知事の記者会見
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平成25年5月27日(月) 午前10時00分
1.

知事発言

(1)

がんセンター中央病院の新たな「外来化学療法センター」のオープンについて

【知事】  皆さんおはようございます。5月27日月曜日の定例記者会見を始めさせていただきます。5月の定例は今日が最後ということだろうと思いますが、今日ちょっと曇っておりますが、梅雨前のいい天気が続いておりますので、こんな天気でしっかり、週末なんか特に楽しんでいただければというふうに思っております。
 がんセンター中央病院の新たな外来化学療法センターのオープンについてでございます。(https://www.pref.aichi.jp/0000061808.html)
 がんの治療法には、手術や放射線療法のほか、抗がん剤でがん細胞を攻撃する化学療法があるわけでございますが、要は抗がん剤で点滴してがん細胞を攻撃するということでございますが、医療技術や薬剤の進歩によりまして、通院しながら化学療法を受ける患者さんが増えてきております。がんセンター中央病院ではこれまで外来棟の中に「外来化学療法センター」を設けて運営をしてまいりましたが、治療ベッドが30床ございますけれどもフル稼働でございまして、診療時間を延長して対応しているということなど、患者さんに御不便をおかけしてまいりました。こうしたことから、外来棟に併設した化学療法センター棟を増設いたしまして、規模の拡大、設備の拡充など、装いを新たに「外来化学療法センター」を整備いたしましたが、すべての工事、備品の整備が完了しましたので、7月1日にオープンすることといたしました。
 新しい「外来化学療法センター」では、化学療法専用の治療ベッド60床ですね、ベッド数を倍にいたしましてフル稼働する予定でございまして、国内で最大の規模となります。また、フロアのちょうど真ん中に中庭をつくりまして光を入れるようにし、そこには「あいち木づかいプラン」に基づきまして、愛知県産の木材を利用したウッドデッキをつくるなど、木のぬくもりと自然の光を生かした、明るく開放的な空間を演出し、リラックスした気持ちで化学療法を受けていただけるようにいたしております。
 オープンに先立ちまして、私も出席いたしますが、6月27日木曜日午前9時半から、がんセンター中央病院にて開所式を開催いたしますので、よろしくお願いいたします。
 2枚目が資料ですが、総事業費10億円かけましてこの整備させていただいたということでございますので、よろしくお願いいたします。
 なお、近年のこのがんセンター中央病院の外来化学療法の患者さんの数でございますが、平成15年度が20床で8,790件、平成20年度が29床で1万5,900件、それから平成24年度が30床で2万1,000件。今度はこれ、相当無理しておりますので、60床で何とか、これで2万4,000件まで増やせるのではないかということでございます。今は時間外とかね、そういったところで大分お待ちいただくとか、それから時間外延長してやっていただくということでございますので、これで何とかしっかりやっていける、患者さんにも御満足いただけるようになるのではないかと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
  
(2)

