知多市つつじが丘防災会は、平成26年度防災貢献団体として表彰を受けました。


−知多市つつじが丘防災会が結成された経緯を教えてください。


 平成13年に住民の隣保共同の精神に基づき、被害の防止及び軽減を図り、推進することを目的として、これら8地区の自主防災会を総称し、地域防災拠点として「知多市つつじが丘防災会」を結成しました。


−活動されている地域にはどのような特徴がありますか。

 つつじが丘地区は、知多半島の伊勢湾側に位置する知多市の丘陵地に位置し、地区の大半は、昭和50年頃の住宅用地の造成地であり、公団の朝倉団地マンションを囲むように戸建が立ち並ぶ団地です。
 当地区の北に位置する地域は、古くからの住宅密集地であり、飲食店等が多く、南には、古くからの既成市街地があり、狭小屈曲した道路が目立ち、消火作業が懸念されるため、当地区は延焼火災を一番恐れています。
 当地区は、昭和57年のコミュニティ設立と同時期に、まちづくり事業として、8地区の盆踊りを一つにしたコミュニティでの盆踊りや神輿会、民謡保存会を発足するなど、行事も多彩です。
 しかし、現在では、同じ年齢層が一斉に高齢化し、公団には多くの外国人が居住するようになり、住民間のコミュニケーションの難しさ、一人暮らし世帯の孤独死など、様々な問題が出てきました。こうした中、地区によっては、隣近所の見守り活動などが醸成されるなど、地区として新たな活動が求められるようになってきました。


−知多市つつじが丘防災会にはどのような組織がありますか。
 
 知多市つつじが丘防災会は、8つの自主防災会を総称するもので、「会長」は、コミュニティ会長が兼任します。また、本部役員として、「副会長」「防災リーダー」「書記」などがあり、つつじが丘コミュニティの役員などが兼任しております。
 また、委員会として、防災会を補佐し、防災計画策定を担当する「防災委員会」や防災計画を専門的に調査する「専門部会」、要援護者や支援者を管理する「つつじが丘あんしんとなり組事業運用管理委員会」があります。
 これらの委員会が中心に防災会の運営を担当し、訓練時の指導や災害時に地区防災会の支援をするコーディネーターとしての技能部隊である「(仮称)レスキュー部隊」を置き、大規模災害時に効率よく支援する組織体制に育てていきます。
 本部役員は、任期1年。防災委員は、任期を3年程度とし、他の専門委員は任期を定めず、個人の意思を尊重した組織運営を行っております。

−知多市つつじが丘防災会の主な活動内容を教えてください。

コミュニティ防災訓練
 年1回つつじが丘コミュニティ全体で防災訓練を実施しています。
 まず、地震発生の同報無線の放送を合図に、各自シェイクアウト訓練を行い、各地区の一時避難場所に避難します。各地区の一時避難場所において、消防署員立会いのもと、住民が主体となり「安否確認」、「AED訓練」、「初期消火訓練」などを実施した後、避難所であるつつじが丘小学校へ避難します。 避難所では、地区災害対策本部の開設訓練、炊出し訓練や避難所開設・運営訓練を行います。また、消防や市職員による講話や避難所におけるルールを確認し、防災・減災の知識を深めております。

つつじが丘防災会研修会

 毎年1回、市職員や社会福祉協議会職員などを講師として招き、南海トラフ地震への備えに関する講座や避難所開設・運営に関するワークショップを開催し、会員の防災力向上に努めております。

安否確認用データベースの整備及び運用管理
 平成20年度に災害時避難困難者対策として「つつじが丘あんしんとなり組事業」を立上げ、災害発生時の安否確認と被害状況の早期把握を図るために、平成23年度に「安否確認用データベース」を整備しました。これは、USBを記憶媒体としており、コミュニティを形成する8地区で作成し、各地区から選出された運用管理委員が管理しており、毎年データを更新しています。

●つつじが丘災害時行動マニュアルの作成
 平成22年度に市地域防災計画を参考に「つつじが丘災害時行動マニュアル」の作成をし、平成24年度に配布しました。このマニュアルでは、発災前後の行動について防災会の方針を示しており、自助を基本とした地区住民の防災意識の向上を図りました。
 また、訓練を通して逐次修正を加えるなど、地区防災力の向上に努め、平成26年度に3年間の集大成として、市や防災会の行動とともに、住民の行動を時系列で示すものを新たに作成しました。


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