知事の記者会見
メインメニュー
知事のマニフェスト 知事の発言・寄稿 知事記者会見 県議会知事提案説明 知事からのメッセージ 知事交際費の執行状況 プロフィール トップページ 写真で見る主な活動


平成17年11月7日(月) 午前11時
1.

フェロシルト問題について

【記者】  フェロシルト問題に関しての県の対応は。
【知事】  フェロシルトの問題でありますけれども、今、県民の皆さん方が大変心配をし、特に該当地域の方々はかなり危機感を持ってこの問題の推移を眺めておられます。私どもも、きちんとした対応、適切な対応が必要だと、そのように考え、会社に対し、あるいは近隣の県との連携の上でも、十分いろいろ配慮してこれまでやってまいりました。
 振り返ってみますと、この問題が表に出てまだ初期の段階でありましたが、石原産業の社長、重役が愛知県の県庁に来ていただきました。その段階ではまだ、本県内のフェロシルトの埋設箇所はたしか4か所ほどであったと思います。しかし、それにしても大変心配でありますので、早急に適切な対応を願いたいということに対して、会社側からは、自主撤去を基本にきちんと対応するというお話でありました。私どもはその段階で、自主撤去するというその会社の姿勢に対して一定の評価をしたところであります。
 けれども、その後のさまざまな推移、状況の変化を眺めておりますと、愛知県内においても、4カ所にとどまることなく、現在では10か所を超える場所に埋められていることが判明してまいりましたし、それから、特に何よりも重要なのは、ただ単にこのフェロシルトの製造をしたというにとどまらず、使用済みの廃液、廃酸ですね、これが混ぜられていたということも判明をしてまいりました。加えて、商品としての販売に当たって、用途開発費などの名目で中間業者などに商品の価格に比べて多額な金額が支払われていたという事実も判明してきたわけでありまして、そういう事実関係を逐一眺めるにつけ、大変憤慨しております。
 私どもは、この問題は県民の健康に関わることだけに、やはりきちんとした対応が必要だと思っておりまして、その最大のものは、やはり速やかに撤去してもらう、速やかに搬出してもらうことだと思っております。これを最優先に、これまで事実関係の調査、あるいは関係県との連絡調整、環境省などとの協議などを進めてきたところでございます。
 そういう経過の中で、もう少し詳しく若干御報告をしたいと思います。
 今年の10月12日でございますが、石原産業株式会社から、フェロシルトの製造工程に産廃として処理すべき他の工程からの廃酸等が混入していたことの報告がございました。公式にあったのはこの12日でございます。
 私どもはその実態を把握するために、翌々日、14日付けで石原産業に対し、廃掃法の第18条に基づく報告を求めました。これに対して石原産業側の報告内容でございますが、フェロシルトの製造工程に産業廃棄物として処理すべき他の工程から排出された使用済み硫酸ほか11種類の廃酸等を平成14年の1月から今年の4月、この4月というのはフェロシルトの製造を中止した時期まで混入していたという事実、それから、フェロシルトを販売した者に対し、他の仲介業者を介して販売価格を上回る用途開発費等を支払っていたと、こういう報告に接したわけであります。
 この報告結果をもとに、私どもは今後の対応を考えたわけでありますが、フェロシルトを廃棄物として認定するためにさらにもう少し調査が必要だと判断をいたしまして、その判断としては、一つはフェロシルト製造時の品質管理状況、二つ目には用途開発費等のその性格と金銭の末端までの流れ、こうしたものの把握が必要であると考え、去る11月4日に石原産業に対して、あるいは関係業者に対しましても、法第18条に基づく追加報告を求めたところであります。なお、この11月4日に出しました報告を求める行為は、11日を報告期限としておりますので、それまでに速やかに出していただくようお願いしております。
 私どもは、会社あるいは関係業者からの最終的な報告を受け、これを検討し、あるいは環境省あるいは他県とも十分協議の上に、フェロシルトが産廃に該当するかどうかを判断をしたいと考えております。もとより、産廃として認定した場合には、まず撤去を最優先に求める立場からは、法第19条の5に基づく措置命令、撤去命令ですね、これを求めていく所存でございます。
 それから、自主撤去であれ、あるいは命令に基づく撤去であれ、この撤去すべき対象物は膨大な量に上ります。当然のことながら、これを速やかに石原産業が撤去するためには、その撤去先の確保がどうしても必要になります。私どもは、石原産業がこれに対して汗をかくのは当然でありますけれども、いろいろなことで関わりの深い三重県も、当然のことながらこの撤去場所の確保については十分なる御努力をいただかなければならないと思っておりまして、その方向でこれからもお願いをしていきたいと思っているところでございます。
 このフェロシルトの問題については、安全確保という観点からは、現場から速やかに撤去していただくことが何よりも重要でありますので、それを基本に置いて、これから今後の対応について県としての取組みを進めていきたいと思っているところでございます。
【記者】  フェロシルトの撤去について、愛知県内で受入れということは考えられないということでよいか。
【知事】  現在、考えておりません。
 全体的な将来の姿がどういう形になるのかはこれからのことですから、先々のことは別として、当然、まず石原産業がそれを確保すること。その確保の場所はいろいろあろうと思いますね。それから、三重県におかれましても、やはりこうした、愛知県だけではなくて、岐阜県もそうでありますけれども、こういうものの受入れについては十分御配慮をいただきたいと、そのように思っております。
 もちろん石原産業が自社工場内に一定の場所、容量を確保されることは当然だろうと思います。しかし、それで足らなければ、またいろんな対応があろうと思いますね。それは石原産業がどのような手だてをされるのか、まだつまびらかになっておりませんので、愛知県云々というようなことは、まだ私どもコメントする段階ではないと思いますが、県が率先してというようなことは今考えておりません。
【記者】  今回はフェロシルトが埋められてしまったが、今後、このような事態を防ぐ方法はあるか。
【知事】  大変難しい問題ですね。
 物の有害性がどのような状況であるかということについて、問題発生前にどこまで行政やら関係機関が把握できるのかは容易なことではありません。ですから、やはりこれを製造し販売しようとする企業が社会的な責任、それから法律の定め、これをきちんと守って対応されることが何よりも重要でしてね、実際にどういう形でなされているのかを事案が発生する前に事細かに、詳細に把握することはなかなか難しい局面があろうかと思いますね。
 しかし、こういう問題が起きた以上は、我々もより従来とは違った形での対応があるのかどうか、こういう点については検討していかなければならない課題の一つであろうとは思います。
【記者】  フェロシルトの件で三重県が先日刑事告発を行ったが、愛知県は刑事告発についてどう考えるか。
【知事】  告発というのも、これは法12条違反ということでの告発ということになろうと思いますが、状況においては、もちろんそういうことも将来あり得るのかもわかりません。まだ今現在はそこまで至っておりませんが、このことも岐阜県などとも今いろいろと連絡を取り合っておりますので、協議をしながら進めていきたいと思っておりますが、三重県の告発によって刑事的な対応がこれから進むとすれば、それはそれで一定の様々な事実解明が進んでいくかとは思います。
 愛知県としてこれをどうするのかということも、まだ結論は出ておりませんけれども、関係県あるいは環境省、あるいは今進めております事実解明などを踏まえて検討していきたいと思っております。
 何遍も申し上げておりますけれども、もちろん刑事告発ということも重要な行政がとるべきアクションでありますので、私どもそのことは認識しておりますけれども、やはり10か所以上にも及ぶこの膨大な量のフェロシルトの県内にあるものを速やかに撤去して、住民の皆様方が一刻も早く安んじて生活できるように、そのための努力を行政として果たしていくことがまず第一かと思っております。したがって、告発ということももちろん我々の頭にある検討事項の一つではありますけれども、状況を十分把握した上で物事を決めていきたいと思っております。
2.

