知事の記者会見
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平成21年1月19日(月) 午前11時
1.

平成21年度予算編成の状況について

【記者】  平成21年度予算編成については、年頭記者会見で、4,900億円の財源不足が生じるため、人件費の抑制や様々な削減により対応すると表明されました。年頭記者会見以降、具体的に決定していることがあれば伺います。
【知事】  来年度予算の編成に向けて、今いろいろ作業を進めております。年頭会見のときにも申し上げましたとおり、予算のフレームとしては、4,900億円の財源不足と申し上げました。これは、来年度の歳入の見通し、それから歳出の方は各部局からの要求などを取りまとめて、不足額をお知らせしたものでございます。
 その後、編成作業を順次進めておりますけれども、何と申しましても、大幅に歳入が減るものですから、その手当てがとても重要です。県税が減るものに対して考えられる手段としては、国の財政措置として、どれだけ地方交付税だとかあるいは臨時財政対策債だとかを確保できるのか、これが一番大きな課題でございます。そのために、先週も東京へ参りまして鳩山総務大臣に直接お会いし、愛知県の現状をお話ししてまいりました。その前の週も、事務次官にいろいろと説明をし、意見交換をしてまいりました。
 近々国の方では、21年度の地方財源対策のありよう、方向性が示されることになっておりますので、今、それを待っているというところでございます。けれども、景気の低迷によって歳入が大幅に減るというのは、もちろん愛知県が一番大きいと思いますけれども、よその都道府県も同じような状況にございますので、実際、現実問題として地方交付税がどれだけ確保できるのかはなかなか困難な状況にございます。地方交付税と地方交付税の振りかえである臨時財政対策債、この二つをにらみながら、今、国の方からどういう方向を示されるのか、これを受けて、あとの財源対策をどうしていくかということがよりつまびらかになってくると思います。
 それから一方、歳出の方ですけれども、もちろんこれも並行していろいろな検討を進めております。投資的な事業をどこまで圧縮していくのか、あるいは県の単独事業をどこまで圧縮していくのかというようなことの作業を今内部で検討しておりますけれども、これはまだ発表できる段階まで至っておりません。加えて、人件費なども当然、全く触れないわけにはまいりませんので、今、組合の方といろいろ議論、交渉をしているところでございます。これも、職員には大変つらい思いをさせることになりますけれども、この100年に1度と言われる大きな財政危機の中にありますので、何とか御理解をもらう中で協力していただきたいと今思って、交渉をこれからも続けていくところでございます。
 それから、いろいろな事務事業も、見直し得るものは見直したいということで検討しておりますけれども、御承知のとおり、ここまで大きな財政危機ではございませんでしたが、10年前も財政の非常事態という事態がございまして、それ以来、この10年間一貫して行革を進めてまいりました。定数の削減、あるいは組織の見直し、あるいは事務事業の見直しなどさまざまやってまいりまして、行革的な観点でできることというのは、正直言って、もうかなり減っております。その中でさらに知恵を絞り、努力をして、どこまで減らし得るかということになってくるわけでございまして、大変その意味では苦しい作業です。
 それから、義務的な仕事がこの10年間にかなり増えております。その典型は、例えば福祉だとか医療ですけれども、そういう義務的なものが増えておりますが、それはなかなか切り込むことができません。だとすると、やっぱりどうしても足らないところはできるだけ、法的に許された範囲で起債、つまり借金ですね、これをどう活用するかということになっていこうかと思います。そんなことを今いろいろ、頭を悩ませながら作業を続けているところでございまして、そろそろ知事査定という段階にも入る時期になってまいりましたので、一つ一つ調整しながら、何とか予算に間に合うように作業を続けていきたいと思っているところでございます。
 したがって、今日の段階で4,900億円というような大きな財源不足についてまだ決してめどが立ったわけではございませんで、むしろ景気の動向も、先だって日銀が発表した地域経済報告などを見ますと、この東海地方の景気は急速に下降と、とても厳しい表現で警戒をしております。まだ底が見えたと言えない状況だけに、極めて難しい作業を今続けているということでございます。
  
2.

