知事の記者会見
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平成19年6月4日(月) 午前11時
1.

ふるさと納税構想について

【記者】  最初の質問ですけれども、安倍首相が導入を検討している税収の地域間格差を是正しようという「ふるさと納税構想」ですが、知事も一度全国知事会の方で態度は表明していると思いますが、その構想に対する所感とか賛否、また、その理由についても改めてお聞かせ願えればと思います。
【知事】  お答えの前に、6月1日から、さわやかサマースタイルキャンペーンということで、県の職員も、ネクタイを外すなど軽装で執務をいたしております。暑い夏をこのスタイルで乗り切りたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
 ご質問いただいた、ふるさと納税などの件でありますが、このふるさと納税がどういうものであるのか、いろいろな意見があるようでありますけれども、少なくとも個人住民税の一部をふるさとに納税するという、そういう趣旨のものであれば反対です。
 反対する理由は幾つかありますけれども、住民税というのは、その地域にお住みになっている方が、居住地から受ける行政サービスの負担と受益とのバランスで、基本的には成り立っている税制度だと私は思います。したがって、その一部とはいえ、それを別の地域に納税するというのは、この住民税の本来の税の考え方を大きく変えるものでありますので、もっとしっかりとした税制全体の議論が必要になってくると思います。
 それから、これも極めて曖昧なのですが、「ふるさと」というのは、どこを指すのかということがはっきりしておりません。生まれ育ったところというふうに、一般的には言うのでしょうけれども、必ずしも、それぞれ人によってふるさとに対する思い、考え方は違うと思いますので、極めて情緒的な概念をこういうものに導入するというのは、やはり、まだ議論が足りないのではないだろうか、そんな気がいたします。
 それから、技術的な面で申し上げても、個々それぞれの方が居住地を離れて別のところへ、その一部を納税するということになれば、これは大変事務手続も煩雑になりますし、事務量は圧倒的に増えますね。そういう点についても、現実論として、ちょっと無理があるのではないだろうかと思います。
 翻って考えてみると、例えば、地方から大都市に出て、そこでいろいろ成功を収められた方が、ふるさとの方に税の一部を納めたいなという気持ちになることそのものは、私は決して悪いことではないと思いますけれども、逆に言えば、そういうことが、どれだけ税収があるのか、来年はどうなのかということで、極めて税制度としては不安定になります。もし、なんとか、ふるさとに貢献したいという気持ちがあるのであれば、寄付制度をうまく活用して仕組みを構築した方が、より現実的でありますし、また、その個々の方の意向にも沿えるのではないだろうかと思います。
 ただ、今の寄付制度というのは、寄付したものを一定の要件のもとに、課税所得から控除されるという形になっておりますけれども、やはり、本当に納税という観点からいけば、税を控除する形で仕組みを整えるべきだろうと思いますし、その場合は、やはり私は国税を対象にすべきではないかと思いますね。地方の税収を地域間で取り合うようなことはおかしいと思いますし、今、我々地方が求めておりますのは、国からきちんとした税源を求めるというのが第一義的にあるはずでありますから、国税でその寄付制度などをうまく活用して、ふるさとに貢献したいという形の思いを実現するのが一番現実的でもありますし、今、我々が取り組んでおります三位一体改革などとも、あるいは地方分権改革などとも相通ずるものがあるのではないかと思っております。
 いずれにいたしましても、かなりこれが論議が高まって、いろいろなところで話題になっているようであります。私は、全国知事会でも趣旨は今、申し上げたようなことを文書にもし、口頭でも述べてまいりました。良い形でこの税をめぐる議論が着地することを望んでおります。そのために、愛知県としても努力をしていかなければいけないと思っておるところでございます。

