知事の記者会見
メインメニュー
知事のマニフェスト 知事の発言・寄稿 知事記者会見 県議会知事提案説明 知事からのメッセージ 知事交際費の執行状況 プロフィール トップページ 写真で見る主な活動


平成22年2月15日(月) 午前11時
1.

トヨタ自動車のリコール問題が県へ与える影響について

【記者】  トヨタ自動車のリコール問題が地元経済及び県政に与える影響について伺います。
【知事】  前回も、大変心配だという気持ちを申し上げました。何せ愛知県にとりまして最も基幹産業であり、その中でも中心企業でございますので、その行方につきましては無関心ではおられません。我々も、報道、あるいは直接会社の方々から情報を得たりしながら推移を見守っているところでございます。
 その影響ということでございますが、2月に入りましてから、平成22年3月期の業績、通期の業績予想が発表されました。このとき、この段階におきましては、例のアクセルペダルに係るリコールの問題がございまして、その対応などを織り込み、また、コスト削減などの努力をされる中で、その前の発表よりも改善の方向を示されました。その後、ブレーキのリコール問題が起きてまいりまして、先般の業績予想の中にはこれは織り込んでいらっしゃらなかったわけでございますので、このブレーキ問題がどこまで広がりが出て業績に影響があるのか。そのことがひいては今後の税収やあるいは雇用にどれほどの影響が出てくるのか、正直なところ、全く現在のところでは未知数であります。
 我々は、一日も早いこの問題についての信頼回復や、あるいは問題解決が図られることを心から望んでおりますけれども、長引きますと、もちろんいろいろな影響が出てくることも予測されます。特に自動車産業は、モノづくりの中でもとりわけすそ野が広いです。したがって、自動車単体だけではなく、関連業種への影響も心配しなければなりませんし、あるいは重層的に、下請だとか孫請だとか、広く企業が集積した産業でありますので、そうした面での影響、特に愛知県は企業における雇用問題は、大変困難な課題を抱えておりますので、一層そういうところへの波及が心配されます。
 とはいえ、できるだけ早く問題を解決し、信頼回復するための措置として、最も重い、リコールという選択をされ、いろいろ改善に前向きに取り組んでいらっしゃるというふうに私ども聞き及んでおりますので、それができるだけ早く、一日も早く実現するように、大いに期待をしたいと思っているところでございます。
 特に、今回、新型プリウスもその対象ということでございます。このプリウスは県内で生産しておりますし、それから、今この車種はエコカーとしての注目度も最も高く、また人気もあるということでございます。したがって、できるだけ早い問題の改善を大いに期待したいと思います。
【記者】  今後、行政として対応すべきことについて伺います。
【知事】  税収だとかあるいは雇用にどういう影響が出てくるのかは、まだ未知数です。そういう意味で申し上げました。何か具体的に大きな変化が今出ているということではございません。
 できるだけそういうことのないように心から望んでいるわけでありますけれども、ただ、先ほど申し上げたとおり、この影響が長引きましたり、あるいは深刻度を増すようなことになれば、間違いなく県税やいろいろなものに影響が出てくると思いますけれども、現在はまだつかみきれておりません。
 行政として何かできるかということでありますけれども、今回のこの問題について、県が直接的にアプローチできるというようなことはなかなかないと思います。従来から、例えば、これは国の施策でもあるわけでありますけれども、エコカーというものの積極的な推進が行われておりますし、あるいは雇用につきましても、緊急雇用対策など行われております。私どもとしてはもちろんそういうものをきちんきちんと県の立場でやっていくことであります。もし何か変化があれば、例えば雇用などでは、またそのケース、ケースで対応することが出てくるのかもわかりませんけれども、現在のところは、まだ具体的な状況ではございませんので、何をするというようなことまで立ち上げているわけではございません。

  
2.

