知事の記者会見
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平成19年4月16日(月) 午前11時
1.

県議会議員選挙の結果について

【記者】 4月8日に行われた県議会議員選挙の結果全般を、どのように見られますでしょうか。
【知事】 まず、投票率ですけれども、先行する2月の知事選挙が28年ぶりに50パーセントを超えるというような大変高い投票率でありましたので、私が事前予測しておりましたのは、県民の皆さん方の関心は、今回の県議会議員選挙でも高くなるだろうと思っておりました。したがって、正直なところ、こういう低い結果になることは予測しておりませんでしたので、低投票率という傾向については、大変残念だなと思っております。
それから、結果ですけれども、民主党の候補者が議席を増やされました。自民党、公明党の候補者は、結果としては両党で安定多数を確保されたわけでありますけれども、全体的には、やはり民主党が議席を増やされたことが大きな特徴だったと思っております。今回、同時に実施されました全国の統一地方選挙の傾向を見ましても、そのような状況でございまして、二大政党への流れのようなものを私自身は感じました。
個々の候補者のことについては、それぞれの地域事情などがございますので、また別の分析が必要なのかもわかりませんけれども、全体としてはそんな印象であります。
【記者】 民主党が9つの議席を伸ばしたということで、県議会では、知事を推薦をしなかった政党が躍進したという形になっていますけれども、これについてはどう思われますか。また、今後の議会対応については、どのように考えられるか教えてください。
【知事】 民主党が議席を伸ばされたということで、当然、民主党県議団として、様々な形で活発な政治活動をされるものと思います。
議会対策という点から言いますと、従来、オール与党の形でいろいろな仕事をやってまいりましたけれども、しかし、オール与党と言いましても、これはどの会派もそうですけれども、すべて私どもが提案することをのみ込んでいただくということではなくて、やはりいろいろご意見を伺い、議論をし、その中でどういう形が良いのか進めてきたわけであります。おそらく、これからもそういう形になっていくものと思います。やはり、チェック・アンド・バランスと言いましょうか、様々な議論あるいは問題提起を通じまして、より良い政策を立案し、そしてそれが実行できるように、良い形で議会と理事者側がこれからも物事を進めていけるように、我々も努力していかなければいけないと思っております。
したがいまして、今回の結果を我々もきちんと受けとめる中で、県民にとって、あるいは本県にとって、良い政策が実現できるように努めていきたいと思っております。
【記者】 今回の選挙期間中に、知事の障害者に関する発言があったわけですけれども、その発言の影響というのは、どのように感じていらっしゃいますか。
【知事】 私が不用意な発言をし、関係の皆様方に不愉快な思い、不快な思いをさせたことにつきましては、これは発言した私自身の不徳のいたすところでありまして、直前にお詫びをしたり、あるいは撤回をいたしました。それは、ひとえに私自身が責めを負うべきことだと思っております。
今回の県議会議員選挙におきましては、やはりそれぞれの地域における代表を誰にするかということを県民の皆様方が選択される、そういう選挙であったと思いますので、直接は、私の発言がそれに大きく影響するというようなことはなかったと思っておりますし、また、そうでなければならないと思っております。
しかし、いずれにしても、選挙のあるなしにかかわらず、私の発言が関係の皆様方にいろいろご心配をかけたり、不愉快な思いをかけましたことについては、今日この場で改めて、再度お詫びや私自身の反省の気持ちをお伝えしたいと思っております。
