知事の記者会見
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平成25年7月10日(水) 午前10時
1.

知事発言

(1)

マニフェスト工程表の更新について

【知事】  皆さんおはようございます。7月10日水曜日でございますが、記者会見を始めさせていただきます。
 本当は月曜日ということでありますけれども、月・火と松山での全国知事会議に行っておりましたので、ずれてずれて、今日ということになりました。
 まず、お手元の資料のうち、「マニフェスト工程表」の更新についてということでございます。(https://www.pref.aichi.jp/0000062770.html)
 これは毎年つくっておりまして、これで平成25年度更新版ということで、23年度、24年度、25年度ということで、これが3回目ということでございます。私のマニフェスト236項目の政策につきましては、工程表をつくって進捗管理を行いながら、4年間での実現を目指して取組を進めております。毎年度、この事業の進捗を踏まえましてその内容を更新しておりまして、このたび、平成24年度及び25年度の取組を反映させた工程表に更新いたしました。
 25年度の新たな取組、24年度の取組が進んだものを中心に申し上げますと、まず、「元気な経済・産業・地域づくり」では、個人県民税10%減税の26年度の実施に向けまして財政調整基金に60億円を積み立てました。また、法人県民税10%相当額を「産業空洞化対策減税基金」ということで24年度から実施いたしております。企業立地、研究開発・実証実験を支援いたしております。それから、産業立地促進税制を見直しまして、不動産取得税の軽減措置の3年間延長と航空宇宙関連産業の製造業の立地に係る不動産取得税の免税措置を創設いたしました。また、市街化調整区域の開発を進めるということで市街化近隣の調整区域の宅地開発の緩和につきまして、これまで4市町8区域でこれを指定し実施いたしております。住宅地と工業用地ということで実施いたしております。それから留学生の支援も実現いたしております。それから、2枚目でありますが、あいち花いっぱい運動の展開でありますとか、総合的なうなぎ資源保護対策などの実施をしております。
 それから「交通・インフラ体系の整備・確立」では、名豊道路、豊橋バイパス、豊橋東バイパスの開通、それから三河港の神野地区コンテナヤードの拡張整備の完了といったこともございます。
 それから「くらし・医療・健康・福祉」では、風しんワクチンの緊急促進、それから児童虐待根絶のための体制強化の一つとして一時保護所を、今、三河地区にありますが、尾張地区にも整備するということでございます。それから、春日井市内の県有地、高蔵寺ニュータウンの一角でありますけれども、そこに福祉施設を、県有地を活用して福祉施設を整備するということ、これも進めております。それから第3次地震対策アクションプランの策定、それから民間住宅の耐震改修、木造住宅耐震シェルター整備に対する補助といったものも進めております。
 それから「教育・文化」では、「愛知県特別支援教育推進計画」の策定、それから国際交流ということで、あいちスーパーイングリッシュハブスクールの実施などなども進めております。
 それから3枚目でございますが、スポーツ大会を生かした地域活性化策等の検討。
 それから「地方分権・行政改革」では、「さらなる地方分権改革に向けた愛知県提言」を提出いたしました。それから女性副知事の登用ということで、今日辞令を出させていただき、先ほど皆さんにもこちらで記者会見していただきましたが、吉本副知事を今日起用させていただきました。それからネーミングライツ、歩道橋、森林公園などのネーミングライツを進めております。
 それから東三河の関係では、東三河の振興ビジョンの策定、それから庁舎の共同利用、新城と田原でそういったものも進めております。
 それから「環境マニフェスト」では、三河湾環境再生プロジェクトの実施、それから生態系ネットワークの形成とあいちミティゲーションを組み合わせたあいち方式の取組。それから伊良湖の休暇村公園に「花咲く砂丘の園」の整備をするということも進めております。それから太陽光発電事業者への屋根貸し事業の実施、それから農業用水を利用した小水力発電、新城の四谷千枚田が第1号ですが、これから、14カ所で今プロジェクトを進めております。
 などなど具体的な取組をさらに進めていきたいと思っておりまして、こうしたマニフェストに掲げた政策につきましては4年間でしっかりと取り組み、進めていきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 なお、これで2年余りが過ぎたわけでございますが、昨年度までの前半の2年間では特に産業振興、企業立地、産業空洞化対策減税基金を始めとした企業立地とか産業振興、それから地域医療再生基金を活用した医療体制の充実強化ということで、国からの地域医療再生基金を活用して大府の小児医療救急センターに第3次救急の救急病棟を整備するということで今年度着工いたします。今、設計をやっております。それから春日井のコロニーの全面改築、新築も今年度、今設計をやって今年度着工いたします。それから精神病院であります、医療機関である城山病院につきましても、千種区ですが、これも全面新築といいますか改築ということで設計にかかっております。それから重度心身障害児の、子どもの入所医療施設ということで第二青い鳥学園を岡崎で、これも今年度着工するということでございまして、そういった医療関係の、医療体制の充実強化も取組を進めております。また、環境面での施策、ESDも来年やりますし、東三河県庁といった地域振興策も進めておりまして、そういったことをしっかりと前半2年間で弾込めさせていただきまして、後半しっかりと、これの実現に向けて取り組んでいきたいというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、マニフェストの工程表の改定ということで、あとこういう、今私が申し上げたことのもうちょっと詳しいやつをこちらに概要がありますし、これが全体版ということで、またご覧いただければというふうに思っております。
  
