知事の記者会見
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平成25年1月4日(金) 午前9時45分
1.

知事発言

(1)

年頭所感

【知事】  それではですね、定例の記者会見を申し上げたいと思っております。
 まずは、大変恐縮でございますが、年頭所感を先ほども仕事始め式で申し上げましたが、去年もそうだったんでありますが、これはインターネットで配信いたしますので、大変申しわけありませんが、もう一度お付き合いをいただきたいというふうに思っております。お手元に私の年頭所感をお配りしておりますので、御覧いただきながらお付き合いをいただければというふうに思っております。
 改めまして、皆様新年明けましておめでとうございます。
 昨年、我が国は、長期化する円高、中国等をめぐる対外関係の変調、東日本大震災からの復旧・復興、原発事故を受けたエネルギー政策の見直しなど、様々な課題が山積をし、景気の先行きにも不透明感が漂った多難な1年でございました。そうした中にありまして、我が愛知は企業立地や研究開発の支援、県独自のエコカー免税の創設など産業・経済対策に力を注ぎ、日本の成長エンジンとして日本ど真ん中から国を支え、引っ張っていくという、力強い姿勢を示してまいりました。私自身、昨年の愛知は、活力の「活」の1文字に表わさせていただきました。今年も、さらに活力と豊かさに満ちた日本一元気な愛知づくりに取り組んでいきたいと考えております。
 さて、今年は2013年、巳(み)年でございます。辰(たつ)年の昨年は、大いなる飛躍への期待を込めて、年頭における私の所信という意味で「飛竜乗雲」の書を披露させていただきましたが、今年は干支(えと)の蛇、巳(み)にちなみまして、こちらにあります「一龍一蛇」(いちりょういちだ)の四文字の書にさせていただきました。これはですね、中国の「荘子」にある言葉でございまして、「一龍一蛇」、「あるときは龍となって大空を駆けめぐり、あるときは蛇となって地べたを這い回る。転変する内外のいろんな状況、時の推移に合わせて柔軟に対応し、そして調和する。」という意でございます。自然をあるがままに受け入れていくという荘子の思想に近いといいますかね、表わした言葉であるというふうに思っております。我が愛知、そして日本を取り巻く内外の情勢は、今年だけじゃなくて、昨年もずうっと大きく変化をいたしております。その変化に的確に対応して愛知の総合力を発揮し、そして元気な愛知を作って日本を引っ張っていく、そういう意を込めて「一龍一蛇」と記させていただきました。今年1年、その思いでしっかりと頑張っていきたいと思います。そして、その思いを実現するために、今年も具体的な施策を次から次へと展開していきたいと思います。
 まず、モノづくり産業の競争力の強化でございます。
 日本を支える成長エンジンとして愛知の産業をフル回転させまして、日本一の産業集積力という愛知の強みをさらに高めてまいります。一昨年には、国際戦略総合特区として航空宇宙分野の指定を受けました。今年はボーイングの増産、そして日本初の国産ジェットMRJの初飛行も予定されております。こうしたプロジェクトをさらに進めてまいります。そして愛知を、アメリカのシアトル、フランスのトゥールーズと並ぶ世界三大拠点にしていきたいというふうに思っております。
 そして、愛知の基幹産業であります自動車産業でございます。現在、豊田・岡崎地区では、4,000人の研究者が集まるトヨタ自動車の日本一の研究開発拠点の整備に向けたプロジェクトを昨年11月に着工いたしました。着実に推進をしていきたいというふうに思っております。
 また、昨年4月からスタートさせました産業空洞化対策減税基金による補助制度につきましては、実証実験、研究開発に加えまして、具体的な企業の設備投資、企業立地の分野では42件、1,144億円、1万1,000人の雇用が見込まれる案件が、既に決定をいたしました。まだまだ手が挙がってきておりますので、日本一の産業県愛知をさらに前に進めていくために、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。
 また、愛知万博のそばにあります「知の拠点」、昨年2月に「あいち産業科学技術総合センター」をオープンいたしました。今年は、「あいちシンクロトロン光センター(仮称)」のオープンに向けまして、今、準備を加速いたしております。さらに、こうした研究開発拠点、次世代産業の育成、航空、自動車などなどを育てまして、また中小企業の振興をいたしまして、日本一の産業県愛知をさらに磨きをかけていきたいというふうに思っております。
 続いて、環境政策でございます。
 日本一の産業県である愛知は、環境政策でも日本一、トップランナーでなければならないと思っております。そのためにも、住宅の太陽光発電やメガソーラー、農業用水を利用した小水力発電などの再生可能エネルギーの活用にさらに取り組んでまいります。次世代自動車の導入もしっかりと進めてまいります。また、COP10で採択をいたしました「愛知目標」の達成に向けましても、生物多様性戦略の策定、生態系ネットワークの形成など、取組を進めてまいります。さらに、今年は「ESDに関するユネスコ世界会議」の1年前ということでございまして、その準備をしっかりと進めていきたいと考えております。
 続いて、農林水産業でございます。
 愛知県は日本三番手の農業県でございます。順位でいえば大体5位から6位ということでございますが、中部地区では最大の農業県でありまして、特に園芸の分野、花の分野では50年連続日本一、まさに「花の王国あいち」ということでありまして、花フェスタを昨年のラグーナ蒲郡に続いて、今年は市制60周年の西尾市でも開催し、大いにアピールをしていきたいというふうに思っております。また、愛知には、あさりやうなぎを始めとした上位のものがたくさんありますし、そうした水産資源の保護、そうしたこともしっかり取り組み、愛知の農林水産業を活力あるものにしていきたいと思っております。
