知事の記者会見
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平成23年12月26日(月) 午前10時30分
1.

知事発言

(1)

インフルエンザ緊急アピールについて

【知事】  皆さんおはようございます。定例記者会見を始めさせていただきます。
まず、インフルエンザの緊急アピールでございます。
愛知県ではインフルエンザが全国に先駆けて大きく流行し始めました。ということで、今月21日にインフルエンザ警報を発令いたしました。この時点で発令をしたのは、愛知県と宮城県だけということでございます。
これはですね、資料(https://www.pref.aichi.jp/0000047521.html)を見ていただきますと、これは既にお配りをしておりますが、私も厚生労働副大臣のとき新型インフルエンザがありましたので、毎週、毎週、定点調査をやきもきやきもきと、しながらやってきたあれがあります。全国に5,000の医療機関を指定しまして、愛知県は195なんですが、そこで1週間でいわゆるインフルエンザで外来をされた方がどのぐらいになったかということを見て発令をする。10を上回ると注意報、それから30を上回ると警報を出すということで決めております。従って、愛知県内で半田と豊田で30を超えましたので、直ちに21日付で警報を発令したということでございます。これは例年よりも非常に早くなっております。
インフルエンザの発生状況について、この表を見ていただきますと、菱形のやつが秋から11月ぐらいにドーンと出て、これは平成21年から22年、これは新型インフルエンザの関係でございます。あとは大体、ここにあるように1月の後半から2月、3月にかけて山が来るんですが、今年は12月にもう山が出来つつあります。下に、注意報、警報の発令状況とありまして、注意報発令は大体例年より1カ月早い。それから警報の発令も例年より1カ月早いということでございます。従って、そういう意味では相当インフルエンザが蔓延しているというふうに考えてもいいと思いますので、是非、年末年始は初詣に行ったり、いろんなところ、外に出られる機会が多くなろうかと思いますので、是非、これはお気をつけていただきたいというふうに思っております。
最初に戻りますが、今回の流行は新型ではありませんで、A香港型ではないかということでありますが、インフルエンザは御案内のように高熱が出て、筋肉痛とかいろんな症状が出ます。高熱が出ますと、子供さんとかお年寄りの方は大変重症化する危険性もありますので、是非、お気をつけいただきたいと思います。私も既に、この間インフルエンザの予防接種といいますかワクチンを打ちましたので、是非、皆さんも早いところ打っていただければというふうに思っております。それから、手洗いとか、うがいを励行していただきたいというふうに思います。是非そういった形でインフルエンザの予防に努めていただきたい、お願いをしたいというふうに思います。
  
(2)

新春版愛知県ホームページについて

【知事】  新春版愛知県ホームページについてでございます。
愛知県のホームページは、私が強く指示をして大分内容も、何回かに分けてバージョンアップをし、改めておりますが、特に新春版を作れということを指示いたしまして、1月1日から15日まで新春バージョンということで、県内各地の日の出とか、地域で頑張る若者たちの新春メッセージ、あいち戦国姫隊からの年賀状メッセージなど、盛りだくさんの内容となっております。また、私のメッセージも動画で載せさせていただきたいと思っております。また、陶磁資料館の入場券などが当たる新春プレゼントも用意しておりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。日の出スポットや新春イベント情報などは本日より掲載をいたします。是非、皆さんに御覧いただいて、新たな年を明るくお迎えいただきたいと思います。
私の新春メッセージと、あと、県内各地の日の出、それから地域で頑張る若者の新春メッセージということで、戦国姫隊とか、この間来ていただいた離島80日間チャレンジの三人娘の皆さんのメッセージ、それから豊川稲荷のいなりんのメッセージとか、サムタイムズのメッセージとか、知多娘。のメッセージとか、いろいろ取り揃えておりますので、是非よろしくお願いを申し上げたいと思います。
それから、年賀状メッセージもあります。それからまた、リニア中央新幹線とかリニモとか、あと新春プレゼントというのもありますが、ちなみに、ざっと見ていただいて、さらに資料(https://www.pref.aichi.jp/cmsfiles/contents/0000047/47501/image1.pdf)の2ページ目に、愛知県の日の出のスポットをちょっと選んでこいと指示しまして、これは伊良湖岬の日出の石門、それから伊勢湾フェリー、一宮のツインアーチ、JRセントラルタワーズ、南知多、これは師崎の羽豆岬、それから西尾の三ヶ根山、新城の鳳来寺山などなどを用意しましたので、また皆さん、多分、見たことないという方が多いと思いますが、是非、見て、皆さんも元旦もしお時間があれば、そういったところへ行って日の出を見ていただけたら、初日の出を見ていただけたらいいかなというふうに思いますので、よろしくお願いをいたします。
  
