知事の記者会見
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平成24年5月21日(月) 午前10時
1.

知事発言

(1)

東日本大震災で発生した災害廃棄物の受入れに向けた検討調査の進捗状況について

【知事】  皆さん、おはようございます。定例の記者会見を始めさせていただきたいと思います。
 まずはですね、東日本大震災で発生いたしました災害廃棄物の受入れに向けました検討調査の進捗状況でございます。御報告をいたします。
 先週までで、4月25日に本県独自の受入れ基準の策定支援を始めといたしまして、被災地からの搬入手法、それから名古屋港南5区、碧南の中部電力処分場、それから田原のトヨタの処分場の3カ所における地質調査、受入れ調査、それから環境影響調査、この11本全ての業務につきまして先週までに発注を終えました。
 これらの執行状況につきましては、6億円の予算ということでありましたが、執行額が1億4,236万9,500円、(執行率)23.7%ということになりました。
 その理由といたしましては、一つは、地質調査では、既存資料の活用により設計額を圧縮するなど、予算の効率的な執行に努めたということが1点。それから、これは他の県にない独自の受入れ事業に関する業務であるということから、各コンサル会社さんが、アピール効果の高い事業だということで、要は低い札を入れてきたということ。でもって最初に、4月の25日、27日とか5月の2日に、初めに発注したところが、いきなり最初から発注率が41%とか、落札率ね、ということもあって、最初に低いのが入ったので、他のところが入札が、こりゃいかんというのでみんな低く入れてきたと。低かったのはね、知多の環境影響調査の8,000万円で2,000万円というやつだな、これ。27%というやつですか、日本気象協会の。そういうのが入ってくる、これは5月11日か。事ほどさように、そういったことで大変節約ができたということでございます。
 ということでございますが、今後はできるだけ早く調査検討の事務方ですね、災害廃棄物の処理推進室もできましたので、事務方とこの業者さんとで精力的に協議調整をいたしまして、調査検討を経て、できるだけ早くこの成果を得て報告を、県民の皆様、議会にしっかりと報告をし、受入れに向けた取組を進めていきたいというふうに思っております。
  
(2)

あいち国際戦略会議の開催について

【知事】  それから、あいち国際戦略会議の開催ということでございます。
 このたび、今後の愛知の国際戦略について幅広く意見をお聞きする「あいち国際戦略会議」を開催することといたしました。その第1回目の会議をあさって5月23日に開催いたします。午後でございます。
 経済社会のグローバル化が進展する中、我が国経済始め本県を取り巻く状況は、なかなか厳しいものがありますが、一方で、今月の13日には日中韓のFTAの交渉が年内に開催されることが決まったということでございます。こうした状況を踏まえまして、世界と闘える愛知の実現を目指していくためには、とりわけ発展するアジアの活力を取り込む国際戦略を打ち立てていくことが必要であるというふうに思っております。そこで、国際関連の各部門で活躍しておられる10名の有識者にお集まりいただいて、様々な角度からこの地域の特色を生かした基本戦略、先導的に進める事業などについて御議論いただき、御提案をいただくことといたしました。1回目の会議では、現時点での問題意識、描いている戦略の基本的な方向について御説明をし、議論を展開していただきたいというふうに思っております。いただいた御意見を踏まえ、機動的で実効性のある戦略をしっかりと作っていきたいと思っております。
 お手元に資料(https://www.pref.aichi.jp/cmsfiles/contents/0000051/51326/youkou.pdf)がありますが、10名のメンバーでございます。
 議論していただくテーマといたしましては、この10人をそれぞれ3人ないし4人で部会に分けまして、一つは、愛知県は産業集積とか、名古屋は大都市でありますから、海外からの留学生などをできるだけたくさん増やしていく、国際人材を、こちらからも海外に出ていくということが必要だと思いますが、国際人材の養成といいますか受入れ、そういった分野が一つ。それから、企業の海外展開などの産業のグローバル化にどう対応していくか、産業グローバル化の視点が一つ。それから、外国人観光客の拡大など、地域の魅力をもっと増していく、そういう魅力愛知といいますか。の三つの部会を、「国際人材」、「産業グローバル」、それから「魅力AICHI」という三つの部会を設けましてそれぞれに、10人で集まってもなかなか意見があれなので、3、4人で濃密な議論をしていただいて、そして愛知の国際戦略を作っていきたいというふうに思っております。その中でも特に活力あふれるアジアの活力を取り込んでいく、そういう国際戦略を作っていきたいというふうに思っております。
  
