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生態と防除目次

<ナシ>

ナシ赤星病

1 病原菌:Gymnosporangium asiaticum Miyabe ex Yamada (糸状菌 担子菌類)

2 被害の様子
 展開したばかりの葉に明るい黄色の小斑点ができる。これが拡大して直径4〜8mmに、色は濃くなり、橙黄色の小斑点が多数できる。病斑部分はやや凹む。開花から落花の頃に花托や花梗が感染して幼果や果梗に斑点を生ずることもある。5〜6月になると病斑の裏側にタワシの毛のようなものができる(毛状体)。後にその先端から粉のような胞子が出る。7月以降に病斑部は腐り、黒褐色の大きい病斑になるが、病斑の多い葉は落葉する。
発病葉(初期) 発病葉 病斑裏側の毛状体

3 病原菌の生態

4 発生しやすい条件                       
・発生を左右する要因は、冬胞子堆の量、冬胞子堆の成熟時期、ナシ葉の展葉時期、冬胞子の発芽に必要な降雨の4つである。
・ナシの発芽後5月上旬までの降雨は発病に関係する。雨が少ないと遅くまで感染する。
・ナシとビャクシン類が近く(1q以内)にあると多発しやすい。
・春の降雨回数が多く、しかも風を伴う降雨が多いと多発しやすい。
ビャクシン類(カイヅカイブキ)上の冬胞子堆
(雨で膨潤するとゼリー状に膨らむ)
5 防除対策
・ビャクシン類の除去。
・冬胞子堆が膨潤し始め、ナシへの感染が可能となる展葉開始期(3月下旬〜4月上旬:年により変動する)以降の降雨直前または直後に薬剤散布を行う。感染後、あるいは黒星病との同時防除を考える場合は、治療効果の高い薬剤(EBI剤など)を散布する。ただし、同一系統薬剤の連用は極力避ける。