(3)

国際戦略総合特区及び地域活性化総合特区の指定について

【知事】  国際戦略総合特区と地域活性化特区の指定について、私から御報告をいたします。12月22日、国際戦略総合特区、地域活性化総合特区が指定されましたので、これは御案内のとおりでございますが、私からもこの場で報告をいたします。
国際戦略総合特区につきましては、アジアNo.1の航空宇宙産業のクラスター形成特区ということで申請をし、指定をいただきました。平成27年の目標年にこの地域、中部地域の航空宇宙産業の生産高を、今7,000億円を9,000億円に引き上げるということを目標にすると。フランスのトゥールーズに匹敵する航空宇宙産業の拠点にしたいということ、そういったことを掲げて提案をいたしました。この提案につきまして、あらゆる方面で私自身PRをさせていただきました。実際、こういった与党民主党の「特区・地域活性化・規制改革小委員会」でも私自身提案をし説明いたしましたが、大変高い評価をいただきました。目標が明確で熟度があったということが評価をされたというふうに思っております。
今後は、今回の指定を起爆剤として、航空宇宙産業を核とした技術先端型のモノづくりを、さらに前に進めていきたいというふうに思っております。大きな弾みになるというふうに思っておりますので、さらに生かしていきたいというふうに思います。
また、地域活性化総合特区につきましては、豊田市が申請をした次世代エネルギー・モビリティ創造特区が指定を受けました。これはエネルギーの地産地消モデルの構築、また安全快適なモビリティライフの実現、モビリティとエネルギー技術を組み合わせた次世代産業の振興ということでございまして、愛知県では従来から次世代エネルギーとか、スマートグリッド関連の産業振興、県民を対象とした普及啓発として、このプロジェクトを支援いたしております。是非これからも豊田市、そしてまた関連企業と一体となって「環境首都愛知」を実現するように頑張っていきたいというふうに思っております。
なお、国際戦略総合特区につきましては、早速明日、27日午後2時から推進の母体となる推進協議会を開催し、この報告と、そしてまた今後の総合特区計画策定に向けた準備などを進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
2.

質疑応答

(1)

リニモ・愛環沿線活性化特区について

【記者】  リニモ・愛環沿線活性化特区を申請されていましたが、結果はどうなりましたでしょうか。
【知事】  リニモ、愛環鉄道については、今回のものには残念ながら指定ということにはならなかったということでございます。さらに引き続き、練り直してまた働きかけをしていきたいというふうに思っています。
【記者】  来年度以降、申請する機会はありますか。
【知事】  これはね、まず今回は、第1号指定であって、次にまた、引き続きそういったものが、要は、また第2弾、第3弾とあるということです。
(2)

