知事の記者会見
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平成20年12月25日(木) 午前11時
1.

今年1年を振り返って
県税収入の見通し及び来年度予算編成について
雇用問題にかかる県の対策について

【記者】  3点伺います。
 まず、1点目ですが、
 今年、前半は原料高、後半は金融危機に影響を受けた年でした。県でも職員の不祥事、不適正経理問題などありましたが、一方で愛知県にゆかりある方がノーベル賞を受賞されたり、北京オリンピックで活躍されるなど明るい話題もありました。今年1年を振り返った知事の所感を伺います。
 次に2点目ですが、
 3,000億円規模の税収減が見込まれるということで、職員の給与カットなどにまで踏み込んだ歳出見直しがあるのか、来年度予算編成の見通しについて伺います。
 最後に3点目ですが、
 先日、トヨタが初の営業赤字の見通しを発表しました。急速に減速する中部地区の経済状況においては雇用問題が重要です。県では電話相談室設置など対策を取っていますが、今後深刻化する雇用問題への対策について伺います。
【知事】  1点目は、1年を振り返ってということでございます。本当にいろいろなことがありました。総じて一言で言えば、この1年、本当に多事多難な1年だったと思います。
 その多事多難だという意味は、今お話しいただきましたとおり、100年に1度という経済の激動をこの愛知県ももろに受けとめることになり、もう深刻な影響を受けているということもございます。それから、これも今御指摘いただきましたように、今年の10月には会計検査院から不適正な会計処理の指摘を受け、これは現在も解明を進めながら、今後の再発防止策を講じているところでございます。これも愛知県にとりましては大変大きな出来事でございます。
 それから、1年通して見ますと、職員の不祥事も本当にたくさんございまして、とりわけ、私的な行為による逮捕というような事案が頻発したことはとても深刻に受けとめております。全体の奉仕者として県民に対する信頼を大きく損なったという意味でも、これもつらい、大変厳しい事件でございました。
 それから、多事多難という意味から言いますと、今年の8月でございましたけれども、大変な豪雨に見舞われ、人的、物的に大きな被害をこの地方はもたらされました。特に、この8月の豪雨の中でお二人の方が亡くなったり、あるいは堤防が決壊するというような事態が起き、あの東海豪雨の大災害後、またこのゲリラ豪雨に見舞われ、大変な事態を招いたということでございます。
 加えて、安心・安全という意味から言いますと、3年連続交通事故ワースト1位、これは死亡事故でございますけれども、今年は何としてでも返上したいということで、年初から多くの皆様方の御努力によってさまざまな活動、運動を行ってまいりましたけれども、どうやらこれもワースト1位返上に至らなかった。昨日現在で20名も昨年より減らしてはおります。おりますけれども、ワースト1位であることはかわりがないわけで、このままいけば4年連続ということで、大変厳しい交通環境にございます。
 それから、食の安全のこともありました。中国の冷凍ギョウザの農薬混入、あるいは食料品のメラミンの問題など。それから、本県におきましても事故米のこと、ウナギのこと、さまざまございまして、これも県民の皆様方にいろいろ心配や不安を与える事件でございました。
 そのように本当に多難な1年、課題の多い1年でございましたし、今申し上げたものは、多くは来年に引きずっていかなければならない、重い重い課題だと思っております。
 一方、御指摘にもありましたとおり、うれしいニュースも幾つかございました。オリンピックは、2大会連続で金メダリストを3人も輩出するというようなことがあったり、あるいは本県のかかわりのあるアスリートたちが19人も入賞を果たす。これは本当に沸き上がって、県民の皆様方も夢中でこのオリンピックの様子を眺めたことと思います。そしてノーベル賞の受賞。日本人が一挙に4人も。加えて、そのうちの3名の方がこの愛知と大変かかわりが深いということで、これも、特に学生やら若者たちに夢を抱かせることでございました。加えて、COP10を無事誘致ができたことも、この地域にとりましては未来につながることだと思います。多くの関係の皆様方と御一緒して誘致活動を展開してまいりましたけれども、今年のCOP9でCOP10を正式に、この愛知・名古屋と決めていただきました。再来年、実質的には1年数カ月後には本番がやってくるわけでございますので、これからまた気を引き締めて、成功に向けての準備を進めてまいりたいと思っているところでございます。
 このように多くのことができましたけれども、しかし、総じて、冒頭申し上げたとおり本当に多難な1年でございました。その中でも、これから深刻さが継続して、我々が汗をかかなければならない最大のものはやっぱり、100年に1度と言われるこの地域の景気の大きな低迷あるいは経済に及ぼす深刻な影響。これは後ほどお答えします雇用にももちろん深刻な影響を与えるわけでございますけれども、本当に100年に1度だなと思うぐらいの大きな、今影響を受けております。底が見えない、底なしだというのが、今の率直な印象でございまして、今、来年度の予算編成など鋭意進めているわけでございますけれども、なかなか来年度税収について固めることがまだできない状況に今、ございます。そんなことで、大変な1年であったと言わざるを得ません。
 さて、2点目の件でございますが、今も申し上げた愛知県の財政についてでございます。
