マケドニア国大気汚染モニタリング計画調査

大気圏部
派遣職員 大気圏部 主任研究員 今井伸一
役割 作業監理委員として、調査団が実施する業務の監理と報告書の審査
派遣先 マケドニア国
調査名 マケドニア国大気汚染モニタリング計画調査
期間 1997年9月から1999年6月まで
目的 ・モデル都市における大気汚染モニタリング体制の整備計画の策定

・マケドニア全土における大気汚染モニタリング体制の整備に関する提言

・大気汚染モニタリングに関する技術移転

体制 日本側  調査団8人

      作業監理委員2名

マケドニア側 環境省、科学省、水文気象研究所
 私は、国際協力事業団から開発調査の作業監理委員の委嘱を受け、1997年10月、1998年5月、1999年1月の3回にわたってマケドニア国に派遣されました。

マケドニア地図
マケドニア国の位置。地図をクリックすると詳しい地図が見られます。

 マケドニア国は、1991年12月にユーゴスラビアから独立した国で、ギリシャの北に位置しています。大きさは日本の九州の3分の2、人口は210万人ぐらいの小さな国です。首都はスコピエという都市です。夏は暑く冬は寒いという気象条件のため、冬になると暖房や自動の排気ガスが原因で大気汚染が深刻になります。

スコピエ市内の通常の街の様子
スコピエ市内の大気汚染が深刻な冬の明け方の様子
通常の街の様子

大気汚染が深刻な冬の明け方

 しかし、大気汚染の監視体制が整っておらず、実態がよく分かっていませんでした。そこで、測定局を設置して大気汚染の状況を調べて、どうすれば大気汚染を減らすことができるかをまとめてきました。
マケドニア国に設置した大気汚染監視施設の写真
観測施設内部の測定機器
マケドニア国に設置した
大気汚染監視施設

監視施設内部の測定機器

二酸化硫黄の測定結果グラフ
浮遊粒子状物質の測定結果グラフ
 監視施設を整備したことにより、冬の気象条件と、工場で使う燃料や古い自動車の排気ガスが原因で二酸化硫黄と浮遊粒子状物質の濃度が高くなることが分かりました。
二酸化硫黄の測定結果

浮遊粒子状物質の測定結果

 マケドニア国は言語、宗教、民族が複雑に入りまじっており、派遣された当時は、失業率が30%、一人あたりのGDPも1000ドル程度でした。しかし、治安はよく、子供たちは元気で人なつっこさを感じました。 マケドニアの子供たちと私たちの写真
マケドニアの子供たちと私たち

世界遺産(オフリッド湖畔の聖カネオ協会)の写真  マケドニア国で世界に誇れるものの一つにオフリッド湖があります。世界有数の透明度を持ち、湖畔の東方正教の文化的景観とともに世界遺産に登録されています。

 残念なことに現在は、1999年のコソボ問題のあおりを受け、難民やテロといった難しい政治問題がおきていますが、宗教や民族の対立が克服されることを願っています。

オフリッド湖畔の聖カネオ教会

**もっと詳しい内容を知りたい方は、愛知県環境調査センター所報第26号、第27号をご覧ください**


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