第5回教育懇談会の開催について

【知事】  第5回の教育懇談会の開催についてでございます。
 昨年度ですね、愛知の教育について幅広く意見をお聞きする場として「教育懇談会」を立ち上げまして、これまで4回開催してまいりました。人づくりは愛知県政の大きな柱でございます。今年度も開催していくこととし、5回目を6月4日火曜日に開催することといたします。今回は、昨年7月の第2回懇談会で議論いただきました「愛知県公立高校入学者選抜制度」と目下喫緊の課題となっております「体罰問題」を取り上げて御意見をいただくことといたしております。
 この愛知県公立高校入学者選抜制度につきましては、第2回懇談会での議論を経て、昨年9月教育委員会におきまして、この入試制度の改善に関する検討会議を立ち上げ、専門的な立場から議論いただいてまいりました。その内容、時々私も報告を受けてまいりましたが、この教育懇談会で出された意見を踏まえて議論いただいたというふうに思っております。この検討会議の取りまとめ結果は、今日の午後、教育委員会が発表すると聞いておりますけれども、その検討経緯、会議の取りまとめ結果につきまして、教育懇談会の皆様から改めて御意見を伺ってまいりたいというふうに考えております。
 今日、午後、教育委員会から、今回、この教育懇談会に報告する内容を、とりあえず今、現段階での方向性ということで発表になろうかと思いますが、例えばですね、この教育懇談会でも出されましたが、2校受検は、これはやっぱり多くの皆さんの、受検生、それから御父兄の御要望にあるということなんで、2校受検は維持するということが必要ではないかということとか、今、尾張、三河の大学区を二つの群に分けて、A、Bとこういうふうに分けておるわけでございますが、三河学区は学校数が少ないため、群を一つにするということでよろしいのではないかということとか。
 これは何かというと、例えば同じ地域で群が分けられますと、隣の学校が受けられないということが今ありましてね、それはやっぱり、同じ地域なら同じ地域のところのレベルが似たようなところを受けたいという要望は確かにありますので、そういったものについて、例えば岡崎で岡崎高校と岡崎北高校は受けられないということが今現実にありますので、そういったことができるように、できるだけ地元の子は地元の高校に行けるというか、要は選択できるようにしたらどうかというようなことで、三河学区は学校数が尾張部に比べて大分、それはそうですね、人口規模が半分ですから。ですから、そういう意味では群を一つにしたらどうかということとかですね。
 また、推薦入試を一般入試の中に取り込んで同じ日に実施することにより、入試日程の短縮化を図ったらどうかということなどなどですね、今は最終的な合格発表が3月21日か、たしかですね、要は、推薦入試は先にやって、その後一般入試をやってやるものですから、それも2回受検があるので、グググッと後に来て。中学の卒業式が、たしか3月8日ぐらいだったね。それを終わってから入試をやってやるもんですから、要は、3月20日、21日だと思ったけどな。何せもっともっと早くできないかというようなことの要望は、確かに中学、また高校現場からも言われておりますので、そういったことも、そういう方向でやって改善したらどうかといったようなこともですね、これも、そういう方向が取りまとめられたと聞いております。具体的には、また午後にお聞きいただきたいというふうに思っております。
 またもう一つの議題であります体罰の問題につきましては、愛知県における体罰の実態把握調査の結果を報告し、学校教育における体罰の防止に向けた指導体制のあり方などについて御意見を伺ってまいりたいと考えております。
 今回の出席者につきましても、また漫画家の江川達也さんにも御出席いただく予定でありまして、合わせて7名の方を予定いたしております。また、一般の方の傍聴の席も、30名設けたいと思いますので、また御応募いただければというふうに思っております。
 今後はですね、教育懇談会は今年もやりますが、例えば国際人材を育成するためのグローバル教育でありますとか、またモノづくりを生かしたキャリア教育のあり方でありますとか、また、国のほうで今議論されておりますが教育委員会のあり方など、教育行政のあり方についても、そうしたある程度、国のほうの議論が方向が出てきました折には議論していきたいというふうに思っております。
  
(3)

