蒲郡市拾石町自主防災会は、平成24年度防災貢献団体として表彰を受けました。


−拾石町自主防災会が結成された経緯を教えてください。


 蒲郡市が平成7年度に各町にある自治会組織に対して自主防災組織を構成するように指導をし、自治会組織の区議員が兼務し組織活動を開始、平成8年度に町民を含めた組織にすべく、区議員とは別に町の3自治エリアから各自主防災隊長、副隊長を選挙任命し自治会組織の単組織(平均8世帯)である組長を班員とした全町民組織として始動し、現在に至ります。


−活動されている地域にはどのような特徴がありますか。

 海岸側南部に工業団地として各種企業があり、企業の中には防災組織をもった企業も存在します。幹線国道を挟んで区画整理がされた住宅地域と幹線市道(旧県道)を挟んで狭い生活市道網の旧住宅地域の大きく3つのエリアに分かれ、拾石川(県河川)の扇状地に形成された町です。


−拾石町自主防災会にはどのような組織がありますか。

 拾石町総代区は道路を境界に3つの常会組織に分かれ、各常会の最小単位組織の組(平均8世帯)の班員として前年組長及び当年組長をあて、常会内選出の区議員6名(前年、当年)を班長、常会内選出の自主防災隊員2名が隊長、副隊長として組織をなし、統括組織として各常会長(3名)を自主防災会役員、副総代を副会長、総代を会長として組織、それぞれの隊(3つ)に情報班、消火班、救出救護班、避難誘導班、給食給水班、衛生班を組織しています


−拾石町自主防災会の主な活動内容を教えてください。

●自主点検活動
 町内に配置されている消火器(25箇所)の有効期限と設置状況の目視点検を年2回(6月、12月)、 避難広場に整備されている防災器具の点検(小型動力ポンプの整備と試運転)を年5回(5月、7月、8月、9月、10月)実施しています。


●自主防災会防災訓練
 運動公園において自主防災会の隊員及び役員の指導と蒲郡市消防本部署員の補助指導を得て実施しています。対象者は隊員、班員の166名と回覧による案内で自主参加する町民です。メニューは年度により煙道避難訓練、救護応急処置訓練、AED救命訓練等のうちから選択されます。また、基本訓練の濾水器操作、小型動力ポンプ放水操作も併せて実施しています。




●防災教室

 2月に隊員及び班員166名を対象に町会館において座学として防災教室を実施しています。内容はビデオ放映による防火防災、地震防災避難、津波避難等を実施しています。
 また、年3回の組長会議(対象者73名)で防災に対する意識向上のための情報提供を実施しています。







−活動をするにあたり、課題や問題点はありますか。

 一つ目は、旧住宅地エリアは道路幅も狭く、消防車や救急車の侵入困難地内があり、災害時対応の指導が難しいことです。
 二つ目は、要援護者に対する共助の啓蒙を図るのに個人情報が壁となり、具体的に進められず一般論としての座学に終わることです。
 三つ目は、地域の住宅80%が海抜4メートルで浸水エリアであることと地域の50%のエリアが液状化危険地域であることです。

−今後、どのような活動を行っていく予定ですか。

 地震・津波に対する意識向上を図る活動や情報提供の高頻度化を図る活動をしていきたいと考えています。

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