知事の記者会見
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平成25年7月29日(月) 午前10時
1.

知事発言

(1)

(株)放電精密加工研究所の小牧市への立地について

【知事】  皆さんおはようございます。7月29日月曜日ということで、定例記者会見を始めさせていただきます。
 株式会社放電精密加工研究所の小牧市への立地についてご報告いたします。(https://www.pref.aichi.jp/0000063539.html)
 これは、航空宇宙関連工場の立地に対しまして、この2月議会で議会に議決をいただきました不動産取得税課税免除の適用第1号ということでございます。私ども愛知県では、この平成25年度から航空宇宙関連工場の立地に対しまして不動産取得税の課税免除の制度を設けております。このたび第1号案件といたしまして、小牧に放電精密加工研究所が立地いたしますので、ご報告いたします。
 同社におかれましては、別添の資料のとおり小牧市北東部に用地を取得いたしまして、エアバス社の新型の大型旅客機のエンジンに使用される部品を製造するための工場を新設することを決めたということでございます。エアバス社、ヨーロッパにありますボーイングと二分する大きな航空会社でございます。フランスのトゥールーズに本社及び工場があるということでございますが、その不動産取得税の課税免除制度の適用に当たりましては、「アジアbP航空宇宙産業クラスター形成特区」の立地の区域のほかは、立地市からの申出に基づきましてその免除対象区域を指定するという必要があります。そこで、小牧市からの申出に基づきまして、立地区域である「小牧大草年上坂」区域を免除対象区域として指定いたします。
 なお、同社社長と小牧市長さんは8月23日に表敬訪問いただきますので、よろしくお願いいたします。
 本県といたしましては、今後ともこうした税の減免や立地補助金といった本県独自の優遇制度、国の特区の制度を活用することで航空宇宙産業の一層の高度化と集積拡大を目指していきたいと考えております。
 資料は2枚目以降にありますが、これは神奈川の厚木市の会社でございますが、従業員400名ということで中堅の会社だと思います。それから、これによる投資額は約30億円、そして新規の雇用が約45名ということでございます。そういう意味では、新たなハイテクのこうした企業が立地をするということは大変ありがたいことだと思っておりますので、引き続きこうした形での集積拡大を図っていきたいというふうに思っております。
  
(2)

