平成17年度公共用水域及び地下水の水質調査結果について

 
 愛知県は、水質汚濁防止法第16条第1項の規定に基づき定めた「平成17年度公共用水域及び地下水の水質測定計画」により、関係機関(愛知県、国土交通省、名古屋市、豊橋市等の6政令市及び名古屋港管理組合)が行った県内の水質調査結果をとりまとめました。
 その概要は次のとおりです。
 
 公共用水域の水質調査結果
(1 )健康項目(人の健康の保護に関する環境基準項目)
   カドミウム、鉛等26項目について、124地点で調査した結果、1地点で1,2-ジクロロエタンが環境基準を達成しなかったほかは、すべての地点で環境基準を達成した。
(2 )生活環境項目(生活環境の保全に関する環境基準項目)
河川
 調査結果を有機汚濁の代表的な指標であるBODでみると、38河川49水域のうち34河川45水域で環境基準を達成し、達成率は92%であり過去最高であった。
 16年度に環境基準を達成していなかった半場川、鹿乗川及び佐奈川で17年度新たに環境基準を達成し、このうち、半場川は環境基準類型指定(昭和45年9月)以来、初めて達成した。
 16年度環境基準を達成していた境川上流及び乙川下流は17年度達成しなかった。
湖沼
 調査結果を有機汚濁の代表的な指標であるCODでみると、油ケ淵は環境基準を達成しなかった。
海域
 調査結果を有機汚濁の代表的な指標であるCODでみると、伊勢湾、衣浦湾、渥美湾11水域のうち、6水域で環境基準を達成し、達成率は16年度と同じ55%であった。
 富栄養化の代表的な指標である全窒素及び全燐でみると、伊勢湾、三河湾6水域のうち、全窒素は5水域で全燐は4水域で環境基準を達成し、全窒素の達成率は16年度の50%から83%、全燐の達成率は16年度の50%から67%となった。
 
 地下水質調査結果 
(1 )概況調査(メッシュ調査)
 県全域の地下水質の概況を把握する概況調査(メッシュ調査)では、カドミウム、鉛等26項目について108地点で調査した結果、90地点ですべての項目について環境基準を達成した。
 環境基準を超過した18地点の項目は、鉛、砒素、1,1-ジクロロエチレン、シス-1,2-ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素、ふっ素、ほう素の9項目であった。
(2 )概況調査(定点調査)
 県内の同一地点における地下水質の経年的変化を把握する概況調査(定点調査)では、カドミウム、鉛等26項目について19地点で調査した結果、16地点ですべての項目について環境基準を達成した。
 環境基準を超過した3地点の項目は、砒素、硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素、ふっ素の3項目であり、超過した3地点を含む19地点とも昨年度と同レベルで推移していた。
(3 )汚染井戸周辺地区調査
 汚染範囲等を確認する汚染井戸周辺地区調査では、概況調査(メッシュ調査)で超過した18地点のうち、過去の調査から尾張地域の地層・地質に由来する汚染であると判明している砒素の3地点、周辺に井戸がなかった2地点を除く13地点を対象として、周辺の井戸98本について調査した結果、66本で環境基準を達成した。
 これらの18地点については、18年度以降、定期モニタリング調査を実施する。
(4 )定期モニタリング調査
 過去の概況調査で環境基準を超過した地点を継続的に監視する定期モニタリング調査では、56地点で調査した結果、22地点で環境基準を達成した。18年度以降も、平成15年度以降3年連続して環境基準を達成している1地点を除き、引き続き監視していく。
 
 
 今後とも引き続き常時監視に努め、環境基準の達成状況を把握するとともに、水質汚濁防止法、県民の生活環境の保全等に関する条例等に基づき、事業者指導、生活排水対策等を総合的に推進し、環境基準の達成・維持に努めていきます。

 
 第1 公共用水域の水質調査結果(PDFファイル 39KB)
      環境基準の適合状況(BOD、COD)(PDFファイル 65KB)
      環境基準の適合状況(全窒素、全燐)(PDFファイル 109KB)
 第2 地下水質調査結果(PDFファイル 40KB)
  


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