知事の記者会見
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平成26年2月3日(月) 午前10時00分
1.

知事発言

(1)

交通死亡事故多発警報の発令について

【知事】  皆さんおはようございます。2月3日月曜日、2月になりました。定例記者会見を開催いたします。
 今日の発表の前に何点か申し上げたいと思います。
 一つはですね、これ直接ニュースとはあれでございますが、今日私も報道で見ましたけど、うちの県庁の職員が親子マラソンのギネス世界記録を達成したと。
 別府大分毎日マラソンで、お母さんと29歳の県庁陸上部の職員が走って、合計タイムで5時間41分12秒ということで、従来の世界記録が6時間22分なので、大幅に、2人合わせて40分以上短縮したということで、昨日の大会だったというふうにお聞きいたしました。大変結構なことでございますので、また、これからも頑張っていただきたいというふうに思っております。
 お母さんのほうが、60歳近くで3時間ちょっとで走るというのは驚異的だというふうに思いましたけどね、いずれにしても大変すばらしいことだと、お祝い申し上げたいと思います。
 発表の前に、まず1点、交通死亡事故多発警報の発令について私からも発言をさせていただきます。
 もう既に1月29日付で決定し、記者発表しておりますが、改めて注意喚起をお願いするために申し上げたいと思います。
 愛知県では交通死亡事故が年明けも多発いたしておりまして、既に昨日までに22人もの尊い命が失われており、交通事故死者数も昨日現在、全国ワースト1位、福岡県と同数で全国ワースト1位ということでございます。誠に残念なことでありますが、先週の1月29日水曜日に本年初めての交通死亡事故多発警報を発令いたしました。発令期間は、2月7日までということになっております。
 年初からの死亡事故を見てみますと、高齢者の死者数が全死者数の73%を超えているということでございまして、また、平成25年中の高齢者の死者数が全死者数の53.9%だったということを考え合わせますと非常に高い数字だということで、引き続き、高齢者の方には交通安全、交通事故にお気をつけいただきたいと思います。
 そして、今回の特徴は、高齢者が多いということと、あと、当事者別では歩行者が12人で最多であるということ、それから類型別では、横断中が10人で最多であるということでございます。それから地域別では、西三河と東三河がそれぞれ6人で最多であるということでございますので、ぜひぜひお気をつけいただきたいというふうに思っております。また、ドライバーの皆様にも、高齢者を見かけたらスピードを落とすなど、思いやりの運転に努めていただきたいというふうに思っております。
 県といたしましても、県警察、市町村、関係機関と一丸となって高齢者対策、ドライバー対策を重点として、県民総ぐるみで交通ルールの遵守と運転マナーの向上を目指すなど、県民の皆様の交通安全意識の高揚を図り、交通事故の減少、防止に努めていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
  
(2)