雇用問題にかかる県の対策について

【記者】  雇用問題については、まだまだ、雇用が安定してこない中、名古屋市内の家がない方々向けのシェルターが一杯になっているとのことです。名古屋市には、他の地域から仕事や住まいを求める方々が集中してくるという事情があることから、名古屋市は県に支援を求めています。こうした問題について、今後、県としてどう対処していくのか伺います。
【知事】  今回の景気の後退の中で顕著に出てまいりましたのが、雇用問題、とりわけ非正規労働者の職を失うという事態であります。せんだって厚生労働省の調査が発表されましたけれども、今年の3月、つまり年度末までに全国で8万5,000人、そのうち、愛知が約1万人というような結果も出ておりまして、私どもでも、本当に重く、大変な事態だと認識をいたしております。
 これまでもさまざまな取り組みを行ってまいりました。特に、雇いどめにならないようにというような予防的な意味も含めて言えば、金融対策だとかあるいはさまざまな相談体制の充実なども行ってまいりましたし、昨年の12月に産業雇用対策推進本部というものを立ち上げまして、全庁的な取り組みを行ってきたところでございます。
 こういう緊急の事態に対して、愛知県としてももちろん知恵を絞って対応しなければいけないということで、例えば県営住宅などの住宅の提供なども、もうこれは既に表明したことでございますが、こうした生活対策は、先週、県営住宅の一時入居について追加受け付けを行いました。これは即日全戸入居ということになったわけで、ニーズの強さを改めて思い知りました。
 それから、雇用対策としては、県においても臨時職員の採用をすると、雇用するということで、これも前のこの会見の際にも申しましたが、200名ぐらいをというふうに考えておりますけれども、とりあえず第1次として、今日、114名を雇用する方向でハローワークにおいて募集を開始したところでございまして、これもまた、時期を見て第2次ということで拡大していきたいと思っているところでございます。
 それからもう少し、そういう目先のものというよりも、若干先を見た対応としては、いろいろありましょうけれども、再就職支援をしていかなければいけないと思っております。職を失った方について、やはり職についてもらう努力をしていかなければなりませんが、そのうち早急に取り組むべき課題としては三つあると思っております。
 一つは、新規に求人を掘り起こしていく努力をしなければいけません。この点については、いろいろ我々も聞きますと、この際やっぱり意欲のある優秀な社員を採用したいという企業もあるようでございますので、そうした企業の掘り起こしが必要だと思います。労政担当局長を始めとする産業労働部の職員に、当面、県内約300の中小企業を直接訪問して、そういうお願いに上がりたいと思っております。もちろん、そうした訪問の際には、雇用の維持もお願いをするわけでございますけれども、意欲あるそうした企業の掘り起こしということを行っていきたいと思っております。
 それから二つ目は、雇用そのものを創出していくことが必要であります。これについては、御承知のとおり、今、国において第2次補正の中で、新たに都道府県に基金を造成して、地域の雇用、就労機会を創出するという事業が審議されております。たしか今日から参議院の審議ということになりましょうか。これは、以前もこういう基金を造成して雇用を創出していくという事業がありましたけれども、今回の国の2次補正の中で再度基金を積んで、それで雇用を生み出していこうという事業が今計画されているところでございます。ふるさと雇用再生特別交付金と緊急雇用創出事業という2事業でございます。私ども、大変期待をしております。雇用の創出ですから、県が直接採用するというものではございませんで、いろいろな関係機関にお願いをして進めていくものでございます。本県でどのくらいの規模になるかということは、まだ具体の分配など示されておりませんけれども、現時点で推測いたしますと、大体本県で3年間で100億円以上、雇用創出効果が7,000人以上、そのように見込んでおります。したがって、国の方の予算などが成立し、できるだけ速やかにこの事業が実行できるように準備をしていかなければなりませんので、私どもも、2月定例県議会にはこうした基金を造成するための条例を提案させていただこうと考えておりますし、関係機関あるいは市町村などには、できるだけ速やかに協調をとりながらこの事業の推進を図ってまいりたいと思っております。
 それから三つ目でございますけれども、セーフティーネットという観点からの訓練がとても重要だと思っております。愛知県の場合、急激に雇用情勢が悪くなりましたけれども、それでも、昨年の12月の時点での有効求人倍率は1.28。つまり、何を意味しているかといいますと、職を望んでおられる方と採用する側とにまだミスマッチがあるということであります。このミスマッチを解消するために重要なのが、やはり能力開発あるいは職業訓練といったことであろうと思っているところでございます。国の21年度予算の中には、こうした雇用セーフティーネット訓練の拡充も盛り込まれておりますので、県もこうしたものも大いに活用して、これからの能力アップやら訓練を充実させていきたいと思っております。
 ちなみに、民間機関を活用した訓練は、20年度は延べ500人でございましたけれども、こうしたことで充実が図られ、新年度には3,000人規模へ拡大をしていきたいと思っているところでございます。こうしたことによって、例えば今、職場で人手不足で困っているというのは、例えば介護の現場なんか、もろにそういう悲鳴が上がっていますね。介護も含めて、さまざまな職業訓練を積んでいただいて、雇用の促進を図ってまいりたいと思っているところでございます。
 いずれにいたしましても、雇用情勢は大変厳しい中にあります。多分年度末には、以前から言われておりました2009年問題、契約期間が途切れるという中でのいろんな問題が出てこようかと思いますので、十分目を光らせ、関係機関と連絡を密にして対応していきたいと思っているところでございます。
 なお、名古屋市のこともお話がありました。名古屋市さんも大変今御苦労なさっておられます。やはりそれぞれの地域の対応というものが重要です。そうでありませんと、どこかへ集中するということになりかねませんので、現にそういうところもあらわれておりますので、実は名古屋市からの要望をいただく前から、昨年の12月からでございますけれども、3回にわたって、各福祉事務所が責任を持って、例えば生活保護だとかあるいはさまざまな対応をきちんとしていただくよう市町村に通知をしてまいりました。
 これに関連して、1月に入りましてから、健康福祉部のこれは職員でございますけれども、中核市を訪問いたしまして、例えば臨時の宿泊場所の確保なども要請したところでございます。できれば、私自身も近々各市町村長に対して、それぞれの地域における取り組みをお願いしたいという文書を出したいと思っているところでございます。
 それから、21日、あさってになりますけれども、県内市町村の例えば生活保護担当者あるいは労働関係担当者に集まっていただいて説明会を開きます。これは愛知県のさまざまな取り組みを説明するという目的もございますけれども、名古屋市から要望が出ておりますことについても、こういう場所できちんとお願いをしていきたいと思っているところでございます。どこの市というだけではなくて、これはお互いに協力し合わないといけないことだと思いますので、連絡、連携を密にしていく考えでございます。
3.

