知事の記者会見
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平成22年12月20日(月) 午前11時
1.

知事選挙について

【記者】  来年2月の知事選挙で、各立候補予定者からマニフェストの発表も出てきていますが、このマニフェストをご覧になって、どの候補を応援していくのか、どの候補の考えが知事の考えと近いと思われるのかお聞かせ下さい。
【知事】  候補予定者からマニフェストの発表がいろいろされていることは承知しておりますけれども、まだ詳細、中身を十分精査したわけではございません。今、いろいろ分析もしております。これからさらに恐らく詳細なマニフェストや文書類が出てくると思いますし、あるいは公開討論会のようなことも予定されておりますので、いろいろな課題、テーマについてさらに突っ込んだ議論が展開されるのではないかと思っております。
今回のそれぞれ公約の中でやはり大きな動きとしては、減税的な考え方やもののとらえ方がやはり議論の一つになっているようであります。これは当然のことながら、名古屋市の動きと相呼応するものだろうと思っております。恐らく県民の皆様方もそういう点には関心をお持ちなのかもわかりませんけれども、かねがね申し上げておりますように、知事選挙に関して言えば、減税だけで次の4年間の選択にするのがいいかどうかということはやはり慎重に御判断いただく必要があるんだろうと思います。それも一つのテーマであることは間違いないでしょうけれども、県政を取り巻くさまざまな課題、そうした中での一つだという認識がまず必要ではないかと思います。私はこの場でも申し上げましたとおり、やはり何か際立った一つをワンイシューで選挙戦を戦うということは、後々にいろいろな問題を残すのではないだろうかと思っております。
それから、減税ということについてあえて言えば、これも先般の11月定例県議会でも、御質問を受けて本会議場でお答えをしましたけれども、今、少なくとも愛知はですね、リーマン・ショックの世界同時不況後、5,000億円もの大きな税の減収を見ました。まだその大きな痛手からとても立ち直ったという状況ではございません。未曾有の大きな影響を受けてその痛みの中にありますので、果たして減税というのが住民サービスの低下なしに行えるのだろうかと、その財源をどう賄うのだろうかと。私ども、行革も休まずこの12年間やってまいりまして、行革の余地も本当に少なくなってきました。御承知のとおり、現に今職員の賃金抑制も続けております。したがって減税ということは、納める納税者の立場に立ちますと、もちろん期待される方も多いことかもわかりませんけれども、愛知の置かれた今の状況などを冷静に眺めてみますと、現実にはなかなか難しいと、それが私の認識であります。
ただ、これも最終的には有権者の皆様方の御判断になるわけでございますが、先ほど申し上げたとおり、県政には、あるいは政治にはいろいろな課題、テーマ、争点がありますので、幅広に、総合的に御判断をいただくことが必要ではないのかなと思っているところでございます。
これから我々も、お人柄、あるいはそういう公約の中身、あるいは政党の動きなど総合判断しながら、私自身もどうするかということは決めていきたいと思っておりまして、今まだここで申し上げる段階ではないと思っております。
【記者】  知事選挙で、神田知事が重徳氏を支援すると一部報道されていましたが、このことについてはどうなのか伺います。また、各立候補予定者のマニフェストには、地方自治の枠組みについて盛り込まれており、他府県との連携を深めていくために、防災訓練などを一緒に実施するとか、経済的な誘致をするとかあります。これらは、既に知事が取り組んでこられたことだと思いますが、これについては、どうお考えなのかお聞かせ下さい。
