知事の記者会見
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平成20年4月7日(月) 午前11時
1.

新年度にあたっての抱負について

【記者】  まず幹事社から質問します。
 新年度にあたっての抱負として、まず、1点目に地方機関再編など新しい執行体制となりましたが、改めて意気込みをお聞かせください。
 もう1点、優先的に取り組む事業についてお聞かせください。
【知事】  新しい年度がスタートいたしました。今年も記者クラブの皆さん方には大変お世話になりますが、どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 新年度に入って、不確定ないろんな問題が山積しており、いささか先行き不透明な部分が出てまいりまして、とても心配をしております。特に、一つは道路財源のことなど出てまいりましたし、それから景気の先行きもなかなか難しい状況が出てきております。しかし、そういう新年度のスタートでありますけれども、今お話しのとおり、私どもは県民の目線に立って、足元をきちんと固めていかなければいけないと思っております。
 地方機関の再編は、これはとても重要なことでございまして、特に今回、県民事務所といたしましたのは、住民サービスをきちんと実行できるようにという趣旨で、それから地震を含めた災害対策、こういうものを打ち出して、中身を大きく見直したものでございまして、やはり地方機関のこうした見直しによって、従来よりも地域の方に便利になったなと、あるいは安心できるなと言っていただけるように、これからは運用で我々努力しなければいけないと思っております。今日も朝、部長会議がありましたけれども、そうした地方機関の円滑なこれからの運用について、これがうまくいくかどうかというのは大変重要なことですので、部局を挙げて、オール県庁で応援をしてくれるようにということで指示をしたところでございます。これから一生懸命取り組んでまいりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 それから、優先的に取り組む事業についてでありますが、これはさきの2月定例県議会でいろいろ予算を御審議いただいた中で御説明も申し上げ、また、いろいろな議論があったところでございます。私ども、基本は、安心・安全を含めた足元のさまざまな仕事を着実に行っていくこと、それから、よりこの地域の活力を維持、向上できるような取り組みをすること、それから、2010年に幾つかの大きな計画、プロジェクトがありますので、これが確実に成功するよう諸準備を進めること、これの三本柱などを中心にして、力いっぱいやっていきたいと思います。どれを特に優先的にというよりも、かねてから申し上げておりますとおり、愛知県は際立って総合力が高い地域だと思いますので、この総合力をいかに維持、向上させていくかということが私どもの課題だと思っております。この新年度の諸事業、どれも大切でありますので、しっかりと取り組んでいきたいと思っているところでございますので、よろしくお願いいたします。
  
2.

道路特定財源について

【記者】  ガソリン税の暫定税率の期限切れからおよそ1週間が経過し、県でも事業を先送りするなど、徐々に変化が出てきております。この点について、改めて知事の見解と今後の事業精査等を含めた対応について、お聞かせください。
【知事】  この道路特定財源は、年度末、何とかこの事態を避けたいということで、私どももいろんな形で国に強く求めてまいりました。しかし、残念ながら、暫定税率がこの新年度は維持されない事態になったわけでございまして、このこと自身はとても残念だと私は思っております。できるだけ混乱を少なくしなければいけないということで、さまざまな対応を講じてまいりました。例えば、ガソリンスタンドだとか自動車を取り扱っておられるディーラーさんだとかの影響は、深刻な状況という事態は避けられたように思っております。しかし、県財政だとか市町村財政に与える影響はすこぶる大きいものがありますので、これからこれがどうなっていくのかはとても大きな関心を持っておりますし、我々もきちんとした対応が必要だろうと思っております。何せ御承知のとおり、この状態がもし1年間続くとすれば、500億の減収になってまいります。これはとてつもない金額でありまして、この影響を最小限に食いとめる必要があると思っておりますだけに、これは単純計算ですけれども1カ月だけですと約40億余りですが、できるだけそういうふうに小さな影響で済むようにしたいものだと思っております。
 私はこの問題は、かねてからいろんな機会に申し上げてきておりますけれども、一般財源にするということ自体は、考え方として理解もできますし、それから、見方によっては、地方分権という方向に、ベクトルに合致する面もございます。問題は、この一般財源が地方財源として確保されるかどうかということなんです。残念ながら、今、地方財源として確保される見通しは全く立っておりません。したがって、地方財源として確保されませんと、今継続中のものや、あるいはいろいろニーズが高い道路事業に多大な影響を与えますので、その点を大変心配しております。地方財源として確保されない以上は、できるだけ地方の影響を小さくするために、暫定税率をできるだけ早くもとに戻していただく必要があろうかと思います。その上で、将来のありようがどうあるべきか、これはもう国が責任を持って、与野党問わずしっかりと議論していただいて、いい方向を示していただく必要があるのではないだろうかと思っております。そのために、知事会とも連携をとった行動もしなければなりませんし、県独自でもさまざまな形で関係各所に働きかけをしていく、そんな気持ちでおります。
 今年、国の方からせんだって内示がありまして、80億の数字が示されました。地域整備に、先送りをした地域整備にかかわるのは54億でしたかね。ですから、そういう方向が示されましたので、実施に移していきたいと思っておりますが、いずれにしても、義務的なものやらどうしても必要なものまで影響がないように、早くこの解決の方向性が出るように望んでいるところでございます。
 かねて、地方分権の中で三位一体改革に、本当に汗を流し、努力してやってまいりました。ところが、地方が望んだ姿というものが、残念ながら実現できなかったわけであります。今回のこの道路財源の議論も、あの轍を踏まないようにしなければいけないと、私はそう思っております。いずれにしても、当面大きな政治課題になっておりますので、できるだけ速やかな解決を望みたいと思っております。
3.