民間法人による三河地域で初めてとなる重症心身障害児施設の整備について

【知事】  民間法人による三河地域で初めてとなる重症心身障害児施設の整備についてご報告をいたします。(https://www.pref.aichi.jp/0000068673.html)
 本県におきましては、重症心身障害児者が利用できる入所施設が他の類似府県に比べて少なく、身近な地域で医療や療育などの支援が受けられる体制づくりが喫緊の課題となっているわけでございます。このため、昨年10月に県内で初めて民間法人による重症心身障害児施設の整備を一宮市内で進めていく旨の発表をいたしたところでございますが、県内の身近な地域で重症心身障害児者の施設の整備は更に必要な状況にあるということは、これまでお話ししてきたとおりでございます。
 こうした中で、昨年12月に豊川市小坂井町の県有地を活用した整備の意向調査を実施いたしましたところ、2法人から整備の意向が示され、審査を行った結果、整備法人を決定いたしましたので、ご報告をいたします。
 整備を行う法人は、「社会福祉法人明世会」で系列の「医療法人信愛会」は、平成22年度から豊川市内におきまして重症心身障害児者に対する日中預かりを開始し、重度の障害者の在宅支援に非常に力を入れてきたということでございます。このたびの整備計画におきましても、今までに培ったノウハウを基に、「在宅ケアを支える施設ケア」や「医療依存度の高い方も断わらない」という運営方針のもと、平成29年5月の開所を目指していくということでございます。
 民間による重症心身障害児者の入所施設の整備を後押しするため、新年度、平成26年度に障害者福祉減税基金を設けることを、昨年11月に発表させていただきましたが、このたび、こうして新たに民間からの整備意向が示されたということは、大変ありがたく思っております。県といたしましては、県有地の活用でございますので、今後、地元の豊川市さんとも十分連携をした上で進めてまいりたいと考えております。また、地元住民の方にも丁寧に説明する必要がございますので、今回、事業者が決定したことを踏まえまして、早急に住民説明会を開催し、地元のご理解を得ながら進めてまいりたいと考えております。
 資料をご覧いただければと思いますが、お手元の資料でございまして、これはですね、今回の経過でございますが、昨年、県内全圏で、民間法人の方で、医療法人、社会福祉法人の方で、こういった重症心身障害児者の入所施設を整備するご意向はありませんかということを、昨年春から夏にかけてアンケートをとりまして、その際、県内外の211の法人に対して我々が協力要請、意向調査をさせていただいて、そういう中で、昨年10月に尾張部では一宮、旧尾西市民病院を購入してといいますか、受けて整備をしていただいている、一宮の医療法人杏嶺会さんが120床の施設整備ということで合意し、そして決定報告いたしました。
 今回は、その211法人の中から整備意向を示した11法人と、また三河地域に拠点を持つ39法人の、合わせて50法人を対象に調査を行ったところ、二つの法人から整備といいますか、取り組みたいというご意向をいただきまして、これは県有地を対象にするということでございますので、県有地による福祉施設の整備事業については、平成24年3月に私のマニフェストに基づいて、県有地を活用して福祉施設を整備したいということをマニフェストに載せておりますので、それを2年前の3月に、その整備のための実施要綱をつくりました。それに基づいて県有地利用事業者選定審査会を開催した上で、この整備法人を決定いたしました。
 選考に当たりましては、「医療的ケアを要する重症心身障害児者に対する支援方法」、また「医療スタッフ等の人員配置計画」、「法人の財務力」、それから「地域の拠点施設としての役割を果たすことができる力」といった点を審査いたしまして、先ほど申し上げましたように明世会さんが「在宅ケアを支える施設ケア」、それから「医療依存度の高い方も断らない」といった方針、それから手厚い職員配置による地域の拠点施設として事業展開を行っていくという意向を持っていることなどなど、重症心身障害児者に対するケアに実績がある点を評価し、決定をしたということでございます。
 なお、その際にあわせまして、豊川市さんからもご意見を聴取いたしておりまして、豊川市さんからも、この明世会さんに対しては高い評価をいただいているということでございます。
 お手元の資料でございますが、これで64床でございます。今現在、25年度は4施設382床というのは、全都道府県の中で47位ということで、最下位でございますが、このことによりまして、これは平成29年度694床で、ほぼこれで8割増ぐらいになりますと、これで42位というところまで改善をするということでございます。
 もちろん、まだまだ、これで十分だと思っておりませんので、引き続き、これはしっかりと取り組んでいこうというふうに思っておりますが、ちなみに、この資料の2ページを見ていただきますと、これは前にもお示しした資料でありますが、重症心身障害児者というのは重度の知的障害と重度の肢体不自由が重複している状態の方を言うということでございます。したがって、医療的なケアと、そして、まさに体の自由がきかないということでございますから、そうした介護といったケアも非常に必要だという方でございます。これにつきましては医療型障害児入所施設ということを、これまでは重症心身障害児施設という位置づけでありましたが、法律の改正によりまして医療型の障害児入所施設という形になりました。これを今回、整備していくものでございます。
 その下に、類似府県における病床数と書いてありますが、残念ながら愛知県は382床で、人口万人単位0.51ということでございましたが、これが694床になりますと、人口万人単位0.93ということでございまして、大都市圏域は、やはりなかなか整備が難しいというか、少ないといいますか、人口万人単位の比較になりますと、小さな県だと、一つつくると、それでもうポンとクリアしてしまうということだろうと思いますけれども、こういうことでございます。