(2)

あいちスポーツ事業振興研究会の開催について

【知事】  「あいちスポーツ事業振興研究会」の開催についてということでございます。(https://www.pref.aichi.jp/0000062891.html)
 今年度、全国や世界に対して打ち出せるスポーツ大会を育成するとともに、この取組を地域の活性化につなげていくことを目標といたしまして、有識者を構成員とする研究会を設置し検討を進めることといたしております。その研究会につきましてこれまで準備を進めてまいりましたが、このたび、その名称を「あいちスポーツ事業振興研究会」として、7月12日に第1回目を開催するということになりました。
 委員につきましては、資料にありますように、スポーツに関する研究をされている学識者、大規模なスポーツ大会の主催者、プロスポーツ関係者、競技団体関係者、さらには観光や情報発信に精通した方にも参画いただいておりまして、この研究会ではスポーツ大会の育成策・誘致策、地域活性化へ向けた展開策、推進組織のあり方などについて検討をお願いしたいというふうに考えております。
 第1回の研究会では、冒頭、私も出席し、いろんな思いを申し上げさせていただければというふうに思っております。
 2枚目がその概要でありますけれども、7月12日金曜日の午前10時から正午まで、県議会の議事堂ラウンジで開催いたします。その裏面にメンバーがありまして、この7人の方をメンバーといたしまして、いろんなご提言をいただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
  
(3)