 続いて、地震防災対策の強化でございます。
 県民の皆様の安心安全の確保ということで、地震防災対策充実強化をしてまいります。今年はですね、今年の6月に予定をしておりますが、地域防災計画の見直し充実に向けて、今、検証、取組をいたしております。安心・安全の愛知を作っていくために、また、ハード面では緊急輸送道路とか港湾設備などの防災機能の強化を踏まえた社会基盤の整備、農業用ため池や排水機場の耐震対策、県立学校の耐震化、また国の基幹的広域防災拠点の早期実現など、しっかりと取り組んでいきたいというふうに思っております。
 また、医療・福祉の充実にも取り組んでまいります。現在、愛知県では、「災害医療対策」、「精神保健医療」、「小児救急」、「がん対策」の見直しにポイントを置いた新たな地域保健医療計画の策定中でございます。こうした今申し上げたポイントを盛り込んで、県民の皆様のための医療計画、医療体制を作っていきたいと思います。
 なお、具体的には、大府の小児医療総合センターに小児の第三次救急の病棟を作る、今、設計をやっておりまして、来年度、着工したいと思っております。また城山病院、精神の城山病院のこの設計も、改築も進めております。それから、がんセンター中央病院では外来化学療法センター棟をこの夏にも完成させることといたしております。
 そして福祉でございます。
 高齢者の医療・介護・予防・住まいを切れ目なく提供するために、地域包括ケアシステムの“あいちモデル”づくりを今やっておりまして、しっかりと取り組んでいきたい。また、児童虐待の防止、子育て支援などにも積極的に取り組んでまいります。
 また、障害福祉の分野では、春日井の心身障害者コロニーの全面改築を行いまして、「療育医療総合センター(仮称)」を整備してまいります。今設計をやっておりまして、来年度にも具体的な着工に入ります。また、岡崎の第二青い鳥学園もこの三河地域の重症心身障害児者の入所施設として全面的な移転改築を行っていくことといたしております。
 また、「人づくり」も大変大きな課題でございます。
 愛知の基盤となる「人づくり」、今年11月には名古屋市と刈谷市を会場として、第23回全国産業教育フェア愛知大会を開催いたします。全国の専門学科などで学ぶ高校生が発表や展示などを通じまして、大いに発信、交流をしていくものでございます。10万人の方が集う大規模な大会でありまして、成功させていきたいと思います。そして、これに続いて来年には、ESDの世界会合の後でありますけれども、引き続いて、来年11月、技能五輪の全国大会と障害者のアビリンピックを開催いたします。愛知は、昨年10月に長野で開催された技能五輪でも優勝いたしまして、8年連続全国優勝ということで、まさに技能王国愛知でございます。しっかりと取り組んでいきたいというふうに思います。
 さて、文化・芸術の分野では、クリムト展というのは大変大事なイベントでありますが、さらに今年8月から10月にかけまして、「あいちトリエンナーレ2013」を開催いたします。名古屋、そして岡崎を中心に、県内各地も回っていきたいというふうに思っておりまして、この3月にも全てのアーティストを決めていきたいと思います。何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 それからスポーツでは、今年3月の「マラソンフェスティバル ナゴヤ・愛知2013」、2回目ということでございますが、全部で3万人の方の御参加、女性だけのフルマラソンで昨年は1万3,114人。もう既にギネスに載っております。スポーツ王国愛知を代表する大きなイベントにさらに育て上げていきたいというふうに思っております。
 それから、東三河県庁がスタートして2年目でございます。今年2月をめどに、「将来ビジョン」と「主要プロジェクト推進プラン」を合わせた、「東三河振興ビジョン」を策定してまいりたいというふうに思っております。東三河を県政発展の大きな柱として育てていきたい。そして三遠南信連携ということで新たな大きな発展も、ビジョンも作っていきたいというふうに思っております。
 また、今年11月には豊川市でB−1グルメの全国大会も開催されます。地元の皆さんとともに大いに盛り上げていきたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、日本一の産業集積を誇る我が愛知が元気になって日本を引っ張っていく。これからもしっかりと取り組んでいきたいと思います。
 なお、私にとりましても、今年の2月にちょうど知事就任の2年、折り返しを迎えるわけでございます。これまでの2年間、様々な内外の変化、大震災、円高、デフレ、また対外関係の変調、中国との関係などなど、いろんな課題、問題がありました。それを一つ一つ、その都度その都度スピード感をもって対応してきたと考えておりますが、引き続き、こうした形での取り組みを進めていきたいというふうに思っておりますし、やはり仕事は、任期であります4年間でしっかりと完成をさせていきたいということでありますので、2年前の就任直後の2月、3月、4月、5月と、あの時は骨格予算と、そして6月補正で大きな方向性を作りましたが、そうしたものをさらに具体化をして、この4年間で完成をさせていきたい。もちろんハードのものは全部は、例えば病院の建て替えなんていうのはそう簡単にはいきませんけれども、もう全部設計に入り、そして着工しようというものもありますし、そういったものを含めて実を上げていきたいというふうに思っております。
 日本一元気な愛知、活力あふれる愛知を目指して、また皆様とともに頑張っていきたいと思いますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 ということで、以上、私の年頭所感でございました。
  