(3)

教育懇談会の開催について

【知事】  それから、教育懇談会を開催いたします。
 このたび、これからの愛知の教育について幅広く意見をお聞きする教育懇談会を開催することといたしました。その第1回目の懇談会を5月29日の火曜日に開催いたします。私は前々から、選挙で選ばれた首長がその地域の子どもたちの教育に責任を持つべきだということを申し上げてまいりました。したがって、教育委員会と協議しながらその教育目標などを決めていく必要があるといったことを申し上げてきたわけでございます。
 これ、先ほどの国際戦略会議とも関係するんですが、グローバル化の進展だとか本格的な成熟社会への移行など社会経済が大きく変化していく中で、これからの時代に求められる人材をどう考えて、どういう力点を置いて人材を育成していくのか、そのための仕組みが今のままでいいのかといったことを、広く意見をお聞きしながら点検をしていきたいというふうに思っております。このため、6名の方に今回新たに委員として参画していただくことといたしました。
 1回目の懇談会では、これからの時代に求められる人材とか愛知の教育の現状と課題などなどについてフリートーキングをしていただくということでございます。それから、1回目の懇談の結果を踏まえながら、2回目以降テーマを設定し、今年度4回から6回ぐらい開催することを予定いたしております。また、必要があれば、このテーマに応じまして、6名のメンバーに加えて専門家、関係者などをお招きしていきたいというふうに思っておりますし、ここで御提言いただいたものはスピーディーに実行していきたいというふうに思っております。
 資料(https://www.pref.aichi.jp/0000051240.html)にそのメンバーがあります。6名の方ということでございます。1人は、この中でも教育の専門家ということで、例えば愛知教育大学の学長さん、松田さん。愛知県での唯一の教育系単科大学である愛教大の松田学長。それから、去年作りました「あいちの教育に関するアクションプラン2」の座長を務めていただいて、愛知の義務教育とか愛知県の教育行政に非常に詳しい愛知淑徳大学の中野教授。それから、この地域を代表する予備校である河合塾から、学力問題とか受験制度などに詳しい谷口教育研究部長。それから産業界からは、幅広い企業の採用とか人材育成に詳しい愛知県経営者協会の柴山専務理事。それから、教育の観点からも地域分析に関するレポートなども発表しております共立総合研究所の江口副社長。それから県外からは、この中では紅一点になりましたが、安倍内閣の時の教育再生会議の委員でもありました、また名古屋市の子ども青少年局の参与などもかつて務めた経験があられる、特に働く女性の視点からの教育論を展開していただけるんだろうと思っておりますが、関西大学の白石真澄教授ということで6名の方にお越しいただき、しっかりと御議論をいただきたいというふうに思っております。
 2回目以降のテーマね。ここで最初フリートーキングをいろいろしていただいて、当然いろんな議論が出てくると思いますが、社会が成熟化していく中で、また価値観が多様化していく中で、例えば高校の教育システムがどうかとか、高校の入試制度がどうだとか、愛知の中等教育のあり方とか。私、前から複合選抜制度がこれでいいのかとかいろんな思いを言っておりましたが、そういったことも御議論いただくこともあるのではないかというふうに思います。それからまた、公立学校とか私立学校の公私のあり方、これもいつもいつも議論になりますが、そういったことも議論していただきたいと思っております。また、そもそも私、冒頭申し上げたんですが、選挙で選ばれた首長、知事だけではなくて市長さんね、現場で教育を預かっている市長さんと教育委員会のあり方、さらには市町村への権限の移譲のあり方、そういったことも幅広く大いに議論していただきたいというふうに思っております。そういう意味で、教育懇談会しっかりとやっていきたいと思っております。
 これ何回も、この場でも申し上げたことありますが、ちょっと前ですけど、昨年の12月、年末に橋下さん(大阪市長)からも私に電話があってね、大阪では教育改革やっていきますと、教育基本条例もしっかり作っていきたいと、是非いろんな意味で教育改革を連携してやっていきましょうと、こういうお話があったのは御披露したとおりなんですが、その中のポイントとして、さっき私申し上げたように、教育委員会制度全て、私はこれがいかんとかそういうことを言うつもりありませんが、やっぱり選挙で選ばれた首長がその地域の子どもたちの将来、その地域の子どもたちの教育に責任を持つと。だから教育目標とか教育のあり方は選挙で選ばれた首長主導でやっていくべきだということを申し上げてまいりました。ですから、そういったことも含め幅広く、ありとあらゆる教育の問題について。
 愛知県でも、公立学校は教育委員会がやって、私立のことは私学振興室がやると、こういう分け方だけど、とにかく公私全部集めて。予算は全部私のところでみているわけですよ。だから、全部そういうのをひっくるめて。個別の個々の各論各論みたいな話はそれぞれのところつかさつかさでやっていただければいいと思いますが、やっぱりトータルの大きな方向性はここで議論していければというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。 
  