「産業空洞化対策減税基金」に基づく「新あいち創造研究開発補助金」の採択案件の決定について

【知事】  「産業空洞化対策減税基金」に基づく「新あいち創造研究開発補助金」の採択の決定につきまして御報告いたします。(https://www.pref.aichi.jp/0000061723.html)
 これは、「産業空洞化対策減税基金」には企業立地の補助金と研究開発・実証実験を応援するソフトの補助金もございます。このソフトの部分でございます。これにつきましては、次世代自動車、航空宇宙、環境・エネルギーなど今後成長が見込まれる分野におきまして、企業が行う研究開発・実証実験を支援する制度でございます。2回目となる今年度は、昨年度を大きく上回る139件、33億1,000万円の御応募をいただきました。昨年度の1.7倍ということでございます。なかなかその予算に限りがあるものですから、それを外部有識者を中心とする委員会におきまして審査を行っていただいて、昨年度からの継続案件7件を含め、合計67件に対し昨年度と同額の7億6,000万円を補助することといたしました。昨年度は59件で7億6,000万円ということでございます。
 お手元の資料ですね、ご覧いただければと思いますが、3枚目、4枚目のA3の資料でございますが、例えば特徴的なこと、何点か概要、特徴的なものを申し上げますと、お手元の資料の整理番号2番のアイサンテクノロジーさんにつきましては、人工衛星による高精度な位置測定情報を活用した次世代型カーナビを開発し、初心者や高齢者のドライバーによる車線変更事故や逆走事故を減らそうというものでございます。
 また、3番目のアイシン精機さんの取組は、居眠り運転事故を防止するために、ドライバーの眼が閉じた時間が長くなりますとスピーカーから警報を発するシステムを開発しようというものでございます。交通死亡事故がワースト1位というのが続く本県にとりまして、自動車の安全対策は喫緊の課題でありますので、こうした取組をしっかりと後押ししていきたいと、こうした先進技術が実用化されることで交通死亡事故が減ることを願っております。
 それから続いて13番目のエアロさんの取組は、これはコストの低減に向け、航空機主翼の組立て時における穴あけ作業の自動化、作業に適した刃具や工具の開発を目指すものでございます。
 また、43番目のトヨタ紡織さんの取組は、自動車シート製造で培った知見を応用して、より多くの人に合った着座姿勢の快適性や軽量化を追及した、完成度の高い航空機シートの開発を目指すというものでございます。もう既にトヨタ紡織さんのそういったあれがMRJに採用されたのかな。何かそういった形で飛行機にも転用されているというふうに聞いております。これらは本県が取り組む「アジア1航空宇宙産業クラスター形成特区」の実現にも資するものと期待されます。
 続いて10番目のイイダ産業さんの取組は、自動車ボディーの軽量化・高剛性化やコスト低減を図るため、高弾性・高接着性という特質を持つ塗布型補強材を開発しようとするものでございます。
 また、22番の三信鉱工さんの取組は、化粧品原料として世界最高品質の愛知産絹雲母の安心・安全性を高めるため、高感度な微量不純物の新規分析方法の開発を目指すものでございます。
 こうした取組は、今年3月に「知の拠点あいち」にオープンした「あいちシンクロトロン光センター」の利用を予定しているものでありまして、材料分野におきまして画期的な成果が挙がることが期待されております。県としては今後とも減税基金に基づく補助制度を活用いたしまして、この地における高付加価値のモノづくりの維持・拡大を図り、「世界と闘える愛知・名古屋」の実現を目指していきたいと考えております。
 3枚目の資料にその内訳がありますが、企業別では、大企業と中小企業で1対2ぐらいということでございます。申請区分では、研究開発が8割近くということ、それから対象分野では、次世代自動車、航空宇宙、環境・エネルギー、健康長寿、情報通信・ロボットなどでございます。地域的には、ほぼ満遍なくということで、ご覧いただければというふうに思っております。
 なお、継続案件のうちといいますか、昨年度の24年度のいろんな実績をちょっとあわせて御報告いたしますと、例えば、去年は小島プレス工業さんが現在、次世代自動車で主流となっているプラグイン、接触充電ではなくて非接触でバッテリーを充電する技術を開発し、そうした新製品を開発したと、非接触型のやつをね、この研究で開発をしたというふうに聞いております。それから、愛知県陶器瓦工業組合ですね、これは高浜市でありますけれども、これはあいち産業科学技術総合センターの三河窯業試験場、名古屋工業大学と共同で、瓦の製造過程で発生する破砕シャモット、砕けたやつね、これを地盤改良材として地震発生時の液状化対策に有効であることを実証いたしました。そういったものを地盤改良材に使っていきましょうと、こういうことでございます。
 それから、去年と今年の継続案件の中で特徴的なものは、例えば18番のキザイテクトさんはですね、環境に優しい建設材料を用いる杭材、矢板などの仮設資材の製品化に向けた取組を通じて、バクテリアによる分解に最も適した樹脂配合量・分解促進材料を確定することができたということでございます。それから、40番の豊田合成さんは、これも継続ですけれども、これは交通事故を減らすためにドライバーに危険を知らせるITS技術のツールとして、スマートフォンを利用した運転支援システムの開発を行い、衝突を回避する予防安全の技術を開発したということであります。それから、58番のマイクロブレインさんでございますが、これは画像データの演算処理速度を向上させる高速画像演算の研究開発によりデータ転送処理が2倍となる、そうしたソフトウエアを開発したと、そういった実績も上がってきておりますので、あわせて御報告いたします。
 また、個別具体的なものにつきましては産業労働部のほうにお聞きいただきたいというふうに思っております。
  
