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生態と防除目次

<キャベツ>


キャベツ黒腐病
1 病原菌
 学名 Xanthomonas campestris pv. campestris (Pammel 1895) Dowson 1939 (細菌)

2 被害の様子 キャベツ黒腐病
・発芽直後の幼苗では、子葉頂部のへこんだ部位から発病して、子葉は枯れる(種子伝染)。
・本圃では主に下葉から発生し、葉裏の葉緑部に葉脈で囲まれた暗緑〜黒色水浸状の病斑を生じる。しだいに葉の表側も灰緑色、その後淡黄褐色になり、葉縁から中央に向かってV字形の黄色病斑を生じる。病斑が拡大すると病斑内の葉脈は褐色〜紫褐色に変色する。病斑が古くなると病斑部は枯死、乾燥して破れる。
・葉身部の傷から病原菌が入ると、傷口を中心に同様の病斑を生じる。
・症状が激しい場合は、地ぎわの茎が侵され、導管が黒変する。

3 病原菌の生態
・本病菌は根圏土壌中で生存し、雨滴といっしょに跳ね上げられて、傷や葉のへりの水孔から侵入し、導管を伝って広がる。
・二次伝染は病斑部の病原菌が雨風で飛散して起こる。
・種皮に潜入あるいは付着した病原細菌により種子伝染する。
・ダイコン、ハクサイ、カブ、キャベツなど多くのアブラナ科作物を侵す。キャベツやカリフラワーは他のアブラナ科作物に比べて一般に被害が大きい。
・病原菌はアブラナ科雑草によっても越冬する。

4 発生しやすい条件
・生育初期において発病時期が早く、発病量及び降水量が多い場合は、生育後期に多発生となる。
・春期において、15℃以上の半旬平均気温が2半旬以上継続し、かつ半旬当たり30mm以上の降雨があれば、その2半旬後に発病する。
・病勢進展は、降雨、虫害、台風等による傷害により助長され、特に降雨の影響が大きい。
・作型との関係については、春まき、初夏まき及び夏まきで発病が多く、晩夏まき及び秋まきでは発病が少ない。
・カリフラワー及びブロッコリーではキャベツより発病時期が早いので、指標植物として利用できる。
・育苗中に大雨があると苗床で発生し、本圃での多発をまねく。
・5月頃と9〜10月頃に比較的気温が低いと発生しやすい。
・アブラナ科作物の連作ほ場では多発しやすい。

5 防除対策
・アブラナ科作物の連作を避ける。
・病原菌に汚染されていない育苗土で育苗する。
・種子を乾熱消毒する。
・品種により抵抗性の差が大きい。発生の予想されるほ場では、抵抗性品種を使う。
・台風、大雨後には薬剤散布を行う。
・キスジノミハムシ,コオロギ,鱗翅目害虫など食葉性害虫を防除する。
・薬剤散布にあたっては、展着剤を加用し、下葉にもよくかかるよう散布する。
除草する。