 大体この時期はかなり編成作業が進んで、年が明けると調整というところへいくのでありますけれども、今年は歳入の方がなかなか固まらず、作業すればするほど減っていくという難しい状況にございます。したがって、まだ固め切っておりません。この年末年始もその作業を続けていかなければいけないと思っている状況でございます。
 さきの12月定例県議会で私は、県税収入の見通しとして、法人事業税の一部国税化を含めた数字として、約2,700億円の減額、減収が予測されると。これはまだその時点での概算の数字でございますけれども申し上げました。この2,700億円に義務的なさまざまな歳出増が予想されますので、それがざっと800億円。したがって、財源不足としては3,500億近いものがあるというふうに見込んでおりましたけれども、せんだって、例えばトヨタさんが通期での赤字というような見通しを発表されるなど、その後も厳しい環境がどんどん進行いたしておりますので、12月定例県議会で申し上げました2,700億円という数字も、さらに膨らんでいく可能性を、今、肌で感じております。したがって、厳しさは、本当に100年に1度という言葉も決して大げさではないと思っております。
 これだけ大きな減収ということになりますと、当然、県だけでの対応は極めて難しいと思っております。愛知県も数年前に交付団体から不交付団体へと変わったわけでございますけれども、現在の状況がそのまま反映されるとすれば、間違いなく私は交付団体へまた転ずるだろうと、そのように認識をしております。
 一方、当然県としても歳出の見直しを抜本的にやっていかなければならないと思っております。平成10年、11年にかけての前の財政危機のときにも、さまざまな分野に歳出減のための努力をいたしました。その中には、職員の給与の抑制ということもございましたし、事務事業についても大幅に一律カットというようなことも、あのときには断行いたしました。
 今回、まだ、手法と実際の見直しの中身はこれを決めてはおりませんけれども、今、その作業中でございます。やはり大胆に見直しを図っていくことはもう避けられないと、そのように感じているところでございます。
 これからの大きな私どもの課題は、県でできるそうした見直しがどこまで進められるのか。これはもちろん関係者も大変多いわけでございますので、我々が努力するのは、そうした方々の理解も求めていかなければなりません。しかし、避けては通れないと思っております。一方で、国の地方財政計画の大枠が発表されました。いよいよ年が明けますと個別の自治体に対する財政対策というものが今後詰めてくるわけでございます。交付団体ということになれば、国からの交付税がどれだけ確保できるのか、そういうようなことも含めて、大変重要なポイントになってまいります。
 年末、私はこの関係で4回上京して、関係方面に一般財源の総額確保、充実というものを求めてまいりました。今回は昨年に比べまして地方税の減収というのを盛り込んで、一定の地方財源が確保されたと思っております。その中で愛知県にどれだけ交付税を含めた財源措置がなされるのか、年が明けてからも、場合によっては国に何回も足を運び、愛知県の実情をきちんと伝える中で、我々が考える方向に行くよう努力していかなければいけないと思っているところでございます。
 それから3点目の御質問、雇用対策についてでございます。
 せんだって、18日でございましたけれども、産業雇用対策推進本部会議というものを立ち上げまして、県としてとり得るさまざまな対策について全庁的に対応するよう意思決定をし、今、それを実行しているところでございます。
 日増しに雇用関係も深刻さを増しておりますので、できれば私も明日、愛知県経営者協会、岡部会長のところへ出向きまして、さらに雇用確保について、経済界あるいは企業、事業所に対して一層の御努力をいただくよう要請をしたいと思っております。
 それから、年末の電話相談的なものは、県としてもこの休みも、年末も対応したいと思っておりますし、それから県営住宅などの住宅も、そうしたお困りの方々にできるだけ活用していただこうということで、もうスタートを切ったところでございますが、これだけ厳しい状況が続いておりますので、県としても何とか臨時雇用的に、これはもうつなぎ的な意味のものでございますけれども、お困りの方に、短期間であっても臨時的な、そうした雇用に貢献できるようにということで、今、内部で調整をしているところでございます。年が明けて、2月3月というのは年度末でいろいろ事業も、役所として処理しなければならない仕事が出てくる時期でもございますので、何とかそういう年度末、短期の臨時的なものではございますけれども、職を失ってお困りの方々に提供できるように、今、内部で検討し、できるだけ近いところで発表したいと思っております。
 そのような状況でございますので、年末も目が離せないと思っております。目が離せないという意味は、先ほど申し上げたとおり、予算の作業、これはできるだけ早く来年度の収入見通しなどを固めて、個々の事業やら政策をどうするのか、これを詰めていかなければなりません。年が始まり、1月の中旬にかけてしっかりとした作業が必要だろうと思っております。それから雇用のこと、これも目が離せないところでございます。
 以上申し上げましたとおり、大変厳しい環境の中にございますので、県民の皆様方も本当に暗い、つらい気持ちで年末を迎えておられると思います。できるだけ私どももお手伝いできるように努めてまいりたいと思っております。
  
