知事の記者会見
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平成19年4月2日(月) 午後2時
1.

新年度にあたっての抱負について

【記者】 いよいよ新年度が始まりまして、今年度の県政運営についての指針をお伺いしたいのですけれども、特に2007年問題は、これから先、何年かにわたって始まるということになると思いますので、人材確保という点では、民間企業との人の取り合いということになります。また、その一方で、人件費もこれから増えていくということもよく聞きますけれども、こういった2007年問題への対応も含めて、今年度の知事の県政運営の方針についてお伺いします。
【知事】 今年度は、私にとりまして3期目の最初の年度であります。したがいまして、2月4日の知事選挙で私は県民の皆様方に約束したことがたくさんありますので、この4年間で確実にそれを実行する、まさにスタートの年度だと考えております。
今回の知事選挙は、マニフェストでかなり詳細にわたって、これからの県政について明示しました。何をやるのか、私はマニフェスト選挙をやって良かったと、今つくづく思っておりますけれども、やはり迷いなく、こうした仕事をきちんきちんと、職員と手を携えてやっていけるということを、今、実感しております。
特に、先だっての2月定例県議会で、新年度の予算やいろいろな議案をご審議いただきましたけれども、そこへかなりの部分を盛り込むことができました。もちろん、まだ芽出し段階のものもありますし、熟度は様々違いますけれども、県民とのお約束のうち9割前後、いろいろな形で予算化できたり議案化できましたので、これを着実に実施していくということだろうと思います。
中身は、当初予算発表のときにも記者会見で詳しく申し上げましたので、繰り返すことはいたしませんけれども、大きく分けて、当面緊急にやらなければならない、例えば安心とか安全とかという分野。福祉あるいは地震対策も含めまして、安心、安全という分野を特に力を入れながらやっていかなければいけないと思っております。
それから、中期的な展望として、2010年を一つのターゲットに、いろいろな仕事が形になりましたり、そこで完成したり、具体化するのが2010年ですね。これを着実に実行するために、諸準備をもうこの新年度からいろいろ進めていかなければならないと思っております。一例を挙げれば、COP10のことや知の拠点のこと、あるいはモリコロパークの整備、特にイデアの広場ですね。そのようなことが様々ありますので、こうしたものをきちんきちんとやっていきたいと思っております。
それから、県政とは密接不可分ですけれども、今日も年度始め式の中で申し上げましたけれども、この新年度は、国と地方との関係を考える上でも、とても大きな節目の年だと思います。地方分権改革がその一つでありますし、それから道州制の議論も、私は、今年が大変重要な時期になってくると思います。こうした国と地方との関わり、これをどう再構築するかという意味でも、平成19年というのは大変重要な年だと思っておりますので、こうしたことにもしっかりと取り組んでいきたいと思っております。
今、団塊の世代の大量退職時代を迎える2007年のことを踏まえてということでありますが、これは公務員の世界も民間の世界も共通のことではありますけれども、とても大きな時代の転換期がこの2007年問題だと思うのですね。数年後にはかなりの数の現職の方が第一線から引かれることになりますね。そうすると、職場体制をどうするかということもありますし、それから、第一線を引かれた方が次のステージでどう生き生きと活躍してもらうかという両面あると思います。
当面、県庁の立場で言えば、やはり経験豊かな方が第一線を大量に引いていかれるわけでありますので、県民サービスの低下や政策能力の低下を避けなければなりません。それから、若いあるいは中堅の方々が、人材育成という面で、ベテランの方々にどう伍してこれから県庁の中で活躍していただけるかという準備も必要です。このことについては、我々ももちろん、以前から心配をしながら人材育成に努めてきたところでございますけれども、とりわけ今年はそのことについて力を入れようと。今日は、新年度の第1回の部長会議もありましたけれども、私からは特にそれを強調して、部局長に徹底的に人材育成に力を注いでほしいということを伝えました。
制度としては、研修制度の充実とか、それから経験豊かな方を再任用したり、あるいは任期付きの採用などで、より効果的に仕事を運用していきたいと思っております。それから社会人枠の採用も拡大して、いろいろな人材を活用していきたいと考えているところでございます。
いずれにしても、やらなければならない仕事が山のようにありますので、今年も1年間頑張っていきたいと思います。
ただ、ありがたいのは、依然としてこの地域の経済が堅調です。もちろん、グローバル化した経済活動、様々な要因で、これからどうなるのかは未知数ではありますけれども、今年に入ってからも、自動車を始めモノづくり産業が大変堅調に推移をいたしておりますので、そういう点は極めてありがたいことだと思っておりますので、産業政策も、産・官・学が力を合わせながら、良い形でこの好調さがこれからも持続できるように努力をしていきたいと思っているところでございます。
以上、そんなことで新年度の抱負を述べたわけでありますけれども、2か月前には私の選挙があり、ちょうど今、4年に一度の統一地方選挙の真っただ中にあります。県民の皆様方がどのようなご判断を示されるのか、あるいはどういうニーズや要望、意見を、議会の皆さん方がくみ取って県議会に戻っていらっしゃるのか。そのようなことも、これから意思の疎通を十分図りながら、県民のニーズを常に把握して県政を進めなければいけませんので、十分意を用いていきたいと思っております。
【記者】 人材確保という点で、景気が好調ということで、民間企業の採用も広がってきて、自治体によっては優れた人材を民間の方に取られて人手不足になる、そういう心配をしている自治体が結構あると思うのですけれども、職員の採用面において、何か対策をお考えでしょうか。
【知事】 この地域は、有効求人倍率が30数か月になりましたか、ずっと日本一でして、2倍近く、1.93とか94とか、高い数値を示しております。つまり、それは言葉を変えれば人手不足という一面もありますので、やはり人をどう確保していくかということは大変重要です。
こうした有効求人倍率が良い反面、人をどう確保するかというのは、数年前から我々も気にかけていたところでありまして、待ちだけではなかなか良い方が来ていただけないと。これは県庁だけのことではなくて民間も、それから、大企業だけではなく中小企業もそうでありますけれども。ですから、やはり積極的に外へ打って出なければいけないということで、例えば東京のたくさんある大学、あるいは首都圏、そういうところへも人材確保のために、昨年から少しずついろいろなトライをしているところであります。
今年もそういう状況が予測されますので、首都圏を中心に、ほかの地域にもやはり積極的に有能な人材確保の様々な努力はしていかなければいけないと思っているところであります。
幸いに、今日、県庁も新しい職員を迎えたわけでありますけれども、優秀な若い、戦力になっていただけるような方がたくさん採用できたことは喜んでおります。来年に向けても、怠りなくいろいろ対策は講じていかなければいけないと思っております。
2.