(2)

中国渡航について

【知事】  私の中国渡航について発表をいたします。(https://www.pref.aichi.jp/0000057558.html
 1月の9日から15日までの間、中国・上海におきまして県産農林水産物を使った加工食品や県内地場産品の輸出を促進するため、販売促進会、商談会を行う「愛知フェアin上海」を開催いたします。そうした中で、私自身も12、13日の土日で上海に渡航いたしまして、販売促進会の会場で出展商品のPRを行いますとともに、会場である上海、これは久光百貨の経営責任者や現地の高級スーパーなどを訪問し、積極的に売り込んでいきたいというふうに思っております。
 具体的な内容は、資料を御覧いただきますとあれでございますが、2枚目の裏でございますが、加工食品を取り扱う13事業者が調味料や日本酒、菓子類など、また地場産品を取り扱う2事業者が、瀬戸の事業者さんが二つ出ますが、瀬戸焼とか食器、マグカップといったものを出展し、販売品目は100を上回る規模となります。上海は富裕層も多いことから、新たな市場として大変有望であると考えておりまして、今回のフェアが実際の商談につながっていくように、大いにPRをしていきたいというふうに思っております。
 なお、これはですね、昨年度、上海市内の百貨店などで売れ筋商品の動向や県産農林水産物を使った加工食品の輸出の可能性について調査を行いまして、その結果を踏まえて、今回こうしたものを行うものでございます。平成23年の11月終わりから12月の頭に上海でちょっと調査をやりまして、そういたしましたら、みそ、みりんなどの調味料や日本酒とか抹茶などの、そうしたものに人気が高いということ。それから、やっぱり食べ方がわからないので、食べ方とか飲み方を提案しながら販売するといいんじゃないかと、こういうようなアンケートでございましたので、それを受けて、今回こうしたフェアを開催するものでございます。
 なお、中国での、こうした愛知フェアというのは、実は昨年の3月7日から13日、香港でこれを行っておりまして、その時も、みそ、みりんなどの調味料、日本酒、菓子類といったものを販売いたしております。ただ、香港では販売促進会のみでございましたが、今回の上海では販売促進会と併せて商談会も開催したいというふうに思っております。
 なお、何で加工食品だということでありますが、中国は御案内のように生鮮食品の輸入の規制が非常に厳しいということでございまして、従来から、もともと生鮮品については、なし、りんご、米、お茶しか輸出できなかったわけでありますが、さらに現段階で福島原発事故を受けて規制がさらに強化されておりまして、なし、りんご、お茶もダメ。だから米だけしか輸出できないという状況になっておりますので、今回は、こうした加工食品と、あと瀬戸物といったものを販売促進することにいたしております。
 あと、現地の状況がどうかということでございますが、会場となる上海久光百貨では多くの日本食品が販売されておりますけれども、昨年10月から11月にも日本食品フェアがありましたが、特に混乱もなく、売れ行きも尖閣問題以前と変わらなかったと聞いております。ということで、今回も参上してPRをしていきたいというふうに思っております。
  