【記者】 知事の障害者に関する発言についてですけれども、撤回の会見をされた翌日以降も、県庁に何通かの抗議の電話やメールが届いたと伺っています。その内容としては、やはり表現の問題ではなくて、知事の障害者に対する認識そのものについての見解を問う意見が多かったというように認識しているのですが、こうした県民からの声を通じて、ご自身の障害者に対する認識について、何かお考えになられたこととか、考え直されたことがあったのかどうかということと、それから、新規採用職員の方たちにおっしゃられたという点で、改めて、新規採用職員の方に、この点についてご説明をされたことがあるかをお伺いします。
【知事】 障害のある方が不幸だというふうにとらえるのはおかしいのではないか。どういう境遇、どういう環境にあろうとも、生き生きと希望を持って生活をし、生きていらっしゃる方はたくさんいると。その辺りの認識が不十分ではないかというご指摘だろうと、今思います。
大変努力に努力を重ね、将来に希望を持って生きておられる方は、私も、福祉の現場やいろいろな方とお目にかかる中で、もちろん承知をいたしております。したがって、そういうような方々に配慮を欠く表現をしたことは、私の認識が不十分だと言われても仕方ありませんので、その点についても大いに反省をしているところでございます。
それから、職員に対して、特に新規採用職員に対してどうかということであります。もちろん、直接入庁式で話をいたしましたのは、新たに入ってきた職員に対して語りかけたわけでありますけれども、今回のことは、いろいろメディアや様々な媒体を通じて、新規採用職員だけではなく、全庁の職員に十分この問題について伝わったところであります。したがって、直接語りかけた職員だけではなく、私は、全庁の職員にきちんと経過や気持ち、それから、やはり福祉を大切にしてほしいという呼びかけをする必要があると考えましたので、全庁的な手段でそれをやりました。部長会議でもそのことを同じように伝達をいたしました。
今後は、職員研修とか様々な機会などを活用して、決して1回だけで終わるということではなく、あらゆる機会にそういう場面を作っていかなければいけないと思っておりますので、引き続きいろいろな手段や方法をとっていきたいと、今考えております。
【記者】 2月の知事選挙は知事にとってかなり厳しい選挙の結果であり、また今回の県議選の結果も、知事与党ではない民主党の議席が伸びたということですけれども、その結果を見ると、神田県政に対しての県民の見方がかなり厳しいのではないかというような見方もできると思うのですが、これから3期目をやられるにあたって、この点をどう踏まえた上で県政運営を進めていかれるのか、お伺いします。
【知事】 私は、選挙というのは、いろいろな判断基準で県民の皆様方は1票を投ぜられると思います。その結論として、誰かが当選をし、誰かが落選するかということになるわけですね。今回の県議会議員選挙は、先ほども少し触れましたけれども、それぞれの地元、選挙区で相手方候補と戦われまして、いろいろな公約、いろんな考え方、地域事情を総合判断してなされるわけでありますので、知事与党なのか野党なのかということも、一つのメルクマールではありますけれども、そのほかの要因もいろいろあると思いますね。
それから、2月4日の知事選挙については、これはもうまさに私自身が前面に出たものでありますので、与野党の政党対立、あるいは私がこれまで8年間やってきたことに対する評価、それから、これからやろうとしていることに対する評価、そういうものが総合的に判断されたものと思います。厳しい目もあったと思いますし、逆に、厳しい中で積極的に選んでいただいたことに対しては、大変強い誇りも持っておりますし、なかなか一言だけでは表現しづらい課題ではございます。しかし、私はいろいろな意見やいろいろな考え方があるのが、この民主主義の時代の中での条件、環境だと思いますので、先ほど申し上げたとおり、議会活動や様々な行政活動を通じて、より県民のために、より愛知県のために、良い方向へ行くように活発な議論が戦われ、あるいは時にはよくよく相談し合ったりすることによって、切磋琢磨できれば良いと思っております。
2.