2.

雇用対策としての臨時職員の雇用について

【記者】  臨時的な職員の雇用について、検討中とのことですが、どの程度の規模で、いつ頃から採用になるのか伺います。
【知事】  今、検討を進めておりますが、職を失って、なかなか仕事が見つからないというふうでお困りの方がいらっしゃるのが現実でありますので、民間の勤め先を見つけていただく、そのつなぎ的に雇用をして、お手伝いをしたいと思っております。
 今、考えておりますのは、年が明けて、2月、3月の年度末の2カ月間、まだ数字をきちんとは固めておりませんけれども、おおむね200人程度臨時で雇い入れができるような対応を各部局に今指示をしております。ですから、県庁の広範なさまざまな仕事の中で、いろんなところを集めて200人ぐらいになるようにというふうに、今、思い定めております。そういう集計をしているところでございます。
 どういう条件で募集するのかなどについて、担当の方では大分詰めておりますので、外部に対する募集は1月中旬ぐらいということであります。
 いずれにいたしましても、行政がお手伝いできるということはあらゆることを考えていきたいということで、急遽そのような指示をしたわけでございますけれども、決して十分なものとは思っておりませんが、少しでもお役に立ちたいということで実施するものでございます。
【記者】  臨時的に採用した職員は、具体的にどのような仕事になりますか。
【知事】  公務員でしかできないものももちろんございますし、それから、なかなか未経験者ではできない仕事がありますけれども、県庁にはさまざま仕事の補助業務、がございます。先ほど申し上げましたとおり、年度末、いろいろ補助をしていただけるような仕事も出てこようかと思いますので、そうした仕事をと、今考えているところでございます。
 これもまだ詰めたものではございませんけれども、例えば建設部の関係では、建設事務所に道路あるいは河川のさまざまなチェックのための事業というのがございまして、そういうものを補助していただくもの、あるいは学校などでは用務関係の仕事の補助とか、あるいは病院などでもそういう補助事業が想定されます。
 そういう外の機関だけではなく、当然のことながら、この本庁の中にもいろんな仕事があって、それの補助をしていただいてもいい仕事が出てこようかと思います。そういうものをできるだけ、200人ぐらい確保できればと思っているところでございます。
3.

人件費の抑制について

【記者】  人件費の削減について、本給カットも視野に入れて考えていますか。
【知事】  これは、当然のことながら職員組合といろいろ協議しなければならない案件になりますので、今ここで、どういう方向だということはまだ申し上げる段階ではございませんが、いずれにしても、こういう厳しい経済環境を県としても乗り切っていくためには、職員にも協力を求めていかなければいけない事態でございますので、これからよく職員組合を含めた関係者と協議、話し合いをしていきたいと思っております。
4.

