- 情報の保護性は、封書とほぼ同等と考えられ一定の効果はありますが、あまり過信せずに情報もれのリスクもあることを念頭において利用してください。
- 使用性は、簡単に使用できますが、印刷の品質(汚れなど)も保持したい場合にはシールの貼り付けやはがし方、はがきの種類、シールの特性などに注意して行ってください。
- アンケート調査では、情報の保護性について「有効である」意見と、「問題がある」との意見に二分されました。問題がある理由の多くは「はがされる危険がある」、「はがされてもわからない」というものでした。
1 テストの目的
平成17年4月の個人情報保護法の施行に伴い、消費者の個人情報保護に対する関心が高まってきています。今回の対象品目として選んだ「個人情報保護シール」は、情報保護用品の一つとして家庭、個人向けに商品開発されたものであり、今後普及することが考えられます。
そこで、情報の保護性や使用性でどのようなことに注意すればよいのか、どのような課題や問題点があるのかなどの調査を行うとともに、アンケート調査も行い使用にあたっての必要な情報を消費者に対して提供することとしました。
2 テスト期間
平成17年7月〜平成17年11月 (商品購入時期平成17年6月)
3 テスト対象品
写真「個人情報保護シール」
家庭、個人向けに市販されている「個人情報保護シール」6銘柄(写真)を名古屋市内の量販店で購入しました。
No.1〜No.3は、貼り付けシールと専用のはがきが付いているタイプのもの、No.4〜No.6は、貼り付けシールのみのタイプのものです。
購入価格(税込)は、400円〜1,330円でした。
4 テスト結果
- 表示・単価
6銘柄全てのテスト対象品の包装紙等には、仕様、使用方法、使用上の注意、保管上の注意、連絡先(電話番号等)が表示されており、「表示」に関して特に問題となるものはありませんでした。
1枚あたりの単価では、最も高いものでは67円、最も安いものは18円で、両者の間では約3.7倍の価格差がありました。また封書との比較では、切手代(はがき50円、封書80円)も含めて郵送料金を比較すると、価格面で優位性があると思われるものは1銘柄だけでした。
- 性能・品質
- ア シール材質
- 再貼付不可タイプ5銘柄のうち、3銘柄がポリエチレンフィルム、2銘柄がポリエチレンとポリエステルフィルムを使用していました。弱粘着タイプ1銘柄はフィルム膜を使用していませんでした。粘着剤は、6銘柄ともアクリル系のものを使用していました。
- イ 保存性
- 破れ、はがれについて、6銘柄とも問題ありませんでした。
- ウ 情報保護性
- 透かして文字等の読み取りが出来るかどうか調べたところ、2銘柄は、わずかに透けて見えるので完全に隠したい場合には、裏面をグレー色などでベタ印刷する必要がありました。他の4銘柄は文字等の読み取りは出来ませんでした。
- エ 使用性
- 貼り付け、位置合わせ、はがし方について、一部慣れないとわかりづらいものもありますが、シール自体の使用性に、問題はなく簡単に使うことが出来る商品であることがわかりました。
- オ 郵送試験
- シールの破れ、はがれなど情報の保護をする上での異常は認められませんでした。シールをはがしたあとも、5銘柄は異常ありませんでした。1銘柄は、はがきの種類により、はがす際にシールの端部が一部途中で破れたり、紙面のかすれなど印刷の品質に若干影響することがありましたが、印刷文字の読み取りに支障はありませんでした。
- カ アンケート調査結果
- 県民生活プラザに勤務する職員及び消費生活相談員120名のアンケート調査では、使用したことがある人は4割、家庭で受け取ったことがある人は約8割もありましたが、今後使用する予定の人は約2割しかありませんでした。使用予定のない人は「必要性が特になく、わざわざ購入しない」、「必要あれば封書を利用する」を挙げていました。使用性では、使いやすいとの意見が多く、情報保護性では、「有効である」と「課題、問題がある」との意見に二分されました。
5 消費者へのアドバイス
- 情報の保護性は、封書とほぼ同等と考えられ一定の効果はありますが、あまり過信せずに情報もれのリスクもあることを念頭において利用してください。
- 使用性は、簡単に使用できますが、印刷の品質(汚れなど)も保持したい場合には、シールの貼り付けやはがし方、はがきの種類、シールの特性などに注意して行ってください。
6 事業者(製造業者・販売業者)への要望
一部の商品に、貼り付けの強さやはがし方、はがきの種類により印刷の汚れやシールの破れが生じる場合がありましたので、表示方法や材質等の面でさらに工夫してください。