知事の記者会見
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平成20年9月16日(月) 午前11時
1.

9月補正予算について

【記者】  9月補正予算について、どういった点にポイントを置かれたのか伺います。
【知事】  例年、この9月議会といいますのは、当初予算で予測できなかったことに対する対応だとか、あるいは国の補助などの確定に沿った対応だとかが中心でありますけれども、今回の9月補正は三つの柱があると思っております。一つは、さきの豪雨による災害復旧対策、二つ目は、昨今の大変厳しい原油あるいは原材料高対策、そして三つ目は、交通事故死ワーストワンの状況にある大変厳しい環境下の中での交通安全対策、主にこの三つが中心であります。そのほか、正式に決定いたしましたCOP10の広報啓発活動費、あるいは豊田岡崎地区で提案いたしております研究開発施設用地の造成費、このようなものをいろいろな事業として予算化いたしました。
 今申し上げました三つの柱あるいはそのほかの事項につきましては、緊急に対応しなければならないものばかりでございますが、とりわけ災害復旧対策につきましては、さきの豪雨被害、これは今、応急対策を鋭意進めているわけでありますけれども、やはり災害復旧に必要な費用をきちんと計上して取り組んでいかなければならないと思っております。とりわけ緊急に行う河川改修費、こうしたものを挙げさせていただきました。それから、原油・原材料高対策でございますけれども、これを昨年の12月以来数次にわたって充実など図ってまいりましたけれども、相変わらず高止まりによるさまざまな影響が県民生活あるいは中小企業、漁業者、農業者に出ておりますので、融資制度の充実やらあるいは特に省エネへの取り組みへの支援という意味で予算化をいたしました。交通安全の関係でございますけれども、とても残念なことですが、ワースト1位を走っておりまして、これは4年目になります。これから、秋から年末にかけて重要な局面を迎えますので、広く広報啓発するのはもちろんでありますけれども、例えば交差点などの信号だとかあるいは歩道の整備など、インフラも含めて取り組んでまいりたいと思います。一言で言えば、いずれも安心・安全にかかわるものだということでございます。
 以上の諸事業を行うことで、各会計合わせて306億余円となりまして、この規模は過去10年間で第2位になる大型のものでございます。一番多かったのは、この10年間では平成12年でございまして、このときに441億円。それに次ぐということでございますが、この平成12年のときは、御承知のとおりあの東海豪雨があって、それの対応などでかなりの金額が補正加算されたわけでございます。今回はそれに次ぐという規模のものでございます。
  
2.

自民党総裁選挙にかかる知事の所感について

【記者】  自民党総裁選挙が話題になっていますが、知事はどのように感じていますか。
【知事】  まず、候補者が5人になりましたね。それぞれバラエティーに富んだ方がお互いの自説を訴え合うという形になったことは、より議論が多くの方々の関心を引くという意味で、私はよかったと思っておりますが、問題はその議論の中身であり、このような短期に行われるものだけに、マニフェスト的なものを急につくってというわけにはもちろんまいらないとは思います。今、国政を取り巻くさまざまな課題やら問題点、テーマがありますようにやっぱり幅広にしっかりとした議論を、この総裁選を通じて国民の目にわかるような、そんなメッセージを発してほしいと思います。そういう真剣な議論というのがやはり国民に共感を得るかどうかということにつながるんだろうと思っております。
 それから、とにかく2人続けて総理が1年ぐらいで辞任するという異常な事態を受けての総裁選です。ですから、そんな事情を考えると、やはり責任を全うしていただける、言葉を変えれば、粘り強く、かつ安定した政治を担っていただける、そういう方が代表として選ばれるべきであろうと考えております。もっとも、ねじれ国会の中ですので、安定というのは容易なことではないとはもちろん承知の上で申し上げていますけれども、やはり短期でくるくる総理がかわるというのは、国際的にも褒められたことではないと思います。ですから、そういう安定感ある政治を志す粘り強い方が選ばれることを大いに期待をしているところでございます。
 もちろん、私の立場から、具体的な名前を申し上げる立場ではございません。総裁が決まれば、恐らくそう遠くない時期に総選挙が取りざたされております。総選挙ということになれば、当然、またそこで各党の公約がぶつかり合い、火花を散らせるわけで、先ほど申し上げましたとおり、我が国は今、当面するさまざまな課題がございます。そういうものに対してしっかり腹を据えて取り組んでいただきたいと思います。
 特に私は、一つはやっぱり年金だとか医療だとか福祉、これがここ1〜2年大きく信頼が揺らぎました。いろいろ見直しだとか制度設計のあり方について、今いろいろ議論が進められております。やはりこういうものがどうなっていくのかというのは大いに関心をお持ちの方も多いと思います。
 それから、昨今の景気、本県でも肌で感じるように景気の後退だとか先行き不透明感が実感されるようになってまいりました。もちろん、原油あるいは原材料高、為替、不安な材料はいっぱいありますので、景気対策というものをどう有効にやっていただけるのか、これも大きな争点になってくると思います。これは総裁選の争点というだけではなく、これから総選挙があれば、当然それは大きな論点になってくると思います。
 加えて、地方の立場から申し上げれば、いつも申し上げていることではありますけれども、地方分権が本当に進むのかどうか、まじめに取り組んでいただけるのかどうか、権限と財源がきちんと地方の方へ移譲されるような仕組みがこれから進んでいくのかどうか。私どもはそんな点にも関心を持っているところでございます。そう遠くない時期に総選挙があるとすれば、ぜひともそういう点で骨太の議論を展開してもらいたい。また、それを判断材料にして県民の皆様方に判断を仰ぐことになるのではないだろうかと思っております。
3.