【知事】  まず一つ目の、重徳氏を支援すると表明したのではないかということですが、私の立場でまだ、どの人をということで明確に表明はいたしておりません。ただ、置かれた状況やこれまでの経過からいって、また考え方の違いによって、明らかに私と立場が違うという方もいらっしゃいます。それから、公約の中身についてよく理解できない、戸惑いのある方もいらっしゃいます。そういう中で自分なりにきちんと判断して、最終的に一政治家として私自身も託せる方を応援したいと、そのような思いにありますが、まだどなたに絞って表明したというような段階ではございませんので、御理解をいただきたいと思います。
それから、各候補者が広域行政的な考え方を、それぞれ言葉は違いますけれども発表されておられます。今お話がありましたとおり、当然、こういう県境を越えてボーダーレスで一緒に取り組むべき課題が多い時代でありますので、これまでの私の県政の中でも広域的な対応をさまざまやってまいりました。しかし、それを一歩踏み出して、例えばより強固な形にしようとか、あるいはより新たな仕組みを導入しようだとかという動きが今あるようでございまして、それはそれぞれ候補予定者の考え方や政治的な方向だろうと思います。
ただ、言えることは、広域行政というのはとても重要で、これからどんどん広げていかなければなりませんけれども、例えば道州制議論一つとりましても、これまで10年、15年とずっと、いろいろ議論したり検討を続けられてきたのですが、なかなか先へ進まなかったり、具体的な姿になってこないという現実がございます。それは何かというと、国と地方の関係をどうしていくかということで、地方分権と言うのか地域主権と言うのかは別として、やはり住民に近い自治体を信用していただいて、国がそういう方向を打ち出してもらわないと、なかなか進まないという部分もございます。それからいま一つは、三位一体改革というのは過去にありましたけれども、これで地域の自由度が増して、地方自治というものが進展したかというと、逆に、財源を取り上げられて、かえって地方が疲弊してしまったという、痛い経験もございます。したがって、現実には、私が知っている範囲でも、各知事さん方は道州制議論に対してかなり慎重になっておられます。はっきり「反対だ」とおっしゃっている方もいらっしゃいます。必ずしも、いろいろなアイデアや構想はあっても、現実にそれをどう実現に結びつけていくかということは容易ではないという認識を持っています。私もずっと12年間、道州制などについては一貫して推進する立場でもありましたし、全国知事会の中でも、プロジェクトチームの座長も務めておりました。そういうことを地道に地道に積み重ねながら、一歩ずつでも前進すればということでやってまいりましたが、これからこの議論がどのような展開になるのか、私ももちろん関心もありますし、注視していきたいと思っているところでございます。
【記者】  知事選挙と市長選挙の関係で、大村氏は河村氏と、御園氏は石田氏と、それぞれ組んで出馬するようですが、愛知県と名古屋市のリーダーの選挙を、セットで展開していくことについて、知事はどう思われるのかお聞かせ下さい。
【知事】  そうですね、経験ないですね。複雑な心境もありますし、愛知県にとって名古屋市というのは、人口が約3分の1近くある、県庁所在地でもあって、最も大都市ですから、重要な役割がありますけれども、名古屋市以外の人口も、それよりもはるかに多いですし、県域に至ってはさらに大きい県域を持っているわけでして、県全体のさまざまな問題があまり名古屋市の議論と混同したりあるいは不明確になったり、あるいはよその地域が置き去りになったり、そういうことになっては逆に、私は不幸な結果になるのではないかなと思います。選挙戦ですから、いろいろなセットのあり方があろうかと思いますけれども、先ほど、冷静にさまざまな課題を選挙民の皆様方に御判断いただくというふうに申し上げたのは、そういう気持ちも込めてのことでして、最終的にどういう構図になっていくのか、今おっしゃったような形で固定していくのかどうなっていくのかわかりませんけれども、石田さんはまだ正式にというわけではなく、まだ動きの段階ですから、コメントのしようがないのですが、それにしても、少なくとも県知事選に関しては、県政のさまざまな多くの課題や将来展望などを十分候補予定者の方々も発信なさるでしょうし、そういうものをしっかり受けとめていただいての判断を期待したいと思います。
  