今年一年を振り返って

【記者】  今日で、2011年最後の定例会見ですが、今年一年を振り返っての所感をお聞かせ下さい。
【知事】  今年1年を振り返ってということで御質問いただきましたので、私から改めて今年1年の、ただ単に言葉で言うのもあれでございますから、県政10大ニュースということで、ちょっとまとめさせていただきました。
私は今年の2月に、2月6日の知事選、市長選、そして住民投票のトリプル選挙を戦わせていただいて、この日本のど真ん中、愛知から日本を変えるんだということで知事選に臨ませていただきました。おかげで150万票を超える得票をいただいて、2月15日に就任をさせていただきました。
マニフェストの実施、それからまた日本一元気な愛知をつくる、世界と闘える愛知・名古屋をつくるということでやってまいりました。ただ、その後は、とにかく次から次へと、ここまでいろんなことが起きるのかと思うぐらいのいろんなことが起きて、それに対する対応を次から次に迫られるという1年だったというふうに思います。鳥インフルエンザに始まり、東日本大震災、5月の浜岡原発の停止、それからそれに伴う電力・エネルギーの需給対策、また歴史的な超円高。そうこうしている間に、また10月にはタイの洪水で自動車産業が減産を余儀なくされるとか、などなど、いろんなことがありました。その都度、私自身は、私自身の考えとしては、私は政治家であります、そしてこれまで5期15年国会議員として国政で仕事をしてまいりました。そういう意味で、常に、常に、国民有権者の皆さんが何を求めているかということを常に考えながら、常に即断即決でやっていくと、物事は常にスピーディーにやっていくということで決断をしてやってきた。また、さらにいろいろな仕掛けもやって、いろいろ成果も上げることができたというふうに思っております。
それについて改めて10ぐらいにまとめましたので、ちょっと御覧いただければと思いますが。
例えば、鳥インフルエンザ対策。2月に起きて3月には終息宣言をさせていただきましたが、先ほど言いましたように、これは名古屋コーチンだったので、本当に秋から冬、冬というか大丈夫かというのが関係者にありました。だから、安城の県の試験場に増産体制を敷いて、増産体制って何かというと、ふ卵器をいっぱい作って、とにかく片っ端からかえせという話をして。名古屋コーチンの特徴は、通常のブロイラーに比べて2倍から3倍飼うわけです。半年ぐらい飼うわけです。長く飼うからこんな大きくなりますし、だから身がかたく、うまくコクもあるということになるんですけれども、だからちょうど春ぐらいに供給できなかった、年末、鍋物の季節に危なかったというのが事実あるんで、それに何とか対応できたというのは、私は本当によかったなというふうに思っております。関係者の皆さんに感謝したいというふうに思います。
それから、東日本大震災への対応。これも、現地への支援はもちろんですが、受け入れについても関係者の皆さんに本当に頑張っていただいた。それから、あいちガンバロー資金といったつなぎ資金もつくり、これも愛知県の中小企業の皆さんにも元気を出してもらってフル回転をしてもらったといったこともあったと思います。
また東三河県庁も、これ、4月から副知事を置き、そしてまた、この間の11月議会では条例も議決いただいて、来年4月1日からのスタートということになります。
それから、電力エネルギー対策ということで、これもですね、結果的に、菅(前首相)さんが突如連休の谷間に言われて、あれからどたばたばたばたとやったんでありますが、関係者の皆さんと、本当はあの5月の時点からもうこの夏は大変だと準備をしたので、そういう意味では、何とかこの夏は乗り切ることができたというふうに思っております。引き続き、電力エネルギーの確保はしっかりやっていきたいというふうに思います。
それからまた、愛知の魅力を発信ということで、こういった農林水産物とか地域ブランドといった名刺のPRとか、LOVEあいちサポーターズ、また、あいち戦国姫隊、また離島80日間チャレンジなどなど、いろんなこともやりました。またこれからも大いにPRしていきたいと思います。