職員の定数削減にかかる知事の所感について

【記者】  行政改革の一環として職員定数の削減を行うとのことですが、この点について知事の所感を伺います。
【知事】  新しい行革大綱の策定を進めてまいりまして、今日午後、行政合理化推進会議あるいは推進本部で最終的に諮る予定でございます。また、その後いろいろ詳しい御報告は記者クラブにもさせていただく予定でおりますけれども、引き続き定数削減の努力はしていかなければならないと思っておりまして、新しい行革大綱の中にもそれを盛り込んでおります。
 振り返ってみると、ちょうど11年前、私が知事に就任したときも危機的な財政状況でございました。そのときには、第三次行革大綱、この大綱に基づいてさまざまな行革を進めていたわけでありますけれども、とても大変だということで、これを前倒し、前倒しで推進してまいりました。とりわけ、定数の削減というのはその大きな柱としてこれまで実施してまいりました。第三次行革大綱が見直され、次の計画でもやはり定員削減が行革の柱になり続けておりました。
 平成11年から平成21年度、この間11年間、定数関係で言うと3,800人以上の削減を積み重ねてまいりました。考えてみると、とても大きな数字だと思っております。この3,800人以上の削減というのは、例えば企業などに置き直してみると、大企業に当たるだけの人員でありまして、しかし、愛知県が置かれた財政状況やあるいは景気など考えると、やはりこの、人の削減というのは避けられなかったということでございます。
 そういうふうに長い間行革を進めてきて、やはりもう限界に近いところへあるいは来ているのかとも思います。そうそうやみくもに人を減らせばいいというものではありませんし、仕事が回っていかなければなりませんので、これまでのようにはなかなか削減はできないというふうに、我々も仕事の実感としても思っております。現に、今度の新しい行革の策定委員会の委員からも、県の行政サービスに支障が出てはいけないと、あるいはこれからいろいろな仕事を積極的に取り組んでいくために人材というのはやっぱり重要だと、さまざまそんな御指摘も受けたところでございます。
 もちろん、我々は本来の仕事がきちんとできることを第一に考えなければなりませんので、むやみに人を減らすことだけを考えているわけではございませんけれども、しかし、100年に一度と言われるような今の財政危機、2カ年で県税が5,000億円も減るというような状況の中で、やはりこれからもその姿勢だけは維持をしていかなければならないだろうということで、新しい行革大綱を取りまとめ、先ほど申し上げたとおり今日午後、御審議をいただくことになっているところでございます。事務事業を徹底的に見直す中で仕事が前へ進むように、我々これから努めていかなければならないと思っているところでございます。
 なお、ちなみに、先ほど申し上げたここ10年、11年で行ってまいりました定数の削減という、その削減率は全国の中でもトップレベルで、データなどをお聞きすると、全国で5番目ぐらいの削減率だというふうに聞き及んでおります。考えてみれば、この約10年間行革ざんまいだったのかというような気もいたしております。
 そんなわけで、定数につきましては、今までのようにはまいりませんけれども、これからもより効率的な行政運営をする中で、少しでも削減できるように努力をしていきたいと思っております。

3.