 運営主体別にいえば、下を見ていただくようにやはり、法人立というのが民間でございまして、それが非常にといいますか、愛知県は基本的にはないということでございまして、今まではコロニーこばと学園と青い鳥医療福祉センター、これも両方とも県営、県立ですから、県が300床やって国立病院が80床やっていると、ザッツオールということでございました。
 これはもともと、コロニーができたときから県がそういったことをずっとやってきたから、この重度の心身障害児者の対応は県がやるもんだと、県と国立病院がやるもんだと、こういうふうになってて、今まで民間のそういった形での整備が進んでいなかったんではないかというふうに思っておりますが、これはやはり飛躍的に増やしていくためにはそういうわけにいきませんので、今後は県も、名古屋市さんにもやってもらいますが、併せて民間施設の整備も一気に進めていきたいというふうに思います。
 ちなみに、3ページはその場所でございます。県有地でございます。
 その次に、4ページに、こういう横の地図がありまして、この網かけになっているのは既存の施設でありましてね。名古屋市内西区に青い鳥医療福祉センター、これは県の施設ですね。名東区に国立病院の東名古屋、それから春日井にコロニー180床、そして豊橋に国立病院で40床、これだけが現在でございますが、これに名古屋市北区に名古屋市さんがつくるのが平成27年度で90床、それから私ども平成27年度に岡崎に第二青い鳥学園で90床。それから平成27年度に一宮、旧尾西のところでありますが、杏嶺会で120床。そして今回、平成29年度に社会福祉法人明世会で64床という形で、一気に整備をしていきたいというふうに思っております。
 ちなみに、オープンは、名古屋市の重心が平成27年4月の開所予定でございまして、その後が、一宮杏嶺会が平成27年9月の開所予定でございまして、これは春日井のコロニーを再編整備するときにそこに入っておられた方で、地域的、地理的に、そちらのほうがいいという方に入っていただこうということで、こういうスケジュール感でございます。それから春日井の療育医療総合センターの重心病棟が3月開所、岡崎が1月開所ということで、平成27年度で四つオープンさせていきますが、それで今回の豊川のやつは平成28年度に整備をし、29年5月に開所予定ということでございます。そういった形で着実に整備をしていきたいというふうに思っております。
 なお、建設の規模感でございますが、建設自体は大体、相場観といいますか、大体10億円ぐらいではないかという計画でございますが、県としては、その半分ぐらいは補助できるものというふうに考えております。これも今般、創設しようとする障害者福祉減税基金で対応していこうというふうに思っております。それから県有地につきましては、福祉施設などにつきましては、賃貸料を減額することができるということになっておりますので、その減額も行っていきたいというふうに思っております。
 ということが、この新たな豊川に整備をしようといたします重症心身障害児者の入所施設の概要でございます。
 なお、それに関係するデータだけ申し上げますと、県内の重症心身障害児者はこの平成23年の時点、これが一番新しい数字でありますが、県内全体で2,736名の重症心身障害児者の方がおられ、在宅の方が2,144名ということで、8割の方が在宅で医療的な支援や福祉的な支援を得ながら生活をしているわけでございます。平成12年度以降こうした施設定員が増えていないため、在宅での生活が難しいという方のニーズには、今は応え切れていないということでございますが、新たなものができる、入所施設がこれだけ増えるということで、そういった方々のニーズに応えていけるというふうに思っております。
 いずれにしても、福祉の今のこうした施策は、施設から地域へということではありますけれども、一方で、重度の心身障害児者の方々に対しましては、これはケースに応じて、やはり入所での対応ということは、私は、やはり必要だと思っておりますし、平成17年度に行いました調査の中で、愛知県内でありますけれども、こうした入所施設に入所を希望したいときはいつなのか、ということについては、現在の介護者、主に親がもう介護ができなくなったときに、これはぜひお願いしたいという回答が一番多くて、8割ぐらいがそういうご回答でございました。そのときに、平成17年ですから今から9年前ということでございますが、そのときに一番主要な介護者の年齢は、50歳以上の方が45%という回答でございました。あれから9年たっておりますので、間違いなくもう平均50歳を超えておられるというふうに思いますので、やはりこれは時間との闘いなので、今こういう形でやれるときに一気にやっていくということが必要ではないかと思います。
 ただ、問題点、大きな課題は、やはり重度の障害、知的障害も身体も障害を抱えておられるということでありますから、状況が安定しておれば医療的ケアは、そこそこなのかもしれませんが、いずれにしても医療的ケアが相当必要だということと、看護師さん始め、そういう人的なケアも必要だということで、やはり、こういう施設をつくるときには、お医者さんと看護師さんの確保をですね。ただただ箱をつくれば、さあできるかと、そういうものではないので、そうしたマンパワーをどう確保していくかということが大きな課題になりますので、それも併せて、やはり、そういったことをやってきている実績のある民間病院、民間の社会福祉法人、そういった方々に、私どもはまだ、これからも引き続き、さらに、この重症心身障害児者の施設を増やしていくという方向で取り組んでいきたい。まだ募集をしていきたいと思っておりますので、そういった方々にまた引き続き、十分に興味、関心を持っていただきましてね、一緒に取り組んでいっていただければありがたいというふうに思っております。
  