中京都構想の推進ということで、これのプロジェクトチームを今6つ立ち上げておりますが、そういったこと。それから、7月31日には名古屋に、私と河村(名古屋市長)さん、それから橋下(前大阪府知事)さん、それから新潟の篠田市長も来ていただいて愛知宣言を取りまとめて、8月には片山総務大臣(当時)にアピールを持っていったということでございます。これからもさらに進めていきたいと思います。
それから円高対策につきましては、これは知事会でも強く申し上げ、要望させていただきましたが、自動車税制の抜本見直しを掲げて、10月、11月、12月と運動させていただいた。結果、エコカー減税の延長、それから重量税の1,500億円の軽減、それからエコカー補助金3,000億円、全部で6,000億円を超えるような自動車関係の対策を勝ち取ることができたというふうに思っております。その相当部分が愛知県に関係すると。実際に自動車の生産は、半分とは言いませんが、部品までいうと、半分とは言いませんけれども、相当な割合で我が愛知で作っているのは事実でありますから、これは相当大きな我が愛知の産業、経済にとってはメリットがあるというふうに思っております。
それから、国連ESDの最終会合を誘致することができました。3年後に向けてしっかりやっていきたいと思います。
それから、愛知県の名誉県民の顕彰もさせていただきました。海部先生、鈴木先生、豊田先生、野依先生、4名の方を名誉県民として顕彰させていただきました。大変ありがたいなというふうに思っております。
それから最後に、先週でありますが、先ほど申し上げた国際戦略総合特区を、これは非常に高い評価で勝ち取ることができました。愛知のモノづくりをさらに前に向けていくために大きな弾みになるというふうに思います。
以上ですね、この他にも、例えばですね、この他にもいろんな、国際バルク戦略港湾、港の関係では、5月に名古屋港が国際バルク戦略港湾の指定になったとか、また、名古屋港にシャチの御家族様が来ていただいたということとかですね、また、中日ドラゴンズのリーグ連覇とか、レスリング吉田選手の世界での11連覇とか、長良川河口堰のプロジェクトチームを進めることができたとか、いろんなことがありますが、とにかく私自身は、冒頭申し上げましたが、これで就任してから10カ月余りでございますが、この間、本当にいろんな出来事が、これだけようけ、たくさんいろんなことが起きるなと思うぐらいいろいろ起きましたが、その都度、その都度やっぱり自分自身のこれまでの政治家としてのスタイルを貫くことができたというふうに思います。常に、常にスピーディーに即断即決で、とにかく日本一元気な愛知、世界と闘える愛知をつくるということ。
そのためには、私申し上げているんですが、まずは何といったって、その目標は何かといったら、産業振興、産業経済。とにかく我が愛知の特徴は日本一の産業県ですから、この日本一の産業県をさらに充実させて、前に向けて進めていく。他の追随を許さないという地域にさらにしていく。その産業をやっていくためには、環境面の、環境の目線を抜きには語れないと。環境政策を抜きにした持続的な成長・発展はあり得ないというのが先進国の共通認識ですから、そういう意味で、私はとにかく環境政策についても、これは2005年の愛知万博、2010年、去年のCOP10、そして今度2014年の国連ESDと、続けてこれだけの国際イベント、国際会議がやれるわけですから、そういう意味でこれからも環境については日本一、世界一のトップランナー、フロントランナーとしてやっていくということ。それと併せた日本一、世界と闘える、世界一の産業集積県、産業県愛知をこれからもつくっていきたい。そのために、これで1年がほぼ締めくくりになるわけでありますが、引き続き新年も、その目標に向かって大いに走り抜いていきたい。
前回、今年1年を取りまとめてということで、漢字一文字で「希(のぞみ)」、希望の「希」というふうに記させていただきました。のぞみを持って、また新年も頑張っていきたい、そういう1年にしていきたいというふうに思っております。
(3)