人件費の抑制について

【記者】  職員の給与カットについては、職員組合としては簡単には了承できないとの話もありますが、どう説得していくのか伺います。
  また、特別職、管理職はどれくらいのカットを念頭に置いているのか伺います。
【知事】  組合の方には一定の提示を申し上げましたけれども、もちろん相手があることですので、協議し、議論し、できるだけ理解が得られるように、これから交渉しなければなりません。まだ緒についたところでありますので、実際にどのぐらいのカット率になるかということは申し上げられる段階ではございません。しかし、現状を御理解いただいて、できるだけ協力をいただきたい。そして職員に対しても、これはそれぞれの生活そのものにかかわることでございますので、我々も誠意を持っていろいろ話し合いに臨んでいきたいと思っております。
 それから、管理職はどうかということでありますけれども、やはり一般職員の皆さん方の方向性が決まりませんと、それをどうするのかは、まだなかなか具体化し切れておりません。
 それから、私を含めて特別職だとか、あるいはそれに相応する職ということになってまいりますけれども、当然のことながら私自身も、あるいは両副知事を含めて特別職もカットしていかなければいけないと思っております。職員の方向がつまびらかになってきたところで我々が決断することだろうと思っております。当然、一般職と同程度では済まないものと思っております。
4.

厳しい経済情勢下における「あいちトリエンナーレ2010」の開催について

【記者】  厳しい経済情勢の中、「あいちトリエンナーレ2010」については、延期、縮小などの議論があると思いますが、今後の「あいちトリエンナーレ2010」開催の見込みや開催への意気込みを伺います。
【知事】  急激な景気の後退と財政危機の中で、今お話しのトリエンナーレに限らず、ソフト、ハード含めて、あらゆる事業が検討の対象になっています。したがって、トリエンナーレだけを特別というようなことではなく、いろいろな事業を議論の対象に挙げております。
 私どもは、この厳しい状況の中ですので、当然のことながら、今計画しているものについても見直しが必要になってくるものがあると思っておりますけれども、まず、トリエンナーレについて言えば、まだ結論は出しておりません。これも含めて、今幾つかの事業について内部議論したり、あるいは関係者と話し合いをしたりしております。
 考え方として、ハード、ソフト、これは共通で言えることでありますけれども、財政が非常に逼迫しているときですから、見送ったりするという、あるいは延期したりというようなことも、いろいろな事業にあり得るかもわかりません。ただ、その場合に、大体どの事業もその準備期間にかなり時間をかけて、その間に関係者の皆様方に御協力をいただいたり、水面下でいろいろな準備が進んでいるというケースもあります。したがって、延期によってかなり御迷惑をかけたり、あるいはその事業そのものの芽が摘み取られてしまって、火が消えてしまうというようなこともあります。したがって、そこら辺は慎重に見極めて、その事業ごとに判断をしていかなければいけないと思っております。したがって、トリエンナーレをいろいろ多面的に今検討しているところでございます。
 もともとトリエンナーレを開催したい、あるいは開催する意向を表明いたしましたのは、大変経済が元気だ、あるいは活力があるということで世界の中から注目されているこの愛知が、いや、ちょっと待てよと。文化だとか芸術だとかの面では外へいろいろアピールするものが十分だろうか。それから、21世紀の一つの方向性として、こうした文化力だとかあるいは芸術の力が再評価されるといういろいろな専門家の御意見もありました。また、この地域の活力にもつながると。したがって、国際的に博覧会によって認知されたこの地域をさらに大きく発展、飛躍させるための一つの有力な方法として、3年に1度の国際的な芸術祭ということを意図したわけであります。
