違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)について

違法ドラッグとは?
違法ドラッグとは、法律で定められた用語ではありませんが、人が摂取すると麻薬・覚せい剤等と同様に多幸感、快感等を高めるものとして販売されている製品のことを言います。
麻薬や覚せい剤に指定されていないため、「合法ドラッグ」、「脱法ドラッグ」と呼んだり、規制された薬物の分子構造の一部を変更したものを「デザイナーズドラッグ」などと呼んだりします。
麻薬や覚せい剤等の乱用の契機となることも懸念されるため、「ゲートウェイドラッグ」(入門薬)とも呼ばれていますが、強い有害性や習慣性を持つものも多く、人体に使用すると健康被害を生じる恐れがあり、非常に危険です。
また、マジックマッシュルーム、AMT、5−Meo−DIPTのように後に麻薬として指定されたものもあります。
現在、これら違法ドラッグは、薬事法※により指導・取締りの対象となっています。
※ 違法ドラッグについては、使用目的に係る標ぼうぶり如何に関わらず、事実上、人体への摂取を目的として販売されていると判断される場合には、薬事法上の無承認無許可医薬品に該当し、取締りの対象になるとされている。
どのような製品があるの?
明確な分類があるわけではありませんが、次にような形態のものが販売されています。違法ドラッグと称して販売されている事例は少なく、アロマ、お香、研究用試薬、ビデオクリーナー等と称し、本来の使用目的を隠して販売されている事例が多く見受けられます。
1 試薬系
アロマ、お香、研究用試薬等と称して販売されており、製品には化学物質名や構造式が記載されている場合があります。
製品名の例:2-CT-2、2-CT-7、BDB、PMMA、MMDA-2、4-FMP、5-Meo-MIPT



2 植物粉末系
お香、観賞用標本等と称して販売されており、幻覚作用等を有する植物の加工品であり、経口摂取や喫煙をすることで乱用されています。
起源植物の例:サルビア※、サンペドロ、ベニテングダケ、アヤワスカ関連植物


※サルビア
学名:salvia divinorumサルビア・ディヴィノルム
幻覚作用等を有するサルビノリンA(salvinorin A)を含有しており、古代メキシコで呪術的な儀式に使用されていた植物。サルビアとして花壇等で広く栽培されている「ヒゴロモソウ」(学名salvia
splendens サルビア・スプレンデンス)や「コモンセージ」(学名salvia officinalis
サルビア・オフィシナリス)とは別の植物。
3 アロマオイル系
アロマ、お香と称して販売されています。