(4)

あいちトリエンナーレ地域展開事業(あいちアートプログラム)について

【知事】  それから、あいちトリエンナーレ地域展開事業についてということでございます。あいちトリエンナーレ地域展開事業の実施について報告をいたします。
 この事業は、トリエンナーレ2010の開催成果を普及し、県民の皆様方に現代芸術、文化芸術への関心を高めていただくとともに、来年予定しております2013年のトリエンナーレの開催の気運を盛り上げていくということを目的といたしまして、今年の6月から来年2月にかけまして、県内各地で現代美術展の開催とか子どもたちを対象にしたワークショップ、若手芸術家の育成事業といったことをやっていくということでございます。
 その中でメーン事業となります現代美術展は、平成24年11月1日から12月2日までの約1カ月間、岡崎市のまちなかを会場にいたしまして、現代アートの展示と「ジャズの街岡崎」ならではのジャズイベントを開催することといたしておりまして、岡崎の街を散策しながらアートとジャズを楽しんでいただく企画となっております。岡崎市は来年開催のトリエンナーレ2013でもまちなか展開会場というふうになっておりまして、今年度の盛り上がりを来年につなげていきたいというふうに思っております。是非よろしくお願い申し上げます。関係の資料(https://www.pref.aichi.jp/0000051160.html)を、またご覧いただければと思います。
 事業が、2の(1)が「岡崎アート&ジャズ2012」、それから若手芸術家育成のための事業が「アーツ・チャレンジ2013」、それから若手アーティストによる制作・展示がその裏で、清須、豊田の小原、佐久島、「キッズ・ワークショップ」は県内各地、瀬戸、春日井、小牧、碧南、刈谷、田原、キッズコンサートは豊川などなど県内各地でやりますので、是非是非多くの方にお越しいただきたいというふうに思っております。 
   
(5)

第54回「水道週間」について

【知事】  それから、第54回の水道週間ということでございます。
 6月1日から7日は水道週間でございます。お手元に「あいちの水」のボトルがございまして、後で飲んでいただきたいと思いますが、水道週間は、県民の皆様の水道に対する理解と関心を高め、水の大切さを再認識していただくことを目的として毎年実施いたしております。今年は、「さあ今日も 水と元気が 蛇口から」というのをスローガンに、県内11カ所の県営浄水場を皆さんに見学していただくため開放いたします。普段見ることのできない、飲み水の製造工場とも言える浄水場を是非ご覧いただきたいというふうに思っております。
 毎年このボトルは変えておりまして、本県の水源は木曽川、長良川、矢作川、豊川ということでございますが、今年は長良川の水で作ったということでございます。いろんな資料(https://www.pref.aichi.jp/0000051243.html)がありますので、また是非ご覧いただきたいというふうに思っております。 
  
2.

質疑応答

(1)