2.

最後の議会を終えての感想について

【記者】  先週16日に、知事として最後の県議会を終えられたわけですが、知事の所感をお伺いします。
【知事】  心に迫るものはありましたね。知事になりましてからこの12年間、定例県議会、年4回ございます。回数だけでも48回になるわけであります。もちろん、1回の定例議会は20日以上あるわけでございまして、あるいは本会議の議論だけでも、かなりの回数議会と議論を交わしました。
私は市長時代からそうでしたけれども、知事になっても同じ気持ちでございますし、12年間ずっと一貫して思ってまいりましたけれども、やはり議会というのはある意味では真剣勝負の場だと思っています。と申しますのは、地域代表の議員さん方の背中には多くの有権者の方がいらっしゃいます。それから傍聴席にも、議会の様子を見にこられる方もいらっしゃいます。それからメディアの皆様方の報道を通じて、県内はもとより広く伝達されます。したがって、ほかの会議などと違って、やはり議場というのは、県政の方針を示したり、あるいはいろいろな御質問にお答えする中で、最も県政の基本になる発信の場でもありますし、議論の場だと思っております。そういう意味で、自分なりに、いい意味での緊張感を持ってずっとやってきたつもりでおりまして、それが終わるのだなと思いますと、ほっとするというか安堵の気持ちももちろんございますけれども、何かこう寂しい気持ちにもなりまして、冒頭申し上げたとおり、やはり胸にぐっとくるものがございました。
12年間を振り返りまして、いろいろな課題について議場で御質問を受けたり答弁をしましたけれども、博覧会にしてもあるいは空港にしても、あるいは災害対策にしてもインフラ整備にしても、あらゆることがあの場を通じて予算化され、そして事業が動いていくわけでありますので、本当に重い場所だと思っております。感無量でした。
3.

来年度政府予算に対する所感について

【記者】  子ども手当の地方負担や法人税の5パーセント減税など報道されている来年度の政府予算案について 知事はどのように受けとめられるのかお聞かせ下さい。
【知事】  国の予算も大詰めで、報ぜられるところでは、24日の閣議決定を目指して、今、最終的な調整などが進んでいるということでございます。国債を除いて、一般歳出が71兆円を上回らないようにしようと、それから新規の国債発行を44兆円というところを抑えようというような中で、さまざまな事業を進めるその財源をどう確保するかということが、今いろいろ躍起になって調整が続けられているようであります。
法人税の5%減税もそうですし、お話がありました子ども手当の増額の問題、あるいは基礎年金の国庫負担維持の問題、それから一括交付金の問題、あるいは愛知県も対象になっておりますけれども、地方交付税など地方財政対策がどうなるのか、気になることが山のようにあります。今、国の動向を眺めながら、職員にも、アンテナを高くして情報収集に当たるよう、今日の部長会議でもその点を督促いたしましたけれども、いずれにしても、なかなか難しい議論が行われております。例えば、子ども手当も地方負担をどうするかというようなことで、地方六団体と政府が、今かなりシビアな議論を進めておりますし、あるいは景気対策も、例えば公共事業などがどうなっていくのか、そんなことも気になるところでございます。
いずれにしても、極めて難しい国の予算編成ですが、我々の地方の予算編成も大変今難しい状況でございますので、地域主権ということを大きく旗印にしておられる以上、やはり地方に対して十分配慮した予算にしていただきたい。それから、来年度予算は、菅内閣の経済対策のホップ・ステップ・ジャンプではないですけれども、第1弾、第2弾、そして第3弾が来年度の国の予算だということでございますので、その第3弾にふさわしい、景気浮揚、雇用対策につながるような予算を編成していただくよう、やはり切望したいと思います。
4.