最近の経済について

【記者】  最近の経済について2点お聞かせください。
 1点目は先月19日から日銀総裁が空白となるという異例の事態となっております。この点について、知事の所感をお聞かせください。
 2点目は、3月以降の急速な円高、原油高、株安などで、県内の景況感が悪くなっています。その中で、新年度の県税収入など経済への影響について、どのようにお考えかお聞かせください。
【知事】  道路特定財源の議論で、中央政治の混乱が地方へさまざまな影響を及ぼしていると同じように、私は、この日銀の問題も中央政界の混乱の象徴たるべきものだろうと思っております。
 今まだトップが空席になっているわけでありますけれども、今日ほど、国際社会での協調だとか協力が必要な時期はないと思いますね。例えば、サブプライム問題にしても、これはひとりアメリカだけの問題ではなく、諸外国が協力しながらどう対応していくかということが極めて強く求められているわけですし、それから、同時株安だとかあるいは為替だとか、いずれにしても、大変大きな問題になっております。
 11日のG7が、もうこれ、目の前になっていますよね。とにかく早くトップを決めて、日本政府としてもやはりきちんとした役割を国際社会の中で示し、また、国益にも沿った主張やら議論をしていただかなければいけないと思っておりますので、待ったなしの問題だと思っていますね。
 それから、最近の状況が県税収入にどう影響するかとか、地方への影響という点の御質問ですが、言うまでもないことでありますけれども、愛知県は基幹産業が輸出型のモノづくりですので、円高だとか現在の極めて高い原油価格あるいは原材料価格、これは大きく影響することになってまいります。先だって発表されました日銀の短観においても、日本全体もそうでありますけれども、この愛知県を含めた東海地方も、やはり悪化というような短観の内容でありますし、愛知県でもいろいろ独自に調べておりますけれども、その愛知県の独自調査の中でもそういう方向が見えております。したがって、とても心配をしております。これから5月6月になってまいりますと、3月期決算というようなことになってまいりますので、どういう形で数字としてあらわれてくるのか、極めて今心配であり、不透明であります。
 私ども、新年度予算を策定する際に、歳入の中で県税収入をどう見込むかということは、大変実は悩んだところです。昨年の秋ぐらいにその作業を始めたわけでありますけれども、やはり先行き不透明感が少しずつ出てきておりましたので、平成19年度がとても県税収入がよかっただけに、これをどう見るのかを慎重に検討いたしました。御承知のとおり、県税の見通しとして、この20年度の予算では法人関係税を90%で見込んで予算を策定いたしました。せんだって県議会で認めていただいたわけであります。手がたく見込んだつもりでありますけれども、実際の経済の状況がこれからどうなっていくのか予断を許しませんので、引き続き企業からのさまざまな聞き取りなども含めて対応していきたいと思っております。
 ただ、こういう円高だとか原材料高がこれからどういう状況になっていくのかわかりませんけれども、モノづくりという面では、まだまだ底がたいものがございますし、各企業、大変頑張って業績を上げておられます。これまた、少しでもその企業の影響が少なくなるように、経済の改善、それから、先ほどの話で国際環境の中での日本の役割をきちんと果たしていただいて、少しでも改善するように大いに期待をしたいと思っているところでございます。
4.