(3)

海陽ヨットハーバーへのネーミングライツの導入について

【知事】  ネーミングライツについてご報告いたします。(https://www.pref.aichi.jp/0000068666.html)
 話題が一遍に変わりますが、私ども愛知県では、行革大綱に係る重点改革プログラムに掲げました取組として、県所有施設へのネーミングライツの導入を進めております。この4月から新たに、蒲郡にある海陽ヨットハーバーにネーミングライツを導入することを決定いたしました。パートナーは、株式会社豊田自動織機でございます。昨年9月から2か月間公募を行った中で応募いただいて、その審査を経て、パートナーとして決定をさせていただきました。今回のネーミングライツ料は税込みで年間270万円ということでございます。このネーミングライツ料は、海陽ヨットハーバーの整備や管理運営に役立てていきたいと思います。また、愛称は「豊田自動織機海陽ヨットハーバー」とし、期間は今年の4月から3年間ということでございます。
 これまで県内10か所の歩道橋や、尾張旭市にある森林公園ゴルフ場に導入してきましたので、今回は3回目となります。公共マリーナにネーミングライツを導入するのは全国初めてということでございます。今後とも、施設の性格、利用形態を勘案しながらネーミングライツを順次拡大いたしまして、さらなる自主財源の確保に図っていきたいというふうに思っているところでございますので、よろしくお願いを申し上げます。
  
2.

質疑応答

(1)