愛知万博後の青少年公園の整備

【記者】  愛知万博後の青少年公園の整備についての知事の考え方は。
【知事】  この長久手会場になりました青少年公園、博覧会が終わった後は都市公園として整備するということで、かねてから博覧会後の計画づくりなどにつきましては準備を進めてきました。「21世紀にふさわしい公園づくり委員会」という場所でさまざまこれまで議論をしていただき、一定の整備やら活用の方向性、あるいはあの公園の中のゾーニングなどもこれまでの議論の中で進めてきていただきました。また、それを受けて、先般パブリックコメントを実施して県民の皆様方の御意見をお聞きしたり、あるいは新公園の名称をどうするかということについても今、広く県民の皆様方の御意見を聞くという作業を進めているところでございます。
 そういうのは、実は昨年からずっと準備を進めてまいりました。博覧会が今年の3月から開幕をいたしまして、おかげさまで大変な盛り上がりを見せ、大成功と評価されるような結果を収めることができまして、終わった後もまだその余韻がさまざまなところで残っているというのが現状です。したがって、この博覧会の盛り上がりやら進展の中で、この博覧会の成果を博覧会後にあの公園の中でもっともっと活かしていくべきじゃないかという意見も盛り上がってきたことも事実です。私どもはやはりそういう空気やら御意見やら皆様方の盛り上がりを大切に、重く受けとめなければならないと思っておりまして、したがって、今、委員会でいろいろと進めていただいておりますが、より博覧会の理念と成果を活かすという観点から、さらに突っ込んだ議論が必要だろうと考えているところでございます。
 できれば、そういった議論は今の委員会で行いますよりも、いろいろな方に参画をしていただいてより深く議論した方がいいだろうということで、今私どもは別途、その点についての検討のための組織の立ち上げを準備しているところでございます。できればこの11月中にでも第1回を開催したいと思っておりまして、その委員になっていただく方々にも、今、打診をしつつあるところでございます。もちろん学識者、あるいは博覧会にかかわってこられた方、NPO、あるいは地元経済界の方、いろんな方々に参加をしていただいて、今申し上げたような観点で議論を深めていただきたいなと思っているところでございます。そして、これから後世に残る新しい公園づくりに、よりいいものをということで知恵を絞っていきたいと思っているところでございます。
3.

