知事の記者会見
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平成20年2月18日(月) 午前11時
1.

香港渡航の成果について

【記者】  まず、幹事社から3点質問します。1点目ですが、県営名古屋空港が3周年を迎えました。知事は、先ごろ香港で開かれたアジアビジネス航空会議に出席され、エアポートセールスをされましたけれども、その際、名古屋空港をどのようにPRされたのか、また、具体的に誰からどのような反応があったか、お聞かせください。
【知事】  ABACE、通称「エーベース」と言っておりますけれども、アジアビジネス航空会議の展示会に行ってまいりました。今回は昨年に引き続き香港で開催され、一昨年は上海でありまして、県営名古屋空港のPRブースを3回出展しております。今回も県営名古屋空港のブースを出したわけでございます。私は、一昨年と今回と2回目ということになります。
 今回行きました目的でありますけれども、ビジネス機の空港として、県営名古屋空港は非常に使い勝手が良いと高く評価され、またその整備も進めてまいりました。より一層ビジネス航空の関係者に、県営名古屋空港の利便性をPRし、活用をお願いするというのが主たる目的であります。併せて、昨年、県営名古屋空港では、ABACEのジャパンフォーラムを開催させていただいたわけでありますけれども、こうした国際的なイベントを引き続き名古屋空港が開催する用意がある、ぜひとも開催させてほしいと、誘致のお願いもしてまいりました。
 今回、特に全米ビジネス航空協会、NBAAと言いますけれども、ここのボーレン会長も来ていらっしゃいましたので、直接ボーレン会長にお会いをして、県営名古屋空港のこれまでの取り組みや状況、あるいは更なる国際イベントの開催などのお話をしてまいりました。ボーレン会長からは、県営名古屋空港がビジネス機の利活用のために、いろいろな取り組みを積極的に進めており、非常に利便性の高い空港であるとの高い評価をいただいたところでございます。また、昨年のフォーラムについては、規模といい、内容といい、参加者数といい、非常に立派なフォーラムだったとの高い評価をいただいたところでございます。私の感触としては、かなり手応えがあったと感じております。これからもさらに、ビジネス機の拠点空港として県営名古屋空港が発展するためには、こうした国際的な航空関係者とのネットワークが必要でありますので、引き続きいろいろな形でアプローチをしていきたいと思っているところでございます。
 なお、県営名古屋空港の関係ではございませんけれども、1泊2日という大変タイトなスケジュールでございましたが、現地に到着した日には、香港の日本総領事館を訪問いたしまして、佐藤大使にお目にかかることができました。佐藤大使は外務省の前経済協力局長をなさった方でございまして、お会いできましたので、香港を含めた中国と日本とのこれからの観光とか、産業の交流のあり方を中心に情報交換させていただき、また、人間関係も構築できたような気がいたしております。
 いずれにしても、これからはアジアが重視される時代で、中でも中国は、やはり大きな存在だと思いますので、このビジネス機だけではなく、様々な面で関わりを深くしていきたい、パイプも強いものを築いていきたいという気持ちでおります。今回の渡航の成果ということでは、所期の目的は達せられたのではないかと思っております。
  
2.