【記者】  追加質問ですが、この税制度で、愛知県は全国的にも人口が多い地域なので、これを導入することで、愛知県の税収入がすごく減るという懸念のようなものは、今のところありますでしょうか。
【知事】  まだ具体的に詳細な計算などはしておりません。というのは、もし導入されたとしても、どういう税制の仕組みになるのかもわかりませんし、どれだけの方がそれを活用なさるのかも、さっぱり見当がつきません。したがって、まだ詳細な数字での検討まではしておりません。
 関連して申し上げますと、今、地方の税収格差ということが、いろいろ言われておりまして、おそらくその議論の一環として、このふるさと納税という問題も出てきたと思います。その格差ということが背景にあるのだろうと思いますけれども、私はこのように考えております。税の格差というのは、もちろんあまり極端であることは望ましいことではないと思いますけれども、47都道府県それぞれの条件や環境、あるいは歴史的な経緯がある中で、その税収がすべて同レベルになるというようなことは、現実的にはあり得ないことですね。しかし、できるだけ、ある程度見直しなどが必要だと思っておりますが、今までいろいろな税制度の見直しの中で、ご承知のとおり、1人当たりの都道府県別の税収は、ここ5年、10年眺めた場合、むしろ縮小している、圧縮しているのですね。にもかかわらず、今ここで税収格差ということが言われるのは、どうしてかなというふうに考えますと、やはり、自治体の財政状況は大変厳しいという中で、そういう声が上がっているのだと思います。
 では、どうして自治体の財政が厳しくなったのだろうと考えますと、一つは、バブル経済が崩壊して以降、国の財政政策、これは総合財政対策とかが、様々、数次にわたって行われて、単独事業をどの都道府県や市町村もしっかりやってきたんですね。それが今、いわば借金という形で残っているという現実があります。
 もう一つは、今回、昨年までの三位一体改革の中で、地方交付税が大きく減少しました。三位一体改革を考えるだけでも、5.1兆円が減らされたわけであります。元々、地方交付税というのは、それぞれの格差を平準化しようという調整機能があったわけですね。あったというよりも、今もあるわけですけれども、それが三位一体改革により、わずか3兆円の税源を得て、補助金などは4兆円以上減り、さらに地方交付税が5兆円を超える金額が減らされたということが、一挙に地方の財政の厳しさにつながっているものと思います。したがって、景気対策についても、それから地方交付税が減ったのも、国が主導ですよね。そういうことを考えますと、やはり地方の財源にぶつけて、この格差を是正しようというのは、ちょっと問題ではないか。ちょっとどころか、大いに問題だと私は考えております。
 いずれにしても、ふるさとを大切にしたいという気持ちそのものは、これは尊重すべきですし、何か良い知恵を絞って、今報ぜられているようなものとは全く違った、先ほど一例として申し上げた寄付などをうまく活用して実現すれば、私は良いのではないかなと思っております。
2.