渡航の成果について

【記者】  9月10日から15日まで、スペインへ渡航されましたが、その成果について伺います。
【知事】  行く前のこの会見でも申し上げましたとおり、今回の主たる目的は、万博開催都市・地域連盟、通常、AVE(アベ)というふうに略称で言っておりますけれども、この総会がございました。私は今その議長を務めておりますので、総会の議長職を務めるとともに、あわせてシンポジウムが行われましたので、シンポジウムにもパネラーとして参加するというのが今回の主たる目的でございました。
 なお、この総会におきましては、サラゴサ万博の開催市であるサラゴサ市長にこの議長職をバトンタッチしてまいりました。あわせて終盤でございましたけれども、サラゴサ万博を視察する機会もありました。
 私は3年前に愛知万博を開催していろんな思い出もございますし、それでの体験、経験、いろいろ学んだことございますけれども、改めて、サラゴサ万博をつぶさに視察をして若干思ったことを申し上げたいと思いますが、一つは、これは幾人かの方からもはっきり言葉でもおっしゃったことでありますが、愛知万博の成果がしっかり、次の万博であるサラゴサに受け継がれていたということでございます。これはサラゴサの市長の言葉でありますが、例えばこんなふうにおっしゃいました。「サラゴサ万博が愛知万博モデルを継承した市民ボランティアの参加による万博であり、それが特徴の一つである」、このようにスピーチでおっしゃっていただきました。また、これはサラゴサ万博の市民パビリオンの運営委員、NGOの代表の方ですけれども、NGO、NPO主宰のパビリオンの設置が愛知万博から始まり、サラゴサ万博でも継続された、大変よかった、このように、これはシンポジウムでこういうふうに代表の方がおっしゃっていただきました。それからもちろん、水という切り口で環境をテーマにした万博でもございました。したがって、私どもは博覧会の成果などを継承させる責任があるわけでありますけれども、地元においても継承しなければなりませんが、博覧会という大きな舞台での継承も必要であります。少なくともサラゴサ万博では、そうした継承という意味では間違いなく引き継がれているな、そんな実感を持ったところでございます。
 現場でも、愛知万博とは極めてよく似た姿が見られました。例えば、サラゴサ万博もゴンドラを使って移動手段にしていらっしゃいます。あるいは愛知万博では暑さ対策でドライミストを使って霧状のものを何カ所かに配置して、お客様の暑さ対策に供したわけでございますけれども、このサラゴサでも同じようにされておりましたし、それからごみの分別なども、愛知万博のようにたくさん、細かくというわけにはいっておりませんでしたけれども、常に三つぐらいのごみ箱が並んで、生ごみだとか燃えないごみだとか燃えるごみだとかも徹底されておりました。それから、新エネルギーを使って博覧会の会場の中の電力、エネルギーに使うということを愛知万博では本格的にチャレンジしましたけれども、規模こそ小そうございましたが、サラゴサ万博の中でもそうした会場内にエネルギーのちょっとしたプラントなんかをつくって実験を行っておられました。それやこれや、関心を持って見てきたところでございます。
 なお、日本館は当然出展をしておりました。日本館の館長というか政府代表は、前、私どもの産業労働部の部長をやっておりました宮本さんでございましたので、親しくいろんなお話が聞けたこと、それから、この日本館は大変人気のパビリオンでございまして、デザイン部門で金賞を受賞されております。それやこれや、大変有意義な渡航になったと思っております。
 次は上海万博、これは2010年。その次は、2012年に韓国で、麗水というところで万博が行われ、その後、2015年にはイタリアのミラノで開催でございます。正式に決まっているのはそこまでで、あと、2020年に向けて、これからまたいろいろ決定していくものと思います。ちょうど私が向こうへ行きましたら、今から30〜40年前に開催した経験のあるカナダのモントリオールが、2020年に開催したいということで盛んに誘致活動をしておられました。それやこれや、かつての愛知の誘致活動やらいろんなものを思い出す視察になりました。
4.

