2.三河湾・伊勢湾沿岸の現況と課題
2-1防護面から見た現況と課題

1)海岸災害の脅威
 三河湾・伊勢湾沿岸は、13号台風・伊勢湾台風に代表される大災害に見舞われた経験があ
り、このような「自然の脅威」から背後の人命・資産の防護を図る必要があります。
伊勢湾台風による海岸堤防決壊(川越町)
伊勢湾台風と13号台風の被害比較表

2)防護機能の低下
 現在整備されている海岸保全施設は、築後30〜50年を経過した現在、地盤沈下や老朽化
の進行などによる機能低下が確認される他、高潮災害に対しての防護機能が十分でない区域
も見られます。また水閘門(水門、陸閘)に関しても、老朽化や操作性等の問題が発生してい
ます。
3)砂浜の減少
 埋立や構造物の設置、河川からの土砂流入の不足や侵食を原因とする砂浜幅の減少とい
った海岸地形の変化は、海岸環境の悪化のみならず砂浜や背後の松林等の植生と合わせて
発揮される自然の消波機能の低下をもたらすこととなります。
老朽化している海岸堤防 海岸保全施設前面の状況
老朽化している海岸堤防
海岸保全施設前面の状況

4)地震災害への不安
 本沿岸においては近い将来発生が予測されている東海・東南海・南海地震をはじめとして、
地震の発生による被害(津波災害・液状化の発生等)が懸念されており、沿岸域においても事
前の対策を進める必要があります。
東海地震想定震源域
東南海・南海想定震源域
                                 平成13年10月 中央防災会議資料
5)災害への備え
 本沿岸域は地盤も低く多くの人口・資産を抱えていて、災害が大規模になることが懸念されています。現在、沿岸市町村においては様々な防災体制が構築されつつあります。
防災ソフト対策地区一覧
○:実施、 ●:実施予定・計画あり  (※空欄は検討中)
資料:「2000海岸ハンドブック」及び市町村からの聞き取り



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2-2環境面からみた現況と課題
2-2環境面からみた現況と課題