改正建築基準法について

【記者】  改正建築基準法が6月20日に施行になりますが、これは耐震強度偽装事件を発端としておりまして、愛知県も4件が補強、解体に追い込まれまして、その中でようやく今回の改正法の施行になるわけですが、まず、それについての所感を聞かせいただけますでしょうか。
【知事】  耐震偽装事件というのは、本当に日本の建築に対する信頼や信用を大きく揺るがす、建築業界あるいは建築行政にとりましては、本当に驚くべき大変な事件でありました。こういうことが二度と起きないように、また、おかしな事案があった場合には、できるだけ速やかに、それをチェックできるように、こういうことが改めて求められたわけであります。
 早速、国においてはその法改正の作業に入って、昨年法律が改正され、今お話しのように、いよいよそれが施行されるというところになりましたね。ほかの法律の改正などと比べれば、短期間で法律が改正され、かつ施行されるということで、これは、やはり事の重大性などを認識されたものであると思っておりますし、この法制度がこれからきちんと運用され、良い形で建築行政に影響や効果があるように、我々県の立場としてもしっかり取り組んでいかなければならないと、今、改めてそんなことを思っております。
【記者】  知事はこれまでも、愛知県には責任や過失はないと、また、法制度の不備が浮き彫りになってきたような発言だったのですが、確かに法令では、すべて細かいことは書いてはいないけれども、県が指針として挙げられている水平力、例えば、高層建築何メートルのときには水平力を何倍にしなければいけないとか、鉄筋量の照合のようなことが、今回の事件では見過ごされていたわけですね。でもそれは、国としては、今までは当たり前にやるべきことだとして、法令には細かく載せていなかったと。それでも当然なさるべきだったとお考えだったというようにお答えをいただいていて、一方、名古屋市では、もっと厳格な確認をしているのですが、今回、この改正を前にしまして、改めて、県が関わった4件に関しましては、やはり、これまでどおり、県には過失はないというお考えには変わりありませんか。
【知事】  はい。
【記者】  その根拠というのは何でしょうか。
【知事】  もう何遍も申し上げてきたことでありますけれども、県の権限、役割というものがどうあるかという制度上の問題があって、直接県が関与できない部分、また、現実的に対応できない部分が制度上、今回の偽装事件の中ではあったと思います。
 法令に違反してそれを見過ごしたとか、あるいは法令に基づく様々な基準に反したというようなことは、一切ありません。したがって、何遍も申し上げているとおり、今回のことは極めて不幸な事案だと思っておりますけれども、いわゆる法的な過失云々という議論になれば、それは私は県の立場ではないと、そのように思っております。
【記者】  では、同じ法の下に、もっと厳しいチェックをして誤りを見つけてきた自治体もありますし、それから、確かに法の中ではしなければならないというふうには書いてないのですが、しなくてもよいと言われていたポイントでもないものが見過ごされているのですけれども、それでもやはり、何ら法的な違法性はなかったとしても、その中でもっと、ほかでもなされていることが、きちんとしているところはしている。でも、愛知県はしてなかったことに対しても、責任というのは感じられませんか。
