愛知県衛生研究所バナー
衛生研究所生物学部医動物研究室>現在のページ

花粉症の対策(治療)について

2007年10月25日

スギの木とマスクをつけた人

花粉症、ことに春先のスギ・ヒノキの花粉の季節には鼻の奥がむずむずしたり目がかゆくなったりあるいはそれ以上の症状に悩まされている皆さんは、年々増加して今や日本の人口の16%にもなるといわれています。このため、毎年12月頃に発表される翌年のスギ・ヒノキ花粉の飛散情報が気になる方も多いと思います。そこで今回は、花粉症の対策として医療機関で行われている治療法に加え、民間療法に対する注意喚起について簡単に紹介します。

花粉症は一種のアレルギー反応であることから、花粉を吸い込むと鼻水やくしゃみ、目のかゆみや涙が出たりします。これは体の防御反応の一種ですが、花粉に敏感な人ほど症状が出やすいといえます。その治療法としては、症状が出てから対処する方法(対症療法)と、症状そのものを出ないようにする方法 (根治療法)に分けることができます。

スギの木とマスクをつけた人

[対症療法] 鼻水やくしゃみ、目のかゆみや涙が出たときに、症状を少しでも緩和するために抗ヒスタミン薬、ステロイド剤の内服薬や点眼液などを投薬して対処します。その他に、外科的にレーザーによる鼻粘膜凝固術も行われています。

[根治療法] 免疫療法(減感作療法ともいわれる)は、花粉から抽出したエキスを少しずつ体内に入れて、花粉に対する抵抗を増して行く方法です。例えば、舌下法はエキスを口腔内に直接滴下する方法ですが、主に自宅で治療できることが特徴です。現在のところ、一部の大学病院などで試験的に行われています。また、注射法は、その都度医療機関に通院する必要があります。これらの治療法は、いずれも長期(2ヶ月〜2年程度)にわたり治療する必要があります。有効性としては、これまでのところ70〜80%の患者さんに改善がみられたとされています。なお、この治療は医療機関で効果を確認しながら行う必要があります。

スギの木とマスクをつけた人

一方、健康雑誌やインターネットなどでは、“民間療法”が種々紹介されています。ことにスギ・ヒノキ花粉症に関しては、毎年春先の飛散時期には精神的な抑圧感があることなどから、民間療法につい解決の手段を求めてしまうものと思われます。しかし、平成19年2月にスギ花粉を含む食品を摂取して健康被害を生じる事例が発生したことから、厚生労働省ではその注意喚起を行っているところです。

以上の内容について、厚生労働省のHPで詳細が解説されていますので、興味のある方は一度お読みください。

(生物学部医動物研究室)

衛生研究所生物学部医動物研究室>現在のページ