道路特定財源に係る暫定税率について

【記者】  暫定税率について、日曜日、月曜日の新聞紙上では、世論調査の結果として60%以上の人が、再議決により暫定税率を戻すことに反対しています。このことについてどうお考えかお聞かせください。
【知事】  ガソリン価格が下がって、それをまたもとへ戻すということは、消費者の立場や国民生活の立場に立つと、ちょっと辛いところがあると思いますので、私はそういうアンケートの数字も驚いておりません。むしろ、きちんと押さえていかなければいけないと思うのは、こうした暫定税率も含めた道路特定財源というものを、そういう目的で課税し、消費者やユーザーからいただいているんですね。それを何に使うのか、自由に何にでも使えるのかというのは、やはりきちんと理解を得る必要がまず第一にあるだろうと思います。それを忘れて議論を先へ進むというのは、なかなか難しいだろうと思っております。
 それからもう一つは、先ほどもちょっと申し上げたのですが、暫定税率がなくなったこの状態の中で、国もそうでしょうけれども、地方は特に顕著にしわ寄せが行きます。いろいろ計画を立てているものが、そごを来たしたり停滞をしてくるという中で、道路だけではなくて、先ほど申し上げたとおり愛知県でも500億という影響があるとなると、道路以外にもいろんな影響がどう出てくるのか。そういうものについて、県民やら国民の方にどう理解してもらうのかというのは、とても難しい問題だと思いますね。道路も、義務的なもの、維持管理などさまざまなどうしても必要なものがあります。こういうものはやっていかなければなりませんね。したがって、現実にどのような影響が出てくるのかは、実はこれからなんですね。とてもそれを心配しております。
 それから、三つ目に押さえていかなければいけませんのは、先ほど申し上げたとおり一般財源ということなんですが、もともと国も、財政が厳しいという中で、特に財務省、大蔵省などはかねてから一般財源化を求めてきていたのですよね、自由に使えるようにと。それが何に使われるのかはこれからの議論があるのでしょうけれども、地方に来るという保証がどこにもないとなると、地方でどうぞ自由に、それぞれの住民のニーズを把握しながら裁量権に応じて使ってくださいというようなことが空文化してしまう。したがって、私どもはそのまま受けとめていいのかどうかというのは、責任ある行政をしようと思う立場から言えばとても心配です。したがって、アンケートで、この暫定税率がなくなったことによる恩恵など、あるいは一般財源も含めてですね、国民、県民の皆様方がそういう気持ちになられるというのは十分過ぎるぐらい理解できるのですけれども、やはり今後のありようやどういう制度設計をするのか、あるいは将来展望、このようなものを総合的に我々はやっぱり考えざるを得ないわけですから、県民生活やらさまざま事業計画が支障ないようにするためには、できるだけ早くこれをもとに戻していただいた上で、道路のありよう、道路特定財源のありよう、あるいは一般財源がもし必要なら、どこまでどういう形でやるのか、国と地方の税源の配分の問題、そんなことを骨太に議論して決めていただくことではないだろうかなと、そんなふうに思っています。
【記者】  暫定税率についても残念だというお話がありました。これまでも、昨年度の法人二税の問題や三位一体改革の5.1兆円など残念な事態が続いています。今後も国との課題が生じてくると思いますが、働きかけであるとか、要望であるとか、知事会も含め、これからどのようにしていくべきか、お聞かせください。
【知事】  去年の法人事業税は、残念どころか、怒り心頭です。残念なんていう悠長な気持ちではおりません。あれはもう徹底的にこちらも主張し、抵抗したつもりでおります。
 私はですね、いろんな仕事が国も地方も増えて、財政需要が高まる中で、なかなか手元不如意というか財源が確保できないという、そういう事態で、ある意味では、地方の財源を取り上げたり。5.1兆円なんていうのはまさにそうだと思いますね。地方交付税を3年間で5.1兆円減らすということで、5.1兆円という桁違いに大きな金額を取り上げる。それから、格差是正という名目の中で、できるだけ国が歳出せずに、少し裕福だろうというところからそうでないところへ税を移そうという、これも国の責任放棄だと思いますね。ですから、そういういかにも地方分権やら国と地方の本来あるべき姿とは逆行するような措置がなされているということに対しては、しっかりとした取り組みがもちろん必要だと思います。
