知事の記者会見
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平成21年6月15日(月) 午前11時
1.

本庁舎等に展示する現代美術作品について

【知事】  おはようございます。初めに、私の方から御報告を兼ねて御披露を申し上げたいと思います。
 既にもうお気づきだと思いますけれども、この本庁舎1階玄関ロビーのところと、それから議会棟の議事堂1階ロビーに、二つの芸術作品を展示させていただきました。これは言うまでもなく、来年、「あいちトリエンナーレ2010」を開催するわけでありますけれども、できるだけ多くの方に現代アートに親しみを持っていただきたいということで、あまりこれまで例はないのですが、役所の中に、来庁者の目に触れるような形で作品を置かせていただきました。
 まず、本庁舎玄関ロビーでありますけれども、彫刻家の岡本敦生さんと画家の野田裕示さんの共同制作作品を展示いたしました。こうした彫刻と絵画とのコラボレーションというのは大変珍しいものでございまして、この作品は古代の洞窟壁画を思い起こさせるものでございます。
 もう一つの作品は、実は、先月まで愛知芸術文化センターで設置され、多くの方々にご覧をいただいた、彫刻家の三沢厚彦さんの作品であります。この三沢さんは木彫芸術の分野では大変高く評価され、注目の作家でありますけれども、「あいちトリエンナーレ2010」にも参加が決定しておりますアーティストであります。芸文センターで行いました展示で多くの方々から好評であったライオンの彫刻を、議会の議長さんの御了解も得ましたので、ロビーに展示をさせていただいたということでございます。
 今後はできるだけ、こうしたアートを芸文センターや美術館の空間の中だけではなく、できるだけ人目につくと申しましょうか、触れ合っていただける空間をうまく活用して、こうした試みを少しずつ広げていきたいと思っているところでございます。こういうことによって来年のトリエンナーレの機運が少しでも高まり、PRできることを望んでおります。どうかまた、記者クラブの皆様方にも御協力をよろしくお願い申し上げます。
【記者】  現代美術を県庁舎、議事堂に展示するとのことですが、今後、他の場所でも展示する予定があるのか伺います。
  また、珍しい取組みであり、知事の強い思いが表れていると思いますが、どのような思いで、今回展示する2作品を選んだのか伺います。
【知事】  芸術作品を展示するわけですので、県の施設と全く別の場所というと、やっぱり管理上の問題もあろうかと思いますから、これから拡大する場合もどうしても県管理のところが中心になると思います。
 例えば一例を挙げれば、よくさまざまなお客様がみえる県の公館なんかもその一例として考えられると思いますし、議事堂も、1階のロビーだけではなく、ほかの場所なども可能ならばというふうに思っております。
 私どもの思いは、今度のトリエンナーレというのは、一番基軸になるのは現代アートでありますけれども、現代アートというのはまだ馴染みが薄かったり、それから作品によってはちょっと難しいとか違和感があるとかという声も間々聞きます。したがって、できるだけ気軽に多くの作品をご覧いただいたり接していただくことによって、そういうものの理解が随分広がってくるんだろうという感じがしております。
 県庁はどちらかというと、私がこんなことを言うのはなんですけれども、殺風景で、今まで芸術的な色彩が薄い場所だったと思います。しかし、出入りされる方はかなりの人数に及んでおりますので、そういうところへ置かせていただくことによって、少しは現代アートやトリエンナーレのPRになるのではないだろうかということでございます。
 それから、二つのこの作品を選定したのは私ではなくて、もちろん県の美術館やら関係、担当で話し合って、この二つを決めてくれたということでございます。
 いずれにしても、こういう機会に県民の方々が楽しく、面白く受け取っていただいて、来年への期待が高まっていくことを大いに期待をしております。
【記者】  知事は、美に関するエッセイ集も出されるということで、大変美術作品に関心が高いと感じています。現代美術は難しいと考えがちですが、県庁に展示している2作品を見てどのような感想を持たれたか伺います。。
【知事】  現代アートが難しいということは、多くの方が感想としておっしゃるんですね。なぜ難しいんだろうなというふうに自分自身振り返ってみると、やっぱり馴染みが薄いんですね。我々、美術や芸術というと、やはり絵画があったり彫刻があったり、これまでの既成概念があります。今の現代アートは、例えば空間芸術、インスタレーション、空間に物を置いて、それを芸術として発信する。これは過去にありませんでした。それから映像芸術、映像そのものの中でパフォーマンスを見せるとか、それから、パフォーマンスそのものをまた芸術として見せるとか、そういうものに対してこれまで経験があまりありませんし、戸惑いがあると思うんですね。したがって、たくさんのものを見て経験して、そういう中から何か良さだとか面白さを発見してもらうということがとても大切だろうと思います。
 今回展示をいたしました、例えばこのライオンなんかは、これは逆に、ものすごくわかりやすいですね。ものすごく具象的ですし、ライオンそのもので、特別どこかデフォルメしたり大きく変形したりというものではありませんので、これは非常にわかりやすいという例で、親しんでもらえるのではないかというふうに思います。現に、芸文で展示をしておりましたときも、こういうアニマルシリーズで、象だとかキリンだとかいろんな動物のものがありましたけれども、若い人に結構人気でした。やはりわかりやすいという点ですね。
 それから、こちらは、一見見ると、日本の石棺ですね、そういうものに見られます。先ほど申し上げたとおり、実はこの中のところに絵の作品が入っていて、石のモニュメントと申しましょうか、この作品と絵とが一体になっております。これはいろんな受けとめ方ができる作品だと私は思っています。日本でも、奈良あたりで古い歴史的な石窟が発掘されて、中に古代の美しい、ロマンあふれる絵が描いてあったという、そういうのをイメージする人もいらっしゃるでしょうし、それから、日本の芸術というよりも、この地域に目をおろして見れば、愛知県には、岡崎で石工芸の伝統なんかがあって、若い作家がいろいろなものを創っていますけれども、そういう視点で見るとまた面白さが出てくるでしょうし、いろいろなとらえ方ができると思います。
 現代アートというのはあまり、この絵はあるいはこの作品はどう見るべきかというよりも、いろいろな想像力を働かせてもらうというところに面白さが、私はあるんだろうと思っております。
 ただ、芸術作品ですので、美術館のように温度だとか湿度だとかの管理が、実はなかなか難しいということで、この木の作品とこちらは石の作品なんですけれども、玄関である程度吹きさらしのようなところでも、比較的この石の作品の方は保存が利く、管理が利くということですけれども、こちらはたしかクスノキの木でしたが、湿気なんかに影響を受ける。ひびが入ったりいろんなことがあるということで、温度やら湿度が比較的安定している議事堂の方がいいだろうということもあったようです。
 今後も、誰でも親しんでいただけそうなものや、思い切ってちょっと大胆なものや、いろいろこれは美術館の方にリクエストを出しまして、いい作品を身近にご覧いただけるような、そんな仕掛けをしてみたいと思っております。
  
