況に関する情報、負傷者等を収容・搬送してくれる病院に関する情報等をマスコミやホームページ及び今後はデジタルテレビ放送の活用等を通じて迅速に提供する。 |
|---|---|
| 市町村 | ・前述の県の情報提供に全面的に協力するとともに、各市町村内の同様の情報をマスコミやホームページ、携帯情報端末、広報車、同報無線の活用等を通じて迅速に提供する。 |
| 鉄道事業者 | ・運行状況や代替輸送状況、復旧状況に関する情報を県や市町村に迅速に提供する。 ・駅周辺の滞留者に対しては、市町村が作成した帰宅支援マップを配布し、運行駅や徒歩帰宅支援ルートを紹介することによって、可能な限り帰宅を促すよう努める。 ・帰宅が困難な乗客に対しては、各市町村とあらかじめ取り決めた避難所へ案内等を行う。 |
| 企業 | ・従業員の安否確認に努めるとともに、企業内に留まる従業員を活用し、沿道の帰宅困難者等に対する情報提供等の支援に貢献するよう努める。 |
| 愛知県 | ・帰宅困難者等の避難場所や避難所での受け入れ体制について、警戒宣言発令時あるいは発災後における地元住民(避難者)受け入れに支障をきたさないよう、あらかじめ鉄道事業者との調整を図るとともに、その他、各市町村が行う防災関係機関等との調整の支援を行う。 |
|---|---|
| 市町村 | ・警戒宣言発令時あるいは発災後における帰宅困難者等の避難場所や避難所での受け入れ体制について、防災関係機関等と調整し、必要に応じて協定を締結する。 ・帰宅困難者等の受け入れについては、地元住民との混乱を避ける方法について十分検討する。 ・「支援ステーション」の責任者等に対し、帰宅支援の実施(誘導、救護等)についての協力、並びに水や食料、毛布等の調達あるいは備蓄の確保に関する要請・調整を行う。 |
| 鉄道事業者 | ・駅等で混乱が予想される滞留者の問題や、警戒宣言発令時あるいは発災後における帰宅困難者等の避難場所や避難所での受け入れ体制に係る問題について、県と調整した上、個別の問題について当該市町村と十分調整し、必要に応じて協定を締結し、解決に尽力する。 ・警戒宣言発令段階あるいは発災後、帰宅が困難な乗客に対しては、各市町村とあらかじめ取り決めた避難場所あるいは避難所への案内等を行い、適宜、情報提供や物資支援等を行うよう努める。 ・最寄り駅で降ろした帰宅可能な乗客に対しては、各市町村が作成した帰宅支援マップを配布し、運行駅や徒歩帰宅支援ルートを紹介することによって、徒歩帰宅を支援する。 |
| 企業 | ・帰宅が困難な従業員等に対し、警戒宣言発令時において、当該企業敷地内に耐震性が十分に確保された建物がある場合には、その建物内へ誘導し、そうでない場合は、当該企業敷地内の広場や運動場等の屋外、あるいは避難場所へ避難させる。発災後においては、社屋内(耐震性について十分確認要)あるいは避難所等へ誘導する。 ・東海地震注意情報発表や警戒宣言発令又は突発地震時に従業員等が帰宅困難者等になる可能性があることを想定して、従業員が約3日間過ごせるだけの十分な水や食料等の備蓄を行うよう努める。 |
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