知事の記者会見
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平成18年1月4日(水) 午前11時
1.

新年にあたっての抱負

【記者】  新年のスタートということで、今朝も仕事始め式で知事から「今を越える」というような話があったが、新年にあたっての知事の抱負は。
【知事】  仕事始め式でも申し上げましたけれども、大きな意義を持つ2005年を無事終え、いよいよ2006年、新しい年を迎えたわけでありまして、このスタートは本県にとってどういう意味があるんだろう、あるいはどういう位置づけやら、あるいはこの2006年の我々の取り組みの姿勢を昨年来いろいろ考えておりまして、今を越えていこうという言葉を職員に今日は示しました。
 その席でも申し上げましたとおり、やはり新たなスタートラインではありますけれども、そのスタートラインというのは、2005年の成果やら実績やらを踏まえたスタートでありますので、我々は5年前、10年前のスタートラインとは全く違う、それをさらに乗り越えていく必要があろうと、そういう認識のもとに、「今を越える」という言葉を今日は職員に呼びかけたわけであります。今後、よりレベルも高め、仕事内容も充実させ、文字どおりこの今、現在の状況を越えられるように1年間頑張っていきたいと思っているところでございます。
 昨年の12月から年明けと、来年度予算に向けて大詰めの内部作業が進んでおりますし、それから、新しい政策の指針などもいろいろ議論が進んでおりますので、そういうものをより中身の濃いものにして今後につなげていきたいと思っているところでございます。
 昨年が「開花結実」の年と文字を書きましたけれども、今年は元旦の日に、「今を越える」と書きました。書き初めというのは、何か2日の日に書くことのようですけれども、元旦の日にしたためました。そのような気持ちで頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 若干抱負めいたことを少しつけ加えさせていただきたいと思います。具体的な事業につきましては、先ほど申し上げたとおり、今、まだ予算の査定やらあるいは計画づくりをしているところでございますので、それほど具体的なお話をこの場ではできないかもわかりませんけれども、今ちょっと頭の中に思い描いておりますことを若干だけお話しして、また皆様方の御理解、御協力を得たいと思っております。
 今年は、いろんな仕事、課題はもちろんありますけれども、今この時点で申し上げなければならないのは、やっぱり治安回復です。
 去年、おととしと、少し犯罪の増加にはブレーキがかかりました。これは、条例をつくりましたり、あるいは県警本部も治安回復の計画、プランを進めていただいていることやら、県民の皆様方の御協力のおかげだと思っております。けれども、やはり10年前に比べますと、依然として犯罪の認知件数が2倍というような状況でありますので、安心・安全という目から見れば、県民の皆様方にとって最も今関心が大きい分野だろうと思います。県政でも、やはり今までももちろん頑張ってまいりましたけれども、今年は、治安回復、犯罪の減少に向けて、県民挙げて取り組んでいかなければならないと思っているところでございます。そういう意味で、この1月1日付で社会活動推進課の中に安全なまちづくり担当職員を既に4名増員いたしました。
 これからやろうとしていることを若干だけ申し上げたいと思いますが、まず、緊急、そして重点的に取り組む治安回復のための対策を取りまとめたいと。これは、平成18年から20年の3か年の計画、対策をまとめたいと思っております。それから、年明けて、これから2月にかけてでございますけれども、街頭犯罪防止キャンペーンを実施して、県内至るところでやはり犯罪を減らすための呼びかけを積極的にしたいと。私も時間の調整をとりながら出かけていきたいと思っております。それから、犯罪の抑止にはどうしても警察やら行政だけの力では不十分でありますので、地域の皆様方の御協力やら御理解を得なければならないと思っております。そういう意味で、防犯ボランティアの研修にも取り組んでいきたいと思います。例えば、県の職員はもちろんでありますけれども、市町村の職員さん、あるいは関係団体の職員さんなどに積極的に参加をしていただきまして、犯罪抑止のためのさまざまな取り組みをスタートさせたいと思っております。こういうことも含めて安全なまちづくり県民運動として、これから積極的に犯罪抑止のための活動、運動を展開してまいりたいと思っております。