(3)

教育懇談会の開催について

【知事】  第4回教育懇談会の開催について発表いたします。(https://www.pref.aichi.jp/0000057527.html
 第4回目の教育懇談会を1月18日に開催いたします。今回の議題は、「愛知の特別支援教育のあり方について」ということでございます。特別支援教育をめぐりましては、知的障害養護学校の過大化や長時間通学の問題のほか、特別支援学校を卒業した生徒の就労支援、さらには発達障害のある子どもへの支援など、様々な課題がありまして、こうした課題への対応について皆さんから御意見を伺っていきたいと考えております。
 今回の出席者につきましては、特別参加として特別支援教育が御専門の愛知教育大学の都築副学長のほか、前回に続きまして、漫画家の江川達也さんにも御出席をいただきたいというふうに思っております。一般の傍聴も30名、受け付けをいたします。こうした懇談会での御意見、御提言は今後の特別支援教育の推進方策の検討に反映をさせていきたいというふうに思っております。具体的な内容は2枚目以降ということでございます。
 それから、特別支援教育についてでございますが、教育懇談会は、いろんな、前から申し上げているように、高校入試の問題、それから公私の問題、それから特別支援教育の問題、それからまた今度は教育行政ですね、県と市、権限がどこまで移譲できるかとか、いろんな課題について、またテーマを決めて議論していきたいと思いますが、そこで議論したものをまた教育現場、関係者のところに下ろし、そしてまた、それを検討してもらってフィードバックをし、方向性を作っていくという形で、これは、これからも進めていきたいというふうに思っております。
 従いまして、この特別支援学校、障害を持った子どもたちの教育につきましては、一方で市町村さんからは特別支援学校や分校の御要請が非常に多くて、これも今、稲沢の旧平和高校の跡地に特別支援学校も作っておりまして、来年の春にはオープンということでありますが、そういったところもありますし、また、瀬戸の養護学校もまた追加の御要請があるし、豊橋も今、これから作るということでございますし、みよしとか知多とか、いろんなところで御要請をたくさんいただいておりますし、刈谷からもいただいております。そういったところをやっぱりそこで実際に教育に携わっていただける教員の皆さんの手当てとか。手当てというか、要は定員の枠とか、そういう段取りというのは全部我々が、県がやらなきゃいけませんもんですから、そういう意味で、これは中長期的な方針も含めてね、これはしっかり作るべきだということはもう既に教育委員会には言っておりまして、そういったことも含めて、やっぱり専門家の皆さん、関係の皆さんからしっかり意見をいただいた上でそういった方向性を整理していきたいというふうに思っておりますから、今回こういった形で特別支援教育をテーマに取り上げて、そして御意見をいただいた上でしっかりそういった方向づくりをしていきたいというふうに思っております。
 そういった形で、教育懇談会、まだまだこれからも一つ一つテーマを作りながらやっていき具体化をしていく。全部、一つ一つ全部具体的な成果は上げていけるというふうに思っております。ですから、そういう意味では、引き続きそういった形でやっていく。要は、議論のための議論だったら、そんな会議やっても意味がないので、これ、やった以上は、全て成果を上げていく、具体化をしていくということで、テーマを設定してやっておりますので、そういう意味でまたフォローをしていただければというふうに思っております。
2.