(4)

スギちゃん様への「LOVEあいちサポーターズ」委嘱について

【知事】  スギちゃんへの「LOVEあいちサポーターズ」の委嘱について決定いたしましたので、御報告いたします。(https://www.pref.aichi.jp/0000061750.html)
 このたび、一宮市出身、尾西だね。尾西の御出身でありますけれども、お笑い芸人で数多くのテレビ出演、全国でのライブをされておられるスギちゃんに、愛知県のPRを行っていただく「LOVEあいちサポーターズ」の「あいちワイルド大使」を委嘱することといたしました。これからいろんな機会に、またワイルドに愛知県をPRしていただきたいというふうに思っております。
 委嘱式は来週、6月4日火曜日午後1時半、愛知県公館で行いますので、よろしくお願いいたします。
 スギちゃんで「LOVEあいちサポーターズ」は今回18組目ということでございますので、よろしくお願いいたします。
2.

質疑応答

(1)

教育懇談会について

【記者】  今日の午後、教育委員会が公立高校入試制度の検討とりまとめについて発表するとのことですが、教育懇談会では、この後どのように議論していくことになるのか、流れを説明して下さい。
【知事】  入試制度につきましてはですね、教育委員会に「愛知県公立高校入学者選抜制度の改善に関する検討会議」というのを昨年9月に立ち上げて、そこで教育の関係者、専門家に寄ってもらって議論をやっていただきました。
 それは最初の問題意識を提案したのが教育懇談会ですので、そこで玉出しして、それは教育委員会の検討会議で、そこで詳細を詰めてもらって、また教育懇談会に報告してもらう、フィードバックしてもらうという形で、今度6月4日に開催するということでございます。ですから、そこでまたいろいろ意見をもらって、それをまた教育委員会が引き取って、それでまた議論を詰めていくということになると思います。方向がまたさらに詰まってきたら、また教育懇談会に報告なり、そういったことをやって、キャッチボールしながら詰めていくということになろうかと思っています。
【記者】  制度として来年度から変えるべく検討しているのですか。もっと後になりますか。
【知事】  いやいや、今年度といいますかね、ある程度早いうちに方向性を、今年といいますかね、方向性を固められれば、そういう形でつくった上で、実際に導入するのはですね、28年の入試でしょう。やっぱり周知というか、今ちょうど、今年中学1年生に入った子たちが入試を受けるというときではないでしょうか。もう今2年生3年生は、今の入試制度でもう走っているので、やっぱりそれはあれだと思います。ですから、今ちょうど中学校に入った子たちが3年後の春に受けるときにこういうことですよという形でやっていければということだと思っています。
(2)

がんセンター中央病院の新たな「外来化学療法センター」のオープンについて

【記者】  外来化学療法センターでは新しく60床とのことですが、従来の30床と合わせて90床になるということですか。
【知事】  いや、前はね、中央病院の病棟の中にやりくりしてやっていたんですけど、それはもう手狭なので、それはまた別のあれを使って、また新たな病棟をつくってそこに。だから、30が60になるということです。
(3)

