居住施策に関するアンケート調査

氏   名 松浦 健治郎
所属・役職 三重大学大学院工学研究科建築学専攻・助教
専門分野 都市計画・まちづくり

愛知県の住まい・まちづくりを取り巻く状況について、それぞれの専門の分野から、特に注目している現状と今後重要となってくる課題についてのお考えをお聞かせください。

1)南海トラフ巨大地震(東海地震・東南海地震・南海地震連動型)への対応
 いつ起きてもおかしくないと言われている巨大地震への対応が急務と言えます。特に海抜0m地帯である津島市・弥富市・愛西市・あま市・ 海部郡・名古屋市では、深刻な問題です。

2)空き家・空き地の維持管理
 全国的に空き家・空き地が増加していますが、これらを放置していると、防犯・防災面、景観面等で問題が発生すると思われます。

3)少子高齢化人口減少時代の地域維持
 少子高齢化人口減少時代に各地域の地域維持をどのように図っていくかが重要な課題です。
キーワード 南海トラフ巨大地震、空き家・空き地、少子高齢化時代、人口減少、地域維持

上記の課題解決のために推進すべきと考える住まい・まちづくりに関する取組みについてのお考えをお聞かせください。

1)事前復興まちづくり
 上記1)への解決策として、各地域で官民連携による事前復興まちづくりの取り組みが重要です。自分たちのまちが被災したらどのように復興を進めていくかを平常時に検討し、できることから実践していくことが必要です。

2)既存の空間ストックを活用した多主体連携によるまちづくり
 上記2)への解決策として、空き家・空き地を地域資源として積極的に捉えて、それらの利活用を多主体連携により進めていくことが求められます。

3)まちづくりの主体としての住民自治組織のマネジメント
 上記3)への解決策として、行政依存の体質から抜けだし、自分たちでできることは自分たちでするという補完性の原則の元に、各地域の住民自治組織にまちづくりのマネジメント主体を担ってもらう必要があります。
キーワード 事前復興まちづくり、多主体連携、住民自治組織、マネジメント