質疑応答

(1)

中国渡航について

【記者】  昨年延期となった南京市での漫画展について、今回は南京市の訪問はありませんが、今後、南京市の政府関係者と話し合うなどの予定はありますか。  
【 知 事 】   今回、土日ということもありましてね、というか私の日程もそこしか行けないので、現地での私の日程も確かありますね、お手元にお配りしておりますが、上海久光百貨を訪問した後、大手スーパーを訪問して、外食事業者を訪問して帰ってくるということで、いっぱいいっぱいということでございまして。大手スーパーさんは、これは愛知県に本社があって、今年の末に中国の1号店を上海に開店する予定であります上海ユニーさんと、あと日系企業で日本食品を多く販売しているGL JAPAN、それから愛知県本社の外食事業者の上海サガミを訪問し、いろいろ意見交換をしていきたいというふうに思っております。
 ということで、そういったところを今回回りますので、もともと行政関係の懇談というのは今回は予定をいたしておりません。あくまでも販促ということで訪問し、PRをしていきたいというふうに思っています。
 それから、南京の漫画展につきましては、これは何とか。まだ今も現物は向こうにありますので、何としてもこれはできるだけ早い時期にやりたいということで、引き続き働きかけはさせていただいております。また引き続きしっかり調整をしていきたいというふうに思っておりまして、どこかの段階で、しかるべき段階で、これは実現をしていきたいというふうに思っております。ただ、具体的な日程は、まだこれからということでございます。
(2)