 なお、新年度、今年の4月からは、「地域安全課」という新たな課レベルの組織も新設することにいたしております。これが県の中核になって、継続的にいろいろな活動やら事業を繰り広げていきたいと思っているところでございます。
 犯罪が頻発するようでは、安心して日常生活を送っていただいたり、あるいは企業活動、あるいは学校活動、あらゆる社会活動が大きく阻害されることになりますので、治安回復は力を入れなければならない最重要の課題だと認識しております。
 それから、博覧会が終わって、いろんな意味でこの地域のポテンシャルが高まったと思っております。こうした博覧会が力強く行えましたのも、やはり地域のモノづくりを中心とする産業、企業の足腰が強いということが背景にあったと率直に思います。この産業がこれからも持続的に発展していくためには、やはりいろんな取り組みが必要だと考えておりまして、その一環として、今、第2期の愛知県科学技術基本計画を策定中であります。これとの関連で、今、産業界あるいは多くの皆様方が関心をお持ちなのは、科学技術交流センター構想であろうと思います。以前、かなり具体的な計画を策定したわけでありますけれども、時代の変化その他の事情がありまして、これがしばらく中断をしておりました。いよいよこのセンター構想を具体化し、一歩を踏み出さなければならないと思っております。先ほど申し上げましたとおり、現在、科学技術基本計画を策定中でありますので、この中できちんと位置づけ、この科学技術交流センターの構想もより具体的なものとして進めていきたいと思っているところでございます。
 その基本的な中味でありますけれども、既にこの言葉は私もいろんなところで使っているんですが、やはりこれから産業が持続的に発展していくためには、知の拠点というものが本県に必要だと考えております。その知の拠点の中で特に重要な分野は、やはりナノテク、バイオ、ITだろうと思います。こうした基礎的な研究などがきちんと土台となって初めて産業が花開くと、そのように思っているところでございます。したがって、これから進めようとする知の拠点づくりは、そうした観点から物事を切り開いていかなければならないと思っております。
 そこで、例えば高度先進実験施設あるいは先進研究施設、計測だとかあるいは実験だとか、こうしたものの拠点づくりが必要であろうと思っております。これはもちろん行政だけでやる仕事ではなく、産・学・行政一つになってやっていかなければなりませんし、国の御協力も必要でありますので、国に対する積極的な要望活動も展開しながら、これをより具体的なものにしていきたいと思っております。そうした実験研究、あるいは人材づくり、あるいはそうしたところで生み出された技術の移転やら事業化、こういうものを三本柱とする知の拠点づくりをこれから積極的に進めていきたいと思っているところでございます。
 ちょうど皆様方も御記憶のとおり、博覧会の東ターミナル、あそこの場所などが従来からその候補地になっているわけでございまして、いわばその跡地利用という観点からも、これから重要であろうと思いますし、多くの皆様方が関心を寄せておられるところでありますので、経済界あるいは大学を始め研究機関とよく調整とりながら、こういった仕事をこれからより具体的なものにしていきたいと思っているところでございます。
