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総長ごあいさつ

総長 木下 平
愛知県がんセンター
総長 木下 平

  愛知県がんセンターは昭和39年12月に設立された、病院と研究所を併せ持つ県立としては日本初のがん専門施設です。現在当センターは、中央病院、研究所、愛知病院の3つの組織となっております。平成26年には50周年を迎えました。長年、国立がん研究センター、(財)癌研究会癌研究所と並び、日本における主要がんセンターの一員として、がんの診断治療、予防並びに研究に取り組んで参りました。がん対策推進基本法による都道府県がん診療連携拠点病院の指定を平成19年に受けて以来、愛知県のがん診療連携拠点病院の中心的な役割を果たし続けております。県内の地域がん診療連携拠点病院と連携を進め、当地域では、どこでも隈なく、がんの適正な医療が受けられるような体制を整えつつあります。また愛知県議会により、がん対策推進条例が制定され平成24年10月に公布されました。この条例には愛知県がんセンターの機能の充実及び研究の促進のための施策という条項が記載されています。研究所を併設する愛知県がんセンターでの研究を促進し、病院では基礎、臨床研究の成果に基づく最先端の医療を提供できるよう機能を充実させていく必要があります。
 団塊の世代ががん年齢に達した現在、少子高齢化に増々拍車がかかります。限られた医療資源を最大限有効に運営していかなければなりません。がんのリスク因子を解明して罹患率を下げる予防も重要です。がんを治癒できる時期に発見するためには、早期発見が必須です。これまでの診断手段とは概念の違う新しい診断法を開発していかなければなりません。日本には世界に誇れる外科の手術技術があります。現在はより体にやさしい治療として機能温存手術や鏡視下手術が浸透しつつありますが、有効な治療法の開発により、従来は切除が不可能であった高度進行がんが縮小し、切除可能となる状況が出てきています。有効性を評価し、その難しい手術にも積極的にチャレンジしていかなくてはなりません。より有効な新しい治療薬を開発する、あるいは海外で承認された有効な治療薬を早く患者さんに届ける努力も重要ですが、治療を効率化するためには、すでに始まっている遺伝子プロファイルによる有効な治療薬の選択などによる個別化医療の推進も重要です。がんの治療成績は徐々に良くなってきておりますが、まだまだ治らない状況となる患者さんは数多く存在します。90%以上の終末期を迎えた患者さんが病院で看取られている現状と、今後の高齢化に伴うがんの罹患数の増加を試算すると、既存の医療機関のベッドをすべて使っても足らない勘定になります。在宅医療の推進と地域の医療連携は火急の課題です。
 このような課題に立ち向かうため、研究所、中央病院、愛知病院の3組織が一体となって取組み、国内外に誇り得るがん医療の中心的施設としての役割を果たせるよう努力して参りたいと思います。基本理念に掲げるように、患者さんの立場に立って、最先端の研究成果と根拠に基づいた最良のがん医療を提供いたします。

副総長ごあいさつ

副総長 高橋 隆
愛知県がんセンター
副総長 高橋 隆

 この度、愛知県がんセンターの副総長を拝命いたしました。私は、名古屋大学医学部を卒業後、9年間ほど外科医として過ごしました。卒後6年目に胸部外科に帰局した直後から、当時愛知県がんセンター研究所にあった高橋利忠先生(名誉総長)と上田龍三先生(名市大名誉教授)の研究室で、まさに研究のイロハから教えていただきました。米国国立癌研究所への留学を経て、愛知県がんセンター研究所に戻り、研究者として伸び盛りの14年間をここで過ごす幸運に恵まれました。2004年に名古屋大学に異動しましたが、こうして13年ぶりにがん研究者として生まれ育った"故郷"に戻る機会をいただき、感慨深いものがあります。
 この間にがんの医療と研究を取り巻く状況は大きく変わりました。まさに、基礎、臨床を問わず、がんという難敵と対峙する私たちにとって、大きなチャンスが来ている時代です。愛知県がんセンターは、国立がん研究センターとほぼ同時期の1964年に設立されて以来、癌研究会、国立がん研究センターと並ぶ日本の3大がんセンターの一つとして、輝かしい歴史を築いてきました。しかし、その伝統に安住することなく積極的な攻めの姿勢で、近年のがん研究の驚異的な進歩をがん患者の皆さんへ還元していくことが、今の愛知県がんセンターに求められていると思います。そのためには、市中の中核病院はもちろん大学病院にも求め得ない、がんに関わる研究と医療の専門家が集結したcomprehensive cancer center(総合がんセンター)としての強みを、産・学・官間の連携を強化しつつ最大化していく必要があります。
 私たち愛知県がんセンターは、次の時代の総合がんセンターが果たすべき役割を強く認識しつつ、最新のエビデンスにもとづいた最良の医療を提供することはもちろんのこと、さらにがんの予防・診断・治療の革新の基盤となる新たなエビデンスを世界に向けて発信すべく、病院・研究所・運用部の職員一同が一体感を持って邁進いたします。最後に皆様の増々の暖かいご理解とご支援をお願い申し上げまして、就任のご挨拶に代えさせていただきます。

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