あいちの環境
里山保全活動マニュアル

3-3 里山全県調査結果の概要

  本県の里山の状況について把握された資料がなかったことから、平成8年度に全県の里山の分布等の状況調査を実施しました。里山は、本来人々との生活の関わりあいの中で形成されてきた自然環境であるため、現在の植生に関わらず、その歴史的環境を把握しつつ理解しなければならないものですが、近年、都市近郊の身近な自然環境として、その役割が注目されてきているという側面にウエイトを置いて、調査を実施しました。その概要を次に示します。

(1) 調査対象

標高300m以下で、区域のまとまりが概ね100ha以上ある二次林、雑木林を里山として抽出し対象とした。
・日本列島の植生分布から、愛知県の場合、概ね標高300m以下が里山としての本来の植生を示すことから、この高さを基準にした。
・小規模な樹林地(里山)も多く点在するが、環境としてのまとまりを考え、環境アセスメント制度の面的開発事業の対象面積である100haを準用した。
・木材の商業的生産を目的とした植林地は除いたが、はげ山の緑化やせき悪林地の改良、あるいは潮害・飛砂の防止を目的としたアカマツ・クロマツの植林地は、地域の環境形成の役割を果たす樹林地として対象に含めた。

(2) 調査結果

(ア)里山の分布区域
犬山市、瀬戸市、豊田市、岡崎市から蒲郡市を結んだ丘陵地
帯を中心に幅広い帯状に里山の分布区域が確認された。

(イ)里山の面積
  本県の里山の面積は34市町村、70地区、50,789haであり、これは県土面積の9.9%、また、県の森林面積の22.9%に相当する(下表)。
 
 
 
 

<市町村別里山の面積>
(単位:ha)
市町村名
面積
市町村名
面積
市町村名
面積
名古屋市
471
小牧市
444
小原村
1,373
豊橋市
865
新城市
1,648
足助町
3,609
岡崎市
8,310
日進市
336
旭町
375
瀬戸市
2,295
長久手町
117
鳳来町
895
半田市
31
南知多町
992
音羽町
620
春日井市
184
美浜町
740
一宮町
487
豊川市
492
武豊町
240
御津町
458
豊田市
6,223
吉良町
614
田原町
1,696
西尾市
109
幡豆町
1,330
赤羽根町
571
蒲郡市
1,653
幸田町
2,444
渥美町
2,620
犬山市
2,279
額田町
3,160
   
常滑市
267
藤岡町
2,841
   
34市町村      70地区       50,789ha

 
 
<里山における保安林等の指定状況>
(単位:地区数)
指定面積率
保安林
砂防指定地
自然公園
全域指定
 0
11
15
90%以上
 3
10
 5
75%以上90%未満
 9
 3
 6
50%以上75%未満
11
 3
 5
25%以上50%未満
13
12
 7
25%未満
24
22
 9
指定なし
10
 9
23

 

(ウ)里山の士地利用規制

  保安林等の指定状況は、上表のとおりである。これらのうちいずれかの指定がされている地区は67地区、いずれの指定もない地区は3地区のみであった。
 
 
 

(工)土地所有状況

土地所有形態は、ほとんどの地区で、私有地が主体となっている。なお、面積は比較的小さいが、ほとんどの里山で社寺所有地が含まれており、昔から里山と地域の人々の生活との関わりの深さを示している。

 私有地が主体:79% 公有地が主体:7% 社寺地が主体:1%
 財産区のみ:1% 不明:6% 私有地のみ:6%
 
 
 

(オ)里山の利用状況

里山と人との関わりあいを明らかにするため、過去、現在、将来の利用状況等を市町村に照会した結果は、概ね次のようであった。

<過去の利用状況>

 
 

<現在の利用状況>
(単位:地区数)
利用していない(不明を含む)
21
利用している
49







散策コース
29
自然観察会
25
山菜採取
18
探鳥会
15
木材生産
11
キノコ狩り
11
キノコ原木林
*主な利用状況の内訳の欄に重複あり

 

<将来の利用計画>
(単位:地区数)
利用計画ない(不明を含む)
45
利用計画あり
25





レクリエーション・
自然観察施設等整備
公園・運動公園等整備
高速道路関連整備
学術研究関連整備
工場開発整備
その他
(住宅団地整備、土石採取等)
14
*主な利用状況の内訳の欄に重複あり


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