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県議会知事提案説明

令和3年8月臨時県議会(8月31日) 知事提案説明要旨

このたびの臨時県議会に提案をいたしました案件につきまして、そのご説明を申し上げるに先立ち、新型コロナウイルス感染症への対応について申し上げます。
 その前に大変遺憾な事案がこの週末に起きました。常滑市の中部国際空港島におきまして開かれました音楽フェス「NAMIMONOGATARI2021」と称する音楽フェスについて申し上げたいと存じます。
 この件につきまして、私どもは昨日、愛知県として抗議文を出させていただきました。これまで開催前より緊急事態措置等各種ガイドラインに則り、感染防止対策の徹底について、度々申し伝え、これに対し、実行委員会側からは様々な感染防止対策をしっかりやるというものが説明されておりましたが、当日の状況はそうしたことが十分行われていなかったという情報が多数寄せられているところでございます。
 そして、その中で抗議文を出すとともに、昨日から事実関係の確認と報告を求め、公表するようにということを含めて連絡をとっておりますが、この事業者と未だに連絡は取れておりません。にもかかわらず昨夜、この業者の言い分を正当化するような「お詫びと経緯のご説明」という文書が一方的に配信されました。ここにも事実がねじ曲げられております。
  県がこの事業者と意見交換をさせていただいた、8月12日から4回にわたってウェブ、メール等の面談をして、とにかく冒頭からチケット販売の限定、それから、酒類提供自粛ということをずっと言い、当日もさらに電話でガイドラインに沿った運営をしているかどうかという確認、注意、そして指示をしたということでありますが、一方的に事実と異なる見解を出したということは極めて遺憾であります。
 我々としては感染防止対策の徹底を全力でやっているわけでありますが、こうした悪質な事業者にかかると、いとも簡単に破られてしまうということに対して、本当に怒りを禁じ得ません。あらためて厳重に抗議するとともに、早く連絡を取れるようにしていただきたい、そして、十分な説明をしていただきたいと思っております。
 引き続き、事実関係を質して、厳正に対処していきたいというふうに思っております。また、県議会の皆様にもよろしくお願い申し上げたいと思っております。
  こういうことを致しますと、こうした音楽フェスティバルやコンサ ート、イベントはすべてやめろと、やめるんだという声が出てきます。昨日も記者会見で私にこの際やめたらどうかと執拗に聞かれました。しっかりと感染防止対策をとってガイドラインに沿って、定員の50%、そして5,000人のアッパー、それからまた飲食の禁止、距離をとり密にならないよう、ぎりぎりのところで、行事、イベントを やっておられる皆様の努力を本当に無にするものでございます。
  そういう意味で私は、事業者に対してはとにかく徹底的に事実をしっかりと糾弾し、厳正に対処していきたいと思っております。一方で、これだけ感染が拡大しておりますので、感染防止対策のあり方について、県議会の皆様としっかり連携を取りながら、県民、事業者の皆様にあらためてお願いをしていきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 あらためて、新型コロナウイルス感染症への対応について申し上げたいと存じます。
 本県では、8月8日から12市町村、さらに、8月21日からは39市町に拡大し、まん延防止等重点措置により、新型コロナウイルス感染症の再拡大の防止に取り組んでまいりました。
  しかしながら、デルタ株への置き換わりが進む中、8月27日には、1日の新規陽性者数が、過去最多の2,340人となるなど急激な増加が続き、入院患者数や重症者数も増加し、医療提供体制は厳しさを増しております。
 このような状況を踏まえ、国に対し、8月20日に「緊急事態措置」の適用を要請し、8月25日、その適用が決定されたため、8月27日から9月12日までの17日間、愛知県緊急事態措置を講じることといたしました。 飲食店等に対する営業時間の短縮要請については、県全域を対象に営業時間を20時までとし、酒類の提供を取り止めていただくようお願いいたします。
 大規模施設等についても、県全域を対象に20時までの営業時間の短縮、大規模商業施設等における入場者の整理など、改めて感染防止対策の徹底をお願いいたします。
 また、学校等では、時差通学、分散登校の積極的な検討やオンラインによる学習支援、部活動は校内の活動のみ、平日4日以内とし、公式戦等への参加は慎重に検討、修学旅行等の校外行事は中止又は延期していただきますようお願いいたします。
  医療提供体制につきましては、入院病床は、県医師会、県病院協会、各病院のご協力をいただき、1,570床+α、うち重症病床170床を確保しておりますが、確保病床に対する入院患者数は増加傾向となっております。
 そのため、陽性患者の受入については、最大確保病床の85%、重症患者用病床は100%とするようお願いするとともに、2か月程度の緊急的な対策として、医師が延期可能と判断した入院・手術の実施を一時延期し、新型コロナウイルス感染症患者対応に必要な人員を確保していただくよう受入医療機関に対して要請をいたしました。
 さらに、宿泊療養を必要とする方の増加を受け、24時間看護師のケアが受けられる宿泊療養施設を、新たに、8月24日から、R&Bホテル名古屋新幹線口に262室、本日8月31日からは、東横INN三河安城駅新幹線南口Tに143室を確保しました。これにより、本県の宿泊療養施設は、5施設合計で1,514室となりました。