2.

6月議会補正予算におけるポイントについて

【記者】  6月議会の補正予算案について、最もポイントを置いていて強調したい点をお聞かせください。
【知事】  今回の6月補正予算のポイントということでございますけれども、やっぱり何と申しましても最大のものは、国の「経済危機対策」に呼応して緊急に必要な措置を講じたという点であります。国の補正予算をできるだけ有効に活用しようということで、県民生活の安心・安全、あるいは将来のこの地域の活力ある発展につながる事業に対応できるようにということで予算を編成したところでございます。
 今回の補正の規模でございますけれども、842億3,500万円余りでございます。この数字は、平成11年、ちょうど私が就任直後、当初予算が骨格でありましたので、この平成11年の6月補正はかなりの大きな規模になりました。しかし、それを除きますと、6月補正としては過去最大の規模でございます。
 今回の国の補正予算に関連した主な事業といたしましては、道路、河川などの公共事業、あるいは介護職員の処遇改善のための特例的な基金の創設、あるいは国庫補助金を活用した県立学校の情報化の推進など、さまざまなものがございますし、さらに今回、「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」というものが創設されました。これを充当して行う県の単独事業も今回の予算にあげたところでございます。
 その主なものでございますけれども、一つ二つ申し上げますと、新型インフルエンザの緊急的な対応として、発熱外来に対する支援、あるいは抗インフルエンザウイルス薬の備蓄計画の前倒しなどに、こうした交付金を充てていきたいと考えております。それから、過去にこの定例会見でも何回か御質問いただきました高速道路の料金値下げ、これにつきましても、できれば夏休みから実施したいという私どもの思いもございまして、今回の補正で料金値下げに伴ういわゆる経費、これも計上したところでございます。
 もっとも、国の今回の補正措置につきましては、まだ実施の中身についてよく把握できない部分、制度設計が中途のものもございますので、そうしたものにつきましてはこの6月議会は見送りましたけれども、準備が整い次第、9月補正に掲げていきたいと思っているところでございます。
 ポイントという点からいえば、そういうことになろうかと思います。
3.