 それから、博覧会は環境がテーマでありましたけれども、私どもは何といっても開催県として、この環境の思想やら哲学といったものがしっかりこの地域に根をおろし、それがさらに外へ向けて発信できるようにしていかなければならないと思っております。その一つの試みとして、ゼロエミッション・コミュニティー構想というものをこれから策定をし、将来実行に移していきたいと思っております。
 これは、かいつまんで言えば、博覧会の会場の中で実験的な試み、例えば、生ごみからメタンガスを取り、そのメタンガスを燃料電池の発電に活用する、あるいはその生ごみを肥料として活用して野菜などをつくると。いわゆる循環型の思想をあの博覧会の舞台で繰り広げたわけでございまして、こうしたものを博覧会の会場外で、県内で、コミュニティーという形で実験的に展開して、それを普及していきたいと思っているところでございます。
 博覧会の会場の中ではもちろん限度がありましたけれども、やはりこの愛知県の県域を考えますと、例えば、自動車産業などはシュレッダーダストが出ます。そこからガスに転換でき、それが水素につながる。あるいは工場のボイラーだとか溶解炉などは余熱が排出されます。これを活用していく。そういうゼロエミッションの思想をこれから繰り広げるための構想を策定していきたいと考えているところでございます。
 こうした策定を進める上には、これももちろん、行政だけではなかなか展開しづらい部分がありますので、私ども、資源循環センターというのを環境部の中に設置しまして、そこへ民間企業の方も派遣社員として来ていただいて一緒になって取り組もうと、今、そのような構想で進めようとしているところでございます。せっかく博覧会を行ったわけでありますので、そうしたことがうまく具体化できれば、まさに博覧会の成果を継承するということにつながるのではないだろうかと思います。なお、産廃税をこのたび導入していくわけでありますけれども、こうした税源などもうまくそういうものに活用できればと思っているところでございます。
 なお、環境について若干つけ加えますけれども、博覧会の会場で壁面緑化、バイオラングというのがございました。これは博覧会の会場の中でも大変好評を得ましたし、実際に実証実験としてもかなり成果が上がったというふうに聞いております。そこで、こうしたものも県の施設、例えば、すぐそこにあります愛知県体育館、こういうところへ壁面緑化を導入して、いろいろ実験的な試みやらあるいはこうしたもののPRに活用したいと、そんなことを今思っているところでございます。
 あと一つだけにいたしますけれども、安心・安全という観点から、このところ、私ども地震対策に随分努力してきたつもりでございます。アクションプランというものを策定してですね、いろいろな取り組みを進めてまいりました。このアクションプランは5年というスパンで計画を立ててまいりましたが、来年度、平成18年度が最終年を迎えます。もちろん、まだまだやらなければならない仕事がございますし、防災というのはこれからも本県にとりまして重要な施策の柱だと思っております。18年度でこの現在のアクションプランが一応期限が切れますので、これを継続、延長するための新たな計画づくりにも今年は入っていきたいと、そんなことを思っている次第であります。
 冒頭、治安のことを申し上げましたけれども、やはり治安だとかあるいは防災だとか、こうした安心・安全にかかわることは、やはり県が中心となって頑張っていかなければならない課題だと思っておりますので、引き続き一生懸命やっていきたいと、そんなふうに思っているところでございます。
 その他、来年度、新年度に向けてのいろんな取り組みにつきましては、今、大詰めを迎えておりまして、1月、今月の中旬ぐらいからは知事査定という段階に入ってまいります。できるだけ今申し上げたような趣旨、あるいは「今を越える」という考え方をベースにして、より前向きな予算になるよう職員にも叱咤激励し、予算づくりにこれから取り組んでいきたいと思っております。また、これがまとまりましたら、発表をして、皆様方の御理解を得たいと思っているところでございます。