県議会議員選挙への対応について

【記者】 統一地方選挙で県議会議員選挙が既に始まっていますけれども、先の知事選挙では与野党分裂という形になったわけですけれども、支援政党からの応援要請などがあった場合への知事の対応、実際あるのかどうかも含めて、お答え願えますか。
【知事】 2か月前の知事選挙では、私を支援をしていただき、私の政策、政治姿勢を支持していただいた政党、団体があるわけでありますので、当然そういうところへは、要請があれば、可能な限り応援をしたいと思っております。
ただ、県議会の選挙一つとりましても、自民党だけで何十人という方が立候補しておられますね。私自身は身一つでございますし、それから、当然、この選挙期間中も公務はあるわけでありますので、おのずとできることとできないことがございます。しかし、事情が許し、そうした要請に応えることができる範囲で対応していきたいと思っております。
今、政党からの要請なども、ちょうどぼちぼち来ているところでございまして、これから選挙期間中、どの程度できるのか、まだきちんとは詰めておりませんけれども、可能なものは、知事選挙でご支援をいただいたところの一部として対応していきたいと思っております。
【記者】 県議選に関しては、必要なところに応援に行くということですけれども、自民党から要請されるところは、かなり自民党と民主党が競るところが10数区挙げられているそうです。これまでの県議選だと、知事は県議の戦いの枠外にいて対応すれば良かったのですけれども、今回はそうした激戦区に自らお出でになるという、政党間の争いの先頭に立たれることになるのですけれども、これについて所感を承りたいと思います。
【知事】 2月の知事選挙では、立場や考え方が違うポジションで、全国注視の中、あれだけ厳しく激しい選挙を戦いました。ですから、そういう対立構造というものは、私どもが望む望まないにかかわらず、現にできております。
ただ、それにいたずらに拍車をかけて混乱させようという気は毛頭ありません。先ほども申し上げましたとおり、知事選挙において、私の主張や考え方、政治姿勢や政策について支援をしていただき、次も頑張れと、ご協力をいただいた方々に、一定の協力をするのは当然のことだと思っております。
それから、激戦区にというようなことでありますけれども、要請があるとすれば、逆にそういうところでしょうね。勢いそういうことになると思いますね。ただ、県連の方でいろいろご検討いただいて、事務方の方には伝わっているようですけれども、まだ私は、実はそれを見てないものですから、どういう選挙区のどういう形になるのかは、たぶん今日中にそれを見て対応を検討したいと思います。
ただ、どちらにしても、昼間はいろいろな行事や公務がありまして、どうしても一般的な執務時間外ということになると、夜ということになってきましょうね。県内たくさんいらっしゃる中で、どこまでできるのかは、いろいろ調整しなければわからないので、どの程度行って、どういう形で協力するのかは、私自身の中でまだ具体的なイメージができ上がっておりませんので、申し訳ありません。
3.