3人目副知事の検討状況について

【記者】  先日、副知事の定数条例改正案を公表されましたが、3人目の副知事についての検討状況を伺います。
【知事】  現在2人の副知事を、1人増やして3人にしようというのは、過去から私自身も検討してきたものでございます。その根本にありますのは、さまざま県政をめぐる課題が複雑多様化してまいりまして、愛知県の規模として、2人の副知事よりもより充実して事に当たっていきたい。私も知事に就任して10年が過ぎたわけで、11年目に入りましたけれども、本当に仕事が複雑多様化しているということを実感しております。スピードを求められましたり、あるいは柔軟な対応を求められましたり、情報を的確に把握することも含め、やはり副知事さんの役割というのはどんどんどんどん大きくなっているものと思います。
 平成18年に地方自治法が改正されまして、地方のそうした自主的なマネジメントという観点から、副知事の権限がより強化されたところでございます。したがって、副知事のその機能強化に伴い、本県におきましてもいよいよ3人目を置きたいということであります。御承知のとおり、私の先の知事選挙にはマニフェストに掲げました。そのマニフェストで県民の皆様方の御支持をいただいたわけでございますけれども、したがって、できるだけ早くやろうと思っておりましたが、諸般の事情から、今回という時期になったところでございます。
 現在の状況ということですけれども、この人選については今、鋭意検討しております。できるだけ早くというふうに頭に描きながら、今、人選作業を進めておりまして、もちろん決定次第、議会の方に具体的な追加提案という形で出していきたいと思っているところでございます。
 副知事の3人制についてはそういうことでございます。
 ちなみに、これももうクラブの皆さん方御承知のとおり、全国では10の都道府県が3人以上の条例を持っておられます。実際に3人以上を置いているのが、現在のところは、私ども承知しているのは6都道府県ということのようでございまして、東京、大阪、神奈川、北海道、福岡、新潟、こういうところがもう3人制、あるいは東京は4人ですか、そのような形で行政が進められていると聞いております。
 いずれにしても、できるだけ早く3人目の人選を進め、皆様方にも議会にも提案していきたいと思っております。
【記者】  3人目の副知事については、現在人選中とのことですが、どのような方向性で人選を進めているのか伺います。
【知事】  いろんな選択肢を持って、これまで検討してまいりました。一定の絞り込みを今しつつあるところでございますけれども、申しわけありませんが、現在のところちょっと、相手もあることで、微妙な時期でございますので、具体的にまだお話はできませんけれども、今愛知県がさまざま抱えております課題、あるいは今後の地方行政の進展などを総合判断してですね、愛知県として必要な人をということで、今、その人選を急いでいるところでございます。特にどの分野にという限定ではなく、できるだけ幅広にという頭はございました。
【記者】  厳しい財政状況の中で、副知事を増員するのかという声も出ると思われます。こうした状況下においても、複雑多様化する行政に対応するため必要であるといった強調できるような理由はありますか。
【知事】  極めて財政が厳しい中で、これまでずっと定員なども抑制傾向で業務運営してまいりました。そういうときに増やすのはという意見は、もちろんあろうかと思います。
 しかし、私ども、御承知のとおり事業を行うに当たって、本当に県にとって必要なものはどんどん増やしたり充実してきました。例えば、今、治安やら安心・安全が言われておりますけれども、警察官はずっと、県職員を減らしている中でも、これは県費で払うわけですけれども、毎年、7年も8年も続けて増やしてまいりました。それから必要な、例えば来年のCOP10なんかの仕事も、これは大変重要な仕事でありますので、人材を充実したりしてまいりました。したがって、必要なものにはきちんとその経費を確保し、むしろ大切なのは、それをどう活かしていくかということだろうと思います。
 先ほども少し申し上げたとおり、いろいろ課題が増えているというようなことで申し上げれば、例えば地方分権は、第2期の分権改革がもういよいよここ今年度、場合によっては来年度、最終段階の大詰めです。これをどう愛知県としても対応していくかということは、避けて通れない大きな課題だと思います。それから、突発的な仕事という意味では鳥インフルエンザがございました。それから今、新型インフルエンザなども大きな行政課題として発生をいたしております。こうしたものに対してもスピーディーに、的確に対応していかなければなりません。それから、例えば来年は、先ほども少し触れましたとおり、世界190カ国あるいは地域からお集まりになる、愛知県では過去に経験したことのないような大規模な国際会議が開催される、もうこれから最も重要な時期になってまいります。トリエンナーレももちろんそうであります。それから、今年度、来年度のところで県が抱えるさまざまな個別計画、これがかなりの数、策定の時期を迎えます。こうしたものにも対応していかなければなりません。それからもとより、今も御指摘がありましたように昨年の秋以降、これまで経験をしたことがなかったほどの大きな財政危機に見舞われておりまして、こうした財政再建を中長期にどう対応していくのか、こうしたことも真剣に取り組んでいかなければなりません。
 それやこれや考えますと、2人の副知事、もちろん一生懸命やっておってくれますけれども、深夜まで、あるいは土日返上で、かなり多忙な日々を送っておりますし、なかなかじっくり時間をかけて検討するというようなことができないような現状もございます。したがって、できるだけ仕事を適切に分担し合って、協力し合って、より難しい困難な課題を克服していきたいと、そういう思いからでございます。したがいまして、ぜひとも御理解をいただく中でいい人選をしたいと思っているところでございます。
4.