三位一体改革について

【記者】  新内閣が発足し、今後予算編成が本格化していくが、三位一体についての知事の考えは。
【知事】  三位一体改革の現状ということからいえば、かなり危機感を持っております。
 その危機感を持つ背景には、片や小泉総理は、郵政改革の後は国から地方へという流れの中での三位一体改革を構造改革の中で重視するような発言もされておりますし、それから、その中で地方の意見を尊重するということをおっしゃっていただいておりますけれども、残念ながら、これまでの流れ、推移を見てみますと、省庁が全く後ろ向きであるということであります。
 さしずめ、3兆円の残った6,000億円について、御承知のとおり各省庁から出てきたのは、ほとんどゼロ回答でした。そのこと自体も大変遺憾でありますし、我々地方のこれまでの取り組みやら努力を全く無にするものでありまして、本当に怒りすら覚えます。
 加えて、このところ、義務教育費国庫負担金の問題やらあるいは生活保護費について、我々が心配する方向性がいろいろな形で出てきております。特に生活保護でありますけれども、これは完全に地方への負担転嫁としか言いようのない考え方が残念ながら示されておりまして、もしこんなことが本当に進んでいくのであれば、三位一体改革は一体何だったろうか、それから、総理の言う国から地方へということが何だろうかということで、本当にもう失望感ばかりであります。したがって、先ほど申し上げたとおり大変危機感を持っているところでございます。
 そんなこともありまして、実は、先週、中部圏知事会議が長野県で開催されたわけでありますけれども、そこでも緊急提言ということで、9県1市で三位一体改革の進め方について取りまとめ、国に対して中部圏知事会としても対応しているところであります。
 これからもちろん、今週、全国知事会議もあります。もちろん私も出ます。それから、その後さらに政府内部においてもいろんなやりとりがあるでしょうし、来年度予算に向けての議論も本格化してくるわけでありますので、これから12月の初めにかけてがまず第1ステージの最大の正念場になってくるのではないかと思います。
 それから、第1ステージはそういうことでありますが、次のステージがまだあるわけでありまして、ここらあたりも、国の方向性がなかなかはっきりまだ見えてきていないところがあります。やはり私どもはこの三位一体改革を次のステップにつなげていかなければなりませんので、当面、義務教だとか生活保護だとか6,000億だとかの問題にとどまらず、19年度以降の次の段階への道筋をつけていかなければならないと思っております。その意味でも、本当に年内、重要な時期に来ているなと、危機感を持つ傍ら、今のような決意を新たにしているところでございます。
 

フェロシルト問題について

【記者】  石原産業から、フェロシルトの撤去計画について愛知県に示されたが、これについての評価は。
【知事】  大分時間がかかるということが初め言われておりました。そういう時期的な話も具体的に出てまいりました。私どもはですね、この問題については、先ほども申し上げたとおり、住民の皆様方の思いやら心配を考えますと、とにかく一刻も早くというような基本的な立場でおりますので、いつまでという形について合意をしたわけでもありませんし、できるだけ早く速やかに撤去していただきたいという基本的な考えでおります。
 それをなし遂げてもらうためには、先ほど申し上げたとおり、やっぱり処分場の確保が必要になるんですね。ですから、当面、その処分場の確保に、会社におかれましても全力で取り組んでいただく必要がありますし、加えて、三重県の方にもできるだけの協力をされるよう切に願っています。
4.

桃花台線について

【記者】  桃花台線は、来年度中には運営資金が枯渇するといわれているが、今後のあり方について、知事の考え方は。
【知事】  桃花台線が開業以来大変厳しい財政状況を強いられて、このままでは立ち行かなくなるという中で、専門家の皆様方にも入っていただき、今後のあり方について検討会で御議論をいただき、今年の初めに方向性が出されました。その方向性は、一番可能性がある、あるいは有力な方法としては、新システムの導入だろうという提言でありました。
 私どもはその提言を受け、これは地元の小牧市さん、あるいは会社、私ども三者で、関係機関などともよく調整しながらこれまで議論をしてまいりました。議論をする中でよりはっきりしてきたのは、あの検討会で議論をしていただき、方向性を示していただいたあの時点よりもさらにその投資金額が大きくなるであろうこと、それから、したがって収支の見通しもより厳しくなるであろう、そんなことがより明確になってきたわけであります。したがって、そういう事実を踏まえてこれからどうしていくのかということが大変重要な決断になってくるわけであります。
 今まで我々、関係者といろいろ調整あるいは検討してまいりましたので、できればその調整あるいは検討結果をですね、現時点でのものを取りまとめて、それを公表して、関係者、県議会、いろんな方々にいろいろ御意見を聞かなければいけないと思っております。
 来年度の運転資金の制約などもありますので、桃花台線をどうするか、ピーチライナーを今後どうしていくのかということの結論めいたことも、そう先延ばしにはできないことだろうと思っております。したがって、これまでの検討結果などをつまびらかにし、いろんな意見を聞く中で、最終的には、遅くても年度内には結論を出していかなければいけないのではないかなと、今のところ、そのように思っております。