中華人民共和国への渡航の成果について

【記者】  先週、中国に渡航されましたが、その成果についてお伺いします。
【知事】  先週、20日から23日まで中国を訪問させていただきました。これの目的は、愛知県が姉妹提携を結んでいる江蘇省、江蘇省って、上海を取り囲む長江デルタの北岸と南岸といいますか、ちょうど下流のところでございまして、上海ももともと江蘇省の一農村、漁村だったんですが、あれ、日本の横浜と同じように外国人居留地になって急速に発展したという土地でありますけれども、そこの江蘇省とこれで姉妹提携して31年ですか、去年が30周年。そこの江蘇省のトップである書記が、羅志軍(ら・しぐん)さんという書記がおられまして、この前申し上げたと思うんですが、たまたま今から8年前に、私が東京で直接2人で会談をしておりまして、そういったこともあって、早いとこ、これは行って話をしてこようということで、今回それを一番の目標として行ってまいりました。
併せまして、時系列から申し上げますと、上海では経済分野の担当の副市長の艾宝俊(がい・ほうしゅん)さんと上海での経済や文化での相互交流について意見交換も行いました。上海には愛知県から200を超える企業と300の拠点が進出しておりまして。向こう側の統計でいくと、会社が、上海側からは、もう350来てくれているんですよねとか言うから、データのとり方がちょっと違うのかもしれませんが、いずれにしても最大の進出地でありますから、これはこれからも交流を進めて行きましょうということ、それから、何といっても2005年の愛知万博の後、2010年が上海万博だったんで、そういった意味での繋がりもありますから、さらに交流を、経済面、環境面、それから観光面、あと文化面とか、いろんな面で交流を進めていきましょう。具体的なテーマを作ってやっていこうというような話もさせていただきました。是非、これも進めていきたいと思います。
それから、観光プロモーションの一環として春秋国際旅行社というところを訪問しまして、これは日本向けの海外旅行をプロモーションしているところですが、そこでもしっかりPRいたしました。来年1月には大阪イン、中部国際空港アウトの旅行を実施したいと、そういう商品を売っていきたいというお話もいただいたんで、是非そういったことで、東京、関西だけじゃなくて、この中部にもどんどんお越しいただく、そういったことも是非、進めていきたいというふうに思います。
それから江蘇省では、上海の後、江蘇省、隣の南通という、これは豊橋市が姉妹都市を結んでいる市でありますが、そこに訪問いたしまして。これは名古屋銀行が南通支店を、ちょうど今年の9月に開設したところでありまして、名古屋銀行の簗瀬頭取も来ていただけまして、一緒にいろいろ視察もし、そういったこともやりました。市と言ったって、南通市で七百何十万人の人口だったかな、大体向こうは人口10倍なので、そのぐらいの人口だと思いますが、そういったところにも訪問をいたしました。あと、南通の経済技術開発区を視察いたしました。愛知県からも4社が進出をしておりまして、名古屋銀行さんとか、あとアイシン精機さんのテクニカルセンターも視察をいたしました。これからさらにということだと思います。
それからその後、南京市へ参りまして、江蘇省の羅志軍書記と李学勇(り・がくゆう)省長と会談をいたしました。今後ますます交流していきましょうということを申し上げました。江蘇省には愛知県から120の会社、我々のあれだと120なんですが、向こうは230、40と言うんで、ちょっと数字のとり方が違うのかもしれませんが、いずれにしても、江蘇省の一番上海に引っ付いたところの蘇州というところに、トヨタ自動車がテストコースとテクニカルセンターを今まさに作り出したところでありますし、その対岸の南通にはアイシン精機のテクニカルセンターもあるということもありまして、とにかく江蘇省は、中国でも製造業、モノづくりは中国一というところなので、そういう意味では我が愛知とも非常に共通項がありますから、これからもそういった交流をしっかり進めていきたいというふうに思っております。