道州制への取組について

【記者】 道州制についてですが、4月13日に全国知事会道州制特別委員会の「道州の組織・自治権に関するプロジェクトチーム」の初会合があったわけですけれども、この問題について、知事は座長として、どのように取り組んでいかれるのかをお伺いしたいと思います。
【知事】 道州制という議論は、私自身は、国と自治体、地方との形、関係、あるいは役割分担を根本的にどうしていくのかという極めて大きなテーマだと思うのですね。したがって、根っこの部分では、道州制の問題も地方分権改革も、私は同じ問題だろうと思っております。つまり、地方分権改革も道州制も、国の役割や機能が今のままで良いのか、それに対して、地方がどういう役割を担い、それからどのような権限と財源の中で住民サービスを提供していくかという大きな議論だろうと思います。したがって、私は道州制を導入することに、積極的な立場で一貫しているわけでありますけれども、ぜひとも地方分権改革と同じように、地方の自主性や自立性をより高める方向で、この道州制も良い方向へ行くように、努力していかなければいけないと思っているところでございます。
そうした中で、今回、全国知事会の中で、特別委員会とは別にプロジェクトチームが立ち上がり、私もその「道州の組織・自治権に関するプロジェクトチーム」の座長をお引き受けすることになりました。これは、とても重要な役割、責務があると思っておりますので、難しい課題でありますけれども、一生懸命取り組んでいかなければいけないと思っております。
特に、私が座長を務めるこのプロジェクトチームでは、首長や議会議員の選出方法がどうあるべきか、条例制定権など地方の自治立法権をどう強化・拡充をしていくのか、あるいは地方の組織や機構がどうあるべきか、というかなり実務的に議論も様々あるところでもございますし、根本に関わる課題でもございますので、より多くの意見や英知を集めながら、良い提案ができるようにと思っているところでございます。
ご高承のとおり、今、国においては、道州制をめぐってのビジョン懇談会というものが立ち上がっておりまして、概ね1年後を目途に議論を進め、中間報告的なものを取りまとめるということも聞き及んでおります。また、自民党本部では、調査会を立ち上げられまして、今、精力的に議論が進められております。
とりわけ、この調査会の方では、かなりのスピードで議論が進んでおり、5月中にでも一定の報告をまとめたいということも聞いております。したがって、私ども地方の立場で言えば、出遅れてしまってはいけないと思うのですね。やはり、そうした国の動きに対して、きちんと注目をしながら、国や自民党の調査会の方から何か出てきた場合には、きちんきちんと地方の立場で意見を言えるような、そういうことが必要だと思います。したがって、プロジェクトチームでは、そのようなことも頭に置きながら、議論を進めていきたいと思っているところでございます。
13日は、プロジェクトチームの第1回の会議がありましたけれども、やはり、かなりスピードを上げながら、中身の濃い議論をしていかなければなりません。関係の道府県の実務担当部長レベルなどを中心に幹事会を作っておりますので、ここでの濃密な議論、あるいは準備をして、より効果的にこのプロジェクトチームの議論を進めていきたいと思っているところでございます。これから、あと4回ぐらいこのプロジェクトチームの会議を開催いたしまして、できれば年内に一定の報告書などを取りまとめていきたいと思っているところでございます。
なお、プロジェクトチームにはもう一つ、税財政制度に関するものがございます。それから、特別委員会の中では、そうした国と地方の役割分担を中心に、並行して議論を進めるわけでございますので、そうした特別委員会あるいはもう一つのプロジェクトチームとも、より連携を密にして、実りの多い議論になるよう、努力をしてまいりたいと思っているところでございます。
3.

「がん対策基本法」制定を受けての対応について

【記者】 4月から「がん対策基本法」が始まりました。法律の制定を受けて、都道府県では推進計画を策定していかなければいけないのですが、今後、県としてどのように取り組んでいくべきか、お考えをお聞かせください。
【知事】 がんですけれども、正確なデータは少しわかりませんが、ここ20数年間ずっと死亡原因の第1位になっていますね。したがって、がん治療やがんにかかった場合の対応とか、あるいはかからないようにするにはどうしたら良いのかとか、県民の皆様方のがん問題に対する関心がとても高くなっております。
それから、これだけ科学技術が年々いろいろな意味で進展いたしましても、相変わらずがんで亡くなられる方の数が多いですね。ですから、国もがん対策の基本法ができたわけでありますが、私ども県の立場でも一生懸命取り組んでいかなければならないと思っております。私も、先の知事選挙におけるマニフェストの中でも、がん対策は盛り込んで、その充実を図ることを選挙戦の中でも申し上げたところであります。
今お話しのとおり、愛知県がん対策推進計画というものを策定することになるわけでございまして、これは今年度中に策定の予定でございます。この推進計画を策定するにあたりましては、委員会を設置する予定でございます。委員の人選はこれからでございますけれども、専門家に入ってもらうのはもちろんのことですが、先ほど申し上げた県民の皆さんのがんに対する関心や心配などを考えますと、患者さんご自身やそのご家族などにも、この委員会に入っていただく必要があるのだろうと、今、そのようなことも考えているところでございます。
それから、具体的な中身は、これから計画づくりの中で煮詰めていくことになりますけれども、今の段階として言えることは、がんというのは早期発見、早期治療が大事だと昔から言われておりますように、やはり早い時期に発見することが大切ですね。ですから、がん検診の受診率をいかに向上させるかということは、やはり大きなポイントだと思います。市町村が実施されるこういう検診などと県も連携しまして、キャンペーンを実施いたしましたり、いろいろ知恵は絞っていかなければいけないと思っているところでございます。
それから、県の場合は、がんセンター、ここは病院機能も研究所機能もあるわけでございますから、当然のことながら、県の役割も重要になってまいります。県のがんセンター中央病院が拠点病院とされましたので、県内それぞれの拠点病院、これも倍増になりましたので、より連携をし、情報交換したり、一緒に協力し合うという体制づくりが必要だろうと考えているところでございます。
いずれにしても、がんというのは、20世紀においても大きな疾病の課題、最大の課題の一つであったわけでありますけれども、21世紀へ持ち越した。21世紀においても、おそらく最も関心の高い病気だろうと思います。国の立場でも、県の立場でも、行政がより力を入れていかなければならない分野の一つだろうと考えておりますので、引き続き努力をしていきたいと思っております。
4.