教育懇談会について

【記者】  教育基本条例に関する県での検討状況はいかがでしょうか。また、教育懇談会では教育基本条例について話し合うことはありますか。  
【知事】  とにかくありとあらゆることをテーマに議論していきましょうということなので、大阪の教育基本条例もそういう話題になるのかもしれません。まず第1回は、まず第1回は大きく大きく、これからの教育のあり方とか愛知県の教育の現状だとかそういったことを議論していただきたいというふうに思っておりますから、まず全体でやっていく。それから2回目以降は、私さっき申し上げたそういう愛知の状況、いろんなテーマがありますね、高校入試のあり方とか公立・私立のあり方とか、各教育委員会と首長さんとのあり方とか、そういったことを中心にやっていくと思いますが、大阪の教育基本条例につきましても話題にはなると思います。そういう中で皆さんの意見を聞いてみたいと思います。
 なお、私の愛知県、県としての検討ということでありますが、私、前にもそのとき申し上げたんだけど、愛知と大阪では大分教育の現場の状況も違いますので、そういう意味で愛知は愛知の事情があるということなので、大阪のこの教育基本条例がすぐ愛知にそのまま来るかというのは、ちょっとそこまではまだ、現場の状況が大分違うのかなというふうに思っております。ですから引き続き、大阪だけじゃなくて全国のいろんな状況も注視しながら、愛知にふさわしい教育のあり方を探っていきたいというふうに思っています。 
【記者】  複合選抜制度、教育問題で、ここが問題だというのがありますか。 
【知事】  さっき申し上げた論点だと思いますよ。一つはやっぱり、どうしても愛知県の場合は複合選抜制度という、非常にある意味では非常にお金をかけて2校受けられるというシステムを平成元年からやってもう24年、来年もそのままで25年。一つの入試制度が25年。今のままいけば、間違いなくあと4、5年ダーっと続いちゃう、30年続くわけだ。それは普通はちょっとあれかなと、あまりそういう例はたぶんないと思います、世の中。だからそれだけ、教育委員会とか教育の関係者の皆さんに聞くと、これは定着しているということであまり不満はないということなんですが、私は現場で、私の同級生とかいろんな地域の声を聞くと不満はタラタラなんだよね。全然認識が違うと思うので、やっぱりそこは大きなテーマになってくるというふうに私は思います。ただ、あまりに大きな制度だから、今からやって来年変えちゃえと、そんな簡単にいきませんから、だから早く議論を始めようと去年から言っているので。だからといって教育というのはすごい、釈迦(しゃか)に説法だけど、皆さんよく御案内のように、すごく多くの人に影響、関係するので、子どもだけじゃなくて親御さんもそうだし地域もそうなので、だからそういう意味でいきなりかじをグッと曲げるというわけにいかないので、だから多くの方の御意見を聞いて検討をやっていきたいというふうに思っております。変えなきゃいけないところあると思うよ、相当あると思う、いくつか。改善、改善という意味でね、ということだと思っております。
 それとあとは、やっぱり公立・私立のあり方とか、各地域での教育委員会のあり方、そういったのを本当に大いに議論していただきたいというふうに思っています。
【記者】  県の教育委員会の組織の在り様がテーマになることはありますか。  
【知事】  それも含めて議論していただいたらいいんじゃないでしょうか。聖域というか、これは議論しちゃいかんとか何とかってそういうのは決める気ないので。ただ、この委員の皆さんに週1回とか何とかってそういう議論の時間はあれですので、大枠を大いに議論していただければいいと思います。ですから、今言われたそういった教育委員会のあり方とか人事のあり方だって、それは大いに議論していただければいいというふうに思います。だから、これは議論しちゃいかんとかそんなことを設けるつもりはありません。 
【記者】  複合選抜制度に関し、地域では不満があるとのことですが、どういう点に不満がありますか。また知事はどの点を改善しないといけないと考えていますか。 