【知事】  しているところはしているということの意味がちょっとよくわかりませんので、詳細はまた担当の方からお答えはいたしますけれども、過失ということは、やはり厳密な意味に用いれば、法令に違反するだとか、あるいは求められるべき責務を果たさなかったとか、そういうものだと私は思いますので、そういうものについては、ないということであります。現に、今、県も被告になって裁判を受けておりますので、県の立場というのは、その訴訟上でも過失はないという立場で対応しております。
 ただ、こういうものは極めて残念なことでありますし、二度と起きてはいけないことでありますので、昨年の1月にすぐ、県としては、全国でも早い方だったと思いますけれども、その検査・審査体制の強化、あるいは様々なチェックの充実を事実上やっております。
【記者】  その建築確認制度については、いろいろな要領があるわけでありまして、それに沿って行うべきというのが方法だと思うのですが、それで言うと、県がマニュアルに沿ったポイントをチェックされていたら、もしかしたら、今回の不幸な事件は起きなかったかもしれない。
【知事】  具体的にどういうところですか。
【記者】  何かいろいろと冊子になって、モデル化とかいろいろあると思いますが、その中で、もしかしたら、コンピューターの部分は別としても、マニュアルに沿っていれば、全部ではないかもしれませんけれども、見抜けたところもあるのではないかと思われるのですけれども。
【知事】  具体的におっしゃっていただいた方が良いのではないですか。どこのどこですか。
【記者】  例えば、水平力の1.25倍の量が問題であるとかいうのは、幾つか、こうやりましょうという場合に、引っかかってきたりはしないですか。
【建設部
建築担当
局長】
 構造計画そのものは、これは設計者の工学的な判断ですから、それぞれ設計者の方で判断が異なると思うのですね。したがいまして、構造計画そのものについて指示というか、 職員がチェックというようなことはしていないということなんですね。
 今回の改正によりまして、その後、工学的な判断についてもチェックをするということになったわけです。従前ですと、そういったところまで職員が判断して、これはおかしいというようなことを言ってないということになるのです。
【記者】  多分、お答えの中では繰り返しになるかと思いますが、去年の暮れに、国土交通省の要請により、民間の検査機関の中では処分が出ているのですけれども、愛知県では建築主事の処分はなかったと。それで、国土交通省へは非処分の報告をなさるとお答えいただいたのですが、そのときに、どのような報告をなさったかということを、例えば、文書なりを見せていただくような、あるいは公開していただけるかということについて、「検討します」とお答えいただいたのですけれども、それについてはどうなんでしょうか。
【知事】  先ほど申し上げたとおり、私ども、県の立場では、過失はないというように思っておりますし、国の方からは、処分をしない理由を報告してほしいということですから、ここでも申し上げたような趣旨のことを国に伝えております。
 それを公開するかどうかということですが、処分をするという場合は、今までも公表基準を内々決めて、それに基づいて、プレスも含めて概要を発表してまいりました。今回、処分はしないということでございますので、その理由は、過失がないということですけれども、処分をしないということでありますだけに、それを公表する必要はないと、私は思っております。
3.