沖縄県米軍隊員の少女暴行事件について

【記者】  2点目ですが、先ごろ沖縄県でアメリカの海兵隊員が中学3年生の少女を暴行し逮捕されるという事件がありました。まず、この事件についての知事の所感と、もう1点は、在日米軍基地が沖縄県に集中するという、いわゆる基地問題が横たわっておりますけれども、基地のない自治体の首長として、この基地問題についてどうお考えになってみえるか、お聞かせください。
【知事】  まず、今回の事件についてでありますけれども、被害に遭われた少女、そのご家族、また周りの皆様方には、心からお見舞いを申し上げたいと思います。特に今回は、14歳という、本当にまだまだ少女、幼いお子さんであります。そういう子供さんに対する犯罪ということでありますので、憎むべき犯罪と言う以前に、人権を無視したとんでもない事件だと思っております。私自身も子を持つ一人として、大変大きなショックを受け、強い憤り、怒りを持っております。また、こういうことがたびたび起きることの中で、沖縄県民の皆様方の憤りや不安、心配も大変大きなものがあると思います。
 いずれにしても、どんな理由をつけても許すことのできない犯罪であることは違いありませんので、今回の米軍隊員による少女暴行事件というのは許されない重大犯罪だということを、まず私どもは認識しなければいけないと思います。
 再発防止など、これまでも何回も言われてまいりました。綱紀粛正ということも、事件が起きるたびに言われてきたわけでありますけれども、このように再び悲惨な事件が起きる中で、本当にそういうものがきちんと実行されてきたのだろうか、あるいはやってきたにしても実効性のあるものなのだろうか。こういうことは日本国民であれば、誰でも素朴に疑問に思うことであります。
 したがって、日本政府は、やはり今回厳しく再発防止策というものを目に見える形で実行するよう求めるべきだと思います。こういうことが本当に起きないように、きちんとした対応がとられることを心から望みます。
 私ども愛知県には、米軍の基地というものはございません。圧倒的大きな規模で沖縄県に展開されているわけでありますので、沖縄県のおかれた状況というものを本当に私どもも察して余りあるものがございます。やはり、国民として関心を持つこと、目を向けることはとても重要なことだと思いますね。これから、今回の事件がどのように解決されていくのか、まだ捜査中でございますので、はっきりしたことは分かりませんけれども、大きな関心を持って眺めていきたいと思っているところでございます。やりきれない事件だと認識しております。
3.

文化財の防火体制について

【記者】  3点目ですが、先ごろ韓国で国宝第1号の南大門が放火により焼失するという事件がありました。愛知県も、国宝の犬山城を始め多数の文化財があります。先日、県が発表した平成19年版消防年報によると、出火原因では放火が2割を超えトップでありました。今回の事件を受けて、県として再点検の指示や対策を強化するなどのお考えがあるのかどうか、お聞かせください。
【知事】  まず、今回の国宝が心無い放火によって焼失したことは、ソウル市民にとっても、韓国にとりましてもシンボリックな歴史的な建造物でありますので、大きなショック、深い悲しみに包まれていることと思います。これまた、お見舞いを申し上げなければならないと思います。
 私もソウルへは何回か訪問したことがございます。空港からソウル市内へ向かって市街地へ入ると、最初に目に飛び込んでくるのがあの南大門でありまして、あの大きな歴史建造物が炎に包まれて焼失、崩落するニュースに接したときには、ちょっと複雑な、重い気持ちになりました。
 このことはもちろん、日本においても文化財をどう守っていくかという意味では、大変重要な課題であります。そもそも文化財をどう考えるかということですが、保存ということや安全ということは極めて重要なことでありますけれども、文化財を広く県民・市民に開放して見ていただいたり、実際に体験していただくというようなことも極めて重要なことでございますので、そういうことをどう調整をとりながら、保存あるいは火災対策を講じていくかということになろうかと思います。
 県内には、国宝も含めて国指定、県指定、市町村指定の文化財がたくさんあります。どれも重要なものでありますけれども、私は、一つは防火設備をいかに充実するかということ、それから二つ目には、防火訓練などによって、万一の場合に被害をどう最小に収めるかということ、それから、防火は行政だけではどうしてもできないことでございますので、地域の皆様方に文化財を守っていただくための啓発やPRも含めた地域の協力、この三つがとても重要なことではないかなと思っているところでございます。
 まず、防火施設の設備からいえば、国宝は、もちろん消火栓や放水銃などはきちんと完備されております。そのほか、国宝以外の重要文化財なども、ほぼそうしたものが完備、整備されております。
 それから、防火訓練などでございますが、これは県から市町村、あるいは県教委から市町村教委の方へお願いや呼びかけをいたしておりまして、文化財防火デーに関連して訓練などを実施していただいているわけでございますが、市町村の訓練などの実施状況ですけれども、愛知県では93.5パーセントでございます。100パーセントにしていかなければいけないと思っておりますので、引き続きお願いを強力にしていきたいと思っております。
 それから、地域の皆様方のご協力という点でありますが、それぞれの地域でこうした財産、文化財を大切にするための機運の盛り上げは大変重要なことで、県もポスターとか様々な形でお願いやPRに努めているわけでございます。例えば、地域の方が見回っていただくとか、いろいろな形でお願いをしていかなければなりません。具体的には、市町村や市町村教育委員会が窓口になっていくわけでございますけれども、さらにこうした点についてのお願いも、これまでもやってまいりましたけれども、一層充実強化していきたいと思っているところでございます。
 今回の事件を報道で知る限りで言えば、放火した人は前にも放火の犯歴があるということであり、今回もシンナーか何かを現場にまいて火をつけるというようなことであります。放火というのは、犯罪の中でも最も憎むべきものの一つだと私は思っておりまして、県内でもたくさん発生する火災の中で、放火が多いというのは本当に残念なことであります。放火が頻発する地域では、地域の皆さん方が本当に真剣になって、夜回り隊とか、地域に対する呼びかけとか、火の用心活動を積極的にやっていただいていると聞いておりますし、私自身もかつてそのような経験をしたことがございます。放火を少しでも減らしていくというのは、行政も警察も、それから地域も挙げて取り組まなければならない課題だと思っているところでございます。
 いずれにしても、ソウルの国宝がこういう形で消えてしまったということは、大きなショックであり、残念なことであります。
4.

