ヨーネ病とは
-
牛の法定伝染病で、ヨーネ菌とよばれる細菌が病原体です。ヨーネ菌は牛に感染すると腸の粘膜内で少しずつ増え、糞便や乳汁に排出されます。
-
ヨーネ菌を含む糞便等で環境などが汚染されると、餌や水を介して口から感染します。腸の粘膜が発育途中である幼齢の子牛は特に感染しやすい傾向があるので、哺育期の管理に注意が必要です。
-
ヨーネ病は感染から発病するまでの期間が1年から数年と長く、この間症状もなく検査で見つけにくい病気です。また、有効なワクチンや治療薬がありません。そのため、愛知県では平成11年より定期検査にて、隔年でヨーネ病のエライザ検査を実施し、ヨーネ病の予防・摘発・淘汰に努めています。
-
検査による感染牛の早期発見と早期淘汰
-
畜舎内外の消毒と踏み込み消毒槽の設置
- 子牛の早期隔離と専用牛房での育成
- 哺育期に「感染させない」管理として、分娩後における子牛の速やかな隔離と、カーフハッチ等子牛専用牛房での育成を心がける。搾乳牛の後ろに子牛をつなぐことは、感染の危険性大です。
- 初乳は加熱処理した物、もしくは初乳製剤を給与
-
初乳の加熱処理とは:初乳を63〜65度 30分による低温長時間殺菌処理をする。(初乳に含まれるビタミン・ミネラルのほとんどは加熱の影響を受けない。)
-
初乳製剤とは:健康な牛の初乳を乾燥粉末にした製品。温湯に溶いて給与する。
死亡牛の検査対象月齢が48ヶ月齢に引き上げられました(平成27年4月1日〜)
平成25年5月に、日本が「無視できるBSEリスク」の国に認定されたことに伴い、死亡牛の検査対象月齢が24ヶ月齢から48ヶ月齢に引き上げられました。
※ 死亡牛については、牛海綿状脳症対策特別措置法(平成14年6月14日法律第70号)に基づき、家畜保健衛生所でBSE検査を実施しております。
※ 詳細についてはこちらをご覧ください
→家畜衛生ニュース「死亡牛の牛海綿状脳症(BSE)検査対象月齢が引き上げられます」
「無視できるBSEリスク」の国に認定されました(平成25年5月28日認定)
平成24年9月、農林水産省はOIE(国際獣疫事務局)へ「無視できるBSEリスク」の国の認定申請を行い、平成25年5月28日に認定が決定しました。
詳細については、農林水産省HPをご覧ください。
- OIE(国際獣疫事務局)のBSEステータス認定について
OIE加盟国の申請に応じて、飼料規制、BSEサーベイランスの実施状況等をOIEの規定に基づき科学的に評価した上で、3つのステータスに分類。
(1)無視できるリスク
(2)管理されたリスク(日本は平成21年5月に認定)
(3)不明なリスク
- 「無視できるBSEリスク」ステータスの主な認定条件
・「過去11年以内に自国内で生まれた牛」で発生がないこと
・有効な飼料規制が8年以上実施されていること
- 「無視できるBSEリスク」ステータス認定のメリット
日本のBSE対策の妥当性・有効性について、国際的な検証に基づく評価が得られることから、輸出先として有望な国との検疫協議の促進に資することが期待されます。
これまでのBSE患畜発生状況
平成13年9月10日、日本における初発事例が確認されました。
平成21年1月30日に36例目が発生して以降、日本での発生はありません。
・国内のBSE発生状況::こちらをご覧ください。
・海外のBSE発生状況:農林水産省HPをご覧ください。
国内・海外の発生状況等
○国内:平成22年(2010年)4月から7月に宮崎県で発生して以来、国内での発生はありません。
(発生農家数292戸、牛・豚等併せて約21万頭を殺処分)
○海外:口蹄疫清浄国であるヨーロッパや北アメリカ、オーストラリア等を除き、世界の広範囲にわたって
発生しています。
特に日本の近隣諸国(韓国、台湾、中国等)では、ここ数年にわたり継続発生中です。
発生の詳細については、農林水産省ホームページをご覧ください。
農場でできる口蹄疫を予防するポイント
- 自分の農場に入る際も、靴や持ち込む物の消毒を徹底しましょう。
- 外部からの人や車を農場に入れないようにしましょう。
- 畜産関係車をはじめ、農場に立ち寄る車(タイヤや運転席)や持ち込む物は必ず消毒しましょう。
- 発生国に滞在していたためウイルスを伝播させる可能性がある人や発生国から輸入された物を農場に近づけないようにしましょう。また、従業員の方も含めて、口蹄疫が発生している国への渡航は、できる限り控えましょう。
- 広げないためには、早期発見がとても大切です。毎日、必ず家畜を観察して、おかしい時には、すぐに獣医師や当所へ連絡して下さい。
海外旅行者に対する日本の対応
動物検疫所において、以下のような対応を実施中です。詳細については、動物検疫所ホームページをご覧ください。