知事の記者会見
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平成21年12月18日(月) 午前11時
1.

子ども手当の地方負担について

【記者】  政府において、子ども手当について地方に負担を求める議論がありますが、この点について知事の考えを伺います。
【知事】  子ども手当は新たな政権の最も大きな目玉事業の一つだと思います。したがって国民の関心も大変強いわけですし、我々地方にとりましてもどういう影響があるのか、とりわけ地方負担の観点でかねてから注目してまいりました。これまで鳩山総理も、それから長妻大臣も全額国費で実施すると、折に触れ発言してこられましたので、私どもは当然、全額国費で行われるものとかたく信じてまいりました。総理の発言もございました。ところが、今お話しのように、ちょっと地方にも負担させたらどうだろうというような議論も出てまいりまして、非常に心配をいたしました。したがって、私も全国知事会の席だとかあるいは長妻大臣にお会いしたときなど、この点については強く申し入れをしてきたところでございます。
 もともと子ども手当は、全国一律に実施するものであり、それぞれの地方にとって裁量で何か変化を持たせながら運用しようとするものではないです。したがって、もともとそういうものである以上は、国の政策として、やはり全額、責任を国費で持って行われるべきものだと今もかたく信じております。知事会においてもそういう考え方でおります。
 私ども、地方負担はあってはならないと思っておりますけれども、何かちょっとあいまいな意見などが聞こえてまいりまして、正直言って心配しております。安易に、これまで児童手当で5,700億円ぐらい地方が負担してきたのだから、それを持てばいいのではないかというような考えが仮にあるとすれば、全く理念や哲学がないと私は思います。と申しますのも、違う制度のものですので、これを帳じりを合わせるような形はやはりどうかと思っております。きちんと国費で負担してやっていただくのが筋だという考えを持っておりまして、知事会や各地方団体もそういうことで一致して、今、意向表明したり行動している段階であります。
【記者】  子ども手当について、所得制限を設ける議論がありますが、所得制限について懸念される点があるのか伺います。
【知事】  所得制限を設けるかどうかという、この子ども手当の制度設計が今議論になっています。民主党の重点要望の中でこの所得制限の話が出てまいりました。しかし、まだこれは確定したものではないと我々理解しておりますけれども、もし万一、一律1万3,000円だとか2万6,000円だとかということではなく、所得の一定程度ある方をそこで制限するという、この所得制限が導入されるとすると、どこで切るかにもよりますけれども、いずれにしても、所得の把握などの作業がそこに加わってまいりますので、一律で子ども手当を交付するのとは全く違って、かなりの作業の増加が予測されます。こうした仕事は当然、市町村が中心になって担っていくことになると思いますので、これはもう、事務作業量からいって大変なことになると思います。したがって、こういう所得制限を導入するかどうかについては、その事務作業に当たる市町村も含めた地方の意見を事務的にも十分聴取していただく必要があるのではないかと思います。
 もちろん、所得制限を導入するかどうかというのは、公約をされたことのいわば変更だとか修正ということになるとすれば、国民の理解が得られるかどうかという点ももちろん重要なポイントになろうかと思いますけれども、事務作業という、現場の現実の問題点も当然大きな課題になってこようかと思っております。したがって、恐らく近々方向性が打ち出されるでしょうけれども、恐らく地方自治体は、都道府県だけではなく、市町村が中心に、かたずをのんで見ていると思います。
  
2.