【知事】  だから、複合選抜制度で、要は高校間の格差序列が完全にまたできてしまったと。かつてのいわゆる学校群制度、私は学校群制度が始まってすぐのあれだったので、大混乱の中で入試があったわけですよ。だからね、子供心にね、自分の志望する高校を受けられないような制度をね、何でこの大人のばかどもは作るんだというように子供心に思ったのがあってね。そういうことで、そういう思いを持ったのは、我々の世代はみんな結構ありますよ。だから、そんな思いがあって、大人になってみるとやっぱりおかしいと。それは学校の先生方のね、旧制中学か何かの学校の偉いさん方がね、大体偉いさんになっとるわけだ、どっかの校長をやって教育委員会の偉いさんに。そういう連中が寄ってたかって集まると、こういう複雑で人為的で何とかで作るのかなというふうに思っとったら、今の複合選抜制度というのは完全に旧ナンバースクールが復活してさ、昔よりも序列がはっきりしているということになっていると思います。私はそれは大いに改善しなきゃいけないというふうに思いますよ、それはね。
 だからあとは、愛知県の場合は、さらに言うとだ、試験と内申書があるから、内申をバーンと中学生取らんとさ、行けんわけだ志望校に。そうするとね、何か知らないけど物言わぬ中学生というか。学校の先生方がね、全部じゃないよ、全部じゃないけど一部に例えば生徒のそういう自由というか、中学生にそんな自由があっていいかどうかあれだけど、現場でそういうことがあるのもありますよ。だからそういう意味では、私はそういうのは大いに見直してもらったらいいんじゃないかなというふうに思います。
 あまりこういう場でそういうことを言うとあれだけど、例えばうちの子供ね、一番上の娘が中学校のとき、地元中学行っとったけど、県立高校受けるということをやっとって、ブラスバンドでクラリネット吹いとったんだわ。それで、ある程度大会に、秋まで大会があるというんだけど、勉強せないかんので8月の大会で最後、辞めますと言ったらだな、今まで音楽「5」だったのが「3」にしやがったんだ。うちの子供、ここに五百円玉のハゲできたよ、中学校3年生が。そんなありかおまえとおれは思ったね、そのとき。だからさ、そういうことをやるんだよ現場で。だからさ、そういう意味で人為的なこの制度というのは本当にいいのかねということだよ。まあ結果しかし、うちの子別の東京の学校に行ったからさ、私立の学校受かったもんで行ったから県立は受けんかったけど、それもあったから意地でも受けるとか言ってさ。そういうのはやっぱりみんな結構思いがあると思う。
 だから、中学校の教員の現場でもさ、こんなんやめてくれということいっぱいあるんだ、おれ聞いているの。高校もだ、高校の現場でも、現場でやっている人はちょっとこれやり過ぎじゃないかという声はよく聞きますよ。だからさ、そういう声、そういう不満の声しか私のとこへ来ないのかもしらんけど。まぁちょっとだから、何がいいかというのは大いに議論してもらったらいいと思うけど、人間が人為的にこねくり回すと大体あまりうまくいかないのよ。世の中というのはやっぱり単純明快に。裏も表ももう今できないんだ、そんなこと。裏も表もなし、単純明快に非常にわかりやすいのがいいと思いますよ。
 ただ、愛知県の複合選抜制度というのは、非常に多額の金をかけてシステムを作ってね、ある意味ではできているわけだ。二つ受けれると、こっち受からなくてもこっち行けると。それでもって私学が非常に被害をこうむったというのもあるかもしれないけど、そういう意味ではどっかには受かるよねというのがあって、それはいい面かもしれないけど、完全な序列化をして何とかで、片や一方で指導困難校なんて言われるところが、かつて各新聞社やったでしょ、特集。時々やるんだよな、私は大変いい企画だと思ってほぼ大体この企画は読んでおりますが、そういうのはやっぱり常に議論をしておく必要があると思う。
 ちなみに、この1年何カ月、教育委員会にそういうのはどうだと言ったら、いやいや何の問題もありませんという答えが返ってきてるからさ、ふざけるなって。余り強引に私がやるのもいかがなものかと思うので、ありとあらゆるものを含めて教育懇談会みたいなことで議論していただきたいというふうに思っています。
 ただ、一方で、さっき大阪との違いと言ったけど、愛知県は昔から日の丸掲揚、君が代斉唱なんか当ったり前だでね、これ。国旗、国歌の斉唱は当ったり前だもん、教育現場も全部。そんな歌わない教員なんかいないよ、愛知県。いないいないいないいない、いたら教えて。いたら教えて。いたら教えて。だから、そういう意味でのそういう問題はないというふうに思ってる。いたら教えてこれは、是非是非。だから、そういう意味で大分事情が違うというのはあるので、それはその現場、実態、事情を踏まえてしっかりと対応をやっていく必要があるというふうに思っています。
(2)