また、最後に南京芸術学院を訪問いたしました。これは私ども愛知県立芸術大学と25年以上にわたる学術交流に関する協定を結んでおりまして、来年が南京芸術学院100周年なので、そこにうちの愛知県立芸術大学にも招待が来ておりますので、どういうふうに、この100周年に御協力しようかということも含めて、今後しっかりと検討していきたいというふうに思っております。
いずれにいたしましても、そういった形で上海、そして江蘇省と十分これからも友好、交流を進めていこうというふうに。特に我々の愛知からいっぱい、多くの企業が行っていますから、是非、そういった企業のビジネスが良好に進むようにということを、関係の省長や市長さんとか、書記の皆さんにはしっかりお願いをしてまいりました。これからもそういった形での交流を進めていきたいというふうに思っております。
(4)

名古屋市の市民税減税及び県民税減税について

【記者】  名古屋市会で減税条例案が成立しましたが、そのことについて所感をお伺いします。
【知事】  私のコメントは既にお示しをしたとおりでありますが、ずっと私は一貫して申し上げておりますが、河村さんとずっと友情、盟友関係でやってきましたから、今回も何とか彼の思いが達せられないかということで、10月、11月、12月といろんな相談にも乗ってきたし、いろんな協力もやってきた。その中で、とにかく100パーセント、オール オア ナッシングでやっていたら、中々それは上手くいかないよねと、やっぱりその間をとって、いろんな意味での妥協も、協議も、調整も必要だよということは、ずっと10月から言ってきたので、そういう中でいろんなパターンについてもやってきましたけど、最終的にああいう形にはなりましたが、私は、実現、実行できたということ、大変喜んでおります。いろんな場面で私も協力してまいりましたから、そういう意味で、実現できて、私は良かったなというふうに思っております。
あとは、これは名古屋市と名古屋市会とのこれからの協議ということになると思いますが、名古屋市会でのいろんな議論も私も聞いておりますが、財源の話とか、いろんな財政収支の話とか、また福祉対策とか、低所得者対策とか、いろんな御議論があったと思いますが、そういったことも踏まえて、名古屋市の活性化に向けて大いに前進をしていただきたいというふうに思っております。
【記者】  名古屋市で減税条例案が成立しましたが、知事は県民税減税について来年度以降どうされるのかお伺いします。
【知事】  これも前から申し上げているとおりです。今の財政状況を見ながら、これから4年の任期の中で財政状況をしっかりにらみながら、これは実現をさせていただきたいというふうに思っております。
ただ、私はそれ以上に、当面は、当面は、大震災というよりも、超円高、想定を超える超円高に対して、今一番、我が愛知県政、愛知県の県政の中で一番大事なのは何かといったら、産業経済、景気と雇用ということだと思っております。従って、自動車税制の関係に全力を傾注したということは、御案内のとおりであります。
だから、そういう中で何度も申し上げておりますが、エコカー減税の延長、自動車重量税の1,500億円の軽減、それから3,000億円のエコカー補助金、全部で6,000億円を超える円高対策のための自動車対策、モノづくり対策ということができたと。そのうちの相当部分が我が愛知に。販売は確かに全体の10パーセントありませんが、全国の、生産でいったら、圧倒的な規模があるわけですね。部品まで入れたら、とにかく3分の1とか、4割とか、そんな話じゃ多分ないんだろうと思うんですね、波及効果も含めれば。だから、6,000億円のうち、半分とは言いませんが、相当の割合が我が愛知に戻ってくるということなんで、私は大変大きな成果を上げることができた。ですから、当面は、私は景気と雇用に全力を上げるというふうに宣言したわけですから、その目的は大いに達成することができたというふうに思っています。ですから、当面はそれに傾注し、年明けは、来年度予算を作るそういう過程に入っていきますから、そういったことの中で、県民の皆さんに対してしっかりと施策で期待にこたえていきたいというふうに思っています。
(5)