県の予算編成の進捗状況について

【記者】  国の予算編成が遅れていますが、現段階での県における予算編成の進捗状況について伺います。
【知事】  普段ですと、かなりこの時期、毎年予算編成の作業が前へ進んでいく時期でありますけれども、政府の来年度予算の骨格がまだ十分に把握できない状況にありますので、なかなか思うに任せない部分がございます。特に、歳出と歳入の両面についてあいまいな部分がございます。歳出については、地方にも影響する政策の中身がまだはっきりしていない部分がございまして、例えば、今もお話がありました子ども手当が、地方に負担が出てくるのかどうかもはっきりいたしておりませんし、高校授業料の無償化などについても、本県にとりまして、私学助成には大きな影響が出てまいります。また、直轄事業の負担金なども、この行方によって、当然地方の対応も変わってまいります。一方で、愛知県もそうでありますが、今、大変厳しい財政の中にあります。したがって、厳しい財政を乗り切るためのある意味ではセーフティネットである地方財源対策、財源措置がどうなるのか、その全体像もまだ見えてきておりません。したがって、歳入の面、歳出の面、両方にわたってはっきりしない部分が残っておりますだけに、作業が十分進められない部分があります。
 国は来年度の政府予算を、今月30日ぐらいを目途にというふうに私ども聞いております。従来は大体、クリスマスイブくらいには出てくるところでございますけれども、それだけでも、本当に年末ぎりぎりまで今年は遅れることが予想されますし、今のいろいろな政府税制の動きだとかこうした目玉事業の行方によっては、ひょっとしたら年を越すのではないかなどとの報道にも接しておりますので、そうなるとますます地方の来年度予算に遅れが出てくることになります。今、本県におきましても、その事務作業を担当しております財政担当部局などといろいろ話し合っておりますけれども、今年は、本当に正月返上しないと作業が追いつかないというような危機感も持ちながら、しかし、できるところはしっかりやっていこうと、あるいはできるだけ東京の情報も収集するように努力をしているところでございます。
 少なくとも私自身、予算編成が11年目になるわけですけれども、これまで経験したことのない不透明感がちょっと漂っております。
3.

外国人の地方参政権について

【記者】  民主党が、法案提出に向けて議論している外国人の地方参政権について、知事の考えを伺います。
【知事】  この問題の難しさを今痛感しています。定住外国人の方に参政権を認めるかどうかということの問題は、当然、その当該外国籍の方との、母国との相互主義の問題があるでしょうし、それから参政権の範囲ですね。参政権、被参政権、そのどこの範囲、それから国政、地方という問題もありましょう。それから、いわゆる外国人というものをどういう範疇で認識するのかという問題もあろうかと思います。それから、当然のことながら、国民感情、住民感情など、その地域地域によってもまた違ってくる。したがって、かねてからこの定住外国人の参政権の問題はいろいろなところで議論されていまして、私も関心を持って眺めてまいりましたけれども、なかなか明確にどうあるべきだということを、私自身まだ打ち出すところまで、私個人としてはしっかりとした考えを持っておりません。
 この問題は、やっぱり国民感情、県民感情、どういうふうに皆さん方がお考えになるのかという点が一つの重要なメルクマールにもなってこようかと思います。国がどういう方向に進んでいかれるのか、これはいろいろな、国会の中でも、与党、野党の考え方、それから与党の中でもいろいろ意見が分かれているようであります。したがって、私どもとしてはもう少しこの議論など冷静に眺めていきたいと、正直そんなふうに思っています。
4.

名古屋市及び半田市の減税条例について

【記者】  名古屋市及び半田市において、来年4月1日から減税条例が施行される見込みとなりました。地方財政法改正後はじめて、県内の二つの自治体で減税条例が施行されることとなった点について、知事の考えを伺います。
【知事】  税のあり方がどうあるべきかということが県内の二つの市をめぐって、いずれも選挙に関連して出てまいりまして、議論が展開されました。お話のように、二つの市で今、実行に向けて動いております。
 究極は、地方税ですので、その自治体がどうするのかということを自己判断されるということでありますから、愛知県でそれをいいとか悪いとか申し上げるというのは、これは法(のり)を越えるお話なのかもわかりません。したがって、評価を私自身がするのは差し控えるべきだろうと思っておりますが、一方、今県政が置かれている状況などを眺めてみますと、特に今愛知県は未曾有の景気後退の中にあって、一方で住民福祉など基礎的なサービスを提供する義務的な経費がどんどん増嵩しております。したがって、現状の税だけでも、なかなか義務的なものさえ賄えないという状況の中にありますので、少なくとも愛知県におきましては、減税というような方向での取組を考えてはおりません。できるだけ無駄を省いたり、あるいはより効率化や合理化などは進めていかなければいけないと思っておりますけれども、減税というようなことには、今置かれた状況は大変距離のある立場でございます。
 名古屋市や半田市におかれましては、選挙のときの公約ということで、その後さまざまな議論を経て、この12月の議会で方向性を打ち出されるということでございますので、そのことについては、各自治体としての自立的な判断をされたものと、そのように受けとめております。