事故米について

【記者】  事故米が問題となっていますが、どこに問題があって、県としてどんな対策を考えているのか伺います。
【知事】  ちょうど出発するときにこの問題が勃発して、私が出張するときには、どこまで広がるんだろうか、愛知県とかかわりあるんだろうかという、そんな思いで向こうへ出てまいりました。そうしたら、その後のさまざまな調査の過程で、県内企業もかかわりが出てくるという事態になってまいりました。これはもちろんすぐ、日本から渡航先に連絡がございました。
 今回の一連のことで、まだもちろん調査中のものもございますけれども、私の今の感想めいた所感を申し上げれば、米というのは日本人の主食ですよね。したがって、食生活の中でも一番中心を占めるものでありますので、こうしたお米が汚染されていたりあるいは管理不十分のためにカビを吹いていたり、不良品だということになれば、日本人の食生活の一番根本を揺るがす問題になってまいります。したがって、こういう米の流通だとか米の消費だとかに責任を持つべき農水省というものも、私は大変責任が大きいと思いますね。今回、こういう事態が現実に出て、事故米が目的外で流通していくという姿、実態はまだ十分把握できていない部分がありますけれども、チェックできていなかったとすれば、これはもうやはりチェック体制の問題があったんだろうし、よりそのチェック体制を強化する方法をぜひとも講じなければいけないと思っております。
 米の問題は日本人にとって大変重要だということだけではなく、このところ、食の安心・安全についてかなり消費者が神経を使い、心配し、不安に思っておりますね。ですから、速やかな事実関係の究明と対応策が求められると思います。米穀の管理責任を担う農水省におかれては、ぜひともそういう速やかな解明と対応をまず求めていきたいと思います。
 それから、愛知県の立場とすれば、個々の法律に基づきいろいろその役割を果たしていかなければなりません。当然のことながら、法の趣旨に違背する事案があれば、徹底的に究明をしなければなりませんし、そのための厳しい対応も必要になってこようかと思っております。何を置きましても、国の取り組みをこちらからもいろいろ求めていく必要があれば、しっかり求めなければなりませんし、調査などは合同して連携をとってやらなければならない部分もありますので、しっかり取り組んでいきたいと思っているところでございます。
 現在のところの私どもの考え方です。
【記者】  東海農政局から県へ情報が入っていないように感じますが、県民の健康を預かる立場として何か感じるところがありますか。
【知事】  私も後から、帰国していろいろ報告を受けましたけれども、確かに県の立場からいっても、情報の流れがそうスムーズだったとは思っていません。速やかにいろんな情報提供をもらわなければ、県としても対応のとれない部分がありましたので、農水省からの連絡待ちというようなところもあったように聞きます。
 農水省の方の言い分もわからないわけではございません。例えば、十分事実関係が解明されてない中で中途半端な情報を表へ出すことによって、例えば過去にもあったような風評被害に陥ったり、いろんなことを心配したんだろうとは思います。
 しかし、事がここに至って、これだけ大きな社会問題になり、広がりを示してくれば、そういうことをなかなか言っておられる状況ではないと思います。ですから、ケース・バイ・ケースのことでありますので、断定的に言うのは問題かもわかりませんけれども、こういう大きな社会的な事案に対し、国民、県民の関心が高まり、メディアの方がいろいろな媒体を通じて熱心に報道しておられる中で、できるだけ情報を開示していくという姿勢は必要だと思います。個々の企業やら個々の事案については、その都度それは判断することになろうと思いますけれども、一般論としてはそんなふうに思っています。
【記者】  県としては、県内への事故米の流入について、どこまで把握していますか。
【知事】  基本的に、問題になったところとか、どう流れているのかということを我々知ったのもまだ最近で、そういうところへ調査に入っております。現物の調査もそうですし、伝票類もそうであります。したがって、その先あるいはその会社そのものでどれだけ、どういう状況だったのかというのはまだ調査中でございまして、全容を把握し、それを発表する段階まで至っていません。
【記者】  完全に把握していなくても、一部だけ確定した数量を把握している部分はありますか。
【農林水産
  部長】
 国から発表されていますが太田産業が平成15年度から19年度までの5年間で、政府から1,136トンを事故米として引渡しを受けています。この1,136トンの流通経路については、農政局が関係書類により調査中であると聞いています。
【健康担当
  局長】
 株式会社浅井から三重県のノノガキ穀販を通じて竹新製菓へ242トン渡っていることを、確認しています。
5.