中部国際空港・二本目滑走路の総事業費について

【記者】  先週、中部国際空港会社が、二本目滑走路建設に係る総事業費を1,700億円と発表しましたが、今後、県としてどう支援をしていくのか、あるいはこの計画についてどうお考えなのか、お聞かせください。
【知事】  第2滑走路をぜひとも建設しなければならないということでは、私ども行政、あるいは空港会社、地元経済界、様々な方と一致して、そのような動きをこれまで進めてまいりました。当面、私ども県の立場で何が重要かということを考えた際に、ちょうど国の方で、国土形成計画、あるいは社会資本整備重点計画という中長期計画の策定が進行しておりますので、まず、これにきちんと位置づけられることがとても重要であります。
 したがって、昨年来、この二つの中長期計画の中に二本目滑走路につながる記述がなされるよう、我々も精力的に活動を展開してきたところでございます。幸いに、今のところ、我々のそうした気持ちや熱意が受けとめられ、完全24時間化のフル活用の方向への記述が原案の中で出てき得る状況になってまいりました。これが最終的にきちんと長期計画に位置づけられることはまず重要であります。
 それから二つ目には、これはいろいろな方々から指摘を受けているわけでありますけれども、二本目滑走路につながるためには、これからさらに旅客、貨物ともに利用増を図っていく必要があるということであります。このことは、私どもも痛感いたしておりますので、利用促進協議会という組織の中で、あるいは県独自で様々な取組をしてきたところでございます。例えば、昨年も私や西村副知事が北米あるいはヨーロッパの各国を訪問して、特にセントレアで弱いとされております欧米便の増便や新規就航のエアポートセールスを行ったところでございます。今後は、さらに貨物を増加させるために、物流面での調査や分析をしなければいけないということで、これから議会で審議をいただくわけでありますけれども、新年度予算の中にもそうした事業を盛り込んだところでございます。これは引き続ききちんとやっていく必要があると思っておりますので、県としても、関係の皆様方と協力しながら進めてまいりたいと思います。
 そういう中で、ご質問がありましたとおり、空港会社において概算事業費的なものを出されたわけでございます。空港会社としては、当然、日々の実務を担当しておられますし、実際の具体的な作業の中でどうあるべきかを実務的に検討されることは、私は当然のことだろうと思います。どのような二本目滑走路をどういう計画で作り、どのくらい事業費が必要かということを、会社として内部的に積算されたものだと思います。これは、会社としてのこれから様々な計画を進める上での一番ベースになる資料として活用なさるものだと思います。今後、我々も空港会社から詳しく説明を承ったり、あるいは関係機関の中で、こうしたものが二本目滑走路の議論をする際の縁(よすが)になるものと考えております。
 いずれ具体的な動きが出てくれば、当然のことながら、どういう手法で埋め立てをし、どういう形で滑走路を造り、どのくらいの費用になるのかは、さらに詳細を詰めていく必要がありましょう。また、その場合に、負担とか費用の捻出とかという各論に入っていく話にも将来はなっていくものと思いますけれども、現在はまだ、その段階に行くところの手前の段階だと思っております。
 先ほど申し上げたとおり、長期計画にきちんと位置づけられること、それから需要を伸ばすこと、機運を盛り上げること、この三つが当面必要な対応だと思っておりますので、県としては、十分意を用いて、これからも空港会社はもちろんでありますけれども、関係機関と連携をとっていきたいと思っております。
5.