2.

初夢について

【記者】  知事の初夢はどうであったか。
【知事】  初夢は、申しわけないですけど、特にこれといった夢は見ませんでしたが、今年の暮れから正月は、私も、若干仕事はございましたけれども、比較的のんびりしました。そこで、読もう読もうと思って買っておいた本を2冊ほど読むことができました。
 もう皆さん方も多分読んだ本だと思いますけれども、1冊は、「土地の文明」という、竹村公太郎さんという方が書かれた本でして。大体、文明という議論をするときは普通、哲学やら文科系の発想で物を書きますよね。この竹村さんは、実は私もよく存じ上げている方で、以前国土交通省、旧建設省にいらっしゃった方で、親しくしてつき合わさせていただいた方ですが、いわゆる技術屋さんといいましょうか、インフラをやってきた目でいろいろな都市やら文明やらを分析した非常におもしろい本でした。秋ごろ買い求めたのですけど、なかなか読む暇がなかったのですが、読み始めましたら、非常に痛快な論述で、あっという間に読めました。特に愛知県に関しても、矢作川のことが載ってまして、矢作川と忠臣蔵の関係などは本当に楽しく読みました。
 それからもう1冊は、これはベストセラーになっているものですから、もう私が紹介するまでもないですけれども、「国家の品格」という、藤原正彦さんが書かれた本で、これも非常に私興味深く読みました。この書いてあることから少しずれるんですが、近代的な合理精神がもう限界に来ているという基本的なさまざまな実証がここに書いてあるのですけれども、これを読んで、私、博覧会を思い出したんです。自然とのかかわりだとか、自然とのつき合い方だとか、自然とどう向き合っていくかということが博覧会でテーマになって、「自然の叡智」、ちょっと難しいかなというこのテーマが県民の方にも、多くの方に受け入れられました。ここで書いてあることのベースには、そういう日本の国民性というものが今回の博覧会にも私はベースにあったからこそ、ああいう博覧会に賛同を得て、大盛況になったのではないかと、この本を読んでそんな印象を持ったものですから、その意味でも大変興味深く読ませていただきました。
 さっきの御質問ですけど、夢は見ておりませんけれども、こういう楽しい本を読むゆとりが今回ありまして、大変勉強にもなりましたし、いい本で夢を見させていただいたような気がしております。

3.

桃花台線について

【記者】  桃花台線について、休止とかの報道も一部されているが、知事の考えは。
【知事】  まだそうした結論、出したわけではありません。
 ただ、昨年末のこの記者会見でも申し上げましたが、いろいろ検討を進める中で、存続に向けてはなかなか厳しい状況にあることは間違いないことでございますし、それから、関係者の方々にもいろんな形で接触しておりますけれども、難しさを今共通に持っているところでございます。
 ただ、住民の足のことですので、すぐやめるというようなことはできません。もちろん、そのためには理解も得なければなりませんし、もし万一やめるということになれば、代替的な足の確保も必要になってまいりますので、大変難しい課題、問題に、今膠着していると思っております。
 しかし、何遍も申し上げておりますが、やっぱり運営費、資金繰りというようなことを考えると、期限がどうしても限られてまいりますので、今年度中に地元の皆様方の御意見も十分聞きながら結論を出さざるを得ないというところでございまして、今年の、この平成18年の2月、3月までの大きな課題の一つであることは間違いありません。
【記者】  ということは、報道されているように休止ということも一応選択肢としては考えているということでよいか。
【知事】  いろんなケースをやっぱり考えざるを得ないと思いますが、何遍も申し上げるように、まだ結論を出したわけではありませんので、存続、休止、廃止、総合的にこれは判断しなければいけないことだと思ってます。

4.

科学技術交流センターについて

【記者】  先ほど知事から話のあった科学技術交流センターについては、新年度の予算の中で調査費とかの予算づけをするということか。
【知事】  先ほど申し上げましたとおり、愛知県科学技術基本計画というものを今策定中です。そういう中で、物事が少しずつ前へ進んでくるとは思いますけれども、これを具体化していくためには、県だけではなく、国にも要望していかなければならないことにもなりますし、それから、産・官・学で一緒にやっていく仕事であります。必要になってくる予算があれば、これはもう当初予算でも入れていかなければいけないと思っておりますが、まだ具体的にどういうものをどういう形でやるのかは、ちょっと今、この段階ではお話しできる状況にはございませんが、必要なものはやっていきたいと思います。
【記者】  国への予算要望をしていくのか。
【知事】  先ほど申し上げたとおり、基礎研究の中心になる計測だとか、その研究施設などは国とも深いかかわりが出てまいりますので、そういうものをこれからお願いしたり要望していかなければいけないと思っておりますが、当面、来年度の予算でどうのこうのということではございません。