「あいちトリエンナーレ2013」について

【知事】  「あいちトリエンナーレ2013」について2点ご報告いたします。
 いよいよ8月10日の開幕ということで、「あいちトリエンナーレ2013」開幕が迫ってまいりました。
 一つは、愛知県内に避難されておられる東日本大震災の被災者の皆さまの「あいちトリエンナーレ2013」への招待でございます。(https://www.pref.aichi.jp/0000062910.html)
 ご招待する対象者は、岩手、宮城、福島などの被災地から愛知県内に避難されている方で、愛知県被災者支援センターに登録されておられます約1,200名の方を対象とし、御招待させていただければというふうに思っております。このうち中学生以下の方は無料でございますので、チケットを配布する方の数は約860名ということになります。本日、被災者支援センターを通じて発送いたしますので、ぜひ被災者の皆さまに「あいちトリエンナーレ」、名古屋と岡崎を中心に会場がたくさんありますので、ぜひご覧いただければというふうに思っております。
 それからもう1点はですね、資料にも配布させていただいておりますが、「あいちトリエンナーレ2013」に、ニューヨークからオノ・ヨーコさんの作品も幾つか出品していただきますので、ご紹介させていただきます。(https://www.pref.aichi.jp/0000063092.html)
 一つは、願いごとやメッセージなどを短冊に書いて木に結ぶという参加型作品、「ウィッシュ・ツリー」でございまして、この作品は、名古屋テレビ塔の下を始め、愛知芸術文化センター、そして岡崎の松本町会場にある松應寺の境内、それから移動型展示「モバイル・トリエンナーレ」の各実施会場、それから、あいち小児保健医療総合センター及び県内の小中学校6校の合わせて県内14カ所で展開させていただきたいというふうに思っております。
 なお、小中学校6校につきましては、県及び名古屋市の教育委員会と相談いたしまして、名古屋、尾張、三河の各地域の美術教諭を中心に構成された造形教育研究会というのがありますが、そちらの推薦を受けて選定したものということでございます。美術の先生がおられて、でもって校長先生も非常に理解があるというところを選定させていただきました。
 「ウィッシュ・ツリー」、これは、校庭の木でもいいですし鉢に入った大きな木でもいいんですが、そこに願いごとの短冊をつけていただくというものでございまして、木はそれぞれの学校で用意していただいて、こちらは短冊をお渡しするということでございます。開幕に先立ちまして、7月18日の木曜日、来週ですね、私と名古屋市立東桜小学校の子どもたちに参加していただきまして、愛知芸術文化センターで「ウィッシュ・ツリー」のイベントを開催いたします。今後、より多くの皆さんに「ウィッシュ・ツリー」へのご参加をお願いしたいというふうに思っております。
 なお、オノ・ヨーコさんの作品は、ほかにも、名古屋テレビ塔へのネオンサインの設置でありますとか、参加型作品であるMy Mommy is Beautifulなど、「メッセージ」に重きを置いた作品を展開するということでございますので、よろしくお願いいたします。
 お手元にこういう資料がありますが、この1枚目を見ていただきますと、この「ウィッシュ・ツリー」の由来というのが書いてありますが、1996年以来、世界中の美術館や文化施設で開催されております。集まった願いごとの数はもう100万を超えまして、これは、オノ・ヨーコさんが2007年にアイスランドにジョン・レノンの記念建造物として「イマジン・ピース・タワー」というのをつくったんでありますが、そこに保管されているということでございまして、今回、「あいちトリエンナーレ2013」での「ウィッシュ・ツリー」に結ばれた短冊は、これが終了した後、私ども実行委員会でまとめてアイスランドの「イマジン・ピース・タワー」に送るということでございますので、またぜひ奮ってご参加いただければと思います。
 その資料の裏が会場でございまして、トリエンナーレ会場は先ほど申し上げた3カ所と、モバイル・トリエンナーレが4カ所で、これは豊橋、知多、春日井、東栄町ということでございます。それから小中学校6カ所は、ここにありますように名古屋、尾張、三河地区から選ばせていただいた6カ所ということでございます。それから大府のあいち小児保健医療総合センターということでございまして、全部で14カ所でございます。
 なお、これにつきましては、うちの学校も、うちも参加したいというご希望があればですね、これはご相談させていただきますので、またそういったご要望があれば、また言っていただければと思っております。ということでございます。こちらから短冊を送って、木は、ツリーはそれぞれの学校で用意していただきますので、そういう意味では、参加される方が、学校が増えても、それは対応できると思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 それからあとは、ここにありますように、次のページのイベントの概要はこの3ですね、次の紙であります。7月18日の午前10時40分から芸文センターの2階のペデストリアンデッキでやるということでございます。
 それからさらに、オノ・ヨーコさんの作品としては、生きる喜び JOY OF LIFEというメッセージをネオンサインという形で名古屋のテレビ塔、それから明治安田生命ビル、それから大名古屋ビルヂングの工事囲い、そしてまた名鉄の東岡崎駅といったところに掲げます。それから、光の家の部分という作品も展示いたします。それが資料の2枚目の裏でございますけれども、こういったものでございますので、またご覧いただければというふうに思います。それからオノ・ヨーコさんのメッセージもつけてございます、ウィッシュ・ツリーの。ということでございますので、よろしくお願いいたします。
 それと、「トリエンナーレ2013」の概要につきましては、五十嵐太郎総合監督が今日の午前10時半に、芸文センター12階のアートスペースAというところで記者会見し、明日11日の午後2時から東京の建築会館というところで記者発表いたします。すべてのいろんなアーティストの発表、作品の発表などなどを中心に記者会見するということでございますので、よろしくお願いいたします。
  
(4)

