3-6地域特性に応じた海岸保全の方向性

3-6-1沿岸域のゾーニング
 沿岸域において現在の海岸の担っている役割を設定するためにゾーニングを行います。ゾーニングは沿岸域の「防護」「環境」「利用」の現況特性を大局的に把握して設定します。
 沿岸域の各特性を総合的に判断すると、
湾奥部:港湾を中心として物流・産業の拠点が集積している地域
湾央部:湾口部:海岸の自然環境が比較的残されており、文化活動・レクリエーション活
     動等が盛んな地域
となるため、「高度利用ゾーン」「自然利用ゾーン」2つのゾーンに区分します。

○高度利用ゾーン
高度な生産・物流・交流機能など、多面的な利用が行われている海岸が連なっているゾーン(三河湾・伊勢湾沿岸域の産業を支える基盤としての役割を担う海岸)
防護
 湾奥部地形や海抜ゼロメートル地帯、人口や産業の集積がみられるなど、それらに対応した防災機能が要求される地域である。
環境
 開発等による自然環境への影響が見られる地域である。今後はわずかに残された自然環境をまもり、また、新たな自然環境を創出する試みも必要となってくる。
利用
 利用港湾が中心となり、産業・技術の中枢としての発展が期待される地域である。また、都市の中の親水空間としての役割も担っていくことが望まれる。

○自然利用ゾーン
沿岸域を特徴付ける優れた自然環境が残されている海岸が連なっているゾーン
(三河湾・伊勢湾沿岸域にとって貴重な環境資源となる海岸)
防護
砂浜などが残されていて、それらを自然の防災機能として活用した海岸防護が可能となる地域が広がる。また、多くの人口・資産を抱えている地域もある。
環境
砂浜や干潟等の貴重な自然環境が残されていて、多様な動植物が生息している地域である。こうした自然環境を継承していくための取組みが必要となる。
利用
自然環境の中での文化活動・レクリエーション活動等が盛んな地域である。今後は利用の場を与えてくれる環境を大切にすると共に、快適かつ効率的な海岸利用を目指す必要がある。



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3-6-2ブロック区分
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