県債残高について

【記者】  新年度予算案に関してですが、プライマリーバランスなどは単年度で見ると非常に改善されてきていますが、それでも県債残高は減っていません。過去最高の県税収入を見込んでもなかなか減らないと、県債残高はいつまで経っても残っていくのではないかと心配されるところです。先日、県が発表された財政中期試算では、平成23年度をピークに漸減していくような見通しでした。法人事業税の一部国税化等の問題もありますが、知事は、県債残高について長期的にどのようにお考えかをお聞かせください。
【知事】  県債残高は、様々な事業を遂行する上で起債をして、その結果として現在の残高になっております。必要な仕事をする上で必要な起債をこれまで行ってきたという、その結果であります。ただ、ずっと増嵩傾向に続いておりましたので、先行き不透明、それから、地方の財政が厳しい時代ですので、何とかこれを抑えていかなければならないということで、ご高承のとおり、ここ数年間は、新発債、新しく起債を起こすことをずっと制限して抑えてまいりました。その結果として、このところは横ばいに近い状況になっておりますが、先に発表いたしました財政中期試算では、平成23年度ごろがピーク、横ばいの中でもちょっとピークということです。それから徐々に減っていくというような流れでございます。必要な仕事あるいは県民のニーズが高い仕事はやらざるを得ないわけでありますが、財政の健全化を図るという意味では、やはり県債残高がどうあるのかということは重要なファクターでありますので、できるだけこれを抑える方向でやっていかなければなりません。右肩上がりの時代ではありませんので、慎重な対応が必要だと思っているところでございます。
 それから、プライマリーバランスですが、当初予算ベースで黒字化が平成20年度の予算で実現できたわけでございまして、初めは平成22年度を目途にしておりましたのを、1年、2年と前倒しをすることができました。これはとてもありがたいことと思っておりますし、地元の経済が非常に活発であったことの裏返しでもございます。また、様々な行革努力をしてきた結果でもございます。
 けれども、お話しのように、平成21年度から法人事業税の一部国税化がなされることになってまいりますと、せっかく黒字化したものが、また22年度からは赤字に転換する心配がございます。財政中期試算の中でも、そのような数字をお示ししたところでございます。これはもう大変不本意なことです。努力をし、やっとプライマリーバランスの黒字化まで、関係の皆様方の努力や理解でここまで来たものが、昨年秋から暮れの国の大変理不尽な税制改正の方向によって、そのような形にまた転落しなければいけないというのは、全くもって不満でございます。けれども、それが現実の姿でありますので、これからより行革努力や事務事業の見直し、それから実質的に法人事業税の一部国税化によって減るであろう税収をどう補てんしていくのか、これは引き続き国の方に財政措置などを求めていかなければいけないと思っているところでございます。
 なかなか難しい舵取りになっていくわけでございますけれども、しかし、これを何とか乗り切っていかなければなりませんので、これからも適切に財政運営をやっていかないといけないと、改めて自分自身に対して言い聞かせているところでございます。
6.