愛知県の有料道路民営化について

【記者】  今日の一部報道によると、有料道路民営化において、将来も料金徴収を継続する考えを国に示すとされています。有料道路は償還が終われば原則無料開放が原則だと思いますが、民営化によって恒久的に有料道路になるという可能性がでてくると思われますが、いかがでしょうか。
【知事】  コンセッション、運営権の民間開放、民営化とその徴収期間の話は別と考えていただければと思います。
 我々が考えているこの有料道路のコンセッション、運営権の民間開放は、決められている期間の範囲の運営権を民間開放することであって、その期間をどうするかについては、これはまた別途の議論であります。ですから、これをさらに延長するかどうかについては、これは行政の判断ということになります。そこのところは別の議論だということでこれは御理解いただければというふうに思います。
 例えばですね、あと仮に20年で償還期間が来るというものについて、20年経ってそのときに無料にしましょうとなったら、そこで民間の運営権への付与は終わるということです。それを延ばせば、それが20年を25年にするということであれば25年になると。それは行政の判断です。
 何で、どういう形で判断するかというと、二つあれがあって。
 一つは、この間国のほうが、NEXCO、道路公団を民営化した株式会社、NEXCOについて2050年の無料開放は難しいと、無理だと。何となれば、あの笹子トンネルのような維持管理の新たな投資がたくさん要るので、それを考えれば、それも利用料金で徴収して回収する必要があるので、その2050年のやつを延ばしますと、同じ料金でね。という方向を、決まったわけじゃないけど、そういうふうにしたいというのを発表されましたけれども、例えば愛知県の道路公社の有料道路だって、新たな投資が必要だということであれば、20年といわず、今の料金で25年にするということも、これは仮にですよ、あると思いますし、それが1点。
 もしくはそういう投資がいいと、今のままでやればいいということなんですが、20年たって全部無料にすると、例えばこの間、蒲郡でオレンジロードを去年の12月に無料開放しましたね。あれ県道なんですね。ですから、これからあそこの維持管理、補修は県の道路予算になるわけですよ。あれはね、そんなに長くないので、何とか県の道路予算の中でやりくりはできると思いますが、知多高速みたいなあんな大きなやつを、あれの維持補修、メンテを県の道路予算でやろうとすると、その分、県の道路予算がその分増えればいいですよ。増えればいいけど、その分増えるなんていうことはあり得ないので、中でやりくりするとなると、その分ほかの道路予算が、要は配分の問題なんでね、食われていくということがいいかどうか。
 ですから、20年という期間が終わった後にも、維持管理有料制度ってありましてね、今の法律制度上。コストとメンテ費用をその分だけ、償還が終わってもその分だけは徴収していこうという制度もあるので、それも考えられるのではないかと。選択肢の一つだというふうに思います。
 いずれにしても、どういうふうに、償還期間が終わった後にそれを延長するのかどうするのかは、これは行政の我々の判断でありまして、民間開放はその決められた期間の中で運営をするということでありますので、それは別物だということでお考えいただければというふうに思います。
【記者】  アベノミクス特区に絡んでの申請にはこの内容は含んでいないということですか。
【知事】  入りますよ。今現在一番のポイントはね、一番のポイントは、この有料道路の運営権について民間開放するということが今、法律上できないので、そこを認めてくれというところなんです。
 期間を延ばして何とかというのは、それは今の制度でもできますから、一番のポイントは運営権の民間開放、そこです。特区の部分は、ということです。
【記者】  そうすると、特区に挙げなくても料金徴収を延長できるということですか。
【知事】  それはね、どういう形に延長するかというのを。
 要は、我々としては民間開放はしたいと。これは太田大臣も4月の段階で、何とかこれをやりたいと言ってね、産業競争力会議でも言っていただいているし、前向きな発言をしていただいておりますから、それは何とかやれるのではないかというふうには思っているんですが、問題は、その民間企業さんに提案するのに、期間をあらかじめね、15年なのか16年なのか17年なのか、ようわかりませんけどお願いしますと言うわけにいかないので、期間を設定したい。その期間の中でね、我々としてはできたら今の段階である程度長い期間を設定したいなということで要望し、協議をしているところなんですね。ところが、この維持管理有料という制度は、要は償還期間の半年前に延ばすかどうか決めましょうという制度になっているので、そこを今判断するのかそれとも後に判断するのか、そこのところを今議論しているということなんです。
 ですから、特区としては、我々としてはできるだけ使い勝手がいいように、この道路を使ったインフラビジネスができるように全体の事業設計を今やらせてほしいということで、特区を要請しているということです。
【記者】  要するに、半年前に徴収期間を延ばすということを、特区の申請の中に入れることで、最初から期間を長く設定するということですか。
【知事】  そういうことも含めていると。全体の中の一つです。それがすべてではない。
 あくまでも一番大きなのは運営権を民間開放すると、そこが一番大きなところです。
(4)