名古屋港の重点整備港湾選定に向けた対応ついて

【記者】  昨日、前原国土交通大臣が名古屋港を視察しました。重点整備港湾の絞り込みのための視察だと思われますが、この絞り込みに向け、どう対応し、アピールしていくのか伺います。
【知事】  全国のたくさんある港湾の中で、関東、関西、そしてこの名古屋港を中心とする中京の3カ所がスーパー中枢港湾という形でさまざまな事業が進められております。それをさらに、一つないし二つという言い方をされておりますけれども、一つ二つに集中しようという話でございまして、当然我々、この名古屋港を中心とするこの地域の港湾もそれに名乗りを上げたいと思っております。
 昨日、国土交通大臣、前原大臣が視察ということでいらっしゃいました。これはかねて私が、大臣室に要望などに伺った際に「現場を見てください。活力ある名古屋港の様子をご覧いただきたい」と申し上げ、その場で快諾していただいたわけですが、その後、いろいろな政治日程のことで昨日になりました。
 ご覧いただいて、やはりこの名古屋港のポテンシャルの高さ、それからアクセスのよさというのは率直に評価をしていただきました。私はご覧いただいてよかったと、その意味では思っております。
 加えて、名古屋港、四日市港、この伊勢湾を取り巻くこの地域の港湾のプラス面、何をアピールしていくかということでございますが、過去の実績は、私から申し上げるまでもなく、圧倒に、貿易実績といい、取扱量といい、断トツに、五大港中名古屋港が第1位であります。しかし、昨日大臣といろいろ意見交換していまして、過去の実績は実績としてもちろん、一定の評価はいただけるのでしょうけれども、それをこれからどう伸ばしていくのか、どう可能性があるのか。言葉を変えると伸びしろ、これからどう伸びていくのか。そんなところに特に大臣は御関心のようでありました。したがって、私は直接お目にかかったときには、例えばこれからの世界経済というのはアジアがリードしていくだろうと、とりわけその中でも中国の存在がとても大きい。もう既に日本のGDPを抜こうとしておりますし、どんどんこれからも大きく発展をしていくだろう。そういう中で、今、この名古屋港と中国との間の貿易は、モノづくりを中心にしてかなり太いパイプがありますし、実績もあります。したがって、これから中国が発展する中で、現在のどちらかというと消費財ももちろん重要ですが、発展すればするほど、産業財の貿易が増えてくるだろう。つまり、モノづくりの製品、半製品、部品などの輸出が増えるとすれば、それはやっぱりこのモノづくり王国である中部圏、あるいはこの愛知県、東海地方、こうしたものに可能性が私は大いにあるだろうと思っておりまして、そのことも率直にお話ししました。今後申請をするに当たりましては、目論見書をつくり、いろいろな取組や今後の発展の方向性などを国に示していく必要があろうかと思いますけれども、やはりこれからのそうした可能性や将来性、あるいは伸びなどを大いに強調していかなければいけないと思った次第であります。
 また、港湾というのはさまざまな業務が集積して事業が展開されておりますけれども、大臣の関心は、民間との連携だとか、あるいは民間活力の利用だとか、最終形としてはいろいろな仕事の民営化だとかいうようなことにも深い関心がおありのようでございました。こういう点も、現にいろいろな形で名古屋港の業務も民間と連携していることもたくさんありますし、あるいはこれからさらに拡大する余地もあると思いますので、そんなこともこれからアピールしていきたいと思っております。
 いずれにしても、昨日、大変タイトなスケジュールでございましたけれども、大臣には精力的に陸上からも海上からも港湾の様子をご覧いただきました。本当は、願わくばウィークデーに来ていただければ、実際の港湾業務、生き生きとした活力ある様子をつぶさにご覧いただけたわけでございますが、今は国会中でもございますし、お忙しい身でありますので、休みの日になってしまいましたが、それでも、ご覧いただいてよかったという、率直な印象を持っております。
4.

知事3期目の任期残り1年を迎えて

【記者】  知事の3期目の任期が残り1年となりました。これまでの11年間を振り返っての所感と最後1年への考え、また、次期はどうされるか現状で考えがあれば伺います。
【知事】  3期目のあと1年ということは、ほとんど意識しておりません。意識してないというのは、そういうようなことを頭にあまり描いたこともございませんが、しかし、これまでいろいろやってきた仕事などを振り返ることは時々ございます。
先ほど、行革ということを申し上げました。
 もともと、大きな財政危機が10年前にも襲いましたので、その後、行革をずっと一貫してやってきたことも事実であります。しかし、別に行革だけということではなくて、博覧会のこともありましたし、空港のこともありましたし、さまざまな仕事をやらせていただきました。
 この愛知というのはとても懐が深く大きいといいましょうか、やっぱり伝統的に世界的なモノづくりの拠点ですので、ものすごいパワーがあるところだというふうに思っておりますので、やはり愛知は、今大変経済的に難しい局面にありますけれども、この危機を乗り切れば、またさらに大きく飛躍発展できると、そんなふうに今実感として思っております。しかし、こういう危機を乗り切っていくのは、これは汗を流さなければなりませんし、大変な努力も必要だろうと思います。
 そんなふうに率直に、今御質問いただきましたのでお答えをしたわけでございますけれども、1年後のことについては、いつぞやもこの場で御質問受けましたけれども、まだそういうようなことを具体的に考えておりません。また、その時期ではまだないと思っております。いずれ時期が来れば当然、いろいろな方の御意見も聞きながら判断すべきことでありましょうけれども、まだ具体的な気持ちや意志を申し上げる段階ではないと思っております。

5.

