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薬物療法部は胃がん・大腸がん・食道がんといった消化管がんの化学療法・化学放射線治療を中心に、その他原発不明がん・胚細胞腫瘍がんなどの固形がんに対する全身化学療法を行っております。今まで血液・細胞療法部とともに診療してまいりましたが、2006年1月から独立した新たな形でスタートしました。
消化器がんは増加するがん患者さんの中でも多くを占め、がん死亡原因の一位こそ肺がんに取って変わりましたが、胃がんは依然として多く、最近では大腸がんの増加が著しくなっております。胃がん・大腸がんの分野における化学療法剤の進歩は近年めざましいものがあり、本邦でも新規抗がん剤として承認されるようになってきました。従来「抗がん剤は効きにくい、化学療法の意義が少ない」などといったあまり良いイメージのなかった消化器がん化学療法ですが、近年の薬剤開発によりその考え方が大幅に変わってきております。積極的に適切な治療を行うことで確実にQOL(Quality
of Life=生活の質)を維持した生存期間の延長がみられるようになってきたのです。
化学療法を実施するにあたって、疾患に対する深い知識と経験のみならず、多くの有望な薬剤についての知識や経験の上でこれらを適切に使用することが必要となります。我々は消化器内科医であり、同時に薬物療法専門家であります。がん化学療法のプロとして、最大限に効果が発揮できるレジメン(化学療法の投与方法)で副作用への対応にも十分配慮し、治療を行うことを常に心がけております。また、多くの臓器にまたがる腫瘍を相手にしていますので、消化器外科、胸部外科、消化器内科、頭頚部外科、放射線診断部、放射線治療部といった各グループと密に連携して診療にあたっております。
基本的に確立された標準的化学療法を行っておりますが、さらに優れた治療法の開発を目指した臨床研究にも積極的に取り組んでおります。また、標準的治療が確立していないがん種や一般的な治療が無効になってしまった場合には、新規抗がん剤の臨床試験(治験)などを行い、新しい治療法や新薬の開発に努めています。最近では新薬の第T相試験にも積極的に取り組んでおります。 |
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| 医師の紹介 |
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部長:室 圭(むろ けい)
米国臨床腫瘍学会(ASCO active member)・日本臨床腫瘍学会(暫定指導医、評議員)・日本癌治療学会(暫定教育医)・日本食道学会(評議員)・日本内科学会・日本癌学会・日本胃癌学会・日本消化器内視鏡学会
International Society for Disease of the Esophagus(ISDE)
最近の高度・専門化しているがん薬物療法は、疾患に対する豊富な知識、臨床経験を有していることのみならず、がん化学療法に精通したスペシャリストによって行われるべきであると考えます。我々はがん化学療法(特に消化器がん化学療法)の専門家であり、少ないスタッフ人員ながら他科と密に連携して精力的にがん薬物療法を実践しております。標準的治療(臨床実地)の実践は勿論のこと、臨床試験(JCOG, WJOG, 企業主導治験、自主研究など)を積極的に推し進めるなどして常に有望な治療開発に努めております。 |
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医長:宇良 敬(うら たかし)
日本臨床腫瘍学会・日本癌治療学会・日本DDS学会
今後のがん化学療法の方向性として、外来化学療法に重点を置いた臨床的対応や治療開発を行っていくことが非常に大事であると認識しております。患者さんのQOL維持に心掛け、治療と緩和のバランスを常に念頭においた対応を目指しております。 |
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医長:高張 大亮(たかはり だいすけ)
米国臨床腫瘍学会(ASCO active member)・日本臨床腫瘍学会(がん薬物療法専門医)・日本消化器病学会(専門医)・日本消化器内視鏡学会(認定医)・日本内科学会(認定医)・日本癌治療学会・日本癌学会・日本消化管学会・日本胃癌学会・医学博士
国立がんセンターでがん専門修練医として研鑽を積んだ後、2008年4月より赴任いたしました。がんの化学療法について、昨今注目が一層高まってきていますが、玉石混交の情報が氾濫しすぎて混乱を招きかねない状態です。抗がん剤は使い方ひとつで毒にも薬にもなり得ます。正しい理論的根拠に基づく、いわゆる標準治療を当たり前に受けることができるように努力していきます。一方で治療成績のさらなる改善を常に目指し、新たな治療法の開発を推し進めていきたいと思います。また肉体的・精神的な痛みを和らげる緩和治療を積極的に取り入れ、何より生活の質を重視した治療を、患者さんだけでなくご家族とも連携しながら一緒に取り組んでいきたいと思います。 |
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横田 知哉(よこた ともや)
米国臨床腫瘍学会(ASCO associate member) 日本内科学会・日本臨床腫瘍学会・日本癌学会・The American Association for Cancer Research (AACR associate member)・医学博士
私が主に目指しているところは以下の3点です。
| 1. |
できる限り多くの患者さんに、「標準的な抗がん剤治療」を提供していきたいと思います。 |
| 2. |
私がこれまで日・米で携わってきた分子生物学研究や、患者さんからの検体を用いた研究(トランスレーショナル・リサーチ)の経験を生かして、新規分子標的治療薬の臨床応用や、個々の患者さんに最も適切な治療法の選択(がんの個別化医療)に努めていきたいと思います。 |
| 3. |
消化器がんだけでなく、頭頸部がん領域の化学療法においても、わが国における標準的治療法の確立に向けてイニシアチブを取っていきたいと考えております。