新型インフルエンザへの対応について

【記者】  新型インフルエンザについては、わずかながらですが、県内で感染される方が増えています。こうした状況における県の対応について伺います。
【知事】  WHOが「フェーズ6」にレベルを上げて、いわゆるパンデミック、世界的な流行に入ったことを宣言されました。特に今、オーストラリアなど南半球を中心に、かなりの数が増えているということで、そういう判定になったものと思います。
 ただ、日本の場合は、これまでの経験の中で、現在のところ、そう強毒ではない、あるいはそう感染力も強くない。それから抗インフルエンザウイルス薬、タミフルやリレンザが効くというような状況があって、多少冷静な対応ができていると思います。したがって、愛知についても、昨日も1人出たわけでございますけれども、これまでの対応から大きく何かを変えなければならないという、今、切迫した状況にはないと思っています。
 ただ、問題はですね、先週も、政府の専門委員会の座長を務めておられる尾身教授のお話を聞いたり、いろいろ情報収集しましたけれども、今、やはり静かに広がっている可能性があって、これが秋から冬にかけて季節性のインフルエンザと同時発生した場合には、社会的にかなりの混乱が起きるだろう。今やるべきは、やはりこれからそちらに向けた対応、例えば、一番典型的な例はですね、私はやっぱり医療体制だと思います。そういうものをどうこれから準備をし、構築するかということだろうと思っておりまして、特に、普通の風邪などのインフルエンザと新型とが混在して発生すると、熱が出れば「さあ大変だ」ということで、発熱相談センターあるいは発熱外来に一挙に押し寄せるということになると、兵庫やら大阪の例で、わずかあれだけの期間で事実上パンク状態になった。ですから、これからの秋から冬にかけての対策をどうこれから講じていくのか。そのためには、やはり国が現在の行動計画をもう少しフレキシブルに対応できるような、もう少し段階を分けるとか、あるいは現状、これまで把握できた状況に応ずるシナリオをつくるとか、そういうことが必要になってくると思います。こういうことは、私も国に対して折あるごとにお願いをしていることでございます。
 いずれにしても、愛知も、名古屋市を含めて感染者が少しずつ出ていますし、幸いに重篤に至るケースなどは今のところありませんけれども、やっぱり油断はできないなと。そして、この問題は短期で見るべき問題ではなくて、やはり長期で対応すべき問題だろうと、そんな認識でおります。
5.

鳩山総務大臣の辞任について

【記者】  先週、鳩山総務大臣が辞任されました。地方自治を所管する大臣が辞任ということで県政に与える影響が何かあるのか伺います。また、今回の辞任について、知事の率直な感想を伺います。
【知事】  地方自治にとって、総務省というのは身近な役所であることは間違いありませんし、そこのトップが総務大臣で、私もこれまで何回会いました。何回かお会いして、ざっくばらんにいろんな話をしたりあるいは要望したりという接触がございました。地方分権に対しては大変熱心で、今回地方に配慮した予算なども、例えば交付税の確保だとか、これは当初予算のことでございましたが、あるいは交付金など、私は御努力をいただいていたと思いますので、そういう方がこの時期にかわられるというのは、地方分権を進める立場から言うと、ちょっと残念だなという感じがしております。
 ですから、後任の大臣にもぜひとも、今重要な時期になっておりますので、地方分権の進展のために御努力をいただきたいと思っております。
 なお、郵政をめぐる今回のことは、私ども外から見ていてちょっと、こういうごたごたしたことが何か政治の中で時間がとられ過ぎたといいますか、もっと速やかな対応ができなかったんだろうかと、そんな思いも持っておりますけれども、私どもではなかなかうかがい知れない部分がありますので、それ以上のコメントはしようがありません。地方の立場で言えば、先ほど申し上げたとおり、こういうことの大臣の交代がいろんな仕事にとってマイナスにならないようにしてほしいというのが率直なところであります。