花粉の少ないスギの普及について

【知事】  花粉の少ないスギの普及についてということでございます。(https://www.pref.aichi.jp/0000063454.html)
 近年スギ花粉等による花粉症の患者さんは、大体、国民の4人に1人とも言われておりまして、増加傾向にございます。花粉発生源対策の社会的要請が非常に高まっているということでございます。国では、本年6月に総合科学技術会議において策定いたしました「科学技術イノベーション総合戦略」で花粉発生源対策として、花粉の少ないスギ苗木の供給量を平成23年度の実績142万本から平成29年度に概ね1,000万本とする目標を掲げております。
 本県には、花粉が少なく材質も優れたスギとして林野庁から認められた「東加茂2号」という固有の品種がございまして、今後スギを植える場合には、これを推奨していくなど、花粉の少ないスギの普及について本格的に取り組むことといたしました。その一環といたしまして、このあいちの花粉の少ないスギ、「東加茂2号」の普及を図るため、県民の皆様が親しみ愛着を持っていただける愛称を募集したいと思います。募集期間は8月1日から9月10日までということでございます。
 この「東加茂2号」というのは初期成長が非常に早くて、花粉のできる量は一般のスギに比べて約1%以下、ほとんど出ないということでございまして、大変、そういう性質に優れているということでございます。これを普及させていくために、先週金曜日ですが、7月26日に国、県、関係団体の実務者による、課長さんクラスですね、による「愛知県スギ花粉発生源対策協議会」を設立いたしまして、今後、花粉の少ないスギ苗木の生産拡大、森林整備について検討していきたいというふうに考えております。さらに、今年の10月26日には愛知県の森林公園におきまして「森林公園オータムフェスタ」が開催されますが、そのプログラムの一つといたしまして「東加茂2号」の展示用の苗木の植樹を実施し、花粉の少ないスギを県民の皆様にPRしていきたいと考えております。なお、この花粉の少ないスギ品種、「東加茂2号」を今年度は県内の国有林、民有林などで3,000本植林したいと思っております。よろしくお願いいたします。
 何でこういう協議会をつくってやらないかんかということですが、この「東加茂2号」というのは非常に性質のいいものでございまして、平成15年度から、これを苗木生産始めておりますが、実は愛知県には苗木を大量供給する、そういう仕組みがまだまだ十分ではありませんで、いわゆるこの苗木をつくるのに挿し木でやっておりまして、おのずと限界があると。大量に生産するためには種をとるということで、ある程度大きな林木育種場のようなものを持って種子からの供給をするという必要があるんですけれども、そういう種をとる育種場が愛知県にはないということで、こういったものをつくっていくためには少し時間がかかるということもございまして、協議会でしっかりとやっていきたいというふうに思っております。挿し木で増殖いたしますと、やっぱり苗木になるまでに2年から3年ぐらいかかるということなので、一遍には供給量は増えないという難点がございまして、これは国、林野庁ともよく相談しながら、どうやってこの供給能力を増強していくかはよくよく、これは中長期の視点も含めて調整していきたいというふうに思っております。
 なお、こういった形の花粉の少ない苗木といいますかスギの植林を実施している県は、もう既にずっとやっておりますのは、一番花粉症が患者さんが多いといいますか、もともと花粉症というのは関東しかないと言われておりまして、関西のほうには、西はないよなという時代が長くあったんです、30年ぐらい前そうでした。従いまして、今現在、花粉症対策の苗木をつくって植えているのは首都圏、東京都始め関東の首都圏の県でございます。山梨、静岡を含んでおりますが。京阪神地区では兵庫県、この、いわゆる中京圏では私ども愛知県が初めてということでございまして、最初の第一歩ということでご理解いただきたいというふうに思いますが、これからこういった形でこの愛知の山におきましても花粉の少ないスギの植林を増やす、推奨し誘導していきたいというふうに思います。
 なお、やはり愛知県におきましてもスギはまさに中心的な造林の樹種でございまして、スギは成長が早くて単位面積当たりの木材収穫量も大きくて、CO2の吸収量も多いということでございまして地球温暖化防止にも役に立つ、そういう樹種でもあるということでありますが、何せこの花粉対策をやっぱりやらないと。私は花粉症ではありませんが、2月ぐらいから4月まで、花粉症の方を拝見いたしますと、やはりこれは何とかせないかんという思いを強くしておりましたので、まずは第一歩ということで、こういった形で取り組んでいきたいというふうに思っております。
  
(3)

