トップページ診療内容 > 診療部門紹介 > サルコーマセンター

サルコーマセンター

ごあいさつ

サルコーマセンター開設にあたって

筑紫 聡
サルコーマセンター長
整形外科部長
筑紫 聡
(つくし さとし)

 肉腫(英語でsarcoma・サルコーマ)とは骨・筋肉・神経・血管・脂肪などに発生する悪性腫瘍(がん)の総称です。5大がん(胃癌 肺癌 大腸癌 乳癌 肝臓癌)と比較して発生頻度が極めて低く、希少がんと言われています。その希少性から肉腫を専門とする医師(整形外科・薬物療法医・病理医)も極めて少ないため、多くの施設で診断に難渋し「忘れられたがん」と呼ばれています。肉腫の治療には専門施設での集学的治療が必須で、症例を専門施設に集約化し治療することが望まれています。このような背景から愛知県がんセンター中央病院に平成28年10月に東海地区で初めてサルコーマセンターを開設しました。
 当院は整形外科部を中心に東海地区の多くの肉腫患者さんの診療に従事し、肉腫の診断と治療に精通した整形外科医・薬物療法医・病理診断医・形成外科医の充実した全国でも数少ない施設です。肉腫は四肢だけでなく頭頸部や体幹部や後腹膜など体のあらゆる部位に発生するため、整形外科・皮膚科・形成外科・外科・婦人科・泌尿器科など、どの診療科を受診すべきかわからなかったという意見を多く聞きます。その結果、適切な診断がされないまま複数の医療機関や複数の診療科を経て当院を受診される方が少なからずいます。このような患者さんが迷うことなく速やかに当院に受診して安心して集学的治療を受けていただくことが我々の使命だと思っています。複数の診療科が密接な連携をとりチーム医療としてあらゆる場所にできた肉腫患者さんの診断から治療にあたります。
 全国の肉腫専門施設との臨床研究を強化し、標準治療の確立や新規治療法の開発に全力で取り組んでまいります。今後とも皆さまのご支援とご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

最新情報

2016/12/05
【切除不能の明細胞肉腫または胞巣状軟部肉腫に対するニボルマブの医師主導治験(OSCAR trial)】 が当院でエントリー開始となりました。 http://jmog.jp/2016/11/_oscar.html
2016/11/29
【い信頼性・妥当性を有する上肢骨軟部腫瘍手術後の患者立脚型評価尺度(COMMON)の開発に関する多施設共同前向き研究 】 が開始となりました。
2016/10/01
サルコーマセンターホームページを公開しました。
2016/10/01
サルコーマセンターを開設しました。
  

診療体制

構成診療科

サルコーマセンター長 筑紫 聡 (整形外科部長)


サルコーマセンター構成診療科スタッフ

【サルコーマセンター構成診療科スタッフ(平成28年9月撮影)】


薬物療法部 安藤正志先生より

安藤 正志
薬物療法部
医長
安藤 正志
(あんどう まさし)

 肉腫(サルコーマ)の治療には、手術療法、放射線治療、薬物療法の3つがあります。これらの治療を単独、あるいは組み合わせて、肉腫の治療が行われます。
 3つの治療のうちの1つである薬物療法は、手術前後に腫瘍を縮小させたり、再発を抑える目的で行われる場合と転移した肉腫に対して病気の勢いを抑える目的で治療が行われます。肉腫に対する薬物療法においては、患者さんの利益(治療効果)と不利益(副作用など)を説明した上で、それぞれの患者さんに最善と考えられる治療を受けて頂くことを心がけております。
 肉腫は、胃がんや肺がんなどのいわゆる5大がんと比較して、患者さんの数は少ない病気です(1/10〜1/100)。患者さん側からは、1)どの病院に受診すれば良いか解らない、2)今受けている治療が適切な治療かどうか、問い合わせる場所がわからない(セカンドオピニオンなど)、などが問題となります。一方、医療側からは、1) 経験・情報の不足による診断・治療が困難、2)いわゆる保険適応外の薬剤が多い、3)治療方針などについて、どこに問い合わせれば良いのか解らない、などが問題となります。
 サルコーマセンターでは、東海地区の肉腫診療において、1)診療連携(診断・治療、相談)、2)情報共有(新薬の臨床試験(治験)など)を使命として取り組んでまいります。


遺伝子病理診断部 谷田部 恭先生より

筑紫 聡
遺伝子病理診断部
部長
谷田部 恭
(やたべ やすし)