4 ビデオヘッドクリーナー系
ビデオヘッドクリーナー、芳香剤等と称して販売されており、吸入することで多幸感、快感等を求めて乱用されています。

どうして使用してだめなの?(何が危険なの?)
違法ドラッグは、その使用目的を隠して販売されているため、また、法律で所持、使用を禁止していないため、比較的入手しやすく麻薬、覚せい剤等へのゲートウェイドラッグ(入門薬)とも呼ばれています。しかし、強い有害な作用(幻覚、中枢神経系の興奮若しくは抑制)や習慣性を持つものも多く、人体への摂取により健康被害が生じるおそれがあります。実際、使用後に次のような死亡事例も起きています。
○違法ドラッグを乱用していた男性が同居中の女性を殺害し、殺人容疑で逮捕された。(東京都 平成16年7月)
○男性が違法ドラッグを多量に摂取し死亡した。(茨城県 平成17年1月)
薬事法違反(無承認無許可医薬品)となる事例
1 ○○ドラッグと称しての製造販売
2 違法ドラッグのブランドとして広く流布されている名称(例えば「Rush」等)を標ぼうしている場合
(例)お香の中でも爆発的人気を誇る商品それが○○○です。あの○○○を超えた究極のお香です。
3 医薬品的形状、医薬品的用法・用量の暗示
(例)お香が2錠はいっていますので、2回ほどギンギンの香りに包まれてください。
(例)最高にアッパーでエロティックな香りで絶賛されています。芳香剤として3〜4回使えます。
4 本来の用途を期待できない形状
(例)芳香剤として販売されているが、その製品の説明として、「お香が2粒入っていますので2回ほどギンギンの香りに包まれてください。芳香剤として2回使えます。」
(例)観賞用植物として販売しています。1〜2観賞分
5 注意書きによる効能効果の暗示
(例)誤って人体摂取しますと、精神の高揚、興奮、脱力感、酩酊や全身の感覚が鋭敏になったりするため人体への使用はおやめください。(続けて)お待たせしました!人気商品の××××が中身はそのままで再復活しました。
6 製品中への医薬品成分の含有を暗示
(例)新しく麻薬指定される予定の物質を含む可能性のある商品です。在庫限り。
7 違法ドラッグと吸入器具の抱き合わせ販売
(例)ここで取り扱っている商品はビデオクリーナーです。精神の高揚や興奮や動悸が激しくなったりするためティッシュやガーゼに染み込ませた気化したものを鼻から吸入するような誤った使い方はおやめください。(続けて)「***」:従来の2倍強力なスーパーハードニトライが新登場!***の少し甘い香りです。非常に揮発性が高いためビンの開封時やお取り扱いには十分ご注意ください。
(同じページに)オシャレな携帯用吸入器です。これさえあれば暗い場所で媚薬をこぼす心配なし。使用方法はいたって簡単。中のガーゼに吸入タイプの媚薬を含ませてしっかり蓋を閉じ小さい穴から吸飲します。
8 販売場所、販売形態
アダルトショップ、雑貨店、書店その他通常研究用試薬を販売しない場所で、研究用試薬と称する製品を販売している場合、社会通念上、研究用試薬を販売することのない場所で販売している物は研究用ではないと判断される。販売している者が販売目的や販売対象を認識していない場合であっても、人体に影響があることが明らかな試薬を販売している場合は、無承認無許可医薬品を販売していると判断される。
県の対策
愛知県では、健康被害の未然防止及び薬物乱用防止の観点から、違法ドラッグ販売業者の指導及びインターネット監視を行っている他、ホームページへ違法ドラッグの人体への危険性を掲載し、県民への周知に努めています。
違法ドラッグとして流通していた薬物の麻薬指定について
■ 3−(2−アミノプロピル)インドール(通称名:AMT、デイトリッパー等)及び3−[2−ジイソプロピルアミノ)エチル]−5−メトキシインドール(通称名:5−Meo−DIPT、フォクシー、フォクシーメトキシ等)については、違法ドラッグとして国内で乱用されていたが、重大な健康被害を生じるおそれがあることから、保健衛生上の危害を防止するため麻薬指定された。(平成17年4月17日)
■ N-メチル-α-エチル-3・4-(メチレンジオキシ)フェネチルアミン(通称名:MBDB)及び2・5-ジメトキシ-4-(プロピルチオ)フェネチルアミン(通称名:2C-T-7)については、違法ドラッグとして国内で乱用されていたが、重大な健康被害を生じるおそれがあることから、保健衛生上の危害を防止するため麻薬指定された。(平成18年4月22日)
■ 1−(3−クロロフェニル)ピペラジン(通称名:3CPP)及び2,4,5−トリメトキシ−α−メチルフェネチルアミン(通称名:TMA−2)については、厚生労働省の買い上げ調査、インターネット監視等でも国内での流通が確認されており、乱用による保健衛生上の危害が懸念されることから麻薬指定された。(平成18年10月13日)
■ 2-メチルアミノ-1-(3,4-メチレンジオキシフェニル)プロパン-1-オン(通称名:メチロン)については、違法ドラッグとして国内で乱用されていたが、重大な健康被害を生じるおそれがあることから、保健衛生上の危害を防止するため麻薬指定された。(平成19年2月3日)
違法ドラッグ販売業者に対する薬事法違反指導事例(厚生労働省発表資料より)
1 脱法ドラッグ販売者に対する立入検査等について(平成17年4月15日)
2 違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)販売業者に対する立入検査等について(平成17年11月10日)
3 違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)輸入販売業者に対する立入検査等について(平成17年12月27日)
4 違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)の販売業者を薬事法違反で告発したことについて(平成18年1月30日)
5 違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)を試薬と称してインターネット販売を行っていた業者に対する立入検査等について(平成18年3月22日)
6 違法ドラッグ(いわゆる脱法ドラッグ)を植物標本、お香等と称して輸入販売等を行っていた業者に対する立入検査等について(平成18年7月28日)
薬事法の一部を改正する法律について
違法ドラッグ対策を目的として、平成18年6月14日に薬事法の一部を改正する法律が公布されました。規制の概要は次のとおりですが、施行期日は平成19年4月1日です。
1 物質を指定して規制(指定薬物)
・幻覚等の作用を有する一定の物質※を厚生労働大臣が指定
※指定薬物
中枢神経系の興奮若しくは抑制又は幻覚の作用(当該作用の維持又は強化の作用を含む。)を有する蓋然性が高く、かつ、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがあると認められた31物質が「指定薬物」として指定された。
具体的な物質名については、下記の通知を参考にしてください。
2 指定薬物の製造等を禁止
・医療、産業用等の一定の用途に供する場合を除き、製造、輸入、販売等を禁止
具合的な医療等の用途については、下記の通知を参考にしてください。
3 指定薬物である疑いがある物品の検査命令等
・厚生労働大臣又は都道府県知事は、指定薬物の疑いがある物品の検査を命令できる。検査命令を受けた者は、検査中は当該物品の製造、輸入、販売等を禁止
4 違反行為に対する罰則を強化
・5年以下の懲役又は500万円以下の罰金
関連通知
薬事法第2条第14項に規定する指定薬物及び同法第76条の4に規定する医療等の用途を定める省令の制定について(平成19年2月28日薬食発第0228006号)(PDF 462KB)
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