消費生活相談事例
79 パック旅行に全額払い込んだら旅行社が倒産
≪相談事例≫
 2週間ほど前、友人夫婦と我々との夫婦2組で国内パック旅行を申し込んだ。代金は1人約5万5千円で全額支払済み。ところが出発前日になって業者から「明日は事情により出発できなくなった」と連絡が入った。
 その後、新聞を見て初めて倒産したことを知った。業者に電話をかけてもつながらない。どうしたらよいか。支払った旅行代金を返して欲しい。
(60代 女性 家事従事者)

≪処理結果概要≫
 相談者に、弁済業務保証金制度について説明し、全額返金は困難と思われるが日本旅行業協会に申し出るよう助言、連絡先を知らせました。

【ポイント】
[1]  弁済業務保証金制度とは
・「弁済業務保証金制度」は旅行業法に基づく制度で、(社)日本旅行業協会の正会員である旅行業者が倒産した場合に、消費者が被った旅行中止等による被害に対して弁済限度額の範囲内で弁済する制度です。
・旅行業者は万一の倒産に備えて、旅行業協会に対して、弁済業務保証金に充てるための分担金を納付することが旅行業法で規定されています。
・旅行業者が倒産した場合、旅行契約している者は、他の債権者に優先して弁済を受ける権利を保証されていますが、どの程度の弁済を受けられるかは分かりません。
・旅行業者が (社)日本旅行業協会の正会員であるか否かは、パンフレットや約款で確認することができます。

[2]  ボンド保証制度とは
・旅行業者には、3種類の業種があります。「第1種旅行業」は海外・国内旅行の主催、手配、他社の募集型企画旅行の販売等あらゆる旅行業務を行うことができます。「第2種旅行業」は海外旅行の主催だけができず、「第3種旅行業」は旅行の主催が一切できません。
・「ボンド保証制度」は、現行の弁済業務保証金制度を補うものとして導入された、任意の制度です。 (社)日本旅行業協会の正会員のうち、第1種旅行業者が法定の弁済制度にプラスして一定のボンド保証金を預託しておき、弁済が必要となった場合に「弁済業務保証金制度」による弁済額と「ボンド保証金」の合計額を実際の弁済額とするもので、限度額の範囲内で支払われます。
・保証対象は、海外旅行をはじめ、国内の募集型企画旅行、手配旅行など、ボンド保証会員との間でなされた全ての旅行契約となります。
・ボンド保証制度に加入している旅行業者は、「ボンド保証会員マーク」を店頭に掲示し、パンフレットや広告にもボンド保証会員である旨の表示ができるようになっています。

[3]  旅行業者を選ぶには
・まず、旅行業法に基づいた旅行業者としての登録番号を確認することが重要です。
・次に、(社)日本旅行業協会の正会員かどうかを確認すること。出発日が差し迫っている場合を除き、申し込んだらすぐに申込金の支払いを要求したり、旅行代金全額を異常に早く請求するような業者は要注意です。

≪参照法令等≫
旅行業法 3条(登録) 22条の9(弁済業務保証金の還付) 22条の10(弁済業務保証金分担金の納付等) 

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