 肉腫はその頻度の低さのみならず、その形態学的特徴がわかりにくく、診断が難しい腫瘍とされています。そのため、経験とともに免疫組織化学染色や遺伝子解析による解析が必須ともいえます。
 遺伝子病理診断部では、免疫組織化学染色については古くからの伝統があり、豊富で確実な技術をもって診断に役立てています。
 また、遺伝子解析については部の名称にもなっているとおり、国内でも院内で遺伝子解析を行える数少ない施設の1つです。その成果は国内をはじめ、海外でも高く評価されています。肉腫の診断には遺伝子解析が不可欠であり、それらの実績をもとに、従来のFISH法や最新式の次世代型シークエンサーも用いて高いレベルの結果を得ることが可能です。
 臨床所見や古典的な形態学的特徴、発現および遺伝子解析結果などの結果を総合的に判断し、実際の治療に結びついた実践的な診断を行うことを心がけています。

運営内容

サルコーマセンターが肉腫の診療を統括し、複数の診療科が密接な連携をとるチーム医療として患者さんの診断から治療にあたります。

適応疾患

  肉腫と診断された、もしくは肉腫が疑われる患者さん。

主な疾患名

軟部腫瘍
 ・ 未分化多形肉腫
 ・ 脂肪肉腫 
 ・ 隆起性皮膚線維肉腫
 ・ 悪性末梢性神経鞘性腫瘍
 ・ 滑膜肉腫
 ・ 平滑筋肉腫
 ・ 孤立性線維性腫瘍  
 ・ 炎症性筋線維芽細胞性腫瘍
 ・ 低悪性度筋線維芽性肉腫
 ・ 成人線維肉腫
 ・ 横紋筋肉腫
 ・ 血管肉腫
 ・ 骨外性間葉性軟骨肉腫
 ・ 骨外性骨肉腫
 ・ 消化管間質腫瘍
 ・ 悪性トリトン腫瘍
 ・ 悪性顆粒細胞腫
 ・ 類上皮肉腫
 ・ 胞巣状軟部肉腫
 ・ 明細胞肉腫
 ・ 骨外性粘液性軟骨肉腫
 ・ 骨外性Ewing肉腫
 ・ デスモイド型線維腫症
骨腫瘍
 ・ 骨肉腫
 ・ 軟骨肉腫
 ・ 骨悪性線維性組織球腫
 ・ Ewing肉腫

外来受診方法

(1)紹介元医療機関より診療情報提供書(紹介状)を医療連携室へFAXしていただき、サルコーマセンター外来(整形外科部)の受診予約(月曜日・火曜日・水曜日・金曜日)を行います。
 詳細は予約システムご利用のご案内をご参照下さい。

(2)診療情報提供書(紹介状)の内容によっては薬物療法部や消化器外科部を最初に受診していただく場合がございます。

(3)セカンドオピニオンも受け付けています。

(4)診療情報提供書(紹介状)をお持ちでない方は、保険外併用療養費として5,520円いただくことになっております。

活動内容

サルコーマカンファレンス

【開催】
 2週間に1回開催する。
【内容】
 新規症例の院内登録と治療方針の決定を行う。
 治療中の症例検討を行う。


治験・臨床研究への参加

  1. 骨肉腫術後化学療法におけるイフォスファミド併用の効果に関するランダム化比較試験
  2. 高悪性度非円形細胞肉腫に対するadriamycin、ifosfamideによる補助化学療法とgemcitabine、docetaxelによる補助化学療法とのランダム化第U/V相試験
  3. い信頼性・妥当性を有する骨軟部腫瘍手術後の患者立脚型評価尺度(COMMON)の開発に関する多施設共同前向き研究
  4. 粘液型脂肪肉腫・滑膜肉腫・通常型軟骨肉腫におけるNY-ESO-1の発現と臨床成績に関する研究・骨軟部肉腫治療研究会(JMOG)多施設共同研究
  5. Kyocera Modular Limb Salvage system(京セラモジュラー型患肢温存システム)新セメントレスステムの短期成績調査
  6. 初診時遠隔転移を有する悪性軟部腫瘍の予後因子解析 東海骨軟部腫瘍コンソーシアム共同研究
  7. い信頼性・妥当性を有する上肢骨軟部腫瘍手術後の患者立脚型評価尺度(COMMON)の開発に関する多施設共同前向き研究
  8. 切除不能の明細胞肉腫または胞巣状軟部肉腫に対するニボルマブの医師主導治験(OSCAR trial)

学会活動報告

 準備中



リンク

平成28年12月改訂

このページのトップへ