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最後に、日々忙しい臨床業務の中で常に忘れてはならないのは、患者さんへの心のケアだと思っております。 |
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設楽 紘平(したら こうへい)
米国臨床腫瘍学会(ASCO active member)・日本臨床腫瘍学会日本癌治療学会・日本内科学会・日本胃癌学会・日本消化器内視鏡学会・日本消化器病学会
がんになることはとても辛いことだと思います。手術不能な場合や再発した場合に治癒することは多くの場合困難です。しかし抗がん剤や放射線治療の進歩により、がん患者さんが元気で過ごせる時間が確実に長くなってきています。一人一人の患者さんが少しでも良くなるように努力いたします。
あきらめずに一緒にがんばりましょう。 |
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従来は入院で行われていた腫瘍に対する化学療法ですが、その投与方法などの進歩と、患者さんの療養生活の質の向上を目指し、その多くを通院による外来治療で行われるようになってまいりました。外来での化学治療が困難な場合には入院での治療を行っております。 |
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<外来化学療法センターの様子> |
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| 【外来化療センター】 |
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一日当たりの外来利用者数:60-70人 |
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一ヶ月あたりの外来利用者総数:約1200人 |
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| 【入院実績】 |
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入院患者数:30人前後(ほとんどが消化器系) |
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平均在院日数:13日 |
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| 【2007年度薬物療法部の外来実績】 |
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1日外来患者数:平均40人 |
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新規外来患者数:17人/月 204人/年 |
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延べ外来患者数:5726人/年 |
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外来化学療法件数:2453人/年 |
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| 【現在実施中の臨床試験】 |
- 進行食道がんに対する術前Docetaxel, Cisplatin, 5-FU併用療法の安全性を確認する臨床第U相試験(自主研究)
- ベバシズマブの進行胃癌を対象とした第V相臨床試験(XP vs. XP+BV)(治験)
- 進行・転移性胃癌患者を対象としたスニチニブのS-1およびシスプラチンとの併用第T相臨床試験(治験)
- 進行・再発胃癌初回治療例に対するTaxotere+S1+CDDPの第T相試験(自主研究)
- フッ化ピリミジン系悪性腫瘍剤を含む初回化学療法に不応となった進行・再発胃癌患者を対象としたABI-007(3週毎投与)の第U相試験(治験)
- ErbB2遺伝子増幅を示す進行胃癌患者に対する二次化学療法としてのラパチニブ(GW572016)とパクリタキセル毎週投与法の併用療法の第V相試験(治験)
- 全治療で増悪した進行性胃癌患者を対象としたRAD001のSingle-arm,多施設共同第U相臨床試験(治験)
- ティーエスワン+シスプラチン併用による胃がん術後補助化学療法の安全性確認試験(自主研究)
- 切除不能または転移性結腸直腸癌患者を対象としたスニチニブとイリノテカン、ロイコボリンおよび5-フルオロウラシルとの併用投与の第U相試験(治験)
- AZD2171+mFOLFOX6とプラセボ+mFOLFOX6の併用時の有効性を比較検討する多施設共同二重盲検無作為化平行群間比較第U相試験(治験)
- 高齢者進行・再発大腸癌に対するTS-1/BV臨床試験(市販後臨床試験)
- 治療歴のある転移性結腸直腸癌患者におけるPanitumumabと化学療法の併用療法と化学療法単独の有効性を比較する第V相ランダム化多施設共同試験(治験)
- 大腸癌・胃癌患者に対するグルクロン酸転移酵素(UGT1A1)遺伝子多型別塩酸イリノテカンの用量設定試験(市販後臨床試験)
- ベバシツマブ導入時における短時間投与法の安全性の検討(自主研究)
- 転移性または再発頭頚部扁平上皮癌患者におけるPanitumumabと化学療法の併用療法と化学療法単独に関する第V相ランダム化試験(治験)
- 再発または難治性局所進行あるいは転移性固形がん患者に対するPI3K阻害剤第T相試験(治験)
- オキサリプラチン併用療法に関する薬理ゲノム学的研究(基礎研究推進事業)
・ JCOG0502
・ JCOG0303
・ JCOG0604
・ JACCRO(GC03)
・ JCOG0407
・ WJOG4007
・ CCOG0701
・WJOG4407G
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薬物療法部ではレジデント、チーフレジデント、短期・長期研修生の募集を行っています。
詳細は当院ホームページまたは室(kmuro@aichi-cc.jp)までお問い合わせ下さい。
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