全国知事会議について

【知事】  おととい、昨日、月・火で全国知事会議へ行ってまいりました。1日半といいますか2日間ですね大いに議論させていただきました。
 そういう中でちょっとご報告いたしますと、一つは、地方分権改革の推進ということで議論がありまして、私からは、今回の選挙も含めて、やはり日本を元気にしていくためには地方分権を着実に進めていくことが必要だということを申し上げさせていただきまして、特に具体的にはハローワークの地方移管といったのを提案しているので、引き続きこれは、しっかり取り組んでいただきたいということを申し上げました。
 それからもう一つの、二つ目の大きなテーマとしては、地方税財源の充実確保ということでございますが、地方税である法人事業税を半分国税化して、それをまた配り直す。要は東京と愛知からひっぺがして、そういう税財源の乏しいところに渡すということを暫定的に導入されて、もう5年ということになります。これはまさに地方分権に逆行するものでありますから、これを早く廃止してもらいたいということを申し上げたんですけれども、知事会の全体の雰囲気というのは、これでまた景気が回復すると、円安株高といいますかね、円高の是正と株高で景気が回復すると、また東京と愛知に税収が偏るんですねと、偏るんですねという言い方ばっかりだったんで、非常に残念な議論だなという感じがします。要は、偏在の是正という、そういう言葉ばっかりが会議で出てきましてね。要は、自分のところに企業、産業がなくても税金をよこせと、上がっているところからよこせと。よこして当たり前だという言い方なんですね。私は非常に残念だなと。要は、地方分権というのはお題目だけで、結局、国が配ってくれということなのかなという気がいたしまして、大変残念な感じがいたします。そういったのを足元を見られれば、地方分権なんか進まないのかなという感じがいたしました。残念な感じがいたしました。
 いずれにしても、今の雰囲気的には、また大都市部からそういったものをひっぺがして、田舎、地方に持ってこいということがまたテーマになってくるとすれば非常に残念だし、健全ではないという感じがいたします。ですから、そういったことをまた引き続き、これは議論していきたいというふうに思っております。
 あと、自動車取得税についても、これも代替財源を確保した上で自動車取得税の廃止ということを、税制改正大綱で決められたことをしっかりやってほしいということを申し上げさせていただきました。
 あとは、道州制について議論がありましたが、賛成、反対、両方の議論がありましたが、私は知事会であんまり道州制の議論をしたって進まないと思いますよ。これはやっぱり国の統治機構のあり方だから、国が決めればいいんですよ。決めて、こういうふうにやるということで決めていかないと、知事会で議論させたら、今のままがいいんじゃないかと、変えなくていいよという話になっちゃうんですな。そういうほうが多いんでしょきっと。でも、それじゃ世の中は進まないし、そこに住んでおられる住民、市民の方はそういう意識はそうではないと思いますね。今、県境、県の境なんてどうでもいいと思っている方がほとんどでしょうから、そういう意味では国の形ということで、これは国会が、国会で決めていくということでないと私は進まないと思うし、そうしないと、やっぱり日本は元気が出てこないというふうに思いますので、引き続きそういったことを私は申し上げていきたいというふうに思っております。
 そんなことが主な議論でございました。ご報告いたします。
2.

質疑応答

(1)

マニフェスト工程表の更新について

【記者】  マニフェストについて、前半2年間で弾込めをして、後半はしっかり実現に向けて取り組んでいきたいとのお話だと思いますが、現時点までの進捗状況について、ご自身で評価すると何点ぐらいになると評価されていますか。  
【知事】  いつも申し上げるのは、自分で点数をつけるのはどうかなと思いますが、マニフェストは、基本的にはすべて取りかかっておりますので、一つ一つ着実にやっていくということかと思っております。
 ただ、当然世の中動いておりますから、マニフェストを掲げた平成23年2月の選挙以来、東日本大震災が起きたり、80円を切るような円高があったりとか、原発事故もあって、電力・エネルギー対策といった、当時想定をしていなかったような事態が次から次へと起きました。ですから、そういったものに機動的に、そして迅速に対応してきたというふうに思っておりますので、そういう意味では、2年少々でありますけれども、実績は上がってきているのではないかなというふうに思っております。
 特に、我々の、この地方政府の大きな役割というのは、やっぱり人と企業を、産業を興し、雇用を興し、人・物・金・企業、そういったものを集めていくというのが、世界のどこへ行ったって、洋の東西を問わず大きな課題でありますから、そういった面では、この2年余り、そういった産業、企業の活力を大いに起こして、また人を集めていくと、増やしていくと、活力を出していくという点では大きな成果が上がってきているというふうに思っております。引き続きそれをしっかりやっていくということだと思っています。