
作品:岡本敦生(彫刻)+野田裕示(絵画)コラボレーション
「地殻-潜むかたち1」
制作年【1996年】
技法材質【白御影石、アクリル】
大きさ【W200×D54×H83cm】

作品:三沢厚彦(彫刻)
「Animal 2008-01」(撮影:内田芳孝)
制作年【2008年】
技法材質【樟、油彩】
大きさ【W106×D302×H166.5cm】

○岡本敦生(おかもと・あつお)
1951年6月11日広島県生まれ。1977年多摩美術大学大学院彫刻科修了。早くから国内外の彫刻シンポジウムに参加し、野外彫刻展に出品するなど活躍を続け、1989年には朝倉文夫賞を、1996年には中原梯二郎賞優秀賞を受賞し、現在では日本の石彫の代表的作家の一人として評価されている。80年代後半から表面を荒く削った御影石を細かく分割し、内部を空洞化し、その表面を元のかたちどおりに組み直す「記憶堆積」シリーズを開始し、その豊かな発想力でこれまでの石彫の概念を変革する試みを重ねてきている。
○野田裕示(のだ・ひろじ)
1952年8月19日和歌山県生まれ。1976年多摩美術大学絵画科油画専攻卒業。絵画を成立させるものは何かを検証する視点から制作を進め、箱型の木枠の中に色のついた紙や布を配置した、純粋な平面ではない面(作家の言葉によれば「半平面」)を持つ作品や、凹凸のあるカンヴァス、折り畳んだカンヴァスを用いた作品など、実験的な表現で注目を集めた。その試行の成果として生み出された美しい色彩と豊かなイメージは、現代を代表する平面の作家として評価されている。2001年には芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞するなど、その評価は着実に高まっている。
○「地殻-潜むかたち1」
この作品は岡本が彫った石彫の平滑な部分(内部)に、野田がのびやかな線や幾何学的文様を描いた共同制作で、1996年度の愛知県美術館のテーマ展でも展示された作品である。このような共同制作はきわめて珍しいが、この作品はそれぞれの個性を失うことなく、彫刻と絵画がひとつに融合し、古代の洞窟壁画を思い起こさせるものとなった。現代における絵画と彫刻の在り方に一石を投じ、きわめて高い評価を得て、発表当時、新聞各紙の文化欄でもこぞって紹介された。

○三沢厚彦(みさわ・あつひこ)
1961年京都府生まれ。樟(クスノキ)を伝統的な手法で掘り出した動物表現で国内外の注目を集めているアーティスト。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻を修了した後、2000年〈Animals〉シリーズの制作を始め、翌01年には第20回平櫛田中賞を受賞。07年に「三沢厚彦Animals+」展が全国の美術館を巡回し、幅広いファンからの支持を得る。ライオンやゾウといったおなじみの動物をモティーフとしながらも、その彫刻としての存在感は大きく、見る者に強い印象を与えている。「あいちトリエンナーレ2010」では、豊嶋秀樹とのコラボレート企画を予定。
○「Animal 2008-01」
三沢は、樟(クスノキ)を伝統的な手法で彫り出した動物像〈Animals〉シリーズで高く評価され、01年に第20回平櫛田中賞を受賞した。その作品は、ライオンやゾウといった誰もが親しめる動物をモティーフとしている。しかしそれは単に動物を表す再現的な表現ではなく、様々な解釈を可能にする独特の表情が強い印象を与えている。子供から大人までが親しみを覚える彫刻としての存在感は極めて大きいうえに、鑑賞者の気持ちによって姿を変えていくようにも見える。このライオンも見る者によってはユーモラスであり、獰猛であり、また時には悲しげであるような、さまざまな姿を見せている。
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