地域政党の活動などについて

【記者】  河村市長の政治塾一期生の修了式が今日行われます。大村知事の東海大志塾は、今後の展望はいかがでしょうか。
【知事】  私の東海大志塾はですね、本当にたくさんの方にお越しをいただいて、最後、11月にみんなの党の江口先生に来ていただいて、道州制のお話を中心にね御議論いただいて、講師として講演いただいて、そこが一応とりあえず一つの締めということにいたしましたが、その後もですね、塾生の有志の会が定期的に集まりましてね、いろいろ意見交換、情報交換やっております。私のほうへもいろいろ御提案なりをいただいております。ですから、当面はですね、そういった形で有志の方が活動していただいているということを、それを見守っていきたいなというふうに思っております。
 今後どうするかについては、またそうした方々の意見も聞きながら、よくよく考えていきたいなというふうに思っています。
【記者】  修了式的なものは考えていないということですか。
【知事】  まあ修了式的なものは、ちょっと私自身はそういう形式的なことは余り考えておりません。
【記者】  先日、減税日本一愛知の稲本県議が会派を離脱しましたが、知事の受止めをお願いします。
【知事】  前からいろいろ私にも相談がありましてね。私は彼が2年前県議選をあれしたときに、いろんな経過がありましたけれども、いろいろ相談しながら、前から、もちろん彼をよく知っていますしね、いろいろ話をしながら、じゃ一緒にやっていこうというような話をして、日本一愛知の会の公認候補として来ていただいて、その中川区については減税日本の候補は県会議員選は立てないということで調整して無投票になったわけですね。ですから、私にとっては本当に大事な仲間だというふうに思っておりまして、稲本さん自身がね、やっぱりいろいろ地元事情で。日本一愛知の会の公認候補であることは変わらないし、もちろんもう一つ、私は2年前の選挙のときに、私の、日本一愛知の会の私の公約とか知事選のときの私の政治姿勢、政治スタンス、そうしたものに賛同して一緒にやっていただくと、私を応援していただくという方であれば党派党籍は問いませんということで、自民党の方も公明党の方も、多くの方を私も公認も推薦もいたしました。ですから、そういう中でのお一人でありましたから、今回も引き続き、そりゃ県議会の会派の中では減税日本と日本一愛知の会で分かれてやってもしようがないんで、一緒にということでやりましたけど、稲本さん自身がそうなると、日本一愛知の方だ、私は。と言っても、それはなかなか減税日本だと言われるのがやっぱり、地元にいて地元事情としては、なかなかつらいんだというようなこともあったので、今回抜けられて、一人会派ということになりましたけど、引き続きというか、当然のことですけど、知事を支えることには全く変わりはありませんと、それはもう当然のことですということを言っていただいておりますから、稲本さんとはね、私、2年前のいろんな選挙の経過も含めて、大事な仲間だと思っていますから、引き続きよくよく連絡、相談しながらやっていきたいなというふうに思っております。
 もちろんね、その会派の問題については、2年間やってきたので、引き続き一緒にやれればという思いはないでもないけど、やっぱりそれぞれに皆さん地元のいろんな事情を抱えておられるので、私は稲本さんが大事な仲間として、一番彼がやりやすいようにやったらいいよということは申し上げました。ですから、そういう意味で引き続きまたそこは連絡相談しながらやっていくということになると思います。
【記者】  少し早い話ですが、2年後の県議選においても公認候補を立てたり、推薦を行う予定はありますか。
【知事】  まあそれはあるでしょうね、きっとね。ただ、まだ先のことなんであれですけど、それはそういうことが十分あるんではないでしょうか。
【記者】  地域政党であれば、年次総会を開いて方針等を決めたりすると思いますが、日本一愛知の会は開かないのですか
【知事】  いやいや、県議会の皆さんとは定期的にいろんな意見交換、懇談会やってますから、そういう意味では、そういうことは現実問題、事実上やっているということで御理解いただければいいと思いますけどね。
【記者】  党の幹事長を決めたりはしないのですか。
【知事】  地域政党、私の日本一愛知の会の活動といいますか政策というのは、私が公約したものでありますからね、2年前の選挙でね。それを実現していきたいということで賛同して、要は県会議員さん、それから市会議員さんもいます、推薦した方たくさんいますし、町会議員さんもいますけど、そうした方々もそれぞれに個別に連絡したり話をしている方もいますから、そういった皆さんには私の政策をそれぞれの地域でやっていただく。私はそれで活動としてはいいんではないかというふうに思っています。
 ただ、2年後、統一地方選は2年後なんで、まだまだ先ですからね、そこはよくよく、どういうふうにやっていくかは考えていけばというふうに思っています。いろんな地域政党、いろんな形が、活動の形はあるんだろうというふうに思います。私自身は昨年までは政治塾もやり、その政治塾中心にいろんな政策理念といいますか、そういう共通項を持つ人を広げてやっていければというふうに思っておりまして、そのことについては今も変わりません。変わりませんが、当面参議院選挙が、大きなものが、特にまだ先だということもありますしね、去年12月は衆議院選挙、4月は市長選挙、そして今度参議院選挙といろいろありますし、それぞれのそういった局面局面でまたどういうふうにこれから活動を展開していくかは、よくよく考えていければかなというふうに思います。
 ただ、ですから私最初から、この間の選挙、2年前の選挙の時もそうですが、政党党派を問わず多くの皆さんに、私自身の公約とかそういったものを、施策を実現するために仲間を増やしていければということで、いろんな党派の方も推薦させていただいたり一緒に活動させていただきましたから、そういった形で私自身はやっていければと思っております。
 今後どういうふうにやっていくかは、またこれからも仲間の皆さんの意見も聞きながら、これは考えていきたいなというふうに思っています。
(5)