県議会の政務調査費、費用弁償について

【記者】 県議会の政務調査費についてですが、一義的には議会の問題で、知事の問題ではありませんので、議会の対応に対する知事のお考えと、知事自身のお考えと分けてお聞きしたいのですが、一つは、先ほど知事もおっしゃったように、知事選を受けて県議会が2月は与野党に分れました。その中で、予算案をめぐっては一定の審議があり、知事自身も議論するのは良いことだとおっしゃっていたのですが、この政務調査費については、3党がそれぞれチームを立ち上げながら、あまり積極的な議論もなしに、統一地方選後に議論を先送りしてしまったというのが実態です。こういう議会の対応について、まず知事がどのようにお考えになるかというのが1点目です。
2点目は、やはり政治と金をめぐる問題というのは、今一番有権者も関心があるし、なおかつ政治不信の元凶になっているものですから、知事自身が政治家として、この問題について、今、ブラックボックスになっていますので、どういう仕組みを作るのが一番良いとお考えなのか、この2点を分けてお聞かせいただけますか。
【知事】 2点ご質問をいただいたのですけれども、相互に関連もしておりますので、きちんと峻別してお答えできるかどうかわかりませんが、お答えをしたいと思います。
まず、今回の統一地方選挙の中で、実際にメディアの報道などを通じて私が感じ取っておりますのは、愛知県だけではなく、全国でこの問題がかなり住民の関心を呼んでいるという点です。したがって、各政党、あるいは候補者や会派も、正面からこの問題についてきちんとした対応、あるいは然るべき対応というものが、従来よりも、より必要性が高まったのではないかなと受けとめております。
ご質問にもありましたとおり、この選挙前に、本県においては、議長の提案で、こうした問題についての各会派の真摯な議論をしようということで、協議会、協議する場を設定することを決められました。現に、一部それは始まっております。選挙前に一定の方向が出れば、それはそれで良かったのかもわかりませんけれども、選挙戦の直前でありましたので、私は、その結論が出なかったのはやむを得ないと思っておりますけれども、今後、選挙が終わり、今回の選挙戦の中でのこの問題についての県民や住民の皆様方の関心の高まりなどを総合判断して、おそらく県議会の協議の場でも、私は活発に議論していただけるものと期待をしておりますし、その議論はやはりきちんと注視していきたいと思います。
次に、政治と金の問題ですけれども、裏を返せば、政務調査費だけの問題ではなく、あらゆることでの情報公開をどうしていくかということだろうと思いますね。情報公開というのは、議会活動、あるいは政治活動を進める上で、とても重要な課題でありますし、その重要性はますます高まっていると思います。やはり信頼される政治、あるいは信頼される議会、信頼される行政機関というものを、きちんと県民や国民に認知していただくためには、情報公開が一歩でも二歩でも進んでいくことが必要だろうと思っておりますので、政治家としての私自身の考えもそのようにありますし、県政を預かる者としては、あらゆる面で一歩も二歩も情報が、より透明度を増すように努力をしていきたいと思っております。したがって、今回の選挙戦の中でも、メディアの方々もそういう様々な動きを報道していただいていることもありましょうが、この問題に対する県民の方々の関心が高まっていることは、これからの議論の良い弾みになるのではないかと期待しております。
【記者】 政治と金のお話に関して、一義的には議会のお話ということなのかもしれないですけれども、費用弁償については、愛知県は平成3年度から現行のままで、支給金額も全国一という形になっています。知事は、前回の記者会見では、意見を求められれば発言はしたいという趣旨の発言であったかと思いますが、予算の執行権者ということで、知事自身は、それを見直すべきとお考えなのかどうか、あるいは今は静観したいというところなのか、その辺りを伺えますか。
【知事】 静観も何も、政務調査費と費用弁償は、ともに今回協議するというような仕切りになって、議論の対象にするということを聞いておりますので、当然、費用弁償のあり方、また、どういうものがふさわしいのか、あるいは県民に受け入れられるのか、その点についても議論されるのではないでしょうか。私どもも、その議論を大いに期待もしておりますし、前回も申し上げましたけれども、注目しております。
【記者】 費用弁償の15,000円という金額について、もし率直なご感想でもあれば、お伺いしたいと思います。
【知事】 今、ここでコメントすることはないです。
【記者】 政務調査費についてですが、知事がおっしゃられたように、情報公開を進めなければということについては、総論では県議会の方でも一致しているのですけれども、今、問題になっているのは領収書を添付するかどうか、それから、それを公開するのかどうかということについて、県議の間でも様々な意見が分れているのですが、そのことについて知事自身はどのように考えられるのか、お聞かせいただけますでしょうか。
【知事】 これから議論されるでしょう。私が今ここで、それをこうすべきだと言う立場ではないと思っています。
【記者】 今の段階で、公開するべきかどうかというお考えは。
【知事】 これからぜひとも議論いただきたいと、活発な議論をいただきたいと思います。
4.