 あわせて、外来診療や入院が必要と判断された自宅療養者等を円滑に医療機関へ搬送するため、県保健所等に搬送用車両を配備するほか、酸素吸入、ストレッチャーでの搬送が可能な車両を整備してまいります。
 感染症まん延防止の切り札であります新型コロナワクチン接種につきまして、各市町村の在庫数を調査した結果、市町村がワクチンの在庫を十分に保有していること、今後、12歳以上人口の8割の方が2回接種できる量のワクチンが配分される見込みとなっていることから、積極的に接種を進めるよう、各市町村に対し、引き続き要請してまいります。
 なお、昨日、愛知県に対して、9月半ばからの第14クールにおきまして、愛知県の接種が、高齢者は9割を超えていることもありまして、ファイザーのワクチンが追加で配分ということになりましたので、その分を基本的には高校生のワクチン接種に振り分けていきたいと思っております。その分は、高校生分のワクチン接種を受けていただける医療機関から追加の配分の要請がありますので、そこに優先的に送っていきたいということで、今、結び付けを行っているところございます。
 さらに、重症化のリスクが高いとされている妊婦等に対するワクチン接種につきましては、妊婦及び医療機関からの相談に対応する総合窓口を開設するとともに、愛知県の大規模集団接種会場において、予約の有無に関わらず、予約なしでも優先的にワクチン接種を受けられる機会を提供しております。これは、先週月曜日8月23日から開始をさせていただき、昨日までの8日間で妊婦さんと夫・パートナーさんとで3,214人打っております。どんどん打っていきたいと考えております。  また、市町村の個別接種及び集団接種会場において、優先的にワクチン接種を受けられるよう市町村等に対して通知をさせていただきました。先週末の時点で34の市町村で何らかの優先接種をするという方向で出していただいておりまして、引き続き進めていきたいと考えております。
 県の大規模集団接種会場につきましては、10月以降のワクチン確保の見込みが立ったため、開設期間を11月下旬まで延長いたしました。また、新たに、若い世代のワクチン接種を強力に推進するため、若者が気軽に接種することができる「あいちワクチンステーション栄」を、9月11日から11月5日まで、愛知芸術文化センターに開設いたします。
 さらに、若い世代に対しては、10月末までに、ワクチンを2回接種した20代・30代の方を対象に、ニューあいちスタンダード(通称「あいスタ」)の認証店舗の食事券を贈呈する取組も合わせて実施することで、ワクチン接種を促進してまいります。
 あわせて、高校生等のワクチン接種を促進してまいります。
  具体的には、地域の基幹的病院等を基本に、県の大規模集団接種会場も活用して、可能な限り、平日の放課後や休日に接種できるよう調整してまいります。
  生徒間で同調圧力が生じないよう配慮するとともに、正確な情報に基づき接種を判断していただくように情報提供するほか、接種会場への移動手段も確保してまいります。対象は、公立学校13万人、私学と専修学校で6万8千人、19万8千人プラス教員の方が公立、私立で2万5百人おりますので、22万人を対象とする大規模な取組になります。それぞれの県議の皆様もご地元の子どもたち、高校生に対してできるだけ早く接種できるようにしっかりと取組を進めてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
 職域接種につきましては、8月25日までに、194の企業・大学等で開始されております。
 今後も、市町村の集団接種・個別接種に加え、県の大規模集団接種、企業等の職域接種の実施により、1日でも早く、1人でも多くの方にワクチン接種を受けていただけるよう、全力で取り組んでまいります。
 県民・事業者の皆様、医療関係者、市町村等関係機関、オール愛知一丸となって、新型コロナウイルス感染症の第5波を克服し、安心な日常生活と活力ある社会経済活動を取り戻していくことができるよう、ご理解とご協力をお願いいたします。
 それでは、今回提案をいたしております補正予算案について、その概要をご説明申し上げます。  補正予算の総額は、458億9,837万余円でございまして、会計別では、一般会計で457億6,432万余円、県立病院事業会計で 1億3,404万余円を増額補正するものであります。
 補正予算の内容でございますが、まず、県の営業時間短縮等の要請に応じていただける飲食店等や大規模施設等に対して交付する「愛知県感染防止対策協力金」及び酒類販売業者等に対して交付する「愛知県中小企業者等応援金」につきまして、まん延防止等重点措置区域の拡大及び緊急事態措置の実施に伴い増額するものでございます。
 あわせて、県全域の飲食店等に対する見回り活動を実施してまいります。
 次に、新たな軽症者等の宿泊療養施設を開設・運営するほか、自宅療養者等の医療機関への搬送体制を整備してまいります。
 また、新型コロナワクチン接種につきましては、県内7か所の大規模集団接種会場の開設期間を11月下旬まで延長するとともに、新たに「あいちワクチンステーション栄」を開設・運営し、ワクチン接種を加速してまいります。この開設期間の延長に合わせて、県の大規模集団接種会場に医師・看護師等を派遣する医療機関への支援金を増額いたします。
 さらに、若い世代の新型コロナワクチン接種を促進するため、インセンティブを付与する取組を実施するとともに、高校生等を接種会場へ送迎するためのバスの借上げ経費などを計上いたします。
 よろしくご審議の上、適切なご議決を早期に賜りますようお願い申し上げます。