愛知県衛生研究所

医薬品成分が検出された健康食品について

2003.12.12

近年の健康ブ−ム・健康志向の高まりから、国民の健康に対する関心は高くなっています。中でも「健康食品」は手軽に摂取できることも手伝って、店頭販売だけでなく、新聞・雑誌・インタ−ネットを介した通信販売により、広く流通し大きな市場を形成しています。しかし、これら「健康食品」から、その効果を高めるために故意に添加された医薬品成分が検出されたことが、最近度々報告されています。

不正に添加された医薬品成分を効果別で分類すると、国内において平成15年4月から9月までに健康食品から下記の医薬品成分が検出されています。

  1. ダイエット効果を期待して添加された医薬品成分は甲状腺末、フェンフルラミン、N-ニトロソフェンフルラミン、フェンテルミン、マジンド−ル、シブトラミン、センナ
  2. 滋養強壮効果はシルデナフィル(バイアグラ)
  3. 解熱鎮痛・抗炎症効果は副腎皮質ホルモン剤のデキサメタゾン、プレドニゾロン、及び解熱鎮痛剤のインドメタシン、アセトアミノフェン
  4. 精神安定効果は向精神薬のジアゼパム、フェンテルミン、マジンド−ル

これらの医薬品成分が検出された健康食品の製品名、その原産国、標榜内容、形状及び検出された医薬品成分の効能と副作用について、愛知衛研技術情報VOL.27 NO.4 2003「医薬品成分が検出された健康食品について」(PDF)に記載しましたのでご覧いただきたい。

また、この中で、健康食品は法的にはどんな位置づけになっているのか、健康食品と医薬品との区分、健康食品から医薬品成分を検出した最近の事例、健康被害の面から考察した健康食品についての概要等についても、わかりやすく解説してありますので、関心のある方はご覧いただきたいと思います。

いわゆる健康食品の写真