能登半島地震について

【記者】 先日起きました能登半島地震について、2点ほどお伺いしたいのですけれども、発生から1週間以上経ちますけれども、現地への支援策として何か新しいものを考えていらっしゃるのであれば、それをお聞かせ願いたいということが一つと、もう一つは、特に今回の地震は、海底の活断層の調査が進んでいないこともあって、大地震の発生率が低いと言われた地域で起きたわけですけれども、それを受けて、愛知県として何か新しい対策を考えていかれるのかどうか。先日、地震対策アクションプランの第2弾を作成されたばかりですけれども、これの見直しとか、それ以外に、また新しい何か対策を考えられるのか、その辺りをお聞かせ願えますか。
【知事】 能登半島地震は、お話のように、大地震の発生があまり事前に指摘されたり、喧伝されたりしていなかった場所ですよね。だから、もうまさに突発的な、急に襲われたというような印象のものであります。
私は、愛知県は逆に、東海地震とか東南海地震などは、いわば予測されて、専門家が「いつ起きてもおかしくない」と言われているわけでありますので、そういう突発的な地震に対する対応もさることながら、予測されているだけに、常在戦場というような意味で、常に対策を講じていかなければいけないと思っているのですね。
地震対策アクションプランは、お話のとおり、先般新たな第2期のプランを作ったわけでありますけれども、今回の能登半島地震を見ても、それから、ほかの地域の地震から学ぶことも含めて、やはり建造物をより耐震性を強くしていくということは、これはもう待ったなしですね。突発的なものであれ、どういうものであれ、建物をより構造上強固にしていくということは重要ですから、これはやはり何としてでもやっていかなければいけないと思っております。
実は、第1期のアクションプランで目標を達し得えなかった数少ない一つが、その辺りです。もちろん、全国的には、かなり耐震チェック、耐震改修も進んでいる方なのですけれども、我々が掲げた目標からは遅れておりますので、これはまずきちんとやりたい。
それから、能登半島地震で今いろいろ伝わる中で、やはり参考になるのは、ライフラインをどう早く復旧、復興させるかということだろうと思いますね。これも我々にとっての課題でもあります。
それから、これは少し質問の趣旨と外れるかわかりませんけれども、最近の報道を見てまして、ものすごい廃棄物が出てますでしょう。本県も平成12年の東海豪雨のときのことを思い出しまして、あのときもものすごいゴミの量でした。少し数字は正確ではありませんけれども、確か1軒あたり3トンぐらいのゴミの量でしたか。おそらく同じような現象が北陸でも起きているのでしょうね。
ひとたび大きな災害、これは地震だけではなくて、洪水もそうでありますけれども、災害後の復旧、復興に、ゴミ対策は避けて通れないということを、今回の地震でも、報道に接して痛感しております。しかし、いつ大地震や大災害が起きるともしれないもののために、なかなか現実には、処分場を確保していくというようなことはできませんけれども、そうかと言って、そういうものがないと、本当にいざという場合にお手上げですね。ですから、学ぶことがいろいろあります。
本県からも、地震が起きて2日後に、調査チームを現地へ送りまして、向こうでいろいろ聞き取りなど、つぶさに学んできたこと、調査してきたこともございます。そういうものをまたよく分析し、あるいは今回の地震の結果など、参考になることがたくさんあると思いますので、それがアクションプランの中にまた付け加えたり、あるいは肉づけしたりすることが良いということになれば、大いに県の災害対策、防災対策に生かしていきたいと思っております。今、具体的に何をというようなことまでは、少し私の頭の中にありません。
【記者】 被災地への支援については、何か新しいことはありますか。
【知事】 新しいことは特にありません。広域災害応援協定というものを中部圏9県1市で結んでいまして、要請があればすぐ対応できるという体制で、発災後も待機しておりましたけれども、石川県あるいは富山県からは、特に現在は支援要請はないということであります。
したがって、個別の市町や団体は別ですけれども、今現在は、県として広域災害応援協定に基づく対応はしておりませんが、これからまた何か要請があれば、できるだけのことは対応したいと思っております。
【記者】 地震の関係ですけれども、例えば、水の問題であるとか、あるいは高齢者が多い地域であるということから言えば、医師の派遣とかは要請がなくても支援することは、たとえ現地に多くいても無駄にはならないと思うのですね。そうしたことを先行してやろうということは考えられなかったかというのが1点と、もう一つは、防災関係の人材育成に取り組んでいらっしゃいますが、その中でも、あいち防災リーダー会議のメンバーを、組織的に派遣しようということはなかったのか。例えば、ボランティアセンターの運営とか、避難所の運営についても、実体験を通してスキルを上げていくといった考えはないでしょうか。