小泉政権から福田政権までの地方分権政策についての評価

【記者】  これまで、小泉、安倍、福田政権が進めてきた地方分権政策について、評価できる点と評価できない点をお聞かせください。
【知事】  地方分権改革にとって一番大きな動きとしては、やっぱり三位一体改革だったと思います。国の財源を地方へ移譲する、これは過去になかった大きな変化ということは言えると思いますね。しかし、そのために大変な地方の疲弊を呼び起こしました。例えば、地方交付税5.1兆円をなくされた、あるいは国庫補助負担金が4.7兆円減らされた。3兆円の税源移譲のために8兆円、9兆円、10兆円近いお金がなくなってきたということから、地方の格差だとか疲弊感が出てきたわけです。
 私は、権限の移譲ということもとても重要なことでありますけれども、肝心要の実の財源移譲がそれに伴うかどうかということが最も重要なことだと思いますけれども、残念ながら、その点については、むしろかえって地方に困難を呼び起こしたと言わざるを得ないと思います。機関委任事務が廃止されて、より自立性が高い、国と地方は対等、協力関係だとの思想は立派であったし、それから権限移譲も少しは行われたし、財源もそのような形で移譲されたけれども、それ以上のマイナス面もあった。したがって、総じて言えば、私は合格点はとても出せないと思っております。
 第二期改革に入って、これからの地方分権はそういう事態にならないようにしなければならないと思います。これから、総裁選だけではなく、総選挙においても、地方分権ということは恐らく多くの候補者あるいは多くの政党もおっしゃると思うんですが、本当にそれが分権につながるかどうかというところから、やはり我々はチェックしなければいけないと思います。地方分権を前へ進める、その実が伴うかどうか、そこら辺に注目していきたいと思っております。
【記者】  財源の部分が大きいということですか。
【知事】  財源の部分ももちろん、これはとても大きいですし、それから、例えば権限移譲なんかも、従来の権限移譲というのはあまり自由度を増すことにならなかったですね。基本的なものあるいは地方としてどうしてもやらざるを得ないもので、裁量権やら自由権の拡大につながらなかったという意味でも、これは問題点だろうと思います。
 それから、二期改革ではやはり二重行政をどうこれから解除していくのか。その場合に、国の地方機関がたくさんあります。地方支分部局と言われるものがたくさんあります。国家公務員のうち、それぞれ配置されている職員さんの方が人数が多いわけです。同じような仕事をやっている部分、分野もございます。やはり二期改革は、その地方支分部局をこれからどうしていくのかというのも大きな論点になっていくと思います。
6.

米国大手証券会社の破産による県内企業への影響について

【記者】  アメリカにおける大手証券会社の破産法適用などにより、今朝から株安が広がっています。県内企業への影響について、どう思われますか。
【知事】  サブプライム問題がいよいよ大手証券会社の破産法適用申請まで及んだということで、サブプライムの影響の大きさと根深さ、その象徴とでも言いますか、大きな会社が日本でいうと再生法の適用を申請したということでありますので、自力で立ち直れない状況、破綻状況になったということであります。
 北米は、輸出型の本県の産業にとってやはり大きな市場でありますし、取引先であるし、利益を確保する場所でもあります。その北米、アメリカがそういう状況になったということは、当然のことながら輸出産業、主力の自動車を始め関連産業に間違いなく影響があるものと思います。
 既に主要企業もこの3−6月期などの見通しの中では、かなり厳しい表現をしておられました。それがいよいよ現実のものになっていく、場合によってはさらにその厳しさが増していくんだなという、そんなふうに重く、厳しく受けとめました。
 今後のことでございますけれども、私ども、それはとりもなおさず県税、歳入に影響してくるものでございます。したがって、いろいろな課題やら仕事をきちんとやっていくための一番もとになる歳入に直結する話でもありますので、実は、今日も朝、部長会議を開催いたしました折にも、総務部長からそうした財政状況の動き、それからアメリカの動き、それから今後の事業運営のあり方など部長会議でも報告し、議論したところでございます。
 私は、9月議会がいよいよ始まるわけですけれども、これから年末に向けて、国の予算とももちろん関わりが出てまいりますけれども、来年の予算のいろいろな準備に入らなければならない大切な時期を迎えるわけですけれども、かなり難しい舵取りが必要になってくるかなと思っております。もちろん、まだまだ先のことでございますので、これから景気の動向などを真剣に見極めながら対応していきたいと思っておりますが、いずれにしても、昨日のニュース等は、本当に深刻に受けとめました。