参院選への対応について

【記者】  7月5日が公示日と予想されている参院選への対応についてですが、昨日も公明党の立候補予定者のところに行かれていたかと思うのですけれども、これまでに、立候補予定者からの応援要請が来ているのかどうか、あるいは今後の予定等についてお聞かせいただけますか。
【知事】  参議院選挙に対する対応でありますけれども、先の2月の知事選挙にご支援をいただき、かつ、私のマニフェストを含めた政策、あるいは政治姿勢に協賛、ご支援をいただいた方々を、私のできる範囲で応援しようと思っております。
 昨日は、たまたま日曜日で、しかも私の自宅がある一宮市で、しかも党の代表がいらっしゃるということで声がかかりましたので、たまたまその時間、公務や行事などがなかったこともありまして、応援にお邪魔いたしました。
 これからの予定はどうかというお尋ねでありますけれども、まだ具体的に詳細な要請などは来ておりませんが、一つだけ事務所開きのご案内を聞いておりますので、行けるものなら行ってみようかなというようなことで、今、日程などを調整しております。
 おそらく、17日間の選挙の火ぶたが切られると、いろいろな形で会合とか、演説会とか、いろいろな集会とかが予想されますので、そういうものの依頼などがあるかわかりませんね。もちろん、仕事をやりながらのことでありますので、どこまでできるかは別としても、私のできる範囲でご支援申し上げたいと思っております。
【記者】  具体的に、その事務所開きは、どなたので、いつでしょうか。
【知事】  具体的に聞いておりますのは、鈴木候補予定者で17日です。そういうご案内は内々来ております。
【記者】  参院選に関連することですが、知事選の枠組みからすると、今の与党の立場に立って応援されると思うのですけれども、昨今の各社の世論調査では、安倍内閣への風当たりが非常に強くなってきている。与党を応援する立場で、安倍内閣支持率の低下について、どう思われますか。
 それから、そういう中で、与党という立場に立って応援されることについての所感をお聞かせ願いたい。
【知事】  安倍内閣の支持率がどういう数字になっているのか、詳細はつまびらかではありませんけれども、確かに、年金をめぐる様々な議論、それから政治とお金をめぐる様々な動きなどからいって、このところ、国民の間に政治に対する不満などが大きくなっているように、私も感じております。これは行政の立場で、私も政治に関わっている人間としては、極めて残念なことですね。とりわけ、お金の問題は、行政の様々な仕事に支障をきたしたり、別の議論をされるというのは、本当に残念なことですね。ですから、おそらく、そういうものが背景にあってのことだろうと思います。
 また、そういう状況でなぜ支持をするのかということですが、私は先ほど申し上げたとおり、私自身の3回目の知事選挙のときに、これからの4年間、候補者としてどうあるべきか、政策だけではなく、政治姿勢、もう2期8年やってきて、ありのままの私で、それ以上もそれ以下もない、等身大の神田という人間の政治姿勢、考え方、それから、さらにこれから4年間県政を担うことになれば、やらなければならないし、やろうと考えているものを7つの柱、60の政策、208の事業として取りまとめました。これをしっかり応援をしていただき、選挙戦でもご理解をいただきながら、協力をいただいた方に対して、私自身も今度の選挙では応援をさせていただき、先ほどのいろいろな事業を実現していかなければいけないと思っているところでございまして、支持率が高いとか低いとかによって、今の私の姿勢そのものを急に変えたり、どうこうということは思っておりません。
【記者】  参院選に関連してなんですが、先ほど、年金の話とか、政治と金ということをおっしゃられましたけれども、今回、憲法改正を争点にするという向きもあるようです。知事は、今回の参院選の争点、憲法に限らず、何が一番の争点だと思われるか。憲法改正が争点になるのかどうか、そういったお考えをお伺いしたいです。
【知事】  私は、憲法改正そのものは、例えば、地方分権改革にしても、それから、今、かなり議論が高まってまいりました道州制が、どうあるべきかということを考える上でも、地方自治の立場でも、これから大変焦点になってくると思います。しかし、1か月半後の選挙で、国民の皆様方が、あるいは県民の皆様方が、その是非をめぐって、その争点として、どこまでご認識なさるかは、まだちょっと議論が熟してないのかなという、率直な気持ちを持っております。
 憲法は、もちろん第9条の問題などがよくよく平和と戦争の問題として取り上げられることが多いのですけれども、それももちろん、大変重要なテーマの一つでありますが、とても大きな議論として、これから出てくるであろうことは、例えば、環境問題などをどう位置づけていくのかということも大きな問題でありますし、それから、先ほど申し上げたように、地方自治が国との関係でどうあるべきかも、とても大きな議題だろうと思います。
 したがって、これから私は憲法論議が従来よりも幅広く、国民の間でいろいろな視点から議論される時期が必ず来ると思っておりますけれども、今回の選挙戦で、どの程度それが国民の皆様方が争点にされるのかは、ちょっと私では明確な判断ができかねております。
【記者】  では、最も争点になるだろうと思われるのは、どういう政策でしょうか。
【知事】  そうですね。私がこの1月から2月にかけて、実際自分が選挙をやりまして、その後地方統一選挙があって、そういう県レベルではありますけれども、選挙戦を自分自身も体験し、つぶさに見てきた中では、県民の皆さん方が本当に関心をお持ちで、我々の話すことに聞き耳を立てて熱心に関心をお持ちいただいたのは、やはり、安心・安全でしたね。そういうカテゴリーの中のいろいろな問題でしたね。
 したがって、この安心・安全というのは、これは今、愛知県の例で申し上げたけれども、おそらく、どこの方々、国民全体の中でも、そういう関心が強いのではないかと、私は思っておりますので、おそらく、国政選挙の中でも、そういう点がこれからだんだん際立って争点化してくるのではないかなと、これは私の単なる予測です。
4.

