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腫瘍制御学分野

はじめに

研究活動の概要

 腫瘍制御学分野では、がんを細胞の恒常性維持メカニズムの破綻として捉え、その分子機序について研究しています。元来正常細胞には、その恒常性を維持し、分化・増殖・運動などを厳密に制御する様々な仕組みが備わっています。しかし様々な遺伝子変異やエピジェネティックな異常の蓄積、あるいはウイルス感染によって細胞の分化・増殖を司るシグナル伝達分子の機能異常が引き起こされる結果、無秩序な増殖や浸潤・転移に至ります。がんの治療を困難にしている理由の一つは、その原因が多様かつ複合的であることです。私たちはがん形質に直接対応している細胞恒常性の分子機序からのアプローチにより、様々な原因が発がんに至る契機をより深く理解するとともに、効果の高いがん治療標的の発見や、有効性の高い薬剤選択など新規治療戦略の創出に向けた研究に取り組んでいます。

目指すもの

 がん細胞において破綻している恒常性維持機構を解明し、薬剤等でそこに働きかけることによりがん形質を抑制してがん細胞を正常細胞に近い状態へと導く可能性を探求しています。がん細胞の選択的な休眠化や悪性化阻止、抗がん剤に対する感受性増大を実現できれば、安全で新しいがん治療戦略となります。その糸口として、細胞のがん形質に深く関与する膜構造・エクソソームによるシグナル分子の空間的制御と送達およびmicroRNAによるシグナル分子の発現制御に注目しています。基礎研究で明らかとした恒常性破綻のメカニズムに立脚して新たな分子標的を探索し、中央病院との共同研究により立証することにより、得られた成果を診断・治療シーズへと結実させ、がんの先進医療に貢献したいと考えています。

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