 どういう方法でやっていくのかということは、これはもちろん知恵を絞り、あるいは戦術も考えていかなければいけないと思います。知事会にしても、今までのやり方でいいのか、あるいはどうあるべきなのか、しっかり対応を決めていかなければいけないと思います。しかし、私は、究極は、元手が足りないわけでしょ。だとすると、よくメディアでも報道されているように、消費税などの議論へいずれ行くんだろうと思いますね。ところが、国も各政党もなかなかそれを言い出せなかったり言えなかったり、なかなか状況は難しいという中に、隘路にあるような気がいたしますね。しかし、本当に国民にとって何が必要で、どんな事業が必要で、その財源をどうするのかという議論をやっぱりきちんとどこかでもう始める時期だろうと思いますよね。知事会の中でも、そういう問題意識を共有しつつあります。どうあるべきかということをきちんと議論しなければいけない。直接消費税の議論ではありませんけれども、国も社会保障国民会議、ああいうふうに国民負担についてどうあるべきかということのいろいろ議論が動き出しましたね。今、そういう時期へ少し来ているのかなという感じはしますね。
【記者】  今、建設部の事業について、入札を先送りしていますが、今後、建設部以外の事業の執行を止めるといったようなことを考えておられますか。
【知事】  先ほど申し上げたとおり、現在の状況がどれだけ続くのかということにかかわってくる御質問だと思いますね。例えば1カ月だけですと、年間500億というのは、12分の1すると、42〜43億ですね。それだけならば、何とかいろんなやりくりの中で調整がきくというか、我慢できると思います。これが2カ月3カ月、半年ということになると、何十億、あるいは100億200億という単位になってきますから、当然、さまざまな県の単独事業、独自施策としてやっているものに全く影響ないとは言い切れません。
 しかし、今、まだそれが見通しがついておりませんので、当面、道路でこの4月に発注すべき対象の130億を念頭に置いて、一部見送ったり凍結したり、今後の様子眺めの中で措置をしているという状況です。国の方は再議決というような形にいくのか、それがいつになるのか、それが今最大の、当面の私どもの関心事です。
【記者】  先ほど、道路特定財源の一般財源化については、理解できるというお話がありました。2月議会の質問に対しては、一般財源化に難色を示したような答弁があったと思いますが、考え方に違いがありますか。
【知事】  あのときもですね、一般財源というものの考え方そのものについては理解できるということを言ったつもりです。先ほど申し上げたとおり、例えば極端な話、どこの一般財源になるかということなんですね。国の一般財源になって、地方の一般財源にならなければ、地方がそれぞれのニーズや必要に応じて裁量を発揮して事業を行うということは空文化いたします。ですから、一般財源化と地方財源の確保をセットで議論していただかなければ、全く意味ないということですね。
 例えば、道路特定財源を、本則とそれから暫定含めて5.4兆円あるわけですけれども、この5.4兆円のうち、いわゆる地方税、地方へ入ってくる軽油引取税だとか自動車取得税だとか、そういうものだけですと1兆4,000億ぐらいか。あと4兆円は国、国税として収受される財源なんですね。それが地方へどういう形で持ってきてもらうのかということの保証が、実は今までの議論の中できちんと示されてないんですね。だから、一般財源化ということは、方向としては悪いことではないにしても、国の一般財源化で財務省が自由に使えるお金では、我々はお手上げだと、そういう意味です。それは、2月定例議会の本会議場でもそういう趣旨のことを、言葉は違うのですが、申し上げたつもりでおります。
【記者】  東京都の石原知事が、暫定税率が復活しなければ、独自の課税が必要ということを言われておりましたが、愛知県として、そのようなお考えをお持ちかお聞かせください。
【知事】  それは、現実的にもそう容易なことではないと思いますね。まだ私どもそういうことは考えておりませんけれども、今のお話聞いて、理屈的にも、単独の自治体でやるというのにはあまりそぐわない。もともと課税が広域的なもので、流動性が大変高いものですので。だから、石原さんがどういう意味でおっしゃったのか、その発言の趣旨を知りませんので何とも言えませんけれども、なかなか難しい話かなという感じはしますし、それから、今申し上げたとおり、我々はそういう検討はまだ何もしておりません。
5.