【知事】 発災が3月25日でしたか。その2日後にはすぐ調査チームを現地に派遣して、石川県とか富山県からの要請や要望があるかどうかも含めていろいろ聞きまして、特にそういうものはないということだったわけです。
広域災害応援協定に基づくのは実はそういう形で、しかも、その幹事県が三重県になっていまして、三重県も現地との連絡調整をしながら対応していただいておりまして、ですから、特に要請がないから、しかし、走っていったらどうだという気持ちはわからなくもないですけれども、行政としてのきちんとした枠組みの中での対応はそういうことです。
水についてもご苦労なさっているということですけれども、これも、先ほど少し言葉足らずだったかわかりませんが、個別にそういうようなことが対応できる、例えば名古屋市さんは、水に特化した応援に行っておりますね。あるいは社会福祉協議会では、要請に応じて派遣しているとか、そういうことはやっております。
それから、ボランティアについては県が引っ張ってやったらどうだというようなことでありますが、この地域のボランティアの方も、現地へ行っておられる方、もちろん多数いらっしゃいますし、防災リーダーの方もやはり現地へ入っておられるということも聞いております。何か対応をしていることがあれば防災局の者がいますので。
【防災局】  ボランティアリーダー会というのはございますけれども、石川県は、ボランティアの関係は個別に団体へ頼む形をとっておりますので、今のところ、県として自主的に行っても、ボランティアがあふれておりまして、石川県としても、どちらかと言うと、お断りしているというのか、そういう情報も聞いておりますので、必要なものについては社会福祉協議会などに、ボランティアコーディネーターの派遣を依頼する。コーディネートする人がいないということなので、社会福祉協議会等への依頼に基づいて、きちんと派遣はしております。
【知事】 いずれにしても、状況に応じ、いろいろな課題に対し、臨機応変に対応する必要はありましょうから、今後、石川県、富山県からもいろいろな実情を聞きながら、地元県として、別の対応があるのかないのか、一度勉強してみても良いですね。
【記者】 被災後、2日後には入られたという話ですけれども、愛知県は東海・東南海地震で大きな被害を受けると予測されている中で、初動でどういうことをやったら良いか、自分たちが被災したときにどのように動けば良いのかというのを、やはり現地で見ることが大事ではないかと。テレビでもあれだけひどいことがわかっているのですから、2日後に出かけるのは遅いのではないかと感じたのですけれども、その辺りの所感をお聞かせていただけますか。
【知事】 勉強のためにその日に入っていくというよりも、我々は現場からの要請、要求が何かあれば、それに応えて差し上げるというのが、まず優先すべきことでしょうね。
ですから、地震当日、私も記憶しておりますけれども、担当の者は全員待機し、いつ、どんな要請がきても対応できるような体制をとって推移を眺め、向こうからの連絡を待ったり、こちらから連絡したりしておりました。当面良いだろうということで、体制を解散し、その後、然るべきチームを組んで現地に入ったということであります。それは常識的な対応かなとは思っておりますけれども、いろいろな見方がありますし、いろいろな考え方がありましょうね。一度よく検証してみます。
【記者】 今回の地震が海底の活断層で起こったということで、予測されている東海・東南海地震の活断層が変調していることも多分に考えられるのですが、県として、今後、活断層の調査を再検討するとか、国へ調査を要請するとか、その辺りのお考えはありますか。
【知事】 防災局がここにおりますので、私のお答えが足らなければ、補足させますけれども、ご承知のとおり、愛知県は今までに、地層調査や活断層調査はやってまいりました。数年かけて、重機を使ってのかなり詳細な調査をしてまいりましたが、海底の調査はやっておりません。
【防災局】 活断層調査は平成9年度に公表しております。海底調査は特にやっておりませんけれども、今我々は、直下型に対応できる準備を進めておりまして、平成14年に被害予測調査を、これは連動型の最大のものを想定して実施しておりますので、今後、被害予測の面で、国から、現在のものでは対応できないような調査等の要請がございましたら、やらなければいけないと思っております。
【知事】 毎年の防災会議で報告していた、地区ごとに実施しているのがあったよね。
【防災局】 毎年、県内各地で観測された地震データをもとに、いろいろな調査分析をやっており、防災会議の地震の部会におきまして報告しております。
5.