年頭所感について

【記者】  新年度予算案ですが、特にこういう点を手厚くやりたいといった分野はどういうものになりますか。    
【知事】  予算はこれからですからね。今ちょうど財政課のところで事務方が一生懸命議論して練り上げているところなので、あんまり私が予見をもって申し上げるのはあれかと思いますが、私としては先ほど申し上げた、何といっても愛知は日本一の産業県でありますから、こうした産業を、さらにさらに前に向けていく、そういったことをやっていくということをもちろん申し上げております。
 今日、年頭所感でいろいろ申し上げましたですよね。これは、それぞれ本当に一つ一つ大事なことでありますから、産業も環境も教育もですね、それから福祉も医療も人づくりも農林水産業も、そういったものを、とにかくしっかりと前に向けていく、そういった予算を作っていきたいというふうに思っております。ただ、具体的なものは、今ちょうど関係者の皆さんやって、事務方が一生懸命やっているところなので、それはもちろん大づかみの内容は聞いておりますが、しっかり詰めをやってもらいまして、やっていければというふうに思います。
 私は、あえて今日、年頭所感で申し上げたわけですから、今後の大きな柱というか方向としては、今日私が申し上げたことを中心に、愛知県政をしっかり作っていきたいというふうに思っております。 
【記者】  今年は知事の任期折り返しですが、これまでの2年間を振り返って、いかがだったでしょうか。また、今後の2年間で特に力を入れていきたいものはありますか。中京都構想はどのように実現していきますか。    
【知事】  私自身はですね、あんまり。何と言うか、まず申し上げるのは、あえてちょうど具体的な事実として、2月でちょうど2年なんですが、任期は4年間なんで、そういう意味では切れ目なくやっていくということの思いがありまして、何か1年経ったからどうかとか、2年経ったからどうか、そういう思いは、あんまり実はないんですが、ですから引き続き、引き続き切れ目なく、去年の12月にも申し上げたかと思いますけどね、「活」という字を発表するときにも申し上げたかと思いますが、とにかく就任してすぐ大震災が起き、それから円高が急速に進み、非常に愛知をめぐる状況は厳しいということの底流は、これは変わってないと思うんですね。ですから、そういう意味で私は、今こそ日本一の産業集積である愛知が元気出して日本を支えていくということを、ただひたすらやっていくと。それを1年目もやる、2年目もやる、3年目もやる、4年目もやる。それを支えていくのが、医療、福祉、教育、そして防災、安全、環境だと思っておりますから、そういった意味でそういった総合的な施策を着実にやっていくということで、これからもやっていきたいというふうに思っております。
 したがって、例えばね、今日の年頭所感でも申し上げさせていただいたこと、例えば航空宇宙産業にしたって、ずーっと国際戦略特区をやってこういうふうに積み上げていこうという形で、ボーイング、それからMRJのプロジェクトをずーっとやってきた。一昨年の秋以降ということになりますから、それが戦略特区として指定をされ、そして作り、去年も前進をしていった。今年は、さらに前進をさせていけるというふうに思っておりますし、自動車の関係でも、去年着工いたしましたけれども、これまた、さらにやっていく。それからまた空洞化対策、減税基金の企業立地補助は昨年4月スタートいたしましたが、これも去年ももちろんあれですし、今年もどんどんこれはやっていこうということなので、そういったものは切れ目なくやっていけるというふうに思っております。
 また、ESDの世界会合にしても、これも誘致を決めたのは、もう一昨年になるわけですから、最初の1年間でバーっと大体柱を作って、それを着実に進めていくというのが一つの仕事のあり方なのではないかなというふうに思っております。
 あと、医療の関係の施設も、あれは地域医療再生基金というのを、就任してから最初にたくさん国からもらったので、大府のあいち小児保健医療総合センターも春日井の心身障害者コロニーも、そういったものも全部、今まで取りかかろうと思って取りかかれなかったことを一遍にやれるということですから、そういう意味で、とにかく切れ目なく切れ目なくこれはやっていくということだと思います。
 ただ、そういったいろんな施設のもの、施設なり施策のものが今設計とか計画でありますけれども、後半の2年間では大分具体的に、着工とかいう形で見えてくると思いますので、そういう意味で、そういったものを実をしっかりと上げていけるように、これは努力をしていきたいというふうに思っております。
 それから、減税分につきましては、これはもう既に御報告をしておりますように、法人分につきましては産業空洞化対策減税基金で実現、実行をいたしておりますし、大いに実績も上がっている。これからも上がっていくだろうというふうに思っております。個人分につきましては、25年度予算で基金に一部財源を積んで、そして25年度中に議会としっかり相談しながら実現に向けてやっていく。4年の任期の中で実現をしていくということを、これを着実にやっていきたいというふうに思っております。
 それから、中京都構想につきましては、これは名古屋市と一緒にやらないかん話でございますから、年末にも河村名古屋市長とも話を度々やりましたが、戦略本部の会合を、今度は名古屋市さんが事務局の番なので、しっかりと日程を調整していただいた上でね、議論を前に進めていきたいというふうに思っております。まずは、会の段取りを今、名古屋市さんにお願いしておるところでございますから、それをしっかりとやっていって、議論を前に進めていきたいと思っております。
【記者】  中京都構想は、任期残り2年の間に、どの程度まで進めていきますか。    
【知事】  まずはやっぱり戦略本部の会合を、これをやらなきゃいけないので、この日程調整を、名古屋市が事務局ということでありますから、やるというふうに言っていますので、早く日程を調整してちょうだいねということを申し上げています。その上でのことというふうに思います。 
(3)

今年の参議院選挙について

【記者】  今年の参議院選挙では、いわゆる第3極も候補者を擁立するようですが、大村知事は参議院選挙にどのように関わっていきますか。  
【知事】  去年12月の選挙、衆議院選挙の流れからすると、それぞれの第3極、維新の会始め、それぞれのところが、ここ愛知県は定数3ありますからね、候補者を立てて戦うということになるんではないかというふうに思いますが、それとどういうふうに関係するかは、私自身は、まだどういうふうにするかは全く決めておりません。これからの状況を見ながら判断をしていきたいというふうに思っております。  
【記者】  維新の会が候補者を立てるかどうか、橋下市長や松井知事から話を聞いていますか。  
【知事】  いや、全くありません、そういうことは。