文化財の地震対策について

【記者】  今、文化財の防火体制についてお話がありましたが、文化財の地震対策については、どうお考えかお聞かせください。
【知事】  これは今どんな状況にあるのか、詳細を存じておりません。(事務方に対して)どの程度、どういう形で進行しているのか分かりますか。
【教育長】  文化財の耐震化ですが、詳細はまだ把握しておりません。と申しますのは、文化財ゆえに耐震診断が難しいということもあり、今ちょうど文化財のデジタルデータベース化の作業に入っておりますので、その中で防災台帳を整備したいと思っています。今後、そういう耐震の状況につきましてもできるだけ把握していきたいと思っております。通常は、国宝、国指定等につきましては国の補助金を受けまして、当然、耐震についても配慮はされていると思っておりますけれども、まだ詳細は全部掴み切れていない状況でございます。
【知事】  建物だけではなく、建物の中にある重要文化財とかいろいろな指定文化財なども同じことが言えるか分かりませんね。申し訳ありませんが、今、詳細のデータや現状をここに持ち合わせておりません。今、教育長が申し上げたとおり、文化財の台帳がございまして、その台帳の再調査の中でつまびらかになってまいりましたら、適宜公表していきたいと思います。
7.

県債残高について

【記者】  県債残高に関してですが、愛知県の規模でいくと、どのくらいの額が本来あるべき姿なのか、その辺りのお考えをお聞かせください。
【知事】  一概に、どのくらいならば良いとか、どのくらいならば悪いということは非常に言いづらい、評価しづらい部分がありますね。
 と申しますのは、先ほども申し上げたとおり、簡単に言えば借金ですから返済していかなければなりませんが、経済や社会全体が右肩上がりで税収が伸びていく、あるいはインフラなどで実質成長がずっと伸びているような時は、借金がある程度増えても、それはきちんと歳入の中で処理できるということになるわけですけれども、デフレ経済や右肩上がりでない経済のトレンドですと、それが財政全体の硬直化をきたしてきます。
 したがって、社会が置かれた状況にもよります。(事務方に対して)一定の指標として、借金の占める割合のようなものがありましたかねえ。
【総務
 部長】
プライマリーバランスでいきますと、公債費と県債とのバランスになってくると思います。
【知事】  要するに、そうしたメルクマールなどはあるのですが、どのくらいなら良いかについては、少し答えづらいというか、少なければ少ない方がもちろん良いに決まっていますけれども、しかし、財政需要が高いというのは、それだけいろいろ地元のインフラ整備などに投資をしていることにもなるわけで、それが未来に対する財産として生きてくるという部分もあります。
 したがって、少なければ少ないほど良いのかということもなかなか言いづらい部分がございまして、少し言いよどんだ部分もあるわけですけれども、私は公債費あるいは県債残高というものに対する認識は、そのように思っております。問題は、将来につながるものにどれだけ投資しているのか、そのことに尽きるだろうと思いますね。
【記者】  先ほどおっしゃったような経済状況の変化や社会構造の変化というのは、既に明らかに形となって表れている部分もあり、日本経済も高度経済成長期のような右肩上がりは望めず、人口も減少傾向にあります。そうしたことを踏まえた上で、財政改革あるいは県債残高を減らそうという動きは、どのあたりを目指してやっているのか、また数値として一定の目標のようなものがあるのか、お聞かせください。
【知事】  誤解の無いように申し上げなければなりませんが、既に、日本経済が少子化にあって大変難しい局面にあるということで、起債をずっと抑えているのですね。何もここ1、2年だけのことではなく、新年度もそのような傾向で抑えておりますし、よほど何か状況が変わらない限りは、こうした抑制基調というものは、引き続き続けていかなければならないと私は考えております。
