知事の記者会見
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平成22年11月15日(月) 午前11時
1.

名古屋市条例等にかかる審査申立てに関する今後の予定について

【記者】  名古屋市の中期戦略ビジョンと公開事業審査の実施に関する条例に関して、河村市長から申し立てられた審査に対して、名古屋市会側から弁明書の提出がありましたが、今後の展開の見通しをお聞かせ下さい。
【知事】  名古屋市会から弁明書が9日の日に提出されまして、同日これを名古屋市長に送付して反論書の提出を求めました。反論があれば出してほしいと。その期限は11月19日、今週の金曜日になりますかね。そのような通知をいたしましたので、市長の方から出てくると思います。双方の主張が出そろったところから本格的な審議ということになっていくものと思います。
この会見でも申し上げましたとおり、今回の問題は、二元代表制をとる首長側と議会側の権限、どこまで及ぶのかという地方自治法の法解釈や、さかのぼれば憲法論にも及ぶ問題でもありますし、そういう理論的な観点から言えば、やはり私は専門家の知見や御意見も十分受けた上で最終的な知事判断をすべきだと思っております。
そこで、地方自治法にも規定がございますけれども、自治紛争処理委員という方を任命して、専門的な立場での審議もそこで行っていただき、それを受けて最終的な判断をしてまいりたいと思います。学識経験者3名をその委員に選ぶ予定でございまして、既に具体的に学者の方に接触をしております。行政や地方自治法の専門家、あるいは憲法の専門家の方々でございます。まだ発表するところまで至っておりませんけれども、正式に選任するという段階になりましたら発表してまいりたいと思っております。
今回の申立てそのものは期限が限られた手続の中にあり、90日間というと1月16日になります。前も申し上げましたとおり二つの案件がございますし、あまり前例のないケースでもございますし、その影響の大きさなどを考えますと、きちんと厳格な手続の中で慎重に判断をし、この期限以内に知事の判断を示していきたいと思っているところでございます。
今後の見通しも含めて、そのような状況です。
  
2.