「新城ラリー2013」について

【知事】  新城ラリー2013についてご報告いたします。(https://www.pref.aichi.jp/0000063490.html)
 この新城ラリーにつきましては、昨年の11月の頭に私、初めて参上させていただきました。去年は豊田章男社長が自ら運転すると、ラリーに参加するということもありまして、私、大会名誉会長に去年からなっておりましたもんですから、激励も含めて参加させていただいたわけでございますが、その折から、やはり新城市の桜淵公園というところで、これ2.3ヘクタールぐらいの公園で、いい公園なんですけど、ちょっとやっぱり狭いと。去年も3万人を超える方が2日間、土日で来られましてね、中でデモで、車の運転が好きな人はあれですが、ドリフトって、グルグルグルグル回るやつを公園の中でもやってたんですけど、やっぱり柵だけでやってて、プロだからそんな変なことないけども、やっぱり、もし何かあったら非常に怖いというようなこともあって、それと手狭だということもありまして、何とか県の新城総合公園、県営公園を会場として使えないかというお申し出をずっといただいておりまして、私も折に触れて申し上げておりましたが、そういった形で協議検討してまいりまして、概ねといいますか計画の概要が固まりましたので、ご報告させていただきたいと思っております。
 今年の10月の下旬でございます。26日・27日の土日、金曜日も入れれば25日・26日・27日ということでございますが、この金・土・日3日間におきまして新城ラリーを行います。そして全国9カ所を転戦する全日本ラリー選手権の最終戦として開催されまして、新城市内の林道など2日間で300キロ以上を走行して競技が行われるということでございます。観戦者は、昨年は3万7,000人を記録いたしまして、国内最大のラリーレースということでございます。昨年の大会から私、名誉会長として参加させていただいておりますが、こうした大規模なモータースポーツの大会は多くの方々に自動車の楽しさを知っていただける絶好の機会であると思いますし、ひいては本県の基幹産業である自動車産業の振興にもつながるというふうに考えております。また、全国各地の方が集まるビッグイベントでありますので、東三河の自然、特産品にも触れていただく大きなチャンスであるということで、意義の深い大会だと思っております。
 今回、この新城ラリーを大きな大会に育てていきたいというふうに思っておりますが、まず1点目として、ラリー大会のスタート、そしてゴール、そして表彰式が開催されるメイン会場を県営の新城総合公園を使用するということでございます。ここに書いてある、これまでは桜淵公園を使っておりましたが手狭ということで、県としても積極的に支援するという意味で新城の県営公園を使いたいということでございます。
 さらに、これは初めてでありますけれども、今回、この新城総合公園の園内の道路、約1キロをスペシャルステージ、タイムを競うSSスペシャルステージとして競技区間に活用いたします。具体的には、お手元にお配りしている蛇腹折になった、カラーの、公園の上から撮った絵図面がありますのでご覧いただきたいと思いますが、これ、新城県営公園を上から撮った図でありますが、この赤線を、ちょうど1キロでございますがコースにいたします。ちょうどこのスタートのところからダッーと、私、現地に5月に行きましたけれども、ダッーと上ってグルッと回って、そして90度ターンをやって、また90度ターン、90度ターン、90度ターンやってゴールに行くということでございまして、上の芝生広場と同じ目線のところで、観客の方と同じ目線のところでフルスロットルの車が爆走するということでありますから、まさにこういった形で広い森というか公園の中をラリーカーが爆走するのは日本ではここしか、今回が初めてということでございますので、大いに楽しみにしていきたいと思います。
 ちなみに、この陸上競技場の真ん中に8の字が書いてありますが、真ん中がサッカーとかラグビーがやる芝生のグラウンドなんですけど、そこを掘ってもらうと困るので、そこの上に何か置いて、そこの上で車のドリフトをやるということでございまして。これはグラウンドですから、こちらにスタンドがついておりますので安全だということでございまして。あとは飲食、企業のブースとかラリーカーの展示とかいろんなことをやりますので、そういう意味では、国内でも最大のこうしたラリー大会、車の大会になるのではないかというふうに思って、期待いたしております。
 それから次にまた2枚目の紙に戻っていただきますが、取組の2点目といたしましては大会のPRでございまして、さらにこの魅力発信していくために、9月22日にアスナル金山でプレイベントを開催いたします。お出かけ情報誌への特集記事の掲載、ウェブサイトへの情報発信など、新城ラリーの魅力を多くの方に知っていただくようにPRしていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいというふうに思います。
 ちなみに、今年の大会の目標観戦者数は、ちょっと控え目に4万人ということでございますが、多分もうちょっと来るんではないかと思います。
 いずれにしても、この新城県営公園は、新東名ができますと新東名の新城インターから北へ3キロということでございまして、さらにさらに利便がよくなりますので、また大いにここを中心に盛り上げていきたいというふうに思っております。
 なお、他のコースはということでございますが、全体コースは大会の直前まで公表しないということにしているそうでございます。要は、ここでやると言って公表すると事前に練習するそうなので、そういうのはさせないということでございます。ということでございますので、よろしくお願いいたします。
 ちなみに、新城総合公園は面積が64ヘクタールございます。従って大変大きいものということでございます。
  
2.