 それから、どのくらいの目標を持っているのかということでありますが、どのくらいの目標ということは、その年度、年度でどれだけの仕事があり、どれだけの財政的なゆとりがあるかによって決まってくるわけですね。起債をしなくても仕事ができれば、それだけ潤沢に一般財源があるならば、別に起債をする必要はないわけでありますけれども、税収の変動とか、特に今回のように、法人事業税が400億円という莫大な金額が減るということになれば、当然のことながら、行政ニーズに応えていくためには、起債で対応しなければならないことが起きるわけですね。
 ですから、その時々の財政状況や税収の状況などをにらみながら、全体のトレンドとしては縮減あるいは抑制基調でいこうというところで、今、必死になって財政運営をしたり、予算編成をしたりしているわけでありまして、残念ながら、先々の大きな目標をまだ設定するに至っておりません。
【記者】  お話のとおり、必要なことは起債をしてでもやるべきという考え方はあると思いますが、一方で、借金が膨らむと本当に大丈夫なのかという心配も残ります。限られた財源の中で、ニーズに対する選択と集中というようなことが求められていると思うのですが、新年度の予算案については、非常にバランスよく配慮され、いろいろな面でマニフェストに沿って政策を打ち出されたと思います。こういう言い方は失礼かもしれませんが、すべてに良い顔をしていると、財政改革はなかなか進まないわけで、次世代のことを考えたときに、そのままで良いのかといった声もあると思います。その辺りについて、一定の目標なり目に見える形でやってほしいと思いますが、難しいですか。
【知事】  難しいのではなくて、ご指摘のようなメリハリをつける、優先順位をつける、どれが大切で、どれを先送りをするというようなことは、もちろん政策選択をした上で、あのような予算になっているわけで、要望があったもの、あるいはニーズがあるものについて、すべからく応えていこうと。
 ご質問の言葉で言えば、良い顔をしてばらまきをしているわけでは毛頭ありません。県として、一定の方針や考え方を持って選択しながらやっているわけでございまして、その辺りは、少し誤解ないようにしていただきたい。それから、将来にツケを残さないということは、とても重要なことですね。私はもちろん、それはそのとおりだと思います。
 国は、借金がどんどん膨らんで、ご承知のとおり、一般経費にも使う赤字国債ですよね。私どもの場合は、基本的には、社会資本整備に投資するものに対して起債をするというのが原則で、道路の場合もありましょうし、あるいは公園であったり、下水であったり、様々な都市施設であるわけでございまして、そうしたものは、20年、30年、40年先まで社会資本として生きるわけで、しかし、膨大なお金がかかるので、ある意味では負担を平準化するという意味もあるのですね。それを計画的に返済していく。
 したがって、起債を制限なしにすれば放漫経営になり、大変なことになりますので、そういうことにならないように心がけつつ、起債の役割、働きというものを認識して、適切、適当に活用するということも、我々に課せられた仕事だと思ってまして、そういう意味では、これからもゼロになることはあり得ないと思っています。むしろ、それを活用していかなければ、社会資本整備などは、その年度に何十億円あるいは何百億円というような投資は、とても一度にできませんので、そのように考えております。
 ただ、できるだけ県財政を健全化し、将来に借金を先送りしないようにしなければならないという指摘は、ごもっともな指摘でありますので、私どもも、それに心がけてきたつもりでありますけれども、引き続き、そういう点には十分留意していきたいと思います。
8.

選挙費の公費負担について

【記者】  選挙に係るポスター代や選挙カーの燃料代などの公費負担についてですが、議員の中にはポスター代やガソリン代の請求額を間違えたり、一部の選挙管理委員会では、審査のミスもあって燃料代を返したというような例がありました。請求する側のモラルも問われると思いますが、請求を受ける側の審査のあり方について、何か対策はお考えでしょうか。
【総務
 部長】
 選挙管理委員会の方で、いろいろ検討を進めていますが、今、その状況について承知しておりませんので、確認させていただきます。