国家戦略特区について

【記者】  国家戦略特区に関する週末の一部の報道で、対象地域の法人実効税率を20%まで引き下げるとの話がありました。知事が東京に行かれた際、提案するということでしょうか。。
【知事】  今日明日で、今まだね、やっぱり国会日程があるので、最終的に大臣、副大臣になろうかと思いますが、御要望に上がる段取りがまだ全部完了していませんが、そういう要望、中には、この間のあいち産業競争力会議の中でいろいろいただいた御意見をまとめて、そういう中に法人税の実効税率も引き下げてほしいという項目が入っているので、それは提案していきたいというふうに思います。
 東京都が新たに誘致をする外資企業の実効税率を20%に引き下げるというのはもうありますしね、そこは足並みをそろえながら要望、要請していければというふうに思っています。
 ただ、税の話になるとね、なかなかこれは、ハードルは結構高いということはもちろん認識はしておりますけれども、とにかく声を上げていかない限り物事は動いていかないので、そういった意味での要望・要請事項、また声を上げていくということはしっかりやっていきたいというふうに思っています。
 日程が決まったものは随時記者クラブのほうには御報告させていただければというふうに思います。
(6)

参院選について

【記者】  参院選の日程がほぼ固まり7月4日の公示ということですが、どんな論戦を期待しますか。
【知事】  国政選挙ですからね。国政選挙ですから、やっぱり日本の国の国政のテーマ、まさに森羅万象がテーマになるのでしょう。ですから今回の、今の状況でいけばですね、一つはやっぱり外交・安保の問題ですね。アジア地域、中国、韓国、北朝鮮の問題、それから日米関係、沖縄の普天間の問題始め、そういったいろいろな領土問題、北朝鮮の核実験、ミサイル問題も含めた、こういったまだまだ緊張関係があるようなこの東アジアがどうなっていくのか、そういったことも一つの大きな争点になるのではないかと思います。
 それから経済の関係でいけば、今のこのアベノミクスがどうなるのか、これから特に成長戦略をどうするんだということ。それは先ほどの外交とも絡みますが、TPPをどう考えていくのかですね、そういう開放体制はつくれるのかといったこと、それからその先にはね、もうすぐやってきますけど、10月に、秋に来年4月の消費税を5%から8%に上げるということを経済状況を見て決めると言っていますから、その消費税についてどう取り組むのか、それから、もう既に一部始まっているのかもしれませんが、消費税が上がるときには必ず駆け込み需要というのが出てきますからね、それも特に大型の住宅とか自動車とかね、そういう大型物件についてはやっぱり駆け込み需要も、かつて3%から5%になるときでもこれ相当ありました。特に当時は車の国内の販売台数が100万台減ったんですね。700万台から600万台に減ったということなので、今も500万台かつかつのところしかありませんから、それがさらに駆け込みで来年度ドーンと落ちるというふうになると、これはえらいことなので、そのためにも、我々としては来年の4月には必ず自動車取得税は、これはやっぱり下げてもらわないかんということになるんだろうというふうに思います。
 ですからそういった争点、それからまた消費税の関係でいえば、これからの社会保障をどうしていくのかということも当然出てくると思いますから、そういった課題をきちっと、医療も、年金も、介護も、それから子育て支援も、そういったことも大いに議論していただければありがたいなと。
 それと、やっぱり一つの大きな、もう一つ、国の形といえば、やはり憲法改正をどう考えるのかということも大きな論点になるんではないかと思います。