民間法人による三河地域で初めてとなる重症心身障害児施設の整備について

【記者】  重症心身障害児施設の建設費は約10億円とのことですが、半分を県が、半分を国が負担するということですか。 
【知事】  いや違います。自己負担ということです。
 半分というのはですね、国から来る分も含めてということでございまして、結局、一宮の杏嶺会のときも同じなんですが、実際の整備に要する費用と別に、国の基準単価みたいなやつがありましてね。その基準額の2分の1を国、4分の1を県、残り4分の1事業者ということなんですが、実際の整備単価の半分もありませんもんですから、結局、どうでしょう全体の事業費の半分は県となりますと、そのうちの国から来るのは全体のうちの3分の1か4分の1なのかもしれませんね、県の分のね。県の分の半分も国から来ません。国から来るのは1億数千万とかくらいじゃないでしょうかね。
 これは、その基準単価もそうだし、どういう計画にするかということもありますし、そのときの国の予算の枠というのもありましてね。予算はこれだけあるけど、対象になる要望の件数がたくさんあると、1件当たりを小さくするとか、そういうことがあるので。だから、やっぱり、県がほぼ大半を出すということになろうかというふうに思います。
【記者】  そうすると、10億円の整備費のうち、県が約4億円、国が約1億、残りを事業者ということでしょうか。 
【健康
 福祉
 部長】
 全体の半分くらいが国庫補助対象になるため、概算で5億円ぐらいが基準額となり、その2分の1を国、4分の1を県、残り4分の1を事業者負担となります。事業者は国庫補助対象外の5億円と、自己負担の4分の1について、通常借り入れをするので、県はその償還額の3分の1を補助する制度があります。それを含めると全体の2分の1くらいを県が補助することとなり、国は3分の1程度になります。全体のイメージはこのようになります。
【知事】  今言ったように、最初に基準額のやつが多分、予定よりもずっと削り込まれていくから、国、県、あと豊川市もちょっとあるので、合わせていくと3億から3億数千万になると思うけど、その後、借入金に対しての償還金を県がまた補助していく制度があるので、それ全部足していくと、県は多分3億円以上は補助して。国と足すと5億円ぐらいにはなるということかなと思いますけどね。
(2)

海陽ヨットハーバーへのネーミングライツの導入について

【記者】  海陽ヨットハーバーの年間の運営費はどれくらいですか。このネーミングライツ料によってどの程度まかなえることになりますか。
【知事】  これ、また後で事務局のほうに。建設部のほうから説明させます。
 いずれにしても、この海陽ヨットハーバー、開業から20年が経過しているので、施設の修繕や更新などが、やっぱり20年やってくるといろいろ修繕、更新が必要になってきますから、その貴重な財源に使いたいなというふうに思っています。
(3)

