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知的障害のある成人の転倒リスクを判定する方法の研究が国際的学術専門誌に評価され、論文掲載されました

ページID:0025964 掲載日:2009年7月15日更新 印刷ページ表示

平成21年7月14日(火曜日)発表

 県心身障害者コロニー発達障害研究所では、知的障害のある成人の転倒に関する臨床研究を行い、転倒の危険性を高い診断精度で判定できることを明らかにし、国際的学術専門誌に論文掲載されました。

 

掲載雑誌:American Journal on Intellectual and Developmental Disability
      ※特殊教育・リハビリテーション領域におけるトップ3の雑誌の一つ
      ※直近の10年間で日本人の著者の論文の掲載例なし

掲載号 :volume 114 number 4,July 2009

雑誌のWebページアドレス:
                    http://aamr.allenpress.com/aamronline/?request=index-html

 

1 研究で明らかにしたこと

 以下の実証結果から、一般高齢者の転倒リスク評価法の一つであるティネッティ・スコア(Tinetti score、添付資料)が、知的障害のある成人の転倒リスクを予見する上で有力な指標になることを明らかにしました。

(1) 知的障害のある成人における転倒の危険因子
 [1]年齢(10歳年齢が上がると転倒リスクが約1.8倍)
 [2]てんかんの合併(持つ人は持たない人に比べ転倒リスクが約6.5倍)
 [3]麻痺性疾患の合併(麻痺がある人はない人に比べて転倒リスクが約31倍)

(2)ティネッティ・スコアを用いた歩行動作とバランスに関する客観評価
 [1]転倒しやすい利用者は転倒のない利用者に比べてスコアが低い。
 [2]スコアが25点以下の人を転倒リスクありとすると最も診断精度が高い。

(3) ティネッティ・スコアの変化と転倒リスクの増大
 1年に2点以上スコアが低くなった利用者では実際にバランス・歩行状態が悪くなっている。

2 研究の意義
 
ティネッティ・スコアを用いた評価により、転倒リスクが高い施設利用者の抽出が可能となり、地域生活移行後の転倒による骨折・寝たきりの発生予防が可能となる。

 

起立・歩行・体幹バランス評価 (ティネッティ・スコア)

問合せ

愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所
病理学部
神経病理研究室長 島田 厚良
主任研究員 千葉 陽一
電話(0568)88-0811 内線 3503

愛知県健康福祉部障害福祉課
地域移行推進・コロニーグループ
主幹 浅野 博史
主査 兼子 利雄
内線 3241、3242
ダイヤルイン(052)954-6294