 したがって、経済状況という、半年前には予期しなかったこれだけの大きな変化があるわけですので、総合的にどうするかということは検討しなければならないとは思っておりますけれども、トリエンナーレそのものはこの地域に大変意義があり、価値があるものだというふうに思っております。
 冒頭申し上げたとおり、今まさにほかの事業ともども、どうするかということを内部検討しているところでございますので、このトリエンナーレの扱いについて、今ここで表明する段階にはないということでございますので、御理解をいただきたいと思います。
5.

名古屋市長選挙について

【記者】  名古屋市長選挙については、候補者も出ていますが、現在の状況について、どのように感じているか、感想を伺います。
【知事】  愛知県と名古屋市の関係というのは、従来から良いパートナーとして、博覧会、空港を持ち出すまでもなく、いろいろな基軸になる仕事を一緒に、汗を流し、協力し合ってやってまいりました。したがって、松原市長さんの後、どなたが舵取りをされるかというのは、当然のことながら無関心ではおられませんし、私自身も非常に関心を持ちながら、今メディアの報道などに目を向けております。
 何人かの名前を、そういう報道などを通じて聞き知っておりますけれども、どなたがどうでということは、ちょっと私の立場から言うことではもちろんないと思いますし、それから、下手に申し上げることによっておかしな影響を与えたり、ミスリードするようなことがあってはいけないということで、自覚しているつもりです。
 恐らく、4月の選挙ですし、名古屋市会ももう議会に入る段階です。ですから、大体、いろいろ取りざたされている方々ももうそろそろ固まってくる時期ではないかなというふうに見ておりますが、私どもは、先ほど申し上げたとおり、県と市が協力し合って進める仕事というのはこれからも多いと思うし、むしろこれから増えていくかもわかりません。だから、どなたがなられようとも、そういうふうに、今後もいけるようにと、それは望んでおります。
6.

雇用対策としての県営住宅への一時入居募集について

【記者】  雇用対策の一環である県営住宅への一時入居の募集については、多数の応募があったと聞いています。今後、追加募集があるのか伺います。
  また、豊田市の保見住宅については、300戸以上の空室があり、活用の要望もあるようですが、難しい問題もあるようです。今後、どのように対応していくのか伺います。
【知事】  住む場所がないという切実な声を受けて、県営住宅などを緊急に、臨時に提供するということを行いました。大変にニーズが高いというような中で、保見住宅などの拡大の声も出てまいりました。
 弁解で申し上げるわけではないのですけれども、保見住宅について言えば、もともと外国人の方が多い団地でございまして、残念ながら、これまでも団地の生活の中でいろいろなトラブルがあったりして、自治会やら地域の方々から、やっぱり一定限度自重してほしいというような強い要請も受けておりましたので、ただ空いているところをすべてやみくもに空けるということになると、また別の混乱が出たりいたしますので、そういう制約の中で御理解を得ながら、限られた範囲でやってきたということでございます。その点は御理解をいただきたいと思います。
 今後の状況ですけれども、まだ、具体的にどこのどういう団地を何戸というようなところまでいっていないようでありますけれども、ニーズの強さは認識しておりますので、可能かどうかという点も含めて今検討し、できれば、たとえ少ない戸数でも提供できるように努力していきたいと思います。