県立大学法人化のビジョンについて

【記者】 県立3大学の法人化がいよいよスタートしましたが、これから各大学間の競争を勝ち抜いていく中では、何かやはり特化したところというか、魅力がないと勝ち抜いていけないのかなと思うのですが、県立3大学を今後どのように打ち出していくのか、そのビジョンをお聞かせいただけますか。
【知事】 これは、もともと出発点が、今ご指摘の点にあるのですね。県立3大学の存在意義は一体なんだろうか。これだけ少子化になって、全入時代を迎えて、やはり地域貢献、それから学校としての個性、学術による成果、こういうようなものが求められるだろうということであります。
 これをやっていくためには、まず、その基盤を強固にしなければならないということで、3大学を一つの法人の下に運営していくことといたしました。法人化による財政基盤や機構の強化を図ったわけでありますが、中身をどうしていくかということは、これからの部分もありますし、現在、もう具体化しつつあるものもございます。それは、例えば、県立大学などで、どちらかというと旧態依然とした組織でやってきた外国語学部あるいは文学部などを、今のニーズに合うように一部変えていきますし、中身の見直しも順次行っております。
 しかし、これから、例えば看護大学と県立大学の統合なども待っておりますので、そういうときに思い切ってどこまでできるのか、これは今、いろいろ検討作業も続けているところでございます。
いずれにしても、限られた資源や財産を、人的なものや物的なものも含めてですけれども、どう最大限に活用していくかというのが、今回の県立3大学の改革の眼目にありますので、おっしゃるとおり、やはりそういうもので外からもわかるような大学運営をしていかなければ、もう生き残れない時代だという危機感を持ちながらやっております。
6.