環太平洋連携協定(TPP)に関する県内産業への影響及び知事の所感について

【記者】  9日に環太平洋連携協定(TPP)について、関係国と協議することが閣議決定されましたが、TPPに参加した場合、農業や工業が盛んな愛知県にとって、どのような影響があるとお考えでしょうか。また、その上でTPPへ参加すべきかどうか、知事の考えをお聞かせ下さい。
【知事】  この問題は、まず国際情勢として、2国間であれ、多国間であれ経済連携をより深めていこうという、今大きなトレンド、傾向にあることは間違いないです。我が国はもともと貿易立国ということで、モノづくりを中心に発展をしてきたわけでありますので、そういう潮流、トレンドから全くはみ出してしまうということは国益的にも大きな損失を被ると私は思っております。
国の数字でございますけれども、今お話しのTPPに参加する場合には、実質GDPが2.4兆円から3.2兆円が増加すると言われておりますし、もし参加しない場合には、自動車など主要業種で実質GDPが10.5兆円、雇用で81万2,000人がそれぞれ減少すると言われております。したがって、非常に大きな影響があることはもう間違いないと思います。特に愛知県の場合は、自動車は言うに及ばず、やはり輸出産業構造にありますので、当然のことながら、今後のこういう経済連携、あるいはさまざまな国際的な連携があるなしによる影響はとても大きいと思います。現に、経済界の方々は、かなり強くTPPの締結を求めておられます。参加を求めておられます。
しかしその一方で、マイナスといいますか、プラスの影響ばかりではなく大きな損失などを被る分野もございます。その典型が恐らく農業分野だろうと思います。これも国によると、これは国というのは農林水産省でございますけれども、4兆5,000億程度の生産額が減少するという試算が出されております。この国の試算をベースに県の影響額を試算してみますと、米、畜産物などさまざまな対象があるのですが、大体940億円ぐらいの生産の減少の恐れがあるという数字が出ております。これは生産への直接的な影響の額でございまして、間接的な影響ということになれば、もっとこの数字が膨らんでくるものと思います。つまり、もちろん自動車など工業分野にとっては、こういう連携という大きな潮流から外れることは大変痛手を被ることになる一方、本県は農産物が大体常に全国で5位、6位にある農業大県でもありますので影響が大きいと。現に、農業団体の皆様方は強くこのTPPについての反対の表明をしておられますし、県に対してもそのような意思表示がございました。
結局これは、どう調整をつけていくかということなんだろうと思います。国の舵取りが本当にこれは難しいと思いますが、もしTPPを含めた経済連携をどんどんこれから進めるとすれば、やはり農業や、その他影響を受けるところに対してきちんとした国として施策の方向を示し、理解をいただくことはやはり避け得ないことだと思っております。
現に、私もJAの関係者の方にお会いしてお話を聞くと、TPPそれ自体を全く、全面的に否定するというよりも、もしその方向へ行くのなら、やはりきちんとした農業に対する配慮や施策、具体的な対応が示され、それが実行に移されるのかどうか、そういう説明や現実的な動き、これがない以上は反対せざるを得ないとおっしゃっておられました。容易なことではございませんけれども、やはりそういう方向を模索するしかないだろうと思っております。
国も、恐らく当然そういう作業は始められることだろうと思いますが、ただ時間的に、スケジュール的にそうそう時間があるわけではありませんので、これはもう待ったなしに国を挙げての対応を練る必要があるのではないだろうかと思っております。
【記者】  知事の考えとして、愛知県の発展のためには、TPPに参加した方がいいという理解でよろしいでしょうか。
【知事】  ボーダーレスで世界が、各国連携し合って経済やさまざまな活動が展開される今の時代の中で、連携という大きな流れ、潮流にあると私は思っておりまして、そこからひとり日本が孤立したりあるいは鎖国的な存在でこれからも経済発展を遂げようというのは、困難だろうと思っております。したがって、大きな意味で連携、それは2国間連携、EPAもあるでしょうし、今回のように幅広のTPPもあるでしょうし、いろいろな形はあろうかと思いますけれども、連携を強めていくということは避け得ないと、またそうあるべきだろうと考えております。
ただ、それによるさまざまな影響が幾多ありますので、先ほどのような形で、やはり国がきちんとその辺は目くばせをし、具体的な実現可能な方策や政策を打ち出して理解を求めていく必要があると、こういうことを申し上げました。
【記者】  TPP参加による農業のマイナスインパクトを数値として出されましたが、県内に限った場合でのモノづくり産業の、プラスインパクトを試算されているのかお伺いします。
【産業労働
部長】
 内閣府や経済産業省の試算を元に、本県経済の影響を一定の前提の下で試算させていただきました。TPPに参加した場合の本県GDPへの影響ですが、1,600億円から2,200億円程度の増加になるものと試算されます。また、TPPに参加しなかった場合の自動車産業など基幹産業への影響ですが、輸出減としましては、1兆4,000億円程度、それをもとにGDPに換算すると1兆8,000億円程度の減、雇用減につきましては、10万2,000人程度と言う形で試算されます。ただし、これらの試算は、いずれも一定の前提条件を置いたうえでの機械的な試算ということですから、解釈には一定の幅を持たせていただくようお願いします。
3.

11月県議会に向けての知事の所感について

【記者】  11月県議会が間もなく開会されますが、知事としては、最後となるこの県議会への想いをお聞かせ下さい。
【知事】  臨時のものを除いて、年に4回定例県議会がございまして、12年間議会に臨んでまいりました。いよいよこの11月定例県議会が私にとりましては最後の議会ということになりますので、その意味では感無量です。
私は、市長時代もそうでしたけれども、議会、実際に開かれる議会のことですが、この場は、私自身の中ではかなり大きな存在、重い存在として受けとめてきました。
というのは、あのような公開の場で、しかも議員さんが全員そろい、我々理事者側もそろって、そこでやりとりするわけです。最も緊張する場所でもございますし、影響も大きいことだと思います。現に、これまであの議会の場で発言したことが県のその後の事業の動きにつながったり、あるいは県が温め、計画してきたことをそこで初めて公にするというような場でもございました。
毎議会、毎議会始まる前には、私自身はもちろんのことですが、部局長に答弁内容については徹底的に吟味をしてもらうようにしており、すべて私が本会議の議論には関与いたします。当然のことでありますけれども。それから、きちんとわかりやすくめりはりをつけてということは毎議会言っておりますし、実は今日、今朝も部長会議がありまして、11月議会に向けて各部局にそのような指示をしたところでございます。
思い起こせば、博覧会や空港などの大きな事業も、節目節目ではあの議会が舞台になりました。そんなことで、いよいよ最後かと思うと、いろんな思いが去来いたします。
また、組織としての議会との関係から言えば、先ほどの御質問ではありませんけれども、二元代表制の中で、共に住民から信任を受けてさまざまな課題について議論をし、方向性を定めるわけでありますけれども、時には意見が食い違うこともございました。それはもちろん説得や協議を重ねることで一定の方向を模索するということを繰り返し行ってきましたけれども、愛知県の場合は、そういう点では議会も理事者の方にしっかり向き合っていただいて、いい関係を持ちながら切磋琢磨できたのではないかなと思っておりまして、その意味では、議会に対し感謝を申し上げたいと思っております。
11月議会も、12月の半ばまでのそう長い期間ではありませんけれども、精いっぱい務めて悔いのない議会にしたいと、今はそんな心境であります。
4.