あいち国際戦略会議について

【記者】  国際戦略会議の目的に世界と闘える愛知を目指すためとありますが、中京都など世界と闘うための枠組みも議論されるのでしょうか。 
【知事】  いいえ、それは行政の形の話だから、それはまた中京独立戦略本部始め、別のところでやります。これはあくまでも愛知の国際戦略というか、愛知県と、この地域と特にアジア、発展するアジアとどう連携をしていくかを中心に、さっき言った留学生をもっと受け入れを増やしていったらどうかとか、こちらからももっと出ていったらどうか、国際人材をどう育てていくか。それから、企業の海外展開を含めた産業グローバル化にどう対応していくか。それから、外国人の観光客をどう増やしていくかという、魅力をどう、海外の人から見た魅力をどう高めていくかというそういった魅力アップのものを、ということで三つの部会を作ってやっていきたいということです。行政の枠組みはここでは議論しません。 
(3)

政府の中部電力に対する節電要請について

【記者】  政府から中部電力に対し5%の節電要請をすることが正式に決まりました。先週の会見で知事は政府の説明がなければ待ったをかけたい旨発言されましたが、中部電力は節電可能と言っています。知事はどう思われますか。  
【知事】  まずは、先週申し上げたように、やっぱり何で5%なのかと、中身を政府の方から示されていないので中身をよく聞きたいということを申し上げたいというふうに思っています。その上で、強制的な5%で強制的な何とかということであれば、それは私は異議を唱えますけれども、そういうものではないですよね。そういうものではなくて努力目標なので、それを中電さんが努力目標で頑張りますと。個々の企業とかなんとかに数値目標を示すわけでも何でもないので、私は、そういう意味では、この夏に向けて、先ほど部長会議で申し上げました、去年も6月の頭に作りましたが、節電・省エネの計画を、プランを作りますから。それは限りある資源とか電力を有効に使う、無駄遣いしないと、賢く使う、スマートユースだというのは当たり前のことなので、それはしっかりとやっていきたいというふうに思います。ですからあえて、去年も僕は数値目標を作らなかったけど、今年も数値目標を作る気はありませんよ。だけども、賢く使って、スマートに使って節電・省エネしっかりやりましょうということはやっていきたいと思いますが、5%何でというのはしっかり政府に説明を求めていきたいといふうに思います。
 あとさらに、中電さんが努力目標として節電・省エネ、節電のそういったことで取り組むということについては、それは私はいいと思いますが、強制じゃないので、数値目標でもないし、キャップとかそういうものでもないから。ただ、何でこれなのというやつは、国にはしっかり求めたいなというふうに思います。
 だから、今と同じだけど、そんなことわかってるんだったら最初から、先週も申し上げたけど、去年9月が終わった段階でね、こんな土日操業なんかもうやれんと、2年も。来年絶対やらんぞということで去年の10月に中電の幹部と話をして、とにかく冬の間にいろんな投資やってくれと、来年できないと、もうできんと。それは自動車関係も言っているし、我々も、地域も行政もこんなの毎年毎年土日操業なんかとんでもないということなので、来年できないからしっかりやってちょうだいねということを申し上げて着々とやってきたので、それを5月になってね、さあこれから夏で暑くなるという時になって急に何か何%で節電目標でどうのこうのというのはね、非常に私は心外だと思います。だから、何でもっと早く準備してこなかったのかということ、それから何で5%なのかということ、そういったことはしっかり説明を求めていきたいと思います。
(4)

大阪市の職員に対する入れ墨調査について

【記者】  大阪市の入れ墨調査について、知事はどう思いますか。  
【知事】  私は基本的に、公務員が入れ墨をするというのはあまり、品位という意味で、正直いって好ましいとは思わない、好ましくないと思いますよ。だから、大体行政というか、大体どこの組織でも職員とか、会社でも社員の服務規程ってあるでしょ。愛知県職員の服務規程にどう書いてあるかなと思って聞いてみたら、やっぱり服務規程に「公務員としての品位を傷つけないよう、身だしなみに留意しなければならない。」と書いてあるわけですよ。だから、その身だしなみということで、観点でどう見るかということだと思います。
 ですから私は今回の件で職員全員に調査するところまで考えておりません。考えておりませんが、やっぱり公務員としての品位、その観点からその品位を傷つけないように身だしなみに留意しなければならないという服務規程があるので、その服務規程に照らしてどうかということで判断するということだと思います。ですから、例えばどれがいいとか何とかっていうのは私が言わないほうがいいと思うけど、例えばこの辺に入れ墨があって、何か県民の皆さんとかいろんな話していて「おまえ、このばかやろう」とか言ってこうやって見せて、これが見えないのかというようなことで威迫、脅迫、そういうのは、この服務規程もそうだし、懲戒の、そういうのは懲戒処分の対象になるんだ、それは。懲戒処分の中に脅迫とか強要とかいうのが入っているから。だから、そういうケース・バイ・ケースで判断するということだと思っています。ですからくれぐれも、あくまでも公務員としての品位を傷つけないよう身だしなみに留意してくれということをしっかり、これは改めて、そんな強くじゃないけど改めて周知したいなというふうに思います。  
【記者】  大阪市の調査はやりすぎだと思いますか。 
【知事】  いろんな意見があると思いますよ。ただ、大阪の場合はあれでしょ、実際職員が見せて「おまえ」とかってやったんでしょ。だからそれはやっぱり、他にそういうのがあるのかないのかというのを橋下さんがしっかりこの際調査をして、そういう対応を改めるんだというふうに思われたのは、私はよくわかりますよ。よくわかる、よくわかる。ただ、愛知県でやるかどうかというと、私は、今申し上げたように、服務規程に照らしてどうかというところで判断すればいいので、私は調査することまでは考えておりませんが、橋下さんがそういう形で調査をしたというのは、そりゃ気持ちはよくわかります。他にもあったんじゃないか、きっと。1件じゃないと思うよ、きっと、あったんだよ。何回も積み重なって、ええかげんにせいという話になったんじゃないかと思いますがね、きっと。