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生態と防除目次

<イネ>
カメムシ類

ホソハリカメムシ
ホソハリカメムシ成虫
 本県のイネに加害するカメムシ類は、多数知られているが、そのうち主な種類は、クモヘリカメムシ、ホソハリカメムシ、トゲシラホシカメムシ、ミナミアオカメムシである。他にもイネカメムシ、アオクサカメムシ、カスミカメ類など非常に種類が多い。
1 形態
(1)クモヘリカメムシ Leptocorisa oratoria Fabricius
  成虫の体長16o位で細長く全体は黄緑色であるが、膜質部 が褐色であることから、縁が褐色にみえる。
(2)ホソハリカメムシCletus punctiger Dallas
  成虫の体長は9〜11oで細長く、全体に褐色から暗褐色で胸部の縁が尖っており、本種の見分け方は比較的容易である。
(3)トゲシラホシカメムシEysarcoris aeneus Scopoli
クモヘリカメムシ
クモヘリカメムシ成虫

  成虫の体長は5o前後で、背面は灰褐色中胸部に2対の白い斑点があることと前胸の縁が尖っているので見分けるのは簡単である。
  近縁種にはシラホシカメムシやオオトゲシラホシカメムシがある。
(4)ミナミアオカメムシ Nezara viridula Linnaeus
  成虫の体長は12から16mmで、アオクサカメムシ似よく似ているが、触角第3〜5節の先半部が褐色であること、腹部背面が緑色であることから判別できる。広食性で水稲・ダイズ・コムギをはじめ、野菜類や果樹類も加害する。斑点米産出能力は非常に高い。
2 被害の様子
ミナミアオカメムシ

 稔実が悪くなってしいなになったり、吸汁後が褐色に変色する斑点米となる。早期及び早植え栽培で被害が大きく、出穂期が比較的高温の7月下旬以降に被害が集中する。
 斑点米などの変色米がわずかでもあると等級が著しく低下するため、収量よりも経済的被害が多い。
3 生態
 多くのカメムシは単一植物を加害することはなく、年数世代繰り返す中で、寄主を変えて行くことが多く、イネを加害するカメムシ類は、イネ科の雑草などで生活していることが多い。特に畦畔雑草は好適な寄主植物となる。
 越冬はイネ科のススキやチガヤの中や、水田近くの常緑樹の中で行う。
4 防除対策
アオクサカメムシ幼虫

・畦畔雑草の除草が有効である。
・作型では早期栽培の被害がもっとも大きく、一般に出穂期が早いほど被害が大きい。また、畦畔率の高い山沿いの地域や休耕田の多い地域で発生することが多いため、常発地では出穂期前頃から乳熟期頃までの防除が必要である。 
・発生は環境的な要因も大きいが、近年、水稲の防除意欲の低下も被害を助長していると思われる。