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生態と防除目次

<果樹共通>

ミカンハダニ

学名 Panonychus citri McGregor

ミカンハダニは、カンキツのほか、ナシ、リンゴ、カキ、イヌツゲ、キンモクセイ、サンゴジュなどを加害する。

1 被害の様子
 樹齢、品種を問わず葉、緑枝、果実などに寄生する。
被害葉

表面を吸汁することにより葉緑素が破壊されて白い点になり、全体が白っぽく見えるようになる。被害の著しい葉は早期に落葉する。果実は着色が悪く光沢が無くなって、品質が低下する。この他にも枝の伸 長が抑制される、葉数が減少する、花つきが悪くなるなどの被害があり、特に施設栽培で被害が大きい。
                      
2 形態
 卵は直径約0.1mmの球形で、淡赤色である。幼虫は体長約0.2mmで脚は3対である。若虫・成虫になると脚は雌雄ともに4対になる。脚は白味を帯びた橙色。体長は雌が約0.45mm、雄が約0.36mmである。

3 生態
ミカンハダニ卵(左)
と雌成虫(右)

 1年中カンキツ等の樹上で過ごし、休眠しない。25℃での1世代の所要日数は約2週間。 露地で、1年間に13〜14世代繰り返す。 卵から孵化した個体が幼虫、脱皮をして第1若虫、第2若虫を経て成虫となる。各ステージの間には静止期があり、この期間は活動を休止する。12月〜3月は低温のために増加しにくいが、生息している。春になって気温の上昇とともに増殖を開始する。5〜6月には急増するが、梅雨入ると増加は止まる。梅雨明け頃に多発する場合もあるが、盛夏期は温度が高すぎてあまり増えない。8月下旬〜9月上旬になると再び急増する。秋期には葉より果実に寄生が多くなる傾向がある。
                            
ミカンハダニ雄成虫(左)と雌第2若虫(右)

4 発生しやすい条件
・暖冬で越冬量の多い場合は、4〜5月の発生量が多くなる。
・5〜6月に雨が少ない場合は7〜8月に多発する。
・秋期が高温で雨が少ないと秋冬期に発生が多くなる。
・気温が8〜10℃以上になると増殖が始まり、28℃くらいまでは、温度が高くなるにつれて増殖率は増大する。気温が高すぎると増殖は鈍る。
・施設栽培では、雨に当たることが無く、ミカンハダニにとって好適な環境が保たれるため、多発することが多い。

5 防除対策
・薬剤の散布むらができないよう、密植や過繁茂に注意する。
・冬期にマシン油乳剤により防除する。
・散布液量の不足や散布むらでかからなかった木や部位から再び増殖することが多いため、散布むらがないよう葉裏を中心に散布する。
・薬剤抵抗性の発達が懸念されるため、ローテーション防除に努める。