新規採用職員入庁式の知事訓示発言について

【記者】 今日の新規採用職員入庁式で、知事がおっしゃられたことについてですけれども、福祉の心を説明される際の例えとして、遺伝子のお話をされまして、「良い遺伝子と悪い遺伝子がある」というお話をされたと思うのですが、具体的にどういったことを説明されて言われた言葉なのかが、よく理解できなかったので、具体的に良い遺伝子が現れたのはどういう場合で、悪い遺伝子が現れたのはどういう場合なのか、それぞれどういうことなのかお聞かせください。
【知事】 人間の男女の愛情の結晶として子どもが生まれ、親から様々なものを引き継ぎます。それは遺伝子という形で引き継ぎますけれども、一般的に健全で五体満足に生まれることを願っている親が多いわけですけれども、不幸にして病気につながったり、いろいろハンディキャップにつながったり、いろいろなそういう遺伝子の因子もあるわけですね。それは、本人や親では何ともしようがない部分がありますよね。やはり、そういうものを配慮したり、それから応援したり、サポートするというようなことがないと、これからの福祉は、私は成り立たないと思うのですね。したがって、そういう心を大切にするというのも、全体の奉仕者としての役割の一つだろうと。全体の奉仕者というのは、いろいろなとらえ方がありますけれども、そういう福祉の心を大切にしてほしいというのが私の気持ちです。
 努力によって克服できるものとできないものがあります。努力によってなかなか克服できないというものなどは、特に我々が注意をして、サポートしていかなければいけないと思いますね。例えば子どもなんかの場合、そういうような状況になって、本当に苦労する。これは親のせいでもないし、子どものせいでもないですね。そういうのに心配りをする、そういう精神や心が大切ではないだろうか。
 私は、実は市長時代に、当時厚生省の確か課長さんだったと思いますけど、そういう話を聞きまして、良い話だなっていうふうに私の頭の中にあります。時々、そういう話をしたこともあります。今日、若い方が県庁へ入ってこられまして、いろいろ希望を持ってこれから県の様々な課題に取り組んでもらうわけでありますけれども、ぜひともそういう福祉の心、つまり、いろいろハンディや困難をやむなく持ってしまった人、あるいは不可避的に避けられなかった人にも目を向ける心を持ってほしいと、そのような気持ちを伝えたくて、今日申し上げました。
【記者】 先天的な障害等を抱えて生まれてきた方々とおっしゃられたのかなと思っていたのですけれども、障害を持った方々は、ご自身の中では決して悪いとか弱いとか、というふうにとらえているのではなくて、逆にそれを自分の中ではプラスに考えている方もたくさんみえるということを、取材を通じて感じていたものですから、悪いとか弱いとか、そういう遺伝子を持った人たちという発言は、果たして適確なのかどうかということなのですが。
【知事】 どういう表現なら良かったですかね。私が申し上げたかったことは、先ほどのようなことなのですけれども、いろいろ病気の因子なんかもそうですよね。もう少し良い表現を使えばよかったのかもしれませんね。私が言いたかったことはそういう意味です。

* 新規採用職員入庁式の知事訓示発言をめぐり、翌4月3日に知事が緊急会見を開き、障害者の方々に対して、以下の趣旨の謝罪を行い、発言を撤回しました。

昨日の新規採用職員の入庁式において、福祉の推進に積極的に取り組むことに関連して、「弱い遺伝子、悪い遺伝子」との発言を行い、障害のある方々に不愉快な思いをおかけしましたことは、不適切であったと考えており、ここにお詫びします。
とりわけ、障害児の親御さんやご家族の皆さんの心情に思いをいたす時、まことに申し訳なく思っております。
県としましては、今後とも障害者福祉にしっかりと取り組んでまいります。