中部国際空港会社の社長人事について

【記者】 先週、中部国際空港会社の社長人事の発表がありましたが、新社長の稲葉さんはトヨタグループから来られることになりましたけれども、稲葉新社長に対する期待と併せて、現社長の平野さんが初代社長として10年間務めてこられましたけれども、平野さんに対する評価などをお聞かせください。
【知事】 平野社長さんのことからまず申し上げたいと思いますけれども、中部国際空港の立ち上げ、つまり、建設から開港、そして開港後の運営と、いわばセントレアの一番の功労者のお一人であることは、もう間違いありませんね。民間の発想と、それから様々なアイデア、工夫で、本当に高い評価をいただく中部国際空港としてスタートすることができた。平野さんが果たしてこられた役割は、本当に大きいと思っております。その意味では、これまでのご努力や貢献に対し、私ども県としても感謝し、敬意を表したいと思っております。
特に、建設に着手する頃は、今も思い出しますが、海面を埋め立てての空港づくりでありますので、例えば漁業関係者の皆様方といろいろな交渉がございました。一緒に汗を流したこともありましたし、時には本当に苦しい状況の中で進んでまいりました。それから開港に向けても、当初は博覧会の開催日の確か1週間ぐらい前に開港という予定でございまして、これでは博覧会の様々な準備や空港業務の円滑な運営でも、少し問題があるのではないかということで、前倒しして開港することになったわけでございますけれども、これも大変タイトなスケジュールの中で、果たしてできるのだろうかと、難しい局面もありましたけれども、いろいろな関係の皆様方の力も得ましたけれども、平野社長の卓越したリーダーシップがあったものと思っております。
それから、どうしても忘れることができませんのは、こういう事業では往々にあるように、当初の事業費が大体膨らむというようなことが、従来多かったわけでありますけれども、いろいろ経費の削減などにも努力をされまして、大変効率的な空港づくりができたと。これもやはり民間の経験などを生かされた平野さんの手腕は大きかったものと思います。
それやこれや考えますと、今のセントレアの大功労者であったということは、もう間違いないわけであります。約9年余り、本当に長い間ご苦労さまと、心から感謝申し上げたいと思います。
先日ごあいさつにみえまして、大分長くなったし、後進に道を譲りたいというお話でございました。どなたも、引き続きこれからもお世話になりたいという気持ちはあるのでしょうけれども、確かに長くなったことも事実でございますので、私どもも、ねぎらいの言葉こそかけましたものの、なかなか慰留ができないような状況でございました。
しかし、幸いに、稲葉さんという大変国際ビジネスでも活躍された、経験豊かな方を後任に選んでいただきまして、その点でも良かったなと思っております。特に稲葉さんについて言えば、海外でのお仕事の経験も長くて、国際通だというふうに私ども聞いております。したがって、これから国際線を含め、セントレアがどんどん大きく羽ばたく上では、本当に適任者を得たのではないだろうか、そのように喜んでおります。
それから、これからの課題ということになれば、当然、2本目の滑走路の実現に向けていろいろな準備、活動が必要になってまいります。こうしたことを新社長とともに力を合わせて、これは行政も経済界も、様々な方々と力を合わせる必要がありますので、稲葉社長という形で、我々も一緒になって努力をしていきたいと思っているところでございます。
平野現社長、そして稲葉次期社長、中部国際空港がさらにステップアップ、発展飛躍できる、そのようなことに繋がる人事であるよう望んでおりますし、必ずそうなるものと、我々も大きな期待を寄せております。
5.

桃花台ニュータウンの地盤沈下問題について

【記者】 先日、桃花台ニュータウンの地盤沈下の問題で、県の土壌調査結果が公表されましたが、その中で、やはり黒っぽい土のところのすべての場所で油分が出たということで、住民の不安の声もあるのですけれども、これについては、地元への説明会も、県の方は検討するといったような曖昧な返事だったのですが、知事はこの結果を踏まえて、今後どういった対応をされるのか、お考えをお聞かせください。
【知事】 今回調査いたしましたのは、昨年、サンプリングから小牧市が調査された中で、基準をオーバーするデータが出てきて、地域の方や住民の方々が大変なご心配をされました。したがって、今回、県がそのような心配を受けて、環境面から実態をもう少し詳しく調べようということで、調査にかかったわけであります。
調査結果は、先週でしたか発表させていただいたとおりでございます。一部の物質は、環境基準をオーバーしているものもございました。それから、そのときに詳しくご報告を申し上げていると思いますが、全体には覆土がなされておりますし、地下水の飲用利用例もあの辺りはないということでございますので、当面、直接的な心配はないものと判断しておりますけれども、引き続き地下水などの調査は県としてもやっていこうという姿勢でおります。
調査結果などは、それぞれの方々に個別にデータなどもお渡しをして伝達してございます。地域として、ぜひとも全体的な更なる説明が必要だということになれば、それはやる用意はございます。今、その辺りの状況なども見極めているというところでございます。
【記者】 今回の調査で、油分が出たということに関しては、都市再生機構との裁判において、県側に不利な材料なのではないかと思われるのですけれども、今後の裁判の行方については、どうお考えですか。
【知事】 私どもが裁判の有利、不利をここで言う立場でもないし、ここで申し上げるべきことでもないと思っております。
それから、黒っぽい土の油分が何に原因をしているかということは、残念ながら、現在のところ解明できておりません。したがって、今度の裁判の流れ、これはご承知のとおり、不同沈下が何が原因かというところに一番の争点があるわけでありますけれども、今回のデータなどを、住民の方々にもお示ししているところでございますので、おそらく、裁判でもこうしたものがいろいろな意味で活用されていく、そういう場面もあると思いますけれども、裁判の方では、従来の基本的な考え方、つまり、住宅をそこで造り販売する売り主としての都市再生機構側の責任というものが、私どもは第一義的なものだと考えております。裁判でも、その方向で訴訟を続けていくことになると思います。
【記者】 都市再生機構の昨年の分析結果の中では、油分を含んだ土が地耐力を低下させていると、地盤沈下の原因は油分を含んだ黒っぽい土が影響しているという話であったのですが、その点についての考え方は繰り返しになりますので伺いませんが、ただ、県が造成した土地に住んでみえる方たちが地盤沈下で苦しんでおり、いつまで経っても進展しない状況が続いているわけです。県の調査結果公表の際も、環境面の調査はやるけれども、地盤沈下の調査はやらないと。また、裁判の係争は別として、県民の安心・安全を守るという視点で、県として何か講ずることはないかと尋ねても、やる気を感じ得ませんでしたので、この点に関して、知事としてのお考えをお伺いできますか。
【知事】 難しいご質問であり、ご意見だと思います。私どもも、不同沈下が起きて、現にそこに住んでおられる方が、いろいろお困りなったり、不安にさいなまれていらっしゃることは、もちろん重々承知しております。本来は、一義的には住宅を売られた都市再生機構の立場で然るべき何らかの対応をする。そのときに、県ともいろいろな関係がまた出てくるのかもわかりませんけれども、現在、都市再生機構から訴訟が起こされ、原因がどこにあるのかの究明が司法の場で行われているわけですね。そういう中で、その解明、決着を全く別にして、私どもが住民に、どうしましょう、ああしましょうということは、現実問題として、なかなか難しい状況にあるということであります。願わくば、都市再生機構の方も、そういう方向へ少しでも方向転換してもらえればありがたいと思っております。
それから、県の立場で、先ほど申し上げたとおり、地盤沈下とは別に、小牧市が調査した中で、環境というもう一つの問題が出てきました。それに対しても、不安やご心配が地元の皆様方に大きくなってまいりました。もちろん、それは我々も無関心ではいられませんので、今回、地元のご要望も受け入れまして、かなり広い範囲でメッシュ割りをして、そこでボーリング調査をし、その土質の分析調査をしたという状況であります。
おっしゃる意味はもちろんわからないでもありませんし、我々のそういう、今置かれた立場の中で何ができるかということを、訴訟と並行しながらやってきたということでありますので、ご理解をいただければありがたいと思います。