橋下大阪市長の出直し市長選について

【記者】  橋下大阪市長が、大阪都構想の是非を問うため、出直し市長選に出ると表明しました。これについての大村知事の所感をお願いします。また橋下市長の判断についてどう考えますか。 
【知事】  先週末ですね、私も報道で知りましたし、報道の皆さんからも取材、コメントなどなど、お声がけをいただきましたので、その折にも申し上げさせていただきましたが、橋下さんは大阪都構想を掲げて政治に出られ、府知事、市長と、そしてまた日本維新の会という政党までつくって、やってこられたわけなので、この都構想、住民投票に持っていって、住民投票がもしだめなら、それはそれで仕方がないのかなということは、思いはあったんではないかと思いますがね。そこまで何としてもやるという話を、私もそう聞いてましたし、直接本人からもね。だから、そこまでは頑張るということだったというふうに思いますから。
 かれこれ考えますとね、住民投票にかける条例を議会に出すのは今年の秋ぐらいでね、その秋ぐらいで、それがうまくいかなかったら、市長をやめて信を問うんだというような感じのことかな、というふうなことを想定といいますかね、思っていたんですけど、まさかこのタイミングでこんな形で、こんな早く、橋下さんが市長をやめて、もう一回出直し選挙をやるんだと言って、打って出るというのは、正直言って、えっこんな早くやるのっていう感じで思いましてね。それは正直言って驚いたというのが率直な感想でございます。
 ただね、先ほど申し上げましたように、橋下さん自身が大阪の再生のためには大阪都構想を進めていかなきゃだめなんだ、という思いで政治活動をやっておられるということなので、それが進んでいかないということになるのであれば、やはり、それはその時点で市民の皆さんの民意を問いたいというふうに思われるというのは、それは理解できるというふうに思います。
 ただ、今後どうなっていくか。これまでの経過が、私も正直言って、この時点でというのはちょっと驚いて受けとめましたんで、そのことも含め、問題はこれからどういうふうになっていくか。出直し選挙になった場合にどういうふうな経過をたどり、どういう結果になっていくかは、これはよくよく注視をしていきたいなというふうに思いますね。どういうふうになるか、これは、現時点では私も想定できませんから、とにかく十分注視をしていきたいというふうに思っております。
【記者】  前回の大阪ダブル選の時は、大村知事は応援に行きましたが、今のところそういうことは考えていないということですか。 
【知事】  前回は、もう2年数か月前ですけど、前回2回ですね、仲間を連れて。その前に、ちょうど3年前の1月、2月の選挙のときはね、維新の会の皆さんが2度にわたって、バスを仕立てて応援に来て。1回だったかな、バス2台で100人、白いジャンパーの軍団を引き連れて、応援に来ていただきましてね、大変ありがたく思いました。ですから、そのお返しといいますかね、答礼ということも含めて、前回は私も2回、大阪の選挙に参りまして、橋下さん、松井さんと後ろ側のガラスでスケスケになっている街宣車に乗りまして、3人で手を振ってあれしたのを思い出しますけれども、そういう意味では、私は、大阪都構想という形で進めていこうという橋下さんの気持ちはよくわかるので、そこはぜひ頑張っていただきたいというふうに思いますが、ただ、今回どうなるかについては、要請があれば別ですけど、要請がなければ、しゃしゃり出ていくということには、余りならないんじゃないかなという気がします。
 いずれにしても、それも含めて、よくよく状況は見ていきたい、注視をしていきたいというふうに思います。
 なお、都構想についての考え方ですが、私は前から申し上げているように、やっぱり日本の、この閉塞感、日本の閉塞感を打ち破って日本を元気にしていくためには、これまで続いてきた中央集権体制ではなくて、やはり、力のある大都市圏域が自立独立して、世界と闘っていくということが必要だということを申し上げてきました。ですから、キーワードは徹底した分権。分権とグローバル化、分権とグローバル化への対応だというふうに思っております。
 ですから、大阪はああいう形で、大阪市、大阪府が、あの狭いエリアの中で二つ地方政府があるということではなくて、一本にまとめてやっていこうということが大阪都構想だったというふうに認識をいたしております。それを選択するかしないかは大阪市民、府民の皆さんのお考えだと思いますが。
 一方で、私は中京都構想を掲げて、今も議論をやっているわけでありますけれども、これは、ああいう形で、大阪の橋下さんがやるように大阪市を分割して、区分してやっていくということは、最初からそういうことは考えておりませんということを申し上げたんで、そういう意味で、やり方の方向も違うし、あと、やはりこちらの場合はもう少し時間をかけて、十分議論していくということも必要なのかなという思いもありますので、熟議をしながら、その方向を進めていくという形なので、今回、大阪がああいう形で選挙に打って出たから、すぐこちらの我々のほうに、愛知、名古屋、それから中京都構想に直ちに何か影響があるということにはならないというふうには思っております。ですから、そういうことも含めましてね、今後どういうふうになっていくかというのは、よくよく注目をしていきたいというふうに思っております。
 ただ、これはあくまでも第三者的な物言いで恐縮でありますけれども、橋下さんがこういう形でやめて、選挙に打って出るということになれば、橋下さん及び日本維新の会というよりも大阪維新の会の面々といいますか、そして橋下さん自身にはやはり、そりゃ注目が集まるんでしょうね。というふうに私は思いますけどね。
(4)

次の愛知県知事選挙について

【記者】  大村知事の任期もあと1年という状況ですが、次の知事選への対応についてはどのようにお考えでしょうか。
【知事】  まだといいますかね、そんな先の話は全く考えておりません。私は、いただいた任期4年間を一生懸命頑張って、県民の皆様の負託に応えていくということに尽きるわけでありまして、それ以上のことは全く考えておりません。
 最近は数か月先のことだってわからないですしね、ましてや半年、1年先のことを言うと鬼が笑うのではないか。今日はちょうど節分の日でありますので、大須観音じゃありませんけど鬼が笑う。笑って、あそこは鬼を追い出すんじゃないんだな、あそこは鬼の面がお寺のお宝なので、「鬼は外」を言っちゃいかんということでありますけれども、そういうことです。全く考えておりません。