MRJ(三菱リージョナルジェット)の事業化について

【記者】  三菱重工業がMRJ(三菱リージョナルジェット)の事業化を発表しました。新会社が名古屋市に設立されますが、県としてはすそ野の広い産業に影響があり、期待が大きいと思います。その点について、お考えをお聞かせください。
【知事】  これはとてもありがたいことですね。私どももかねてから、国産ジェットの計画はぜひとも愛知を中心としたこの地域でということで、折に触れ、関係各所に申し上げてまいりましたし、もとより三菱重工さんにもそういうお願いをしてまいりました。
 このMRJについては、国産ジェットを自前でつくるという意味では、私は大変夢のある仕事だと思うんですね。常に航空機は海外のものを調達するというのではなくて、やはり自前のすばらしい航空機がつくられるというのは、これだけ技術やらモノづくりの得意な国ですので、とても夢のあることだと思います。YS11以来、本当に長い間、国産機から離れていたわけでありますが、いよいよナショナルプロジェクトとしてそれが実現するということは大いに歓迎です。
 愛知県は、あるいはこの周辺は、我が国における航空機産業のメッカですよね。ですから、技術的にも人材的にもさまざまな面でそのインフラやら蓄積があります。そういうものを大いに活かしたいと。それがまた、今お話しのとおり大変すそ野の広い産業ですので、この地域の産業振興、活性化にもつながるだろうと思っております。
 そこでですね、新年度の予算の中でも、間接的に県としてもこれを支援したいということで、JAXAの飛行研究施設の誘致を頭に置いて、名古屋空港の隣接地の取得などを挙げましたし、それから、かなり高度な技術を要しますので、技術者養成のための研修だとか、技術移転のためのさまざまな事業だとかあるいはシンポジウムだとか、そういう地元の航空機産業へのより広範な移行がスムーズにできるようにという意味での、県としての仕事もきちんとやっていきたいと思っております。
 かつて、この愛知県というのは戦時中から飛行機がつくられて、長い長い歴史があります。そして、今は車など輸送機器がつくられているわけですけれども、航空機についても本当の意味での拠点になればありがたいですし、そんな夢を実現させたいですね。
6.

イタリア村問題について

【記者】  知事は名古屋港管理組合の管理者という立場ですが、名古屋港イタリア村については、建物の条例違反などについて管理責任に言及した報道があります。そこで名古屋港管理組合の立場としてイタリア村の件について、どのようにお考えかお聞かせください。
【知事】  条例違反の違法建築物があることや、未払い代金があるために差し押さえを受けたことや、税金の滞納のことや、労働債権の問題のことなど、このところイタリア村株式会社をめぐるさまざまな事態についての報道がなされておりまして、大変心配もしておりますし、御利用いただく方や広く県民の皆様方に御心配をかけていることについては遺憾に思っております。
 そういう問題は、会社が誠意を持って確実に一つずつ解決の努力をしていただくことが重要なんですけれどもね、もちろん、PFIであの事業を進めてもらっておりますイタリア村に対して、組合の立場で指導したり協議したり、申し上げるべきことはきちんと申し上げていくつもりでおります。
 そういう個々の問題もきちんとした対応が必要でありますけれども、イタリア村がこれからどうなっていくんだろうか、末永く楽しんでいただけるあの施設を維持できるんだろうかという心配も、大きな問題としてはあります。このことはイタリア村の経営そのものにかかわることでありますので、もしイタリア村がなかなかそれが難しいということになれば、それにかわるべき、きちんとした受け皿をどうしていくのか、そんなことも含めてこれから対応していかなければいけないと。現にいろいろ、今、組合の方と関係者が、弁護士も交えながらいろいろ交渉あるいは話し合いをしているようでありまして、私もそういう報告を受けながら、必要な指示をしているところでございます。
 何はともあれ、このところ大変御心配をおかけしておりますことについて、本当に残念でありますし、申しわけない思いでいっぱいです。
【記者】  イタリア村の建築物について、すぐに建て直すべきとか建て直しには猶予がほしいといった話があります。知事としては、イタリア村の建築物の件やその他イタリア村全体の継続についてなど、どのような解決を望んでおられるかお聞かせください。
【知事】  これはですね、初めは来年の2月までにという計画が出たというふうに報告を受けておりますけれども、名古屋市の方にもそれは、所管官庁である名古屋市の方にも出たということであります。その後、記者会見で田中社長が、「いや、それは無理だから、何年か待ってほしい。」とかいうような話もあるようでありますが、そのことについてまだ正式にこちらには何も話が出てきておりません。それから、名古屋市に確認しましたけれども、名古屋市の方にもそういう正式なものはないということのようであります。
 しかし、いずれにしても、名古屋市がきちんとした指導をしていただいているものと思いますので、円滑にこの問題が解決するように、私どもとしてもできるだけの努力をしたいと思っております。
 それから、経営のことですけれど、イタリア村株式会社、つまり、PFIにおけるSPCの運営会社ですね、ここがどれだけの体力があり、それから将来の運営についてどこまでの考えをお持ちになり、それから、今後の運営やら経営をどういう形でやっていこうとされるのか、ここら辺の見極めとその実施体制というのが一番重要だと思いますね。今、名港管理組合の担当の者や弁護士が、双方弁護士も入っておるようですけれども、そこら辺の協議などをしているというふうに聞いておりますので、状況をもう少し把握し、中身をよりつまびらかになる中で、組合として必要な措置が何だろうかということ、あるいは方向性も打ち出していかなければいけないと思っています。