県税の収入減と地方交付税の関連について

【記者】  税収減については、先日示された2,700億円がさらに拡大するのではとのお話がありました。地方交付税の交付団体への転落は、今の状況が反映されればとういことであって、決定的ではないということですか。
【知事】  これはまだ、どのような形で交付税が来るのか来ないのか、その金額はどうなるのかはこれからの作業です。地方財政計画で地方全体の来年度の見通しに基づいて国の方向が打ち出されました。今後、それが具体の愛知県に対してどうなっていくのかということを詰めていかれるのが年明け、大体例年でいうと1月の20日過ぎ、下旬にかけてでございますので、これからということでございます。
 ただ、昨年は私ども愛知県は東京都と並んで不交付団体でした。御承知のとおり、基準財政需要額と収入額がございますけれども、愛知県は、昨年は1,000億を超す超過分があるというふうに算定されて不交付団体になったわけですね。ところが、昨年に比べて今年が2,700億円減るということになれば、その超過額がはるかにマイナスの世界へ行きますので、そのように愛知県の税収見通しを国の方もきちんと受けとめてもらうならば、当然、これはもう交付団体の世界へ入っていくと、私どもはそう思っています。
 したがって、これから個々の都道府県、自治体の詳細な査定、積算ということになってまいります。先ほど私申し上げた、年が明けて、上京しながら愛知県の実情を訴えていくという意味は、そういう積算がこれから始まってまいりますし、これからもまだ刻々この地域の状況が変わっていくとすれば、そういう状況などもきちっと国当局の方へ伝え、つぶさにそういうものを反映していただくという努力と作業が必要になってくるだろうと思っております。
【記者】  税収不足に関しては3,000億円を突破しそうであるとの話がありましたが、その点についてはどのようにお考えですか。
【知事】  先ほど申し上げました2,700億円というのは税収減です。逆に、義務的な経費が増えるものですから、それを加味すると3,500億ぐらいになるということです。
 その税収減も増える、あるいは収入不足、財源不足も増えるというような関係になっていくわけでありますけれども、私ども、2,700億円という数字を概算で積み上げましたのは、中間決算におけるさまざまな企業の見通しやら動向などを微調整しながら積み上げました。ところが、その後さらに、先ほど申し上げたとおり、22日にトヨタさんからああいう発表があったりして、あのときの前提よりもさらに悪化しております。そのように考えますと、2,700億、概略の数字ですけれども、その数字もさらに膨らむ方向で動くだろうというふうに思っておりますけれども、いずれにしても、概算でございますので、まだきちんきちんと積み上げている状況ではございません。今まさにその作業を、財政課を中心に、事務方で進めているところでございます。
5.

職員の不祥事について

【記者】  今年は、職員8人が逮捕されました。私的なこととはいえ、不祥事が続発した原因についてどのようにお考えですか。
 また、これまで何度も再発防止を言われてきたにもかかわらず一向に不祥事が減りません。来年、どのように減らしていくのか伺います。
【知事】  今年1年を振り返って、最も恥ずかしいことのうちの一つです。お話のように、8人が逮捕されるというような異常事態でございました。そのうちの7人までが私的な部分でありました。中身は本当に、一々申し上げるまでもなく、恥ずかしくなるものもたくさんございました。
 その都度私も、こうした記者会見の場などで皆さん方に申し上げてまいりましたけれども、特に私的なものという、私生活の私的な部分の犯罪というのは、行政が直ちにこうすればということができないもどかしさを感じております。これをやればすぐ改善するという特効薬もなかなか見出せないと思っております。したがって、人間として、社会人として何が必要かというような基礎的なものから含めて、職場でのコミュニケーションあるいは研修、さまざまなことを努力してまいりました。しかし、せんだってもまた逮捕者を出すというようなことでございまして、十分それが機能していないということについては、県民の皆様方におわびをするしかございません。
 来年どうするかということでございますけれども、本当に地道に職員に反省を求め、綱紀粛正あるいはさまざまなコミュニケーション、そういうことをこつこつこつこつ積み上げ職員意識を変えていくしか、基本的にはないだろうと思っております。そういうことで信頼を取り戻していくしか、当面、具体的な策としてはないわけでございますけれども、我々はやはり引き続きその努力をしていかなければならないと強く思っております。
 なぜか、あるいはどうするかということの御質問には、なかなかストレートにお答えできない申しわけなさを今感じておりますけれども、ひたすら、重ねて職員にしっかりとそうした最低限の法やらルールを守るよう、あらゆる機会に諄々と説いて、指示をしていくしかないと思っております。来年こそなくしたい、あるいは大幅にこれが減るようにできるだけ、最善の努力を払っていきたいと思っているところでございます。