名古屋市の河村市長について

【記者】  名古屋市の河村市長が、本日、辞職願を提出しましたが、このことについて、知事はどう思われるのかお聞かせ下さい。
【知事】  もう既に大分前から、辞任するというようなことを漏らしておられましたので、今日正式に辞表を出されたという報告を受けたときには、あまり驚くということはございませんでした。
今回市長を辞して、市長選挙で信を問うということで、それはそれで河村市長さんのお考えだろうと思いますけれども、問題は、何のために、どうしてということだろうと思います。直接御本人に聞いたわけでもございませんので、いろいろとプレスの皆さん方の報道などに接している限り、その辺りが変遷したり、必ずしも明確でない部分がございました。恐らく県民あるいは市民の皆さん方も、どうして辞表を出し選挙戦に臨むのだろうかということを、やはり明確な説明を今期待しているのではないかなと思います。やはりそれを明確に説明されて初めて、選挙で信を問う意味が出てくるのだろうと思いまして、その辺りは、市長さんがより明確な御説明をする機会をお持ちになることを私も期待したいと思います。
それから、もしダブル選挙だとかトリプル選挙だとかということで同時選挙にすることが選挙戦略上有利か不利かということが大きな意味があるという判断があるとすれば、それはちょっと違うだろうという気も、私個人としては思っています。4年間与えられた首長としての任期を途中で一旦は放棄するわけですので、これはものすごく重いことだと思います。
先般リコール署名で問われた議会解散は、議会の議員の職を全員失わせるということですので、これもとても重いですが、任期途中で辞任するというのも、それに劣らず大変重いものだと思います。ですから、先ほど申し上げたとおり、なぜあるいはどうしてという説明、あるいは疑問に答えるということが必要なんだろうなと、私はそんなふうに思っているところでございます。
漏れ伝わってくるところでは、知事選挙が行われる2月6日に同時に選挙が行われるだろうということのようでございます。県の次のリーダーを選ぶ選挙、市の今後を選ぶ選挙、それから住民投票というようなことになりますと、有権者の皆様方もいろいろと戸惑いがあるのかもわかりませんけれども、しかし、そうなるならばなったで、今の愛知、今の名古屋、今の地域というものを冷静にお考えいただき、この地域の将来のためにということでの御判断をそれぞれ有権者の方々にしていただくということになりましょうから、大変大切な選挙になるものと思っております。
【記者】  しばらくの間、知事は、河村市長と一緒に市政と県政をそれぞれ担ってこられたわけですが、河村市長の市政をどのように評価されていますか。 
【知事】  河村さんの場合は国会議員の経験も持っていらっしゃいまして、地方自治だけではないものの見方ができる人だろうと思いますし、それから、これは河村さんの資質だろうと思いますけれども、大変エネルギッシュで行動派だという点でも、やはり多くの有権者の方にアピールしたところがある方だろうと思います。
一方で、何というのでしょうか、行政の仕事というのは大変間口が広く、守備範囲が広い。したがって、特に幾つかだけに争点や市政の課題が集中するというよりも、市民の日常生活を支えるさまざまな事業がありますので、やはりそういうものに対するきめ細やかな対応というものが、私は外部の人間ですから内部のことまでよくわかりませんけれども、あまり伝わってこなかったというのが一つあるのと、それから、こういう複雑多様化した時代、社会状況の中で、物事を進める上で、やはり利害調整、考え方をいかにすり合わせていくかという地道な努力というもの、それは本当に時間がかかり、手間暇がかかり、大変な作業が必要になってきますけれども、ちょっと結論が早いというか最初に結論があるというような部分があって、我々も戸惑いを感じたことが幾たびかございました。民主主義のコストというのは恐らくそういうことだと思います。時間もかかる、手間暇もかかる。しかし、そういうことの積み重ねで一つひとつ物事を形づくり、方向づけていくと、そういう面も重要でございまして、その辺りの点は、先ほど申し上げたとおり戸惑うこともしばしばありました。
しかし、それは、では私のやり方がいいのかといえば、それはまたいろいろな見方があるでしょうから、人に私の立場で押しつけることではございませんけれども、少なくとも私はそういう政治理念と政治姿勢でもってやってきたつもりでございます。
あまりこの段階で評論めいた評価をするのはいかがかと思いますが、しかし、一緒にやってきた仕事もたくさんありまして、それはそれで共同して成果を上げた部分もあって、いろいろなことが頭の中には去来しますけれども、またいずれ、立場が落ちつきましたらいろいろなことについてまた自分自身も振り返ってみたいと思っています。