教育基本条例の制定などの橋下大阪市長との連携について

【記者】  先週、橋下市長が石原都知事と会談した中で、教育基本条例の制定に向けて、東京都、あるいは愛知県とも連携してやっていきたいと話されましたが、橋下市長との教育基本条例に関しての連携をどのようにお考えですか。
【知事】  中国へ行きまして、大体、私、海外へ行く場合でももちろん、モバイルまではあれですけど、常にパソコンで日本のニュースはチェックしながら見ておりますが、そういう中で、橋下さんが東京に行って大いにアピールしたということ大変喜んでおりまして、そういう中で石原都知事とも会談したと、その話も聞いておりますが、そういう中で、石原都知事と話をしたこと、特に教育関係のことについて、教育改革について愛知県の大村さんにも声をかけてみたいというふうなことが、新聞に載っていたというのを見て、ああそうなんだと思っておりましたが。
実は、中国に行っている時にですね、橋下さん本人から携帯に電話がありまして、ちょうど南京にいた22日の昼間ですが電話いただいて。それは教育改革だけじゃなくて、昨日、石原都知事と話をしましたと。その中で幾つかお話をしましたと。例えば電力エネルギーの話とか、脱原発という話です、という話とか、あと教育の基本条例について、こういうのを大阪は提案しているので、東京でも是非、検討していただければありがたいと、こういうことも言いましたと、こういった話でさせていただいたんで、そのことの御報告と、是非、愛知と、大村さんとも可能であれば一緒にやっていきたいと、やっていければありがたいと、こういう話をいただきましたので、とっさに私、申し上げたのは、教育については、私は前から、かねてから、国会議員の時から自分の思いがあって。というのは、やっぱりその地域の子供たちの教育に責任を持つのは、我々選挙で選ばれた政治家だと。だから、知事であり市長であり、その地域の首長がその地域の子供たちの教育に、未来に責任を持つんだということが本来の姿ですよねと。
だから、私は今から8年前、2003年に、時々5〜6年に一回ぐらい本を出しておるんですが、自分の政策提言という形で。その時の本に、その時は7つのテーマで区切りまして、外交だとか、経済とか、社会保障とか、環境政策とかいろいろなものがありますが、その冒頭の第1章が教育改革なんです。教育改革の私の主張は、文部科学省廃止。教育こそ地方分権。地方は教育で創意工夫を競えというのが、そのときの私の本、「再生、興国への突破口」と、こういうタイトルの本ですが、その第1章が教育改革でありました。
ですから、橋下さんから教育改革について一緒に連携できればありがたいと、この基本条例の内容を早速送りますので、見て検討してくださいと、こういう話がありましたので、私はもともと教育改革というのが政治家としての持論なので、そもそも僕は文部科学省廃止なんだと言っとるんだよと言ったら、へぇーとかって言っておりましたが、ですから、とにかく、それはちょっと内容を見て検討させていただきたいということを申し上げました。
その時に橋下さんに言ったのは、彼も言ってましたが、あれは大変過激な内容なのであれが全部だとは思ってませんが、あれをスタート台、たたき台にして、これから関係者と議論して中身を詰めていきたいというふうに思っていますんでという言い方なので、それは、僕は教育基本条例の話は松井(大阪府知事)さんとも、選挙中もそうだし選挙前もそうだけど話したことがあってねと。全部あれが通るとは思ってませんが、あれがベースでこれから議論検討していきますからということを聞いていますから、それを十分受け取って、また検討させていただきますということは申し上げました。
とにかく一番のポイントは、僕は橋下さんにも確認したんだけど、あの基本条例の中で、とにかく政治家である選挙で選ばれた首長が、知事が、市長がその地域の子供たちの教育や未来に責任を持つと。だから、教育目標については教育委員会と協議をして知事が決めると、こういうところが基本条例の冒頭にあるんだね。そこがポイントでしょって言ったら、そうですと。そこがポイントですということを言われたので、それは全く私も、非常にそこは腹にストンと落ちるので、是非そういったことは検討していきたいということを申し上げました。
その後も、日本に帰って来たら、いやこういうことで、とにかく休み中なんでどうするって、資料どうしますと言ったら、早いところ見たいんでと言ったら、彼から、これはメールでやりとりしましたが、大阪府のホームページのここにありますから、是非これで見て検討してくださいというメールがあったんで、分かった分かった、また見とくよとかって、またメールを返しておきました。そんなことで電話とメールといろんなことでやりとりしているので、引き続き。それでもって資料はいただきましたので、またしっかりとそれを見て、検討協議したいというふうに思います。
【記者】  愛知県でも教育委員会と知事が協議して、教育目標を決める条例の提出はありますか。
【知事】  まだそこまで私、申し上げてないんで。まず橋下さんからそういう働きかけがあったので、実際は資料とかいろいろなものも受け取りましたから、それも含めて、私は前向きに検討したいというふうに思っています。
【記者】  教育基本条例自体について、全体として評価できるかお伺いします。
【知事】  いや、私は、先ほど申し上げましたが、やっぱり選挙で選ばれた首長である知事や市長が勝手に決めるわけじゃなくて、教育委員会と協議をしながら教育目標を設定する。これは私は本来あるべき姿だというふうに思いますよ。私、前から、年来、国会議員時代からもそれを主張してきた。
というのは、実際、私の地元のいろんな市長さんからも、大体選挙で選ばれた市長が教員の人事ひとつできないのは、どういうことだというのを大分前から言われていたので、具体的にやろうとすると、例えば小さな市単独でやるっていったって、そう簡単にいかないと思いますが、やっぱり、ただ、そうはいったって、やっぱりその地域の子供たちの教育に、未来に責任を持つのは選挙で選ばれた首長ですよ。市長ですよ、知事ですよ。だから、私は、教育の大きな目標とか、愛知の教育はこうあるべきだという話は、やっぱり選挙で選ばれた知事や市長が、先頭に立って責任を持って決めていくということが本来あるべき姿だと、そこはそう思いますね。
