平成10年度大気汚染調査結果について


 愛知県、名古屋市、豊橋市及び豊田市は、大気汚染防止法第22条に基づき、二酸化硫黄等の大気汚染状況の常時監視及びベンゼン等の有害大気汚染物質のモニタリングを行っているが、平成10年度における調査結果の概要は次のとおりである。

 1 大気汚染常時監視結果の概要
     県下の二酸化硫黄等の大気汚染の状況は、測定項目により若干の変動は見られるものの、ここ数年は概ね横ばいで推移している。

 2 有害大気汚染物質モニタリング結果の概要
     環境基準が定められているベンゼン等の3物質の調査結果は、ベンゼンは16地点中10地点で、トリクロロエチレン及びテトラクロロエチレンは16地点すべてで、それぞれ環境基準に適合していた。

第1 大気汚染常時監視結果

 
 1 調査期間
     平成10年4月1日から平成11年3月31日まで
 
 2 調査区域及び測定局
     6区域 52市町村(30市21町1村) 104 測定局

    区域
        市町村名(市町村数)
    測定局数
    名古屋区域 名古屋市、東海市、知多市(3)
    38
    東三河区域 豊橋市、豊川市、蒲郡市、小坂井町、御津町、田原町(6)
    14
    尾張区域 一宮市、津島市、犬山市、江南市、尾西市、稲沢市、岩倉市、西枇杷島町、豊山町、木曽川町、七宝町、飛島村、弥富町(13)
    13
    内陸区域 瀬戸市、春日井市、豊田市、小牧市、知立市、尾張旭市、豊明市、日進市、東郷町、長久手町(10)
    14
    衣浦区域 半田市、碧南市、刈谷市、常滑市、大府市、高浜市、阿久比町、東浦町、武豊町(9)
    12
    その他区域 岡崎市、安城市、西尾市、南知多町、美浜町、一色町、幡豆町、幸田町、一宮町、赤羽根町、渥美町(11)
    13

    (注)区域区分は、大気汚染防止法施行令別表第3の区域区分による。
 
 3 調査結果
     環境基準が定められている二酸化硫黄等5項目の調査結果は、次のとおりである。
(1)二酸化硫黄
     平成10年度の年平均値は0.005ppmであり、ここ数年は横ばいで推移している。
     環境基準については、昭和55年度以降引き続き、すべての測定局で適合している。
 
(2)二酸化窒素
     平成10年度の年平均値は0.024ppmであり、ここ数年は横ばいで推移している。
     環境基準については、87測定局中85局が適合し、適合率は98%であった。

(3)一酸化炭素
     平成10年度の年平均値は0.7ppmであり、ここ数年は横ばいで推移している。
     環境基準については、昭和48年度以降引き続き、すべての測定局で適合している。
 
(4)浮遊粒子状物質
     平成10年度の年平均値は0.041mg/m3 であり、ここ数年は概ね横ばいで推移している。
     環境基準については、89測定局中40局が適合し、適合率は45%であった。
 
(5)光化学オキシダント
     平成10年度の昼間年平均値は0.025ppmであり、ここ数年は概ね横ばいで推移している。
     環境基準については、78局中1局が適合し、適合率は1%であった。
     なお、光化学スモッグ注意報を10年9月に1回発令したが、光化学スモッグによると思われる健康被害の届け出はなかった。
 
 4 今後の対応
     今後とも大気汚染防止対策に総合的に取り組むこととするが、特に環境基準に適合していない測定局がみられる窒素酸化物、浮遊粒子状物質については以下の対策を講ずる。

(1)窒素酸化物
     窒素酸化物については、工場・事業場に対する規制指導はもとより、低公害車の導入促進や物流対策など、自動車対策の一層の推進に努める。
 
(2)浮遊粒子状物質

第2 有害大気汚染物質モニタリング結果

 
 1 調査期間
     平成10年4月から平成11年3月まで
 2 調査地点
     愛知県8地点、名古屋市4地点、豊橋市2地点及び豊田市2地点の合計16地点である。
     なお、環境庁の有害大気汚染物質モニタリング指針に基づく地域分類ごとの調査地点は下表のとおりである。

      一般環境 固定発生源周辺 沿道 合計
    愛知県   5   2   1   8
    名古屋市   1   2   1   4
    豊橋市   2   2
    豊田市   2   2
    合  計 10   4   2 16

 3 調査結果
     環境基準が定められている3物質の調査結果の概要は、次のとおりである。
    物質 環境基準
    ベンゼン 年平均値が 0.003 mg/m3(3 μg/m3)以下
    トリクロロエチレン 年平均値が 0.2 mg/m3(200 μg/m3)以下
    テトラクロロエチレン 年平均値が 0.2 mg/m3(200 μg/m3)以下

(1)ベンゼン
     一般環境10地点、固定発生源周辺4地点、沿道2地点の合計16地点のうち10地点(一般環境6地点、固定発生源周辺3地点、沿道1地点)で環境基準に適合した。
     なお、一般環境10地点での平均値は 2.8μg/m3、固定発生源周辺4地点での平均値は 2.9μg/m3 、沿道2地点での平均値は 3.4μg/m3であった。
(2)トリクロロエチレン
     一般環境10地点、固定発生源周辺4地点、沿道2地点の合計16地点のすべてで環境基準に適合した。
     なお、一般環境10地点での平均値は 1.8μg/m3、固定発生源周辺4地点での平均値は 3.2μg/m3 、沿道2地点での平均値は 1.2μg/m3であった。
(3)テトラクロロエチレン
     一般環境10地点、固定発生源周辺4地点、沿道2地点の合計16地点のすべてで環境基準に適合した。
     なお、一般環境10地点での平均値は0.67μg/m3、固定発生源周辺4地点での平均値は 3.1μg/m3 、沿道2地点での平均値は0.91μg/m3であった。
 
(注1) 一般環境: 固定発生源等の影響を受けない通常人が居住する地域

固定発生源周辺:通常人が居住しうる地域のうち、固定発生源の集中する地域(工場地帯等)

沿道: 固定発生源の直接の影響を受けない通常人が居住しうる地域において、自動車からの排出が予想される有害大気汚染物質濃度が高くなるおそれのある地域
(注2)μg(マイクログラム):100万分の1g(グラム)

    
4 今後の対応
     環境基準に適合していない調査地点がみられるベンゼンについては、主な原因である自動車燃料中のベンゼン含有率の規制が12年1月から強化(5%→1%)されるので、今後はその排出の低減が期待される。
    有害大気汚染物質による大気汚染の状況を的確に把握するため、継続して調査を実施し、知見の集積に努めていく。
 

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