愛知県知事選挙について

【記者】  来年の知事選挙に、自民党の大村衆議院議員が、出馬の意向を固めたこともあり、知事選挙が注目されていますが、知事自身は、今の知事選挙の動きをどのように観ているのかお聞かせ下さい。
【知事】  私が不出馬の表明をしたのは去る9月の16日でした。2カ月が経過をし、その間に各党派から具体的な名前も何人か出てまいりました。私はもちろん現職を退くわけでありますので、新人の方が複数人出てくることは予測しておりました。そして、現在も何人か出ておりますし、これからも具体的な名前が挙がってくるかもわかりません。県民にとっては、よりよい次のリーダーを選ぶという選択肢が、1人、2人に絞られるよりも、ある程度複数あることは悪いことではないと思っております。
大村代議士のお話も今ありましたが、もちろん個人的にもよく存じ上げている方ですし、長いお付き合いのある方でもあります。それから、これまでの実績や知名度からいって、今回の選挙戦の中で一定の影響があるだろうということも想像されます。ただ、具体的にまだ正式に立候補を表明したものでもないようでございますし、それから、どういう立場と施策、マニフェストですね、どういう戦いをされるのかということがまだ見えておりませんので、私からコメントのしようがないというのが正直なところでございます。
特に、私だけではなく、多くの皆様方が関心をお持ちになるであろうことの一つ、あるいは最大のことかもわかりませんが、減税をどうされるのか。今いろいろ報道では流れておりますけれども、それも確たることがわかりません。私も大村さんとこれまで一緒に仕事をしてきた立場ではありますが、どういう考えで、あるいはどういう動きがこれから出てくるのか、予断を許さない部分もございますし、またはっきりしてきたら、自分なりの考え方をまとめてみたいと思っております。
いずれにしても、恐らくこれから来月にかけてだんだん候補者が固定し、はっきりしてくるのだろうと思います。やはり県民の皆様方には、今の愛知の状況、それからこれからも愛知が住みよく、そして活力に満ちた発展できる県としてどういう県政が必要かということを冷静、客観的に御判断をいただく中での選択であってほしいと思っているところでございます。
【記者】  知事として、今後、後継者指名をされるお考えがあるのかお聞かせ下さい。 
【知事】  9月16日の表明のときにも申し上げ、その後も何回か申し上げてまいりましたが、私から特定の方を後継者だという指名はこれまでいたしませんでした。後継者云々というよりも、私の思いは、自分の考え方と合う政策をお持ちの方、あるいはその人物あるいは識見などで、私自身が理解もし、応援できるという人が出てくれば、一政治家として選挙戦を通じて個人的に応援するということは当然あると思っています。
【記者】  知事は、知事とはどのような存在であるべきで、どういった人が成るべきとお考えになるのかお聞かせ下さい。
【知事】  ゆっくりそのことについて自分で問いかけて整理しての話ではございませんので、今突然御質問いただいて、思いつくことだけ申し上げれば、やはり物事をやり抜く使命感、そして情熱というのはとても重要なことだと思います。それから、社会の動きがこれだけ目まぐるしく変転してはおりますけれども、冷静に物事を眺める視点、これも知事に限らず、リーダーに必要な要件だろうと思います。
私にそれが備わっていたかどうかという問題ではなくて、あるべき姿としてはそういうものだろうと思います。物事をやり抜く使命感と情熱、それから冷静な静かな眼というものがやはり備わっていることが、リーダーとして、首長として必要なんだろうと思っておりますが、自分自身を振り返ってどうだったのかということは、時間ができれば、じっくり自らを振り返り、いろんな意見を聞きながら、反省も込めて考えてみたいと思っております。