 それから、こういった国政の話になるとね、何とはなしに忘れ去られてしまいそうなあれがありますけど、やっぱり地方分権ですね。地方分権、道州制も含めた地方分権についてどうやっていくか。これはやっぱり大いに大いに議論していただきたいなというふうに思っています。
【記者】  参院選には盟友関係にある河村市長が候補者を立てるようですが、知事は盟友関係を大事にして行動を共にするのか、争点の内容で対応するのでしょうか。
【知事】  というか、私前から申し上げているんですけど、政治活動というか、特に選挙というかね、それは政策と理念が一致しないとなかなかね、行動を共にできないんでしょうということを申し上げています。
 この間の市長選はね、河村さんの公約にも、2年前に一緒にやった公約も当然維持をする、守る。それからまた新たにこういった公約も一緒にやるというのが盛り込まれたので応援いたしましたが、国政になりますとね、またいろいろその政策なりそういったもののすり合わせということも必要になろうと思いますし。ですから、河村さんとの友情関係は変わらないので、大いにエールは送るということは申し上げておりますが、実際にどういうふうにコミットしていくかは、これまたよくよく考えて、これから考えていくということだろうと思っています。
 ただ、愛知県はね、定数3なので、皆さん頑張って3人挙げていただければいいんじゃないかと思いますけど。
(7)

橋下大阪市長の発言について

【記者】  橋下市長が米軍に関する発言を撤回するようですが、知事の所感をお願いします。
【知事】  今日の午後でしたっけ、外国人記者クラブでやるのは。
 私、この間も申し上げたかと思いますが、先々週大阪に行く機会がありましてね、そこでも申し上げました。少し日本維新の会は、かつての勢いはちょっと陰りが出てきたということではありますけれども、そうは言ったってですね、やっぱり日本の政治の一翼を担う、私は大変大事な勢力だというふうに思っていますから、特に橋下さんはね、やっぱりそういう意味では日本の政治の一翼を担う大変重要なキーパーソンだと思いますから、私はこの発言、この問題でね、やっぱりそういった政治家としてのイメージなり政治活動が順調に進んでいかないということになるというのは私は残念だし、本人にとっても不本意だろうというふうに思います。
 ですから、もともと橋下さんは非常に率直な物言いなり、それから信念、筋を通す、そういった物言いなり政治家としてのスタンスなりで非常に好感度をもって大阪府民、市民、そして日本の国民に受けとめられている方だと思います。ですから、今回のその発言について、私は友人として、これはもうできるだけ早く、これは線を引くべきだと。それはやっぱりどういう言い方にするかは、それは御本人なり維新の会の皆さんの話だと思いますが、やはり撤回と謝罪ということでね、やっぱり一線を引いて、この問題にけりをつけるべきだということを申し上げさせていただきました。
 ですから、今日御本人、橋下さん自身が東京で、全国、そしてまた世界のメディアが注視する中での会見という機会があるわけですから、私はね、やっぱり真摯に、率直に橋下さん自身の思いを言われて、そしてこのことについて今日一線が引けるような、そういった形のことをぜひ言っていただきたいなというふうに思ってますけどね。
 そりゃやはり米軍についてのものは撤回と謝罪を言われたと思いますが、もう一つの従軍慰安婦さんの、従軍慰安婦の問題についても、私はその点についてははっきりと、自分自身の言葉が至らなかったということも含めてですね、撤回と謝罪という形の言い方。どういう言い方かは、それは御本人、本人の発言ですから本人でしかこれはできないので、ということにしていただければと、ぜひそういうふうな今日の会見にしていただきたいなというふうに思っています。