だって、現に予算面とか何とか、こちらが出すわけだから、そういう意味では、実際の責任を持っているわけですね。だからそういう意味で、教育委員会制度と、どこまで法律とあれするのかよく分からないけど、私は、趣旨としては、やっぱりそこのところは大いに評価をしたいと思うし、是非、我々もそういうふうに進めて行けるものなら、やっていければいいのかなというふうに思います。ただ、それがいろんな校長さんの公募とか、一部愛知県でも、もちろん今やっていますが、そういったところとか、あと教員の評価のところとか、そういったところについては、私はとにかく議論が、こういった形で教育についていろんな議論が起こっているということは、私はいいというふうに思います。
ただ、現実にどこまでやるかについては、それぞれの地域の事情があると思います、地域の事情がね。大都市制度だって、大阪はああいう形の大阪都構想、我々は中京都構想、それはおのずと地域の事情が違いますから、そういう意味では、地域の事情に応じた教育のあり方を大いに議論して作っていくということは、私はそのための議論のきっかけとしては、私は非常にいいことだというふうに思っています。
【記者】  文部科学省では、首長が教育目標を設定するというのは、法律に照らして首長の権限を予め設定できないという答弁をしていますが、そのことに関して知事のお考えを伺います。
【知事】  何というか、今の現行の制度というか、そういう法律、今ある法律を前提にすればそういうことなのかもしれないけれども、私はそれはおかしいと思いますね。おかしいというのは、だからそういう法律だったら、法律に触れるんだったら、法律を変えればいいんだよ。と思います。そう難しい話じゃないと思いますがね、法律を変えること。変える運動をするということだ。
【記者】  橋下市長と教育改革で連携していくというのは、どういうイメージをお持ちですか。
【知事】  まだそこまではちょっとあれなんですが、大阪でこれから、もう彼は既に条例案を出して、これから議会でさらに。あれは大阪市議会で否決されたのかな。大阪府議会では継続審議になっているから、毎回出し直し議論していくということになるんだろうと思いますが、大阪は大阪でそういう議論がある。我々愛知は愛知でそういった声を上げていくということになれば、大阪、愛知、それから東京がどうするかはあれですが、そういった声が上がっていけば、東京、愛知、大阪で上がっていけば、それは、そう無視できないと思いますよ、私は。
ただ、それにしても、やっぱり東京の教育事情、大阪の教育事情、愛知の教育事情、それは違うと思うんでね事情はそれぞれの。だから僕は教育こそ地方分権だと言っているんですが、その地方分権をどんどんどんどんと進めていく分野が、例えばこの教育の分野とか、また他の分野でもいいと思いますが、そういったどんどんどんどん、いわゆる我々が国の権限を、国がこうだと言っているやつを、冗談言うなと。そういう身近なものこそ、我々がやっていくんだということで戦って勝ち取っていくというものを、幾つか増やしていくという中での一環としては、私は、今回こういった議論が進んでいくというのは、大変私はいいことだと思っておりますし、是非これは、どこまでどういう内容で全部、全部というか、どういう内容で連携、共闘できるかというのはこれからですが、是非、連携、共闘していきたい。そういう意味では前向きにこれは検討して、連携、共闘していきたいというふうに思います。
【記者】  教育改革について、知事として検討されるのか、それとも愛知県として検討委員会を立ち上げるとか、庁内で組織を作るといったイメージがあるのかお伺いします。
【知事】  これこそまさに、まだほんの数日の話だし、今日は休み明けですからまだ担当部局にも言っておりませんが、まずは担当部局、県庁担当部局には、そういう検討の指示をするということだというふうに思っております。その上でどうするかはこれから考えたいというふうに思います。
私一人だけで考えていると、そういう話じゃありませんよ。県は組織ですから、組織でしっかりと検討して、どういうふうにやっていくかを判断していくということになると思います。
【記者】  橋下市長と教育以外に原発についても、今後の連携があるのか、方向性をお伺いします。
【知事】  御存知のとおりといいますか、これは事情が一番違うのは、大阪市は関西電力の筆頭株主だったよね確か。9%ぐらい持っているのかな、8%かな。彼、大阪府知事の時も言ってたけど、一番言ってたのは、選挙前から言ってたのは、大阪市に乗り込んでいって、筆頭株主だからその株主提案権を使って提案するんだと、こういうことを前から言っているわけですね。それを実行しようと、こういう話なんですよ。だから、大阪府は持ってなかったのかな確か。大阪市はだから持っている。うちは持ってないんだろ、愛知県は。中電はないということなので。東京都は持っていると。
何で持っているかというと、東京都は戦前の東京市の時代に持っているはずなんですね。要は、戦前は東京府とか、愛知県とか、みんな大日本帝国の出先機関だから、そういうのは持ってなくて、いわゆるこういう大都市の戦後の政令市、戦前の大都市、6大市みたいなところが、やっぱり最初産業を作るという時に、民間にお金が少ないからというので、そういうところはお金を出して作ったという経緯があるんでしょう。だから、ちょっと事情は違うと思いますが、どういう形のものを提案するのか、そこら辺はまたよくお聞きできればと思いますが、そちらの方は事情が全然違うので、そこの話はあんまりしておりません。むしろ教育改革の方を連携できませんかと、やれませんかというお話があったので、それについてこれから検討しようと、こういうことです。
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愛知県競馬組合の議員報酬について

【記者】  競馬組合の12月議会には、議員報酬ゼロ案について、変わらず提案される意向ですか。
【知事】  私の考えとか、思いは変わっておりません。まだ引き続き、協議をしているというところでございます。