新産業の育成について

【記者】  新産業の育成に中長期的に力を入れていると思いますが、今回のリコール問題などとも絡めて、これまで自動車産業が中心になり過ぎたという思いがあるのか伺います。
【知事】  自動車産業が世界的な規模で発展したことは、この地域にとっては大きなパワーです。ですから、とてもそのこと自身はありがたいことと思っておりますし、現にこの地域の発展の原動力にもなりました。
 産業構造として、そうした輸送機器分野に過度に依存し過ぎていたのではないかという見方、反省が、リーマン・ショック以降の世界経済危機の中でこの地域の受けた痛手を考えると、当然出てまいります。これからも輸送機器、自動車産業というのは、この地域だけではなく、やっぱり日本を引っ張っていただく重要な基幹産業であることは間違いないと思いますけれども、それに過度に頼らないようにするためには、やっぱり複合的な産業構造へと少しずつ移行できるような努力をしなければいけないと思います。
 その意味では、先だっての予算発表のときやあるいはその他のときにもいろいろ申し上げておりますけれども、幸いに、これもとてもボリュームの大きい分野である航空宇宙の分野、これが愛知県にとって大きな集積があり、かつそれが発展する芽が出てきたことをとても期待しております。これはもう何としてでも大きな産業に成長するように、行政としても後押しをしていかなければいけないと思っております。
 MRJがいよいよ、国産機の製造という段階に入ろうとしております。それもこの愛知を中心に行われます。それから、飛行機開発や製造に不可欠な航空試験飛行センター的な施設としてJAXAの施設の誘致に成功いたしましたので、この愛知に飛行試験の機関も設置されることになります。こういうものは後押しをするものとして、これから大いに期待をしたいと思います。
 航空宇宙の分野だけではなくて、例えば環境やエネルギーの分野、あるいは健康長寿の分野もとても重要であります。そういうものを支えるのは恐らく、やっぱり科学技術などでしっかり、世界で通用するレベルのものをつくり上げていくことだろうと思います。ですから、知の拠点構想もそういうものにぜひとも貢献したい、あるいはより推進したい、あるいは新たに開発したいというような思いから、厳しい財政の中でも、何としてでもこれは歯を食いしばって進めていきたいということで、今取り組んでいるところでございます。引き続き、自動車の発展なくしてこの地域の発展はないと思っておりますが、さらにそれに加えて、新たな分野にも積極的にチャレンジしていきたいというのが愛知県の姿勢であります。

6.

中部国際空港対岸部埋立地の今後の見通しについて

【記者】  中部国際空港開港5周年を迎えますが、空港対岸部の埋立地については厳しい状況であると思います。今後の開発、企業立地についての見通しや方針について伺います。
【知事】  空港対岸部でありますけれども、御指摘のように、なかなか思うような状況になっておりません。核としてにぎわいの拠点をつくろうということで、いわばコアになる企業は決まってはおりますけれども、まだその周辺は、かなり未定の土地もございます。我々も積極的に企業誘致や企業立地、商業施設の立地など、多角的に今進めておりますけれども、何せこの景気の状況でございますので、今、大きく動き出すというような段階ではございません。しかし、ポジションはすばらしい位置関係にありますし、これからの発展の可能性のあるところであることは間違いありませんので、大切にあの地域をまちづくりや地域づくりの核として活かしていきたいという気持ちは変わっておりませんので、これからも引き続き開発努力は続けていきたいと思っております。