質疑応答

(1)

(株)放電精密加工研究所の小牧市への立地について

【記者】  投資総額が30億円規模ということですが、免除される不動産取得税の規模はどれくらいになりますか。   
【知事】  土地が、大体取得用地価格の3%を課税免除、建物が、取得建物評価額の4%を課税免除ということで、合わせて数千万円というのが想定されます。
 これにさらに、私ども産業空洞化対策減税基金の立地補助金をやっておりますが、これを申請するかどうかは今検討中ということでございます。
 それでもって今後の予定でございますが、今年の秋に建設工事に着工し、来年の秋に工場が完成し、その後、認証の手続、取得手続で1年ぐらいかかるんで、実際、操業が平成27年秋の開始予定。やっぱり飛行機というか、やっぱりなかなかあれなんですね。そういう意味では、実際に工場をつくって物をつくって、それでこれがしっかり品質が合うか、品質保証とか合うかどうかで、認証で1年かかるんだね。ということなんで、そういったことも含めてしっかりとフォローしていきたいと思います。
(2)

花粉の少ないスギの普及について

【記者】  花粉の少ないスギの普及については、育種場の整備が必要とのお話でしたが、今回設立した協議会ではそういったインフラ整備も進めていくことになりますか。  
【知事】  今、本当に挿し木でやっているわけなので、やっぱり本当は親木をつくって、そこで種から採種して、ということがやれるのはいいんですけど、愛知県でやるかどうかはあれですが、この「東加茂2号」、やり方としてはね、例えば、もう今、既にある国の育種場だとか、首都圏なんかは、関東地方は結構スギ花粉で相当悩まされてますから、そういったところは各県のところでやっているところがあると思いますから、そういったところに委託してやってもらうとか、いろんな手法があると思いますが、それも含めて、やはり挿し木ではなくて種子、種からの供給というところは、やっぱりこれは踏み込んでいかないと増えていかないので、それがどれが一番いい手法なのか。それとも、最初は委託をしておいて、それからそういう種子の採種場も計画的につくっていくというやり方もあると思いますし、それは一番いいやり方を専門家の皆さんにご協議いただきたいなというふうに思っています。
【記者】  この東加茂2号は一般のスギに比べて花粉の量が1%以下とのことですが、首都圏で既に取り組んでいるスギはどの程度の花粉の量ですか。  
【農林
 基盤
 担当
 局長】
1%以下というのが大体共通です。花粉がゼロという品種もあると思います。
【記者】  愛知県内のスギは、将来的にはこの花粉の少ないスギにしようという構想ですか。
【知事】  構想はこれからつくっていくということなんですが、要は、あまりにも今、供給能力が少ないので。ですから、気持ちとしてはやっぱり全部替えたいと、全部替えたいという気持ちはあるんですが、今だって年間3,000本しかないんで、これ供給能力が。これを3万本というか、本当は今あるやつもぼんぼん木を、ある程度の年齢、やっぱり本当はスギは40年とか50年で切ってね、植林してという、回していくというのが本来の林業のサイクルなんですけど、今、木材の価格が低いもんだから、どんどん延びているんですね。だからそれがどんどん花粉を出すわけですよ。本当はパパパッと切ってね、年間3万といわず、6万とか10万ぐらいは造林したいんだね。だけど、今3,000本しかないので、だから、この能力をさらに上げていけば、今言われるようにぜひ愛知県内のスギは全部これに替えたいと。そういう形で進めていければと思います。
【記者】  愛知県内にはスギは何本ありますか。全体が分からないと、年間何本供給すると言っても意味が分からないので。  
【知事】  愛知県内で森林面積がどのぐらいあって、そのうちスギで、いわゆる造林した面積がどのぐらいあって、それが面積当たり大体平均どのぐらいの本数があるかというと、大体推計できるけど。それちょっと数字を。
【農林
 基盤
 担当
 局長】
スギの面積は5万ヘクタールありまして、1ヘクタール3千本くらいです。
【知事】  1億5,000万本か。気の遠くなるような数。