中部国際空港の2本目滑走路について

【記者】  このところ、セントレアの2本目滑走路実現へ向けての動きが非常に活発化しているように思えるのですが、そうした中、ここで改めて伺うことになるかもしれませんが、セントレアの現状、財務面などの現状を踏まえた上で、2本目の滑走路が必要だと思う根拠をお聞きしたいのが一つと、それから、実現となった際には、県の負担は実際どれぐらいになるとお考えでしょうか。また、今後、スケジュール的に何か決まっていることがありましたら、お聞かせください。
【知事】  2本目滑走路の必要性ということでありますが、まず、セントレアの計画、構想のスタートは、長い将来の先を見越しての2本滑走路を持った空港という元々の構想なのです。それで、2005年の開港に向けて、とりあえず1本、これは何としてでも、博覧会などにも間に合わせようということで、頑張ってやってまいりました。
 どうして2本かということは、やはり、国際的な空港、特に拠点空港というのは、1本だけでは、どうしても十分機能を果たし得ないということであります。現に、セントレアもまだ2年余りでありますけれども、滑走路のメンテナンスその他で、今、週3回、時間は1時間、2時間、3時間程度のことでありますけれども、夜間に滑走路を閉鎖してメンテナンスを行っております。今後、これが大きな修繕などが出てまいりますと、そのような実態がある中で、1日止めなければならない、3日止めなければならない、あるいは1週間止めなければならないといったような、いろいろな支障が予想されます。
 加えて、先般、高知空港で胴体着陸というようなことがありましたけれども、何かトラブルが起きますと、やはり、空港機能が大きく麻痺するということも予想されます。
 したがって、完成型としての2本の滑走路は、アジアの各空港間での厳しい競争なども頭に置きますと、やはり、どうしても必要だと、そのような認識でおります。
 今現在、すぐ必要かというご指摘であるかわかりませんが、やはり、従来から、この種の整備というのは最低5年、10年の期間がかかるのですね。ですから、今、いろいろ関係者で、この2本目の滑走路について動きをいたしましても、実際にできるのは、具体的な将来の年数のことまでははっきり言えませんけれども、やはり、5年、10年はかかる。だとすると、10年後のこの地域の物流、あるいは航空需要を総合的に考えると、もう今からきちんと関係者の合意のもとに、その活動を展開し、準備を進めていかなければならないというのが我々の思いであります。
 ですから、これから需要も利用者も増やしたり、あるいはいろいろ利便性を高めたりということはしながらでありますけれども、何とか2本目の滑走路に向けて努力をしていきたいと思っております。
 それから、負担の問題でありますけれども、まだスキームは全くこれからです。どういう形で、その負担をこれから考えていくのかは、これから議論されることでありましょうし、まだそれよりも大分手前の段階でございますので、その点についてのご理解をお願いを申し上げます。
 それから、今後のスケジュールでわかっている範囲をということでありますが、ご承知のとおり、今、国土交通省の航空分科会で、まとめが出てきたわけでありますが、私どもとしては、この前の「アジア・ゲートウェイ構想」とこういうものが相まって、これが次のステップとして、国土形成計画とか、重点計画などに、まずきちんと位置づけられ、国家プロジェクトにふさわしい位置づけがなされることだろうと思っております。そういうものがきちんと位置づけられれば、次の段階へ少しずつ進んでいけるのではないかと思っているところでございます。今、それに一生懸命取り組んでいるところでございまして、先般、国会議員の議員連盟を立ち上げていただいたのは、そういうものの後押しになるという意味では、大変ありがたいことと、力強いことと思っております。
 具体的なスケジュールといっても、現在は、まだその程度ですね。
5.

公営住宅入居に係る暴力団排除の指針について

【記者】  6月1日に、国土交通省が公営住宅入居における暴力団排除の指針を各県に通知したようです。昔、暴力団員が公営住宅に入って立てこもったという事件がありまして、愛知県はそのような立てこもりはないのですけれども、そうした困った事例は何件かあろうかと思いますが、愛知県の県営住宅における暴力団員が入居することについて、これからどのように考えていらっしゃるか、お伺いできますか。
【知事】  私は詳細を把握しておりませんので、担当からお答えを申し上げます。
【建設部
建築担当
局長】
 公営住宅入居への暴力団員排除の件でございますけれども、これまで入居申し込み時の制限なのですが、申込者が暴力団員であるということだけでは、入居の制限は行ってまいりませんでした。迷惑行為について、愛知県県営住宅条例及び愛知県営住宅賃貸借契約書に規定されていませんが、県が迷惑行為を確認・立証し、度重なる注意をしても受け入れてもらえない場合は、家主である県との信頼関係が破壊されたとして賃貸借契約を解除し、明け渡しを求めることができるため、特に、暴力団員という規定を設ける必要がなかったということでございます。
 それから、県営住宅でも、そういった暴力団員の行為というのはあったということでございますけれども、内容は、県営住宅の中で暴力団としての何かをやったということではなくて、覚醒剤を吸ったとか、そういうようなことでございまして、県営住宅の中で迷惑行為を及ぼしたということは、今までございません。
 それから、今後でございますけれども、ご指摘のように、6月1日に国土交通省から、公営住宅における暴力団排除についてのガイドラインが示されましたので、この内容をよく検討して、これから対応してまいりたいと考えております。
6.

長久手町・立てこもり事件に係る人質の個人情報について

【記者】  情報公開に関してですが、先般、長久手町で立てこもり事件があったときに、人質になっていた女性が、夫のDV(ドメスティックバイオレンス)から逃れて、県のシェルターで保護されていたということを、県当局から公開したのですけれども、あの時点では、確かに警察官に死者が出ていたとはいえ、人質の立場であった女性が、DVでシェルターに保護されていたというような個人情報を、県が明らかにするというのは、本来守られるべき個人情報ではないかと思ったのですが、その辺り、知事のお考えというのは、どのようにお持ちですか。
【知事】  うーん、難しい問題ですね。人質になっておられた方の情報、これはきっと、マスコミの皆さんはもちろんですけれども、いろいろな方が関心をお持ちになる。しかし、一方で、そういうシェルターでの保護の中にあった人だ。そうですねえ。ぎりぎり、悪かったということも言えないと私は思うのですが、そういうことを一切言わなかったのも良いのかな。ちょっと申し訳ありません。あまり明確に物が言えないことを、お許しいただきたいと思います。
7.

外郭団体への県議OBの監事就任について

【記者】  前回の知事会見での県議OBの天下りの問題ですが、6月になりまして、この春に引退された議員が、新たに監事に就任されたのですけれども、結果的には、批判がある中で、自民党県議のOB4人が就任することになりました。改めて、批判がある中での実施について、知事の所感と、それから、これも改めてということになるのですが、今回、県があっせんする形で就任に至ったことについて、やはり問題がないのかということです。
 それからもう1点、今回、民主党の県議が結果的に辞退されたということで、県があっせんされていた監事のところに、民間人が就任することになったのですが、これを見て、必ずしも県議OBが監事に就任する必要はないのではないかとも感ずるのですが、この点について、知事はどのようにお考えなのか、以上3点についてお伺いします。
【知事】  所感や問題ないかどうかということも、前回の記者会見で、約40分お答えしたことに尽きるものですから、同じことの繰り返しはできるだけ避けながら、端的に申し上げれば、外郭団体は県の様々な事業の代行的な役割を果たしたり、補完的な役割を果たすところ、そういう業務を扱っている団体でありますので、県のいろいろなことを理解し、経験をお持ちの方が就かれることそのものは、私は有益なことだろうと考えております。
 20前後ある外郭団体の中で、それぞれ外郭団体が判断して、その監事を選ぶわけでありますけれども、その中から県議会のOBをという判断のところについては、私どもの方から議会の方にお伝えをし、それがあっせんというのかどうかわかりませんけれども、外郭団体の意向を伝えており、外郭団体の方でもそのような考え方でやっております。
 私は前回の時にも申し上げたとおり、きちんきちんと経験を生かして仕事をやっていただくことが重要でありますので、ぜひとも、今回の新しい方々にも、その役割を果たしてほしいと思っているところでございますし、また、ぜひとも、それを果たしていただき、業務などがより明確になるように、何か知恵を絞っていただくように、これは担当の方から外郭団体の方にもお願いをしたところであります。
 それから、ご辞退があったところに、民間人を起用したというお話がありましたが、民間人といえば民間人でありますが、この方も、県の行政委員会の委員を務められたり、外郭団体の理事なども経験しておられる学識経験者の方でございます。そういう方にお願いをし、就任をしていただいたということです。
【記者】  今の説明で、業務が明確になるように、知恵を絞っておられるというのですけれども、就任された元県議の方が、どのような仕事を実際にしているのかを、公開するような形で何かできないか、というニュアンスと受け止めてよろしいですか。
【知事】  公開するかどうかというようなことは、中身にもよりますから、ただ、業務の範囲とか、どのような日常業務を行うかということを、各外郭団体、これは県議OBが就いているところだけではないのですけれども、外郭団体によって、ちょっと区々に分れているようなところもあるような気がしましたので、業務内容などがより明確になるように配慮してほしいということを、担当の者が各団体の方にお願いをしたということのようです。
【記者】  外郭団体の業務の内容を、もっと今よりも明らかにすべきだということなのか、それとも、就任された元県議が、どういう仕